JPS6321108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、計器ケースの裏面側にプリント板を
配し、適宜箇所に形成した係合穴にランプソケツ
トを回動させて固定するようにした計器装置のラ
ンプソケツト脱落防止構造に関するものである。

従来この種の計器装置にあつては、計器照明あ
るいは警報照明をなすために、計器ケースの裏面
にプリント板を配設し、ランプの配設箇所に嵌合
穴を形成し、この嵌合穴にランプを装着したラン
プソケツトを回動して固定する構造が一般的であ
る。

すなわち、第１図および第２図に示すように、
計器ケース１の裏面には、ケース１の外面に沿つ
て計器配線用プリント板２が取り付けられ、この
プリント板２には計器照明あるいは警報照明とし
て用いられるウエツジベース型のランプソケツト
３と電気的に接続する一対の導電部４が形成さ
れ、この導電路４から導電路５が引き廻し形成さ
れ、この導電路５と図示しないバツテリ側から配
線した電気コードとをカプラなどを介して結線し
ている。

また、上記計器ケース１には計器照明、表示照
明として用いられる上記ウエツジベース型のラン
プソケツト３を挿入する穴６が適所に形成され、
この穴６と対応してプリント板２にランプソケツ
ト３を装着固定する取付穴７が形成され、この取
付穴７と連続して周縁適所に切欠部８が形成さ
れ、上記取付穴７の周縁部に上記導電路５によつ
て引き廻し形成した上記導電部４が形成されてい
る。

上記ランプソケツト３にはウエツジベースラン
プ９を挿入する筒部１０が突き出し形成されると
ともに、ランプソケツト３の本体外周部には上記
プリント板２に当接規制されるフランジ１１が突
き出し形成され、上記筒部１０の周面には上記取
付穴７に設けた切欠部８を挿入し得る係止用突起
１２が突設されており、さらにフランジ１１の上
方にはランプソケツト３の装着時に握り部分とな
る取手部１３が形成されている。

また図示しないが、ランプソケツト３内にはウ
エツジベースランプ９のリード細線と電気的に接
続する一対の端子が内包され、この端子から一体
に上記フランジ１１側に延びて上記プリント板２
の導電部４と電気的に連続する接触片が形成され
ている。

従つて、計器ケース１にプリント板２を取り付
け、ウエツジベースランプ９を支承したランプソ
ケツト３の係止用突起１２をプリント板２に形成
した取付穴７の切欠部８に沿わせて差し込み、つ
いでランプソケツト３を一方向に回転することに
より、上記係止用突起１２がプリント板２の内側
に当接され、ランプソケツト３を計器ケース１
側、すなわちプリント板２に取り付け保持すると
同時に、ランプ９側とプリント板２の導電路５側
とが電気的に導通保持される。

しかるに、こうした従来の計器装置にあつて
は、計器ケース１の外部にランプソケツト３の一
部分、特に取手部１３が突出されるため、ケース
１にランプソケツト３を組み付け保持した後、た
とえば計器ケース１を自動車などのインストルメ
ントパネルに組み込む際、インストルメントパネ
ルに備えつけてあるワイヤーハーネスなどと上記
突出した取手部１３が接触して回り動き、ランプ
ソケツト３がケース１側から浮き上がつたり、プ
リント板２との接触不良を起こしたり、ひいて
は、ケース１から脱落してしまうということがあ
る。

本考案は、上記問題に鑑みなされたもので、ラ
ンプソケツトの突出部分に外部部品が接触して
も、ランプソケツトの装着を確実に保持して導電
路との接触不良や脱落を防止するに好適なランプ
ソケツトの保持装置を提供するものである。

以下、添付図面に基づいて本考案の好適な実施
例を説明する。

第３図において、計器ケース１の裏面に取り付
けられるたとえば硬質性のプリント板２には従来
と同様に導電路５と接続されるランプソケツト３
が装着されて照明装置を構成している。このラン
プソケツト３装着部の傍らには計器ケース１の裏
面から一体に突出する支持台１４が形成され、こ
の支持台１４の上面には圧入用ピン１５と回り止
め用の位置決めピン１６が一体形成されるととも
に、プリント板２の相当位置には上記支持台１４
を露出する穴１７が形成されている。固定用部材
１８はたとえば合成樹脂製の平板で形成され、そ
の適宜箇所に上記ランプソケツト３の取手部１３
の少なくとも一側壁と当接可能な回動阻止壁１９
が形成されている。また、固定用部材１８には上
記圧入用ピン１５と位置決めピン１６との適合す
る固定用穴２０と位置決め穴２１が形成されてお
り、各穴２０，２１と切欠部１９の形成位置は、
ランプソケツト３の装着角度と支持台１４上の各
ピン１５，１６に対応して決定される。

