JPS63206255A

JPS63206255A - バル−ンカテ−テル

Info

Publication number: JPS63206255A
Application number: JP62039193A
Authority: JP
Inventors: 仁小柳; 宣政筒井; 高倉　輝夫
Original assignee: Asahi Glass Co Ltd; Tokai Medical Products Inc
Current assignee: AGC Inc; Tokai Medical Products Inc
Priority date: 1987-02-24
Filing date: 1987-02-24
Publication date: 1988-08-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、急性心不全等の治療法である大動脈内バルー
ンポンピング法に用いるバルーンカテーテルに関するも
のである。

［従来の技術］大動脈内バルーンポンピング法（以下ＩＡＢＰ法と略す
）とは、心不全等による左心機能低下時の治療のため、
大動脈内に合成高分子からなるバルーン（風船）を挿入
し、心臓の拍動にあわせて、バルーンを膨張、収縮させ
るという補助循環法である。１９Ｂ８年Ｋａｎｔｒｏ賛
ｉｔｚらによって臨床応用され（Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ
　ｔｈｅ　ＡｍｅｒｉｃａｎＭｅｄｉｃａｌ　Ａｓ５ｏ
ｃｉａｔｉｏｎ　２０３；　１１３（１９８８））心機
能補助の効果が確認されて以来、世界的に普及した。特
に、米国特許４，２１３１．３３９および４，３２７゜
７０８に示されるように、バルーンを支持部材に巻きつ
けて径を小さくし、経皮的に挿入することが可能になり
、手技的に簡便であることと、患者らに与える侵襲が少
なくなったことにより、現在では最も広く用いられつつ
ある補助循環法である。

［発明の解決しようとする問題点］現在重板されているＩＡＢＰ用のバルーンカテーテルは
すべて欧米からの輸入品である。しかし、輸入品は欧米
人の体格に適合するものではあっても、必ずしも日本人
の体格に適合するとはいいがたい、事実、輸入品では日
本人に適用した場合その効果が十分でないばかりでなく
、腹腔動脈や腎動脈の血流に悪影響を及ぼす可能性があ
ることが指摘されている（岡田昌義ら、「人工臓器」第
１５巻、第２号、第５２９〜５３４頁（１９８６）参照
）。

［問題点を解決するための手段］本発明者らは、前記の問題点を解決すべく、後述のよう
に多数の日本人の胸部大動脈の長さやその直径、および
それを体格との関係を測定し、それに基いて日本人に適
したバルーンカテーテルを見い出すに至った０本発明は
、これに基き得られた下記の発明である。

長さく立）が１５ｃｍ〜２５ｃｍ、外径基準の断面積（
ａ）が１．４ｃｍ２〜２．０ｃｍ２であって、かつｌ　
＝　１５ａ−（４，５±２）の範囲内の円筒形バルーン
部分を宥する大動脈内バルーンポンピング用バルーンカ
テーテル。

本発明者らは、日本人の体格に適したバルーンを作成す
る基礎資料として、大動脈弓部から腹腔動脈までの距＃
（以下、胸部大動脈長という）とその直径とを測定する
とともに、それらと体格との相関を求めた。即ち、心疾
患を有する日本人５１例に対して、心カテーテル検査時
において、大動脈弓部から腹腔動脈までの距離と、胸部
大動脈の直径を測定した。まず初めに、Ｘ線透視正面像
により、カテーテル先端を大動脈弓部に置き、つぎにカ
テーテルを腹腔動脈に挿入して造影を行い、引き抜いた
距離を測定して、胸部大動脈長とした。カテーテルは主
にジャドキンズカテーテル（Ｊｕｄｋｉｎｓ　ｃａｔｈ
ｅｔｅｒ）の右冠動脈用を用い、腹腔動脈に挿入不可能
な場合は、ピッグティルカテーテル（Ｐｉｇ−ｔａｉｌ
ｃａｔｈｅｔｅｒ）による大動脈造影から腹腔動脈の位
置を確認した。胸部大動脈径は、大動脈造影から、拡張
期における横隔膜付近の下降大動脈径を測定し、拡大率
で補正した。求められた胸部大動脈の長さを、身長、体
重、体表面請、胸部Ｘ線写真上における胸部大動脈の長
さと比較検討した。その結果胸部大動脈長Ｘ（Ｃ！＋）
と直径Ｙ（ｍｍ）との関係は、両者が同時に求められた
４５例ではＹ　＝　０．１５Ｘ◆８．９９（ｎ−４５，
ｒＩＩＯ，３３９，Ｐ（０，０５）であった、また、測
定した胸部大動脈の長さと、身長Ｌ　（ｃｍ）、体重Ｗ
　（ｋｇ）、体表面積Ｓ（ａｍ２）、胸部Ｘ線上におけ
る大動脈弓部から第１２肋骨付着部までの距離Ｄ（ａｍ
）をそれぞれ比較したところ、下記の通り身長ともっと
もよい相関が得られた。

