JPS63210698A

JPS63210698A - 原子炉用蒸気乾燥器

Info

Publication number: JPS63210698A
Application number: JP62043382A
Authority: JP
Inventors: 眞小泉; 元昭宇多村
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1987-02-26
Filing date: 1987-02-26
Publication date: 1988-09-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、原子炉用蒸気乾燥器に係り、特に、原子炉用
蒸気乾燥器の耐久性に優れたドレインチャンネルに関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来の蒸気乾燥器を第２図に示す０図において、蒸気乾
燥器１は、炉心出口部２の気水分離器３の上部に設置さ
れている。蒸気乾燥器１内には、多数の多孔板４が設置
されており、蒸気５がこの多孔板４を通過する間に、蒸
気中の水分（湿分）が多孔板に付着して、乾き蒸気が得
られる６多孔板４に付着した水分は、第３図に示すよう
に、多孔板の下部に集まり、ドレインパイプ７からドレ
インチャンネル８内に流れ込む、ドレインチャンネル８
は、下端を炉水９に開放した箱の形状にしである。多孔
板４から回収された水分は、ドレインチャンネル８内の
スカート１ｏまたはドレインチャンネル８自体の側壁に
沿って炉水に流れ込む６〔発明が解決しようとする問題
点〕ところで、タービントリップなどの原子炉の緊急停止に
伴い、主蒸気弁が急激に閉じられる。このとき、蒸気ハ
ンマー現象により、主蒸気管内に圧力波が発生する。こ
の圧力波は原子炉の蒸気ド−ム内にも伝わるので、蒸気
ドーム内の圧力が上昇する。このときの圧力分布は、主
蒸気管開口部からの距離や途中の流動抵抗などによる減
衰のために、蒸気ドーム内では一様でなくなる。

これは、ドレインチャンネル８の内側と外側にもあては
まる。すなわち、ドレインチャンネル８の内側は、蒸気
乾燥器１の多孔板４の集合体とドレインパイプ７とを通
して、蒸気ドームに接続されている。これに対して、ド
レインチャンネル８の外側は、蒸気ドームに直接面して
いる。このため、ドレインチャンネルの内側の圧力上昇
は、外側と比較して遅くなり、また、圧力上昇も流動抵
抗のため小さくなる。その結果、ドレインチャンネルの
内側と外側に差圧が生じ、この差圧がドレインチャンネ
ルの側壁に作用し、側壁内に大きな応力を発生させる。

従来技術には、この点についての配慮がなく、ドレイン
チャンネルの寿命が短かった。

〔問題点を解決するための手段〕上記問題は、ドレインチャンネルの内外差圧が大きいこ
とから起こる。したがって、この内外差圧を小さくすれ
ば、この問題を解決できると考えられる。

そこで本発明は、上記目的を達成するために、ドレイン
チャンネルの側壁にその内外を連通させる開口部を設け
た原子炉用蒸気乾燥器を提案するものである。

前記ドレインチャンネル開口部は、ドレインパイプ開口
部より高い位置に設ける入きである。

また、前記ドレインチャンネルの開口部の側壁に対する
開口比は、５％以上にすることが望ましし護。

〔作用〕

蒸気弁の閉塞に伴う蒸気ハンマー現象により発生した圧
力波は、主蒸気管開口部から蒸気ドーム内に伝わる。こ
のとき、ドレインチャンネル内外でも圧力が上昇するが
、前述の理由により、圧力差を生ずる。本発明において
は、外側の圧力が高くなると、ドレインチャンネル側壁
の開口部を通り、蒸気が内側に流入する。このため、内
側の圧力が上昇して、内外差圧を小さくする。

第４図（Ｅ）に、ドレインチャンネルの側壁に対する開
口比を５％にした場合の内外差圧の分布を示す、比較の
ため、開口部のない従来例を、第４図（Ａ）に示す。開
口部を５％にすると、開口部がない場合と比べて、内外
差圧は４００ｋＰａから２２０ｋＰａと約１／２に低減
されている。

開口比を変えたときの内外差圧を、第５図に示す。内外
差圧は、開口比が５％前後で急激に減少するが、１０％
以上では、開口比を大きくしても減少率が小さくなる。

したがって、開口比としては、５％前後が圧力減少に最
も寄与する。

前記開口部は、ドレインパイプの開口部より上に位置し
ている必要がある。その理由は次の通りである。すなわ
ち、ドレインパイプから流出した水が、ドレインチャン
ネルの外側を通って、炉水水面に落下すると、水面を乱
し、炉水中に気泡を巻き込む可能性がある０巻き込まれ
た気泡は、再循環ポンプのキャビテーションの原因とな
り得る。