第４図は、第３図にて示した固定用部材１８に
より、ランプソケツト３を保持した状態の断面図
であり、取手部１３の一側壁を回動阻止壁１９に
当接した状態で、圧入用ピン１５によつて圧入固
定している。

従つて、ランプソケツト３は回動阻止壁１９に
より回動が規制され、ワイヤーハーネス等の外部
部品との接触により離脱方向に力が加わつたとし
ても、正常な装置位置に確実に保持され、電気的
接触不良や脱落を良好に防止することができる。

第５図は、固定用部材１８にばね性を持たせ、
ランプ交換時にも上記固定用部材１８をその都度
ケース１から取り外す必要のない装着構造を説明
するもので、ランプ交換時には固定用部材１８の
ばね性を利用して、ランプソケツト３側を上方に
撓ませ、取手部１３を回動阻止壁１９から解放し
てランプソケツト３をケース１側から取り外せる
ようにしたものである。

従つて、固定用部材１８の一端は計器ケース１
に固定したまま、同図一点鎖線に示すようにラン
プソケツト３を取り外しできる位置まで固定用部
材１８を撓ませればよく、ランプ交換もすみやか
に行うことができる。

また、第６図は複数のランプソケツト３が隣接
して配設される場合を示している。

ここでは、固定用部材１８Ａにランプソケツト
３の数あるいはその取り付け位置などに応じてそ
れぞれ回動阻止壁１９Ａ，１９Ｂを形成してお
り、一つの固定用部材１８Ａによつて所望する個
数のランプソケツト３を同時に回り止めを果たす
ようにしている。また固定用部材１８Ａのケース
固定側の板厚を厚くし一実施例で示した支持台１
４の代わりをしており、ケース１側には単に圧入
用ピン１５Ａを突出形成し、この圧入用ピン１５
Ａと適合する固定用穴２０Ａを設けている。

なお、固定用部材を固定するピンの位置や個数
などは適宜設定すればよい。

従つて、ランプソケツト３をそれぞれケース１
側に取り付けた後、ケース１から突設した圧入用
ピン１５Ａに固定用部材１８Ａに設けた固定用穴
２０Ａを圧入し、固定用部材１８Ａの回動阻止壁
１９Ａ，１９Ｂをランプソケツト３の取手部１３
の少なくとも一側壁と対設することにより、各ラ
ンプソケツト３は各回動阻止壁１９Ａ，１９Ｂに
より回動が規制され、適正な装着位置に確実に保
持され、電気的接触不良やランプソケツト３の脱
落を未然に防ぐことができる。

以上、詳述したように本考案からなるランプソ
ケツトの保持構造によれば、固定用部材にランプ
ソケツトの取手部の少なくとも一側壁を規制する
回動阻止壁を設け、この固定用部材をケース側に
固定する簡易な構成で、ランプソケツトの装着状
態の変動あるいはこの変動に起因する電気的接触
不良さらには脱落といつた問題を解決し、適正な
位置に装着保持することができる実用価値の大な
る装置を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の照明装置におけるランプソケツ
トの装着構造を示す分解斜視図、第２図は第１図
の組み付け状態を示した要部の断面図、第３図は
本考案からなるランプソケツトの装着構造を示す
分解斜視図、第４図は第３図の組み付け状態を示
した要部の断面図、第５図は固定用部材にばね性
を持たせた場合のランプソケツト着脱状態を示し
た要部の断面図、第６図は複数のランプソケツト
を装着する場合の実施例を示す斜視図である。 ケース：１、プリント板：２、ランプソケツ
ト：３、取手部：１３、支持台：１４、圧入用ピ
ン：１５・１５Ａ、固定用部材：１８・１８Ａ、
回動阻止壁：１９・１９Ａ・１９Ｂ、固定用穴：
２０・２０Ａ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器ケースの裏面にプリント板が配され、この
   ケースおよびプリント板の適宜箇所にケース内へ
   ランプを挿入する穴が設けられ、プリント板の電
   路と接続する端子を有し、ランプを組み付けたラ
   ンプソケツトをプリント板の穴に嵌合固定すると
   ともに、ランプソケツトに設けた取手部を握つて
   挿入、回動することにより着脱するようにしたラ
   ンプソケツトの保持装置において、上記ランプ挿
   入穴の周辺の計器ケース裏面に、プリント板から
   開放する圧入用ピンを一体に突出形成するととも
   に、この圧入用ピンに圧入する固定用穴を設けた
   固定用部材を備え、この固定用部材に、上記ラン
   プソケツトの取手部の一側壁と対向配置されてラ
   ンプソケツトの回動を阻止する回動阻止壁として
   の端縁を有する板状部分を形成してなるランプソ
   ケツトの保持装置。