Ｘ　＝　０．１４Ｌ−０，４９（ｎＪ５．　　ｒ＝０．
５８　　、Ｐ＜０．０１）Ｘ　＝　　０．１０Ｗ＋１７
．８４　　（ｎＪ５．　　ｒ−０，４８、Ｐく０．０１
）Ｘ　＝　７．２５Ｓ＋１２．２２　　（ｎ＝１５．　
　ｒ−ＩＯ，５７、ＰｃＱ、０Ｌ）Ｄ　　＝　　０．２
７Ｌ＋１３．０　　　（ｎ＝３８．　　ｒ−０，３４、
Ｐ（０，０５）一方、欧米から輸入されたＩＡＢＰ用バ
ルーンカテーテルのバルーン部分のサイズを示すと、直
径（外径、以下同じ）　１５．０＋ａ＋ａ　（断面積１
．７７ｃｍ２）、長さ２８ｃｍ、容量４０１１１（２の
バルーン、直径１８．０ｍ＋ａ　（断面ａ２．０１ｃ＋
ａ２）、長さ２８ｃ＋ａ、容量４０ｍＱのバルーン、直
径１５．５ｍｍ　（断面積１．８９ｃｍ２　）、長さ２
８．７ｃｍ、容量４０ｔｒｒＱのバルーン、および直径
１４．１ｍｍ　（断面積１．５８ｃｍ２）、容１３０ｆ
ｆｌＱのバルーンの４種（ただし、バルーン部分以外の
形態が異なるものがある）である。

これら市販のバルーンカテーテルについて、前記測定結
果と比べるとバルーン部分の長さが２８ｃｍ以上あると
、特に身長が約１８５ｃｍ以下の日本人では、バルーン
先端を正しく大動脈弓部に留置したとしても腹腔動脈ま
でバルーンが到達すると考えられる。ましてや、バルー
ンを少しでも下方に留置した場合、はとんどの日本人で
腹腔動脈まで達すると考えられ、腹腔動脈の血流に悪影
響を与えるおそれが大きい、一方、市販の長さ２３ｃｍ
のバルーンは、このようなおそれは少ないものの身長の
低い（約１８５ｃｍ以下）の日本人に対してはなお問題
が残る。加えて市販の長さ２３ｃｍのバルーンでは、そ
れに適する比較的身長の高い日本人に対しては大動脈の
直径に対してその径（１４，１ｍｍ）が小さすぎＩＡＢ
Ｐの効果が十分発揮されないという問題がある。

本発明者は、前記測定結果より日本人に適したバルーン
としては、長さが短くかつそれに比べて径の大きいもの
でなくてはならないことより、まずその長さく文）は１
５ｃｍ〜２５ｃｍであること、その外径を基準とした断
面積（ａ）　１．４ｃｍ２〜２．０ｃｍ２　（直径１．
３４ｃｍ〜１．６０ｃｍ）であること、および文とａと
の関係（単位はＣｍとｃｚ２　）は交；１５ａ−（４，
５±２）の範囲内にあること、が必要であることを見い
出した。加えて、より好ましい長さは１７ｃｍ〜２４ｃ
＋ａであり、また文とａのより好ましい関係は文＝　１
５ａ−（４，５±１）の範囲内にあることも見い出した
。

