JPS6320776B2

JPS6320776B2 -

Info

Publication number: JPS6320776B2
Application number: JP55050300A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Kokubu; Jiro Chiba
Original assignee: Asahi Glass Co Ltd
Current assignee: AGC Inc
Priority date: 1980-04-18
Filing date: 1980-04-18
Publication date: 1988-04-30
Also published as: JPS56149345A

Description

【発明の詳細な説明】

自動車窓ガラス板の窓枠に沿つて周辺部に、帯
状あるいは種々の形状の着色不透明のセラミツク
カラー組成物（フリツト）の被覆層を焼付けるこ
とによつて、車内のガラス板周辺部の電熱線や端
子あるいはガスケツトが車外から透視できないよ
うすることが行なわれている（実公昭50―38895
号、実開昭49―95624号参照）。このセラミツクカラーフリツト被覆層は、通常
10〜30％の耐熱性着色（通常は黒色）顔料と70〜
90％の低融点バインダーガラスから構成される。
その形成に当つては前記粉末混合物ビヒクルを混
練しペースト化した後、ガラス板の周辺にスクリ
ーン印刷法等により塗布し、ついでビヒクルの乾
燥後、ガラス板の強化もしくは曲げ加工の工程で
ガラス板をその軟化点に加熱する際、同時にセラ
ミツクカラーフリツトの被覆をガラス板表面に焼
付ける。しかしながら、現状の製品にあつては、焼付後
のガラス板の機械的強度が、ガラス表面に融着し
ているセラミツク層の強度が低いことに起因し
て、低下する難点がある。本発明は前述の難点を解消するためになされた
もので、強度低下の殆んどないセラミツクカラー
フリツト組成物を提供する。しかして本発明に係るセラミツクカラー組成物
は、着色耐熱性顔料粉末と、低融点バインダーガ
ラス粉末とからなり、前記ガラス粉末は、下記組
成範囲を有する。 PbO SiO₂ B₂O₃ Li₂O Na₂O K₂O 〓｜〓｜〓 30〜60wt％ 20〜50 ５〜20 0.1〜８Ｆ SnO₂ TiO₂ MgO CaO BaO 〓〓〓〓｜〓｜〓 0.05〜３０〜３０〜５前記組成物に対しフイラーとして、ジルコン、
コージエライト又はアルミナのうち１種以上を重
量比でガラス粉末50〜100、フイラー粉末50〜０
の割合で含有させることによりフリツトの低膨張
化を計ることができる。前記低融点バインダーガラスの組成限定の理由
は次の通り PbO：フラツクス剤として用いる。30％より少
ないとガラス軟化温度が高くなり過ぎ所定の
焼付け条件において不適当である。また60％
より多いとガラスの熱膨張係数が大きくなり
過ぎ所望の強度が得られない。望ましくは32
〜58％の範囲である。 SiO₂：ガラスネツトワークフオーマーであり、
20％より少ないとガラス軟化点が低くなりす
ぎるとともに、熱膨張係数も大となり、ガラ
スの化学的耐久性も低下し好ましくない。一
方、50％より多いとガラス軟化温度が高くな
りすぎる。望ましくは22〜48％である。 B₂O₃：フラツクス剤として用いる。５％より
少ないとガラス軟化点が高くなりすぎる。一
方、20％より多いとガラス軟化点が低くなり
すぎるとともに、熱膨張係数も大きくなり好
ましくない。望ましくは７〜18％である。 R₂O（Li₂O，Na₂O，K₂O）：フラツクス剤兼ガ
ラス耐酸性向上の目的で使用する。0.1％よ
り少ないと前記効果が得られない。８％より
多いと熱膨張係数が大きくなりすぎ好ましく
ない。望ましくは0.2〜７％である。Ｆ：フラツクス剤として用いる。本成分の特徴
は前記PbO，B₂O₃およびR₂O（Li₂O，Na₂O，
K₂O）成分に比し、熱膨張係数を大きくせず
に、容易に軟化点を調整し得る。0.05％より
少ないと効果が認められない。３％より多い
と、軟化点が低くなりすぎる。望ましくは
0.1〜２％である。 RO₂（TiO₂，SnO₂）：必須成分ではないが、本
成分を導入することにより、ガラスの化学的
耐久性（耐水性、耐酸性）を向上し得る。上記効果が顕著な範囲は３％程度である。
望ましくは２％以下である。 RO（MgO，CaO，BaO）：ガラス熔解性向上の
目的で使用し得る。但し５％を越える量であ
ると、熱膨張係数が大きくなりすぎ好ましく
