JPS6321070Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種電気又は電子機器の押釦スイツチ
等に適用されて良好なる押釦装置に関するもので
ある。

ところで、この種の従来装置は第１図に示すよ
うに、スイツチ手段Ｓの押圧に供される長い押圧
ピン３を裏面に突設した釦本体２を機器のパネル
１の裏面に装着せられたホルダー４に摺動自在に
嵌設する一方この釦本体２を押圧ピン３に巻回し
たスプリング５にて常時非操作位置方向（矢印Ａ
方向）に附勢すると共にこの附勢力にてホルダー
４より脱却するのをストツパー６で阻止する構成
としていた。

従つて、この従来装置では、部品点数が非常に
多くなるため、原価高になると共に組立工程数が
多くなるとの欠点を有していた。

本考案はこのような従来装置の欠点に鑑みて考
案されたものであり、ホルダーそのものに釦本体
を非操作位置方向に附勢するバネ効果部とスイツ
チを操作する押圧部等を一本に設けることにより
極力部品点数の少い押釦装置を提供しようとする
ものである。

以下、本考案の一実施例を添附図面に従つて詳
細に説明する。

第２図は本考案に係る押釦装置の分解斜視図、
第３図は組立時の要部側面断面図、第４図は上記
第３図のＡ−A′線断面図、第５図は上記押釦装
置を構成する釦本体の側面図、第６図は第５図の
Ｂ−B′線断面図、第７図はホルダーの背面図及
び第８図は第７図のＣ−C′線断面図である。

これらの図において、１１は釦本体にして、金
属又はその他適当な材質を中空の四角柱にして成
るものであり、裏面側となる開口部１１′の左右
両縁部に先端外面に係合爪１２ａを有する係合片
１２を一体形成している。

１３は合成樹脂の成形品から成るホルダーにし
て四角形の枠状を成すホルダー本体部１４と、該
本体部１４の外面全周に亘つて鍔状に成された取
付リブ部１４′と、上記ホルダー本体部１４の裏
面側となる上下縁間に跨設されると共にホルダー
本体部１４の裏面に平行な部分１５ａを該ホルダ
ー本体部１４方向に湾曲しバネ効果を持たせた薄
肉の帯状を成す弾性支持部１５と、この弾性支持
部１５の中央部より該支持部１５に直交しかつホ
ルダー本体部１４の裏面に沿うように延長して設
けられ各端部を押圧面１６ａとすると共に前面に
係合突起１６ｂを膨出した押圧部１６と、上記弾
性支持部１５の中央部の裏面に突出して設けられ
た作動突起部１７とから成つている。

本考案の押釦装置はこの釦本体１１とホルダー
１３とから成るもので、両者を組み合わせるに際
しては釦本体１１を第２図のように係合片１２，
１２側を先頭にしてホルダー１３の前面よりホル
ダー本体部１４に挿入するとよい。

即ち、釦本体１１の係合片１２，１２をホルダ
ー本体部１４に挿入すると、該係合片１２，１２
はその弾性で矢印P₁方向に撓んで、上記ホルダ
ー本体部１４内を難なく通過し、そして斯るホル
ダー本体部１４を出たところで上記撓みを解除さ
れると共に係合爪１２ａ，１２ａによりホルダー
本体部１４の裏面側縁部に係合して脱却を阻止さ
れ、結果、釦本体１１はホルダー１３と第３図の
如く一体となる。

そして、このように両者が一体となることによ
つて第４図に示す如く釦本体１１における上記係
合片１２，１２の先端がホルダー１３における押
圧部１６の押圧面１６ａにより弾性支持部１５の
バネ効果を得て、ホルダー本体部１４の裏面側縁
部に押し当てられると共に釦本体１１の裏面開口
部１１′に押圧部１６の係合突起１６ｂが嵌合し、
結果、釦本体１１はガタツクことなくホルダー本
体１４に支持されると共に非操作位置を保持され
る。

尚、このホルダー１３は釦本体１１と一体とな
る前又は後に機器のパネル１８に設けた取付穴１
９に挿通し取付リブ部１４′にてパネル１８の裏
面に支持するとよい。

而して、上述のように釦本体１１とホルダー１
３とが一体になつたものにおいて、釦本体１１を
矢印P₂方向に押すと、斯る釦本体１１は上記弾
性支持部１５の湾曲部分１５ａのバネ力に抗して
ホルダー本体部１４内を同矢印P₂方向に移動し、
その結果、上記押圧部１６を介して、弾性支持部
１５がその湾曲部分１５ａを矢印P₂方向に変形
されると共にこれに相俟つて作動突起部１７が点
線の位置に移動して、図示しないスイツチ手段を
ON又はOFF操作する。

その後、上記釦本体１１への押圧力を解除する
と、斯る釦本体１１は弾性支持部１５の湾曲部１
５ａの復元力によつて反矢印P₂方向に押し戻さ
れ、係合爪１２ａ，１２ａが再びホルダー本体部
１４の裏面側縁部に係合する非操作位置に復帰せ
られる。

本考案は叙上のように構成されるものであるか
ら、押釦装置を単に釦本体とホルダーの２つの部
品で構成することができ、而も、この２つの部品
は、ワンタツチで一体的に組み合わせて押釦装置
とすることができるから、原価安に製造できると
共に組立作業が簡単になる。

更に、本考案では釦本体の裏面開口部に押圧部
の係合突起が嵌合しているため、上記釦本体がホ
ルダー本体部に安定して押し付けられ、従つて、
釦本体がホルダー本体部内でガタツク事が全く無
い優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の側面断面図、第２図及び第
３図は本考案に係る押釦装置の分解斜視図、及び
組立時の側面断面図、第４図は第３図のＡ−
A′線断面図、第５図は釦本体の側面図、第６図
は第５図のＢ−B′線断面図、第７図はホルダー
の裏面図、及び第８図は第７図のＣ−C′線断面図
である。 １１：釦本体、１２：係合片、１３：ホルダ
ー、１４：ホルダー本体部、１５：弾性支持部、
１６：押圧部、１６ｂ：係合突起、１７：作動突
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 係合片１２を設けた釦本体１１と合成樹脂等を
   成形してなるホルダー１３とで構成され、 このホルダー１３は上記釦本体１１を摺動自在
   に挿通支持すると共に上記係合片１２に係合して
   上記釦本体１１の脱却を阻止する枠状のホルダー
   本体部１４と、 このホルダー本体部１４の裏面側に延出して設
   けられた弾性支持部１５と、 該弾性支持部１５に一体して設けられ、斯る弾
   性支持部１５の弾力によつて常時上記釦１１に対
   してその係合片１２が上記ホルダー本体部１４に
   係合する非操作位置方向に偏倚力を与えると共
   に、前面側に膨出した係合突起１６ｂを上記釦本
   体１１の裏面開口部１１′に嵌合させる押圧部１
   ６と、 上記弾性支持部１５の裏面に設けられた作動突
   起部１７とを含んでいる事を特徴とする押釦装
   置。