また、前記身長（Ｌ）と胸部大動脈長（Ｘ）の関係より
、バルーンの長さく文）は身長によって決められること
が望ましい、即ち、比較的身長の高い日本人に対しては
長いバルーンを、比較的身長の低い日本人に対しては短
いバルーンを用いることが好ましい。両者の関係より。

身長に対してほぼｌ＝’ＡＬ−（１９±３）で表わされ
る範囲の長さのバルーン（文とＬの単位はｃｍ）が適当
であり、特にｌ＝’ＡＬ−（１９±１）の範囲の長さの
バルーンが好ましい、この関係より、従って、身長に応
じて長さの異なる２〜４種のバルーンを使用することが
好ましいと考えられる。具体的には、たとえば、身長約
１８５ｃｍ以上（標準男性用）では長さ２３ｃｍ、直径
１５．５ｆｆ１＋１１、容ｆｉ３８１１１Ｑのバルーン
、身長的１５５ｃｍ　〜１６５ｃｍ（標準女性あるいは
小柄な男性用）では長さ２０ｃｍ、直径１５．０ｍｍ、
容ｉ３０ｍ（２のバルーン、身長約１５５ｃｍ以下（小
柄な女性用）では長さ１８ｃｍ、直径１４．Ｏａｕ＋、
容量２４＋ｆ２のバルーンが適当である。

バルーン部分の材質は特に限定されるものではなく、従
来のものを使用できる。従来、材質は主に抗血栓性を有
するポリウレタン系樹脂やポリウレタン−シリコーン共
重合体系樹脂が使用されていた０本発明者は、さらにこ
の材質についても検討した結果、抗血栓性が高くかつ機
械的強度に優れた含フッ素ポリウレタンがこのバルーン
の材質として優れていることを見い出した。

上記含フッ素ポリウレタンとは、特公昭６０−４１９５
０号公報に示される親木性部位と疎水性部位がともに主
鎖に規則的に組込まれたポリウレタン、ポリウレタンウ
レアおよびポリウレア型から選ばれる結合様式を有する
ブロック重合体である。この含フッ素ポリウレタンは、
０ＣＮＣＨ２−Ｒｆ−ＣＨ２ＮＧＯで表わされる含フッ
素ジイソシアネートを用いて得られるものが好ましい（
Ｒｆは、炭素数１〜２０、エーテル結合数θ〜１０のパ
ーフルオロアルキレン基を表わす）、この含フッ素ジイ
ソシアネートと反応させてポリウレタンを形成するポリ
オールとしては分子量４００〜１０．０００のジオール
が好ましい、ジオールとしては、ポリオキシテトラメチ
レングリコールやポリオキシプロピレングリコールなど
のポリオキシアルキレングリコールが好ましい、また、
ポリウレタンは、これらとともに鎖延長剤を用いて得ら
れるものが好ましい。鎖延長剤としては１分子量　４０
０未満のジオールやジアミンが適当であり、特に分子量
２００以下のジオールあるいはジアミンが好ましい。最
も好ましくは、２．２，３，３，４，４，５．５−オク
タフルオロへキサメチレンジイソシアネート、分子量６
００〜４０００のポリオキシテトラメチレングリコール
、および分子量２００以下のアルキレンジアミンを用い
テ得うれる含フッ素ポリウレタンである。含フッ素ポリ
ウレタンはプレポリマー法やワンショット法、その他の
方法で製造されるが、斉一なブロック重合体を得るには
プレポリマー法の使用が好ましい、得られる含フッ素ポ
リウレタンは、上記好ましい原料を用いプレポリマー法
で製造された場合、次のような分子構造を有する。

