JPS63211898A - 車載用スピ−カ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば自動車等のドア部分にスピーカを取付け
るようにした車載用スピーカ装置の改良に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来の車載用スピーカ装置においては、例えば第８図に
示すように自動車のドア１の内側面にスピーカユニット
２を取付けるようにしたドアマウントタイプが提案され
ており、又第９図に示すようにドア１内に侵入する雨水
からスピーカユニット２を保護するために、防水カバー
３をスピーカユニット２の後面を包囲するよう取付ける
ようにしている場合もある。

さらに従来の車載用スピーカ装置として第１０図に示す
ように車体後部座席４とリアーウィンドウ５との間のリ
アパーセルトレイ６にスピーカユニット２を取付け、車
体のトランクルーム７をバツクチャンバーとして利用す
るようにしたものも提案されている。

このように従来の車載用スピーカ装置においては、その
スピーカユニットの背面がドア１内、又はトランクルー
ム７により包囲され、或は防水カバー３等により密閉状
態に成されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来の車載用スピーカ装置においては、上記したとおり
スピーカユニットの背面がドア内又はトランクルームに
より包囲され、時には防水カバーにより密閉された構造
に成されるため、ドア内装用のドアトリム又はリアバー
セルトレイを構成するパネル部材、或は防水カバー等が
スピーカユニットの背圧を受けて、いわゆるビビリ音を
発生させるという不都合が生じ、これがスピーカ再生音
に重畳されるという好ましくない現象が生ずる。

これを防止するためにはドア内装用のドアトリム、リア
パーセルトレイを構成するパネル部材或は防水カバー等
をスピーカユニットの背圧により加振されないような硬
質の部材で成形すればよいが、一方この様な部材を用い
ると車体重量を大にするという不都合が生ずるだけでな
く、車体の内装部材として硬質の部材を用いることは好
ましいことではない。

このような問題点を解決するために、例えばドアの一部
に車内と車外を連通ずるダクトを設けると共に、このダ
クトの車内側開口部にスピーカユニットを取付け、該ス
ピーカユニットの駆動によって生ずる背圧を上記ダクト
を通じて車外に開放するように構成させることが考えら
れる。

しかしながら上記のように構成した場合には、ダクトを
介してスピーカユニットの背圧が車外に放射され、又車
外の騒音がダクトを通して車内に侵入する等の好ましく
ない状態が発生する。

〔発明の目的〕

本発明は、前述した不都合を解消するために成されたも
のであり、スピーカユニットの背圧をダクトを介して車
外に開放することでドアトリム等のパネル部材が背圧を
受けて、いわゆるビビリ音が発生することのないように
すると共に、さらに上記ダクトを通してスピーカユニッ
トからの再生音が車外に、又車外の騒音がダクトを通し
て車内に侵入するのを軽減させるようにした車載用スピ
ーカ装置を提供することを目的とするものである。

〔発明の概要〕

上記した目的を達成するために、本発明においては車輌
のドア等の一部に車内と車外を連通ずるダクトを設ける
と共に、このダクトの車内側開口部にスピーカユニット
を取付け、又ダクト内に音響抵抗体を設けるようにした
点を要旨とするものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の第１の実施例を第１〜２図に基づいて説
明する。すなわち１０はスピーカユニットを示し、この
スピーカユニット１０は周知のとおり、磁気回路１１、
スピーカフレーム１２、振動板１３等より構成している
。そしてこのスピーカユニット１０はフレーム１２の外
周部分で後述するダクト１４の車内側開口部にネジ１５
によって取付けられている。

上記ダクト１４はドア１６部分で車内と車外を連通ずる
機能を有し、車内側でドア１６のインナーパネル１７に
対しネジ１８によって取付けられ、その他端部側はドア
１６のアウターパネル１９に対しパツキン２０を介して
後述する音響抵抗体２１と共にネジ２２によって固定さ
れている。又上記スピーカフレームＩ２の外周フランジ
部分２３はドアトリム２４より車内側に突出しており、
このフランジ部分２３にスピーカグリル２５が嵌合され
ている。

上記音響抵抗体２１はカップ状に形成された主体２６と
、環状の取付部２７とより構成し、第２図に示すように
両者の間を４本の連結フィン２８によって連結した構成
となっており、例えばＡＢＳ等のプラスチックにより一
体に形成されている。

そしてこの音響抵抗体２１のカップ状に形成された中央
主体２６内には例えばグラスウール或はフェルト等の吸
音材２９が接着剤により取付けられており、環状の取付
部２７と中央主体２６との間に形成されたポート３０が
スピーカユニット１０に対するローパスフィルタとして
作用するよう成されている。

第３図は音響抵抗体２１の他の実施例を示したものであ
り、この第３図の場合には第１図の実施例に比較して中
央主体２６に取付けられる吸音材２９の代りにコーン形
状に成形されたスチロール或はＡＢＳ等の軟質プラスチ
ック材３１を取付けた場合を示す。

上記第１〜３図に示す構成においてスピーカユニット１
０に対し電気信号を印加すれば周知のとおりスピーカ振
動板１３が振動し、車内に対して音響信号を再生放射し
、搭乗者はこれを聴取することができる。

この場合、スピーカユニット１０の後方部はダクト１４
を介して車外に開放されており、このためスピーカユニ
ット１０が駆動されることによって生ずる背圧はダクト
１４を介して車外に開放されることになる。従ってドア
１６を構成するインナーパネル１７或はドアトリム２４
等はスピーカユニット１０の駆動によって生ずる背圧を
受けることがなくなり、従来のもののようにスピーカの
背圧を受けて内装部材が振動し、いわゆるビビリ音が発
生するという不都合が防止できる。そしてスピーカの背
圧は上記音響抵抗体２１に取付けられた吸音材２９又は
コーン状部材３１により吸音又は拡散されダクト１４内
での定在波の発生を阻止し、ポート３０が音響的にロー
パスフィルタとして作用するため、中高域成分が車外に
放射するのを抑制させることができるという効果が得ら
れる。

