JPS6320520Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ワイヤーへのナツト自動締付装置特
に、座席前倒用のワイヤー、ブレーキ用のワイヤ
ーにナツトを介してブラケツトを締付固定する自
動締付装置に関する。

従来、此種の座席前倒用のワイヤーに、ブラケ
ツトを取付固定するに際しては、ワイヤーをプラ
イヤーで挾持固定する一方、ナツトをスパナで締
付けてブラケツトを挾着固定するという手作業に
頼つている。その為、作業性が極めて悪く、作業
時間を大巾に費やす不具合がある。

本考案は、上記従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、ナツトを介してブラケ
ツトをワイヤーに自動的に本締めできるワイヤー
へのナツト自動締付装置を提供せんとするもので
ある。

その基本的な構成は、「機体に固定するモータ
ーの回転軸に片持状に取付固定し上面にナツトを
介してワイヤーに仮止めしたブラケツトを載置す
る回転台と、機体に固定しそのワイヤーを回転中
心線上に沿つて位置させるワイヤー挾持部と、上
記ナツトを掌握する回転台に設けた把持部とで構
成した」ものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

図中Ａは、機体を示し、四本の脚１Ａ上に横板
２Ａを載置固定し、その横板２Ａ一側縁にモータ
ーＢの台２Ｂを水平に取付固定する縦支持板３Ａ
を起立形成している。

モーターＢは、その縦支持板３Ａより回転軸１
Ｂを遊嵌状に突出させ、その突出軸１B′部分に
側面より一体に突出する回動支持板１′を軸着し
て回転台１を片持状に取付固定している。

４はワイヤーであり、先部の被覆層４ｂを切除
してその切除面４b′部分より突出する螺子部４ｃ
にナツト４ｄを仮止めしてブラケツト４ａを遊嵌
状に装備している。

回転台１は、上面上において回転中心線上に沿
う位置にブラケツト固定部５と、把持部３を夫々
回転軸１Ｂから離れる方向に順次配設し、機体Ａ
にも把持部３前域に回転中心線上に沿う位置にワ
イヤー挾持部２を設けている。ワイヤー挾持部２
は、一枚の長尺板を半割し上端に内周面に挾持歯
２ｂを有する円弧状の切欠き２ｃを夫々切欠形成
した一対の挾持板２ａと、前記横板２Ａに載置固
定した側面〓型枠２ｄ内に収納支持された油圧シ
リンダー２ｅと、で形成し、そのシリンダーロツ
ド２ｆに一方の挾持板２ａを取付け、その挾持板
２ａを下端を∩型枠２ｄに固定した他方の挾持板
２ａ側へ押圧することによりブラケツト４ａを回
転台１に載置した状態でワイヤー４を回動不能に
挾持する。ブラケツト固定具５は、回転台１上に
固定され先端に押圧片５ａを有する腕杆５ｂを擺
動自在に枢着した起立固定板５ｃ下域に断面〓字
状の操作杆５ｅを擺動可能に枢着し、その操作杆
５ｅ中途部と腕杆５ｂ中途部とを枢着する連絡杆
５ｄで連結し、操作杆５ｅを押圧片５ａ側へ擺動
させることにより連絡杆５ｄを介してブラケツト
４ａを回転台１に押圧し、操作杆５ｅを逆方向へ
擺動させると連絡杆５ｄにて引張られ押圧片５ａ
はブラケツト４ａから離れるようにする。

把持部３は、先端にナツト４ｄが噛合する係合
切欠３ａを備えた腕片３ｂ後端を回転台１上に起
立する取付板３ｃに枢支すると共に弾機３ｄを介
して腕片３ｂを常時係合切欠３ａがナツト４ｄに
噛合する方向へ付勢している。尚、この腕片３ｂ
は、ナツト４ｄの大きさに対応する係合切欠３ａ
を有するものを数種用意しておき交換して使用す
る。

而して、操作盤Ｃのスイツチ１ＣをONにす
る。すると、タイマー回路が働いて油圧シリンダ
ー２ｅのシリンダーロツド２ｆが前進し、ワイヤ
ー４を回動不能に挾持すると共に連係するモータ
ーＢが数回転或は数秒の間作動して回転台１が回
動し、それに伴ない係合切欠３ａによりナツト４
ｄが回転しつつ、その内面をガイド面として移動
してブラケツト４ａを切除面４b′に締着して本締
めする。

而る後油圧シリンダー２ｅのシリンダーロツド
２ｆがタイマー回路にて自動的に後退する為操作
杆５ｅを介してブラケツト４ａの押圧を解き、そ
して腕片３ｂを弾機３ｄを介して持ち上げて完成
品を取出す。

本考案は、以上のように機体に固定するモータ
ーの回転軸に片持状に取付固定し上面にナツトを
介してワイヤーに仮止めしたブラケツトを載置す
る回転台と、機体に固定しそのワイヤーを回転中
心線上に沿つて位置させるワイヤー挾持部と、上
記ナツトを掌握する回転台に設けた把持部とで形
成したので、モーターによる回転台の回転に伴な
いナツトは自動的に仮止め状態から移動してブラ
ケツトをワイヤーに本締めする。故に、作業性が
良く、作業時間を大巾に短縮できる。前記板状の
回転台は前記ワイヤと同一軸線上に、回転中心を
有すると共に前記ワイヤの軸線に対して直交状に
配設し、且つ前記ナツトを掌握する握持部と、前
記ブラケツトを固定する固定具を設けてなるか
ら、ワイヤにおける先端より内側に位置する部分
に螺子部を有し該螺子部に板状のブラケツトをナ
ツトで自動的に締結できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ワイヤーへのナツト自動締付
装置の斜視図、第２図は同装置にブラケツトを載
置すると共にワイヤーを挾持した状態の平面図、
第３図は同正面図で一部切欠して示す、第４図は
把持部分の拡大斜視図で一部切欠して示す、第５
図は回転台を片持状に支持した状態の部分拡大斜
視図で一部切欠して示す、第６図乃至第９図はナ
ツトを本締めする回転台の回転状態を示す正面図
で一部切欠して示す。 尚、図中Ａ……機体、Ｂ……モーター、１Ｂ…
…回転軸、１……回転台、４ａ……ブラケツト、
４……ワイヤー、２……ワイヤー挾持部、３……
把持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイヤにおけるその先端より内側に位置する部
   分に螺子部を有し該螺子部に板状のブラケツトを
   ナツトで締結するナツト自動締付装置において、
   機体に固定するモーターの回転軸に片持状に取付
   固定し上面に前記ナツトを介して前記ワイヤに仮
   止めした前記ブラケツトを固定する板状の回転台
   と、機体に固定しそのワイヤを中心線上に沿つて
   位置させるワイヤ挟持部と上記ナツトを掌握し前
   記回転台に設けた握持部とからなり、前記板状の
   回転台は前記ワイヤと同一軸線上に回転中心を有
   すると共に前記ワイヤの軸線に対して直交状に配
   設し、且つ前記ナツトを掌握する握持部と、前記
   ブラケツトを固定する固定具を設けてなるワイヤ
   へのナツト自動締付装置。