４　Ｒ−ＮＨＣＯＮＨ（ＣＨ２−Ｒｆ−ＣＨ２ＮＨ１１
１：０Ｏ−Ａ−ＯＣＯＮＨ）−ＧＨｚ−Ｒｆ−ＣＨ２Ｎ
ＨＯＣＯＮＨＦＲｆ：パーフルオロアルキレン基Ａ：分子量４００以上のジオールの水酸基を除いた残基Ｒ′ニジアミン系鎖延長剤のアミン基を除いた残基ｍ　：整数（ただし、　１〜８が好ましい）ｎ：整数この含フッ素ポリウレタンは、高い抗血栓性を有すると
ともに、機械的強度が高い、従って、膨張と縮少をくり
返しても物性の低下が少なく、血液に接触するバルーン
部分の材料として最も適している。

ＩＡＢＰ法用のバルーンカテーテルは、基本的には、図
１に示すようにバルーン部分（１）とカテーテル部分（
２）に分けることができる０図のようにバルーン部分の
長さが見、直径がｙである。バルーンとカテーテルを含
フッ素ポリウレタンで一体成形することも可能であるが
、各々に要求される物性が異なるためバルーン部分（１
）を含フッ素ポリウレタンで成形し、カテーテル部分（
２）は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、硬質ポリウレ
タン、ＰＴＦＥ等のフッ素樹脂のような固いチューブの
表面を含フッ素ポリウレタンでコートして作製した後、
一体化することが望ましい、バルーンの成形は、溶融成
形、ディッピング成形などどのような方法でも可能であ
るが、成形の容易さ、最終製品の性能の安定性などから
考え、含フッ素ポリウレタン溶液からのディッピングに
よる成形が好ましい、含フッ素ポリウレタンの溶媒とし
ては、溶解能のあるものなら何でも構わないが、例えば
、Ｎ、Ｎ−ジメチルホルムアミド、Ｎ、Ｎ−ジメチルア
セトアミド、Ｎ−メタル−ピロリドン、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスポリツクトリアミド、ｍ−ク
レゾールなどを挙げることができる。

予め、成形時の変形を推測した、金属、ガラスもしくは
ワックスで型を作り、含フッ素ポリウレタン溶液にディ
ップし、均一に膜ができるよう回転しながら溶媒を留去
して表面に膜を形成させる。金属、ガラスの場合には、
形成膜を型から剥離することで、ワックスの場合には、
ワックスを熱または含フッ素ポリウレタンを溶かさない
溶媒で溶かし出すことによって、目的とするバルーンを
得ることができる。　カテーテル部分は基材となるチュ
ーブの表面に、同様な方法でコート皮膜を形成させれば
よい。

このようにして成形した、バルーン部とカテーテル部を
一体化するには、熱融着、接着剤による接着などが考え
られるが、接着強度を大きくするためには、含フッ素ポ
リウレタン溶液を接着剤として用い、溶媒を留去して一
体化する方法が好ましい。

このようにして成形されたバルーンカテーテルは、治療
に使用され易いように、どのような付属品をもつけるこ
とが可能である０例えば、先端にＸ線不透過のチップ（
４）をつけたワイヤー（３）を、バルーンカテーテルに
差し込み支持体とすると同時に、このワイヤーを前述の
米国特許４，２８１，３３９および４，３２７，７０９
に示されるようなカテーテル側に取付けたラッピングノ
ブ（５）により回転し、バルーンをワイヤーの回りに巻
きつけて、経皮的に侵入し易くすることも可能である。

また、ワイヤーの代りに、Ｘ線不透過のチンブをつけた
細い中空のチューブを差し込んでダブルルーメンとする
ことも可能である。

［実施例］実施例１ ■バルーンの成形長さ２７７ｍｍ、先端部の径２．２ｍｍ、バルーン部分
の径１７．５ｍｍ　、カテーテル部分の径３．５ｍｍの
金型を用いた。含フッ素ポリウレタン（平均分子量約１
０００のポリオキシテトラメチレングリコールと０ＣＮ
ＧＨｚＣ４ＦａＣＨ２ＮＧＯから得られたフレポリマー
を、エチレンジアミンにより鎖延長したもの）　１８部
を、Ｎ、Ｎ−ジメチルアセトアミド８４部に溶解した溶
液（約５．０００ｃｐｓ）に上記金型を浸漬し、６０°
Ｃに調節した回転成型機に直立させて回転しながら６０
分熱風乾燥した。同様の操作をもう一度繰り返した後、
形成膜を金型から剥離し、７０℃で２０時間真空乾燥器
で溶媒を留去して膜厚的１２０　／ｊ−の紡錘状のバル
ーン部分を得た。