ない。望ましくは４％以下である。耐火物フイラーの添加は必須ではないが、ジル
コン、コージエライト又はアルミナを添加するこ
とにより、フリツトの熱膨張係数を低下させるこ
とができる。フイラーの量は、ガラス粉末の50重
量％まで置換して加えることがきるが、50％を越
えるとガラス基板に対する接着性が低下する、フ
イラーの添加の効果はガラス粉末に対する置換量
％で１％以上で認められる。即ち、フイラーとガラスとの混合割合は重量比
で次の通り。ガラス粉末 50〜99％フイラー粉末 50〜１％尚、フイラーの好ましい置換量％は１〜25％で
ある。着色耐熱性顔料としては、公知の黒色顔料、例
えば、Fe₂O₃，MnO₂，CoO，CdS，Cr₂O₃の粉末
が用いられ、通常組成物全体の10〜30wt％含有
させる。これらの粉末を充分混合した後、適当なビヒク
ルで混練しペースト化し、ガラス板の所定の箇所
に塗布し、乾燥後、ガラス板の強化及び／又は曲
げ加工のための熱処理の際焼付ける。実施例 (1) セラミツク・カラーフリツトの調整法第１表に示す７種の低融点バインダー用ガラス
を通常の方法により溶解し、溶解後のガラスを水
砕する。得られたガラス粒と市販の黒色耐熱顔料
（主成分Fe，Mn系スピネル）20wt％又は25wt％
（ガラス又はガラスとフイラーの合量に対して添
加量％として）を混ぜ、ポツト・ミルで適量の水
を加え湿式粉砕する。尚、No.１，No.２，No.４，No.６，No.７のサンプル
の場合、ガラス粉末の一部を、前以つて表に示す
量のフイラーと置換した。粉砕は平均粒径2μm以
下になるまで行ない、得られた粉砕物を乾燥し、
粉状の混合物を調整する。この粉末と粘性調整し
たピークル（通常テレピネオールにエチルセルロ
ースを加え、粘性を調整）を４：１の割合で混
ぜ、混練機で十分混練しペースト状とする。 (2) ガラス強化焼付処理 30×30cm厚み５mmの板ガラス準備し、その中央
部に約10cm×10cmの大きさで、前述のセラミツク
カラーペーストをスクリーン印刷する。スクリー
ンは150meshを用い焼付後のセラミツクカラー層
厚みは20〜30μになるように調整した。印刷後の
板ガラスを約200℃の乾燥器で約10分間乾燥し、
ピークル成分を揮発させる。次にこれら板ガラスを通常の方法により風冷強
化処理する。強化は、700℃３分加熱後、400mm―
H₂Oの風圧で急冷する方法を用いた。この強化
処理により、塗付されたセラミツクカラーフリツ
トは板ガラス表面に強固に焼付けられる。 (3) 強度の測定強度は通常の落球強度により比較した。落球強
度試験は227ｇの鋼球を50cmの高さから落下させ、
破損しなかつた場合順次10cmづつ高さを上げて行
き、破損した高さを落球強度とした。なおデータ
は各５枚の平均値で示した。 (4) 結果は表―２の通り：尚、表には、バインダーガラスのDTAによる
転移点、軟化点の測定結果及び得られたフリツト
焼成物（700℃、３分間）の熱膨張係数（50〜350
℃）及び耐熱性の評価結果が示される。耐酸性の評価法は次の通り。即ち、ガラス基板上にスクリーン印刷法によ
り、着色セラミツクカラーフリツトペーストを塗
布し、680℃、３分焼成する。上記サンプルを室温0.1NH₂SO₄水溶液中に24
時間浸漬し、処理前後の変色・変質の有無を比較
した。〇印は、上記処理前後に変化のないことを意味
する。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１着色耐熱性顔料粉末と低融点ガラス粉末とか
らなり、前記ガラス粉末は重量％表示で、下記組
成範囲を有すること；・PbO 30〜60 ・SiO₂ 20〜50 ・B₂O₃ ５〜20 ・Li₂O ・Na₂O ・K₂O 0.1〜８・Ｆ 0.05〜３・SnO₂ ・TiO₂ ０〜３・MgO ・CaO ・BaO ０〜５を特徴とする自動車窓ガラス板用着色セラミツク
カラーフリツト。２着色耐熱性顔料と低融点ガラス粉末と低膨張
性耐火物フイラー粉末とからなり、前記ガラス粉
末は重量％表示で、下記組成範囲を有すること；・PbO 30〜60 ・SiO₂ 20〜50 ・B₂O₃ ５〜20 ・Li₂O ・Na₂O ・K₂O 0.1〜８・Ｆ 0.05〜３・SnO₂ ・TiO₂ ０〜３・MgO ・CaO ・BaO ０〜５前記フイラーは、ジリコン、コージエライトま
たはアルミナ微粉末のうち少なくとも１種からな
ること、および重量％比でガラス粉末50〜99％、
50〜１％の割合で混合されることを特徴とする自
動車窓ガラス板用着色セラミツクカラーフリツ
ト。