そのため、ドレインパイプから流出してきた水は、ドレ
インチャンネルよりも外側に出ないようにする必要があ
る。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図に示す。蒸気乾燥器は、前述
のように、気水分離器の上部に位置し、その内部には多
数の多孔板４が設置されている。

多孔板４の下部にはドレインパイプ７が接続され、ドレ
インチャンネル８内に開口している。ドレインチャンネ
ル８は、下端を炉水９に開放した箱の形状にしである。

本発明では、その側壁１１に開口部１２を設けである。

開口部１２は、ドレインパイプ７の開口部よりも上部に
設けであるので、ドレインパイプ７から流れてきた水は
、開口部１２からドレインチャンネル８の外側に出るこ
とはない。

炉の停止に伴い、主蒸気弁が閉じられると、蒸気ハンマ
ー現象により、主蒸気管内に圧力波が生じる。このとき
、前述の理由により、ドレインチャンネル８の内外間に
圧力差が発生する。

ところが、本発明では、ドレインチャンネル８の側壁１
１に開口部１２があるために、圧力が高くなった外側か
ら圧力の低い内側に蒸気流１３が生じ、内側の圧力が上
昇し、内外の圧力差が大きくならない。したがって、ド
レインチャンネルに作用する応力レベルが小さくなり、
疲労寿命が延びる。

本実施例によれば、ドレインチャンネルの応力レベルが
小さいため、疲労寿命が長くなる効果が得られる。

本発明の第２実施例を第６図に示す。本実施例は、ドレ
インチャンネル８の側壁１１の開口部として多孔構造を
採用したものである。本実施例での圧力の作用は、第１
図実施例とほぼ同じであるが、圧力分布はより均一とな
る。そのため、ドレインチャンネル８の側壁１１の変形
が一様になる効果がある。

本発明の第３実施例を第７図に示す。本実施例では、側
壁１１に孔を開ける代わりに、ドレインチャンネル天井
の板を取り外しである。この場合の圧力の作用は、第２
実施例とほぼ同じであるが、組み立ての工程数を削減で
きる効果がある。

本発明の第４実施例を第８図に示す。本実施例は、蒸気
は通すが水は通さない通気性薄膜１４を開口部として用
いたものである。本実施例の薄膜１４は、開口部１２か
らの水の流出を防止するので、ドレインチャンネル８の
どこに開口部１２を設置しても、キャリアンダーの恐れ
がなくなる。

このため、開口部の設置位置に制限がない。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ドレインチャンネルに加わる内外の差
圧を小さくできるので、蒸気乾燥器の寿命が延びる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による原子炉用蒸気乾燥器の一実施例の
鳥撤図、第２図は従来の蒸気乾燥器の一例を示す図、第
３図はドレインチャンネルの側断面図、第４図はドレイ
ンチャンネルに生ずる差圧の分布図、第５図は開口比に
対する差圧の変化を示す図、第６図は本発明の第２実施
例を示す図、第７図は本発明の第３実施例を示す図、第
８図は本発明の第４実施例を示す図である。１・・・蒸気乾燥器、２・・・炉心出口部、３・・・気
水分離器、４・・・多孔板、５・・・蒸気、６・・・水
分、７・・・ドレインパイプ、８・・・ドレインチャン
ネル、９・・・炉水、１ｏ・・・スカート、１１・・・
側壁、１２・・・開口部、１３・・・蒸気流、１４・・
・薄膜。

Claims

【特許請求の範囲】１、ドレインチャンネルとドレインパイプとを備えた原
子炉用蒸気乾燥器において、ドレインチャンネルの側壁
に開口部を設けたことを特徴とする原子炉用蒸気乾燥器
。２、特許請求の範囲第１項において、前記ドレインチャ
ンネル開口部を前記ドレインパイプ開口部より高い位置
に設けたことを特徴とする原子炉用蒸気乾燥器。３、特許請求の範囲第１項または第２項において、前記
開口部の前記ドレインチャンネル側壁に対する開口比を
５％以上にしたことを特徴とする原子炉用蒸気乾燥器。