■カテーテル部の作製外径３．５ｍｍ、内径３．０ｍｍ　、長さ８０ｃｍ＋の
ボリエチレン製チューブの外面に上記含フッ素ポリウレ
タンをコートした。

■バルーン部とカテーテル部の一体化バルーンの切口部へ■で作製したカテーテルを差し込み
、上記含フッ素ポリウレタン溶液にて接着し、７０°Ｃ
で２時間熱風乾燥した。

以上のようにして成形したバルーンカテーテルのバルー
ン部分の長さは２３０ｍｍ、径は、１５．５ａ＋ｍであ
り、容量は３８ｍ文であった。

■ワイヤーの挿入予め製造、洗浄したＸ線不透過チップ付のワイヤーのチ
ップ部分に含フッ素ポリウレタン溶液をコートし、７０
°Ｃ６０分熱風乾燥した。一方、バルーンの先端突起部
を先端より２ｍｍ切り、■で一体化したカテーテル側よ
りワイヤーをチップ側から入れ、バルーンの突起部へワ
イヤ先端のチップを差し込んだ。差し込んだ部分だけ含
フッ素ポリウレタン溶液へ浸漬した後、７０°Ｃで２時
間熱風乾燥した。

■ラフピングノブの接着予め射出成形したポリカーボネート製ラフピングノブの
中へ■でワイヤーを挿入したバルーンカテーテルのカテ
ーテル部を入れ、バルーンに捩れのないことを確認した
上でシアノアクリレート接着剤で充填結合した。

以上のように成形、一体化し、付属品を取りつけたバル
ーンカテーテルを、３７°Ｃの生理食塩水中で、膨張−
収縮をくり返す駆動試験を行った。１分間に７０回の繰
返しで約３ケ月間（１０１回に相当）駆動させたが、別
々に作製した３本とも全く破損はなかった。

実施例２実施例１の金型寸法を長さ２４０ｍ＋ｗ　、バルーン部
分の径１８　、９ｍｍとした以外は全く同様の方法でバ
ルーンカテーテルを作製した。出来上りは、バルーン部
の長さ２００ｍｍ、径１５．０ｍｍであり、容量は３ｈ
文であった。

実施例３実施例１の金型寸法を長さ２１４ｍｍ　、バルーン部分
の径１５．８１１１１１１とした以外は全く同様の方法
でバルーンカテーテルを作製した。出来上りは、バルー
ン部の長さ　１８０ｍｍ、径１４．０ｍｍであり、容量
は２４１！立であった。

このバルーンを、試験のため犬の大腿動脈より、外科的
手術により、大動脈へ挿入し、抗凝固剤なしで２０時間
駆動した。終了後取り出したバルーン表面には、血栓の
付着はほとんどなく、走査型電子顕微鏡による所見でも
、所々に血小板の凝集が観察できる程度であった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す側面図である。１：バルーン部分、２：カテーテル部分、３：ワイヤー代ｊ１１人女　１町　ｋ′Ｓ　夫ト咄

Claims

【特許請求の範囲】

（１）長さ（ｌ）が１５ｃｍ〜２５ｃｍ、外径基準の断
面積（ａ）が１．４ｃｍ＾２〜２．０ｃｍ＾２であって
、かつｌ＝１５ａ・（４．５±２）の範囲内の円筒形バ
ルーン部分を有する大動脈内バルーンポンピング用バル
ーンカテーテル。
（２）バルーン部分が含フッ素ポリウレタンからなる、
特許請求の範囲第１項のバルーンカテーテル。