JPS6321209Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気炊飯器や炊飯ジヤーに使用される
電気炊飯装置用センタサーモ装置に関する。

一般にこの種の電気炊飯装置用センタサーモ装
置１１は、第１図に示すように、リング状の炊飯
ヒータ１２の中心部に配置され、炊飯用内ナベ１
３の底部中心にバネ力により圧接しており、炊飯
用ナベの底部温度が所定温度に達すると上記炊飯
用ヒータ１２の電源を遮断する。

上記の如き作用を行う電気炊飯装置用センタサ
ーモ装置としては、例えば第２図に示すように、
炊飯開始用のプツシユボタン１４により支軸１５
を支点として回動するレバー１６の一端にマグネ
ツト１７を支持し、該マグネツト１７をバネ１８
のバネ力に抗して感温磁性体１９に吸着させ、上
記レバー１６の途中に設けた突起２０により電源
スイツチ２１の接点をオンとなるように付勢し、
電源２２から炊飯用ヒータ２３に給電を行い、炊
飯が終了すると、マグネツト１７と感温磁性体１
９との吸着が外れてレバー１６が落下し、電源ス
イツチ２１がオフして炊飯ヒータ２３への給電が
停止されるようにしたものが一般に知られてい
る。

また、第３図に示すように、炊飯用内ナベの底
部温度が所定温度に達すると接点が開くバイメタ
ル３１とリレー３２とを使用し、電源２２に対し
て炊飯開始用の押圧スイツチ３３、バイメタル３
１および炊飯用ヒータ２３を直列に接続するとと
もに、上記炊飯用ヒータ２３にリレー３２の駆動
コイルX₁を、また、押圧スイッチ３３にリレー
３２の常開接点X₁−ａを夫々並列に接続し、リ
レー３２の自己保持作用を利用して炊飯を行うよ
うにしたものも一般に知られている。

ところで、第２図のセンタサーモ装置ではレバ
ー１６とこのレバー１６により開閉する電源スイ
ツチ２１が必要となり、これらの部品が炊飯装置
の底部において大きなスペースを占めていた。

また、第３図のセンタサーモ装置ではバイメタ
ル３１とは別に自己保持用のリレー３２が必要で
あり、炊飯装置のコストが高くなる欠点があつ
た。

本考案は従来の電気炊飯装置用センタサーモ装
置における上記事情に鑑みてなされたものであつ
て、その目的は、炊飯用内ナベの温度を検出する
バイメタルに正特性サーミスタの熱を与えて炊飯
終了後にバイメタルのオフ状態を保持させること
により、バイメタルと正特性サーミスタの２つの
部品だけで従来のセンタサーモの作用を行わせ、
構造の簡単化および形状の小形化を図るととも
に、炊飯用内ナベの加熱をより均一に行うことで
ある。

以下、添付図面を参照して本考案の実施例を説
明する。

第４図において、４１は電源、４２は電源スイ
ツチ、４３は温度ヒユーズ、４４は炊飯ヒータ、
４５はバイメタル、４６は正特性サーミスタであ
る。

上記バイメタル４５は、正特性サーミスタ４６
とともに図示しない炊飯用ナベの底部温度を検出
するセンタサーモ４７内に設けられて、上記炊飯
用ナベの底部温度が所定温度に達するとオフす
る。

本考案においては、炊飯ヒータ４４と上記バイ
メタル４５とを、電源スイツチ４２および温度ヒ
ユーズ４３を通して、電源４１に対して直列に接
続するとともに、上記バイメタル４５に対して正
特性サーミスタ４６を並列に接続するようにして
いる。

一方、４８は炊飯ランプ、４９は保温ランプ、
５０は保温ヒータであつて、上記炊飯ランプ４８
は保護抵抗５１を介して炊飯ヒータ４４の両端
に、保温ランプ４９は保護抵抗５２を介してバイ
メタル４５の両端に、また、保温ヒータ５０はサ
ーマルリードスイツチ５３を介して上記バイメタ
ル４５の両端に夫々接続される。

上記センタサーモ４７は例えば第５図に示すよ
うな構成を有する。

上記センタサーモ４７は電気炊飯装置の炊飯用
内ナベ（図示せず。）を支持する内ガマ支持部材
５４の中央部に、上記センタサーモ４７の上部の
受熱板５５を炊飯用内ナベの底部中央に圧接させ
るための付勢バネ５６により、出没自在に取り付
けられ、その突出量はストツパ部材５７，５７に
より規制されている。

上記センタサーモ４７内には、アルミナ
（Al₂O₃）等の熱伝導性の良好な電気絶縁板５８
を受熱板５５に密着させて、上記センタサーモ４
７の側筒５９から突出させた爪６０，６０により
取り付け、該電気絶縁板５８にバイメタル４５を
取り付けている。

上記バイメタル４５は、電気絶縁板５８上に固
定されるＬ字形状の支持金具６１、固定接点６
２、バイメタル接点６３およびこれら固定接点６
２とバイメタル接点６３の絶縁スペーサ６４から
なり、上記バイメタル接点６３は、受熱板５５の
温度が上昇して所定以上の温度となると、矢印
Arの向きに反つて固定接点６２から離れる。

上記バイメタル接点６３（支持金具６１上でも
よい。）には正特性サーミスタ４６をたとえばそ
の一方の電極４６ａにて半田付けして固定し、耐
熱性を有する絶縁被覆を施こされたリード線６
５，６６および６７により、第４図の如くバイメ
タル４５と正特性サーミスタ４６とを並列に接続
している。

上記の如き構成として、炊飯のために第４図の
回路の電源スイツチ４２をオンとすれば、このと
きはバイメタル４５はオンしているため、炊飯用
ヒータ４４は電源４１から給電されるとともに、
炊飯ランプ４８が点灯して炊飯が開始される。

次いで、炊飯が終了して炊飯用内ガマの温度が
所定の温度に達すると、バイメタル４５がオフし
て正特性サーミスタ４６に給電が開始される。

このため、上記正特性サーミスタ４６が急激に
発熱するとともにその抵抗値も上昇し、炊飯用ヒ
ータ４４に流れる電流を殆んど零となるように制
限するとともに、その発熱でバイメタル４５のオ
フ状態を保持させる。

上記状態では、保温ランプ４９が点灯し、炊飯
用ヒータ４４を通して保温ヒータ５０に給電が行
われて、保温が行われる。

上記のようにして、バイメタル４５と正特性サ
ーミスタ４６の２つの部品により電気炊飯装置の
センタサーモ装置を構成することができる。

なお、第４図の回路において、点線で示すよう
に、保温補助ヒータ７１および蓋ヒータ７２等を
取り付けることもできる。

また、炊飯用内ガマの外側についた水滴が内ガ
マ支持部材５４のセンタサーモ４７の収容凹部７
３にたまるのを防ぐため、第６図に示すように、
上記収容凹部７３の底部に孔７４，７４を開ける
ようにしてもよい。

以上、詳述したことからも明らかなように、本
考案は、バイメタルと正特性サーミスタの２つの
部品だけで従来の電気炊飯装置用のセンタサーモ
装置の作用を行わせるようにしたから、感温磁性
体とレバー等を用いたものに比較して部品点数が
少くなり、電気炊飯装置のコストが低くなるとと
もに、センタサーモの形状も小形化され、炊飯用
内ガマ底部においてセンタサーモの占める面積が
小さくなり、炊飯用内ガマを均一に加熱すること
ができる。また、電気炊飯装置底部の大きさも小
さくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気炊飯装置用センタサーモ装置の取
付位置の説明図、第２図および第３図は夫々従来
のセンタサーモ装置の説明図、第４図は本考案に
係るセンタサーモ装置の回路図、第５図および第
６図は第４図のセンタサーモ装置の一例の断面図
である。 ４１…電源、４４…炊飯用ヒータ、４５…バイ
メタル、４６…正特性サーミスタ、４７…センタ
サーモ装置、６２…固定接点、６３…バイメタル
接点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炊飯用内ナベの底部温度が所定温度に達すると
   バイメタルの接点が開いて炊飯用ヒータの電源を
   遮断する電気炊飯装置用センタサーモ装置におい
   て、電源に対して炊飯ヒータと上記バイメタルと
   を直列に接続するとともに、上記バイメタルに対
   して正特性サーミスタを並列に接続し、これら正
   特性サーミスタとバイメタルとを熱的に結合させ
   るようにしたことを特徴とする電気炊飯装置用セ
   ンタサーモ装置。