さらに上記ポート３０が車外騒音を車室内に侵入するの
をある程度抑制するという効果を持つほか、ダクト１４
の容積およびポート３０の長さ、面積を適切に選択する
ことで車室内の音響特性によって生ずるピークおよびデ
ィップと反対の特性を付与させることが可能であり、こ
れにより中域において生ずるディップを埋めることがで
きるという効果も生ずる。

第４図（Ａ）および（Ｂ）はドア正面でドアから水平１
ｍの地点の高さ１．５ｍをマイクポイントとした場合の
スピーカユニットの背圧による車外への漏洩状況を示し
たもので、（Ａ）は第１図に示す音響抵抗体２１を備え
ない状態を、（Ｂ）は音響抵抗体２１を備えた状態を示
す。この特性図からも理解できるとおり音響抵抗体２１
によって形成されるポート３０の存在により中高域の車
外への漏洩骨が相当抑制されており、例えばＩＫＨｚの
ポイントでみると約１５ｄＢの改善が見られる。

第５図（Ａ）および（Ｂ）はダクト１４によるバンクチ
ャンバーの容積およびポート３０の存在によって車室内
の音響特性が改善される例を示したものであり、これは
トライバーズシートでの着座した時の頭の中心位置相当
をマイクポイントとしたものである。すなわち（Ａ）は
第１図における音響抵抗体２１を備えない場合を示し、
（Ｂ）は音響抵抗体２１を備えた場合を示す。特性（Ｂ
）は（Ａ）に対して中低域部分のディップが改善され、
よりフラットな特性が得られている。

第６図は音響抵抗体２１の他の実施例を示したものであ
り、この例においてはドア１６のアウタ−パネル１９に
取付けられた保護ルーバ３２の内側面に可撓性物質で形
成されたロールエツジ３３を設け、このロールエツジ３
３により振動板３４を支持したものであり、この振動板
３４の内側面には吸音材３５が貼着されている。

この第６図の例においてはロールエツジ３３および振動
板３４がスピーカユニット１０の背圧による車外への音
響的漏洩を、よ、り効果的に抑制する働きを成し、第７
図（Ａ）に示すように第１図の実施例に比較して中高域
での遮音特性がより良好に成し得る。これは又外部騒音
も車内に侵入し難いという効果にもなる。

さらにこの第６図の例ではスピーカユニットＩＯが低域
を再生しようとする場合にはその背圧を受けて振動板３
４自身がロールエツジ３３を介して可動し、このためス
ピーカの背圧に対して負荷が少なくなり、第７図（Ｂ）
に示すようにダクト１４による管共振周波数が約２倍に
なり、中域の周波数特性をより改善させることができる
。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によると、スピーカの駆動による背
圧を受けて内装部材が振動し、いわゆるビビリ音が発生
するという不都合を防止できるだけでなく、ダクトを介
して車外に放射されるスピーカの背圧による音響信号を
効果的に抑制させることができ、又同様に車外騒音の侵
入も抑制させることができる。

さらにダクトの容積や音響抵抗体によって形成されるポ
ートの寸法或はロールエツジや振動板の物理的特性を種
々選択することにより、車内の音場特性を改善させるこ
とができるという実用的効果が得られる。

なお以上の説明はスピーカユニットをドアに取付けた実
施例に基づくものであるが、本考案はドア以外のその他
の部分にスピーカユニットを取付ける場合にも利用でき
、上記と同一の実用的効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示した断面図、第２図
はその正面図、 第３図は本発明の第２の実施例の一部を示した断面図、 第４図（Ａ）、（Ｂ）および第５図（Ａ）、（Ｂ）はそ
の音響的な特性を示した周波数特性図、 第６図は本発明の第３の実施例の一部を示した断面図、 第７図（Ａ）、（Ｂ）はその音響的な特性を示した周波
数特性図、 第８図、第９図、第１０図はそれぞれ従来のものの例を
示した断面図である。 １０・・・スピーカユニット、１１・・・磁気回路、１
２・・・スピーカフレーム、１３・・・振動板、１４・
・・ダクト、１６・・・ドア、２１・・・音響抵抗体、
２５・・・スピーカグリル、２９・・・吸音材、３０・
・・ポート、３１・・・コーン状部材、３２・・・保護
ルーバ、３３・・・ロールエツジ、３４・・・振動板、
３５・・・吸音材。 （Ａ） （Ａ） −）引線数（Ｈｚ） （Ｂ） 第４１ （Ｂ） 第５図 （Ａ） （Ｂ） 第７図 第１０図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）車輌のドア等の一部に車内と車外を連通するダク
   トを設けると共に、このダクトの車内側開口部にスピー
   カユニットを取付け、該スピーカユニットの駆動によっ
   て生ずる背圧を上記ダクトを通じて車外に開放するよう
   にしたものにおいて、上記ダクト内には上記スピーカユ
   ニットの背圧に対し、および車外騒音のダクトを通じて
   の車内への侵入に対する音響抵抗体を設けたことを特徴
   とする車載用スピーカ装置。
2. （２）前記音響抵抗体は上記背圧を車外に開放するポー
   トよりなることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の車載用スピーカ装置。
3. （３）前記音響抵抗体はコーン状部材を含むことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項または第２項記載の車載用
   スピーカ装置。
4. （４）前記音響抵抗体は可撓性部材により支持されるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の車載用スピ
   ーカ装置。