JPH0313444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、コンベヤゴムベルトの両端部を貼り
合わせてエンドレスベルトを作る際、貼り合わせ
部のゴムベルトの片面カバーゴムを剥ぎ取る装置
に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、エンドレスベルトを作る際、第３図に示
すように所定の長さに切断したベルト主体Ａの一
端部の上面カバーゴムを剥ぎ取るとともに、他端
部の下面カバーゴムを剥ぎ取り、両端部の剥ぎ取
り部を貼り合わせることによつてエンドレスベル
トを作つている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 ゴムベルトのカバーゴムの剥ぎ取り作業は作業
員の人力による手作業に頼つているのが現状であ
り、多大の労力を必要とするものである。

本考案は、上記の点に鑑み、ゴムベルトのカバ
ーゴムを剥ぎ取る従来の手作業を機械化すること
によつて作業員の労力の軽減をはかるものであ
る。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案装置は、架台上に回転自在に軸体を枢支
すると共に、該軸体に挾持体を取付片によつて取
り付け、前記軸体と挾持体との隙間にコンベヤゴ
ムベルトのカバーゴム剥ぎ取り部先端を挿入して
強固に挾持することのできる挾持部を形成し、該
挾持体にはカバーゴム剥ぎ取り方向に回転させる
手段を備え、かつ前記挾持部に対して直交方向に
配設した案内レール上にベルト主体を載置する移
動台を設け、該移動台にはベルト主体を上方側よ
り押圧して固定することのできる固定手段を取り
付ける共に、前記移動台を案内レールに沿つて強
制的に後退させる手段を備えたものである。

(ホ) 作用 本考案装置においてゴムベルトの片面カバーゴ
ムを剥ぎ取る場合には、第３図の如く、先づベル
ト主体Ａの端部の剥ぎ取り部の片面カバーゴムを
カツターで切り、手作業により少しだけ剥ぎ、次
にベルト主体Ａのカバーゴム剥ぎ取り部Ｂを挾持
体２側に位置するようにしてベルト主体Ａを移動
台３上に載置し、カバーゴム剥ぎ取り部Ｂを挾持
部２の軸体４と挾持体の隙間に挿入して強固に固
定すると共に、移動台３に取り付けた固定手段を
動作させてベルト主体Ａを上方側より押圧して固
定する。しかる後に、カバーゴム剥ぎ取り部Ｂを
挾持した挾持部２を回転させる手段によりカバー
ゴム剥ぎ取り方向に回転させると同時にベルト主
体Ａを固定した移動台３を案内レール１４に沿つ
て後退させる手段によつて強制的に後退させるこ
とによつてカバーゴム剥ぎ取り部Ｂをベルト主体
Ａから剥ぎ取るのである。

(ヘ) 実施例 １は本考案装置の架台であり、該架台１上には
ベルト主体Ａのカバーゴム剥ぎ取り部Ｂを挾持す
る挾持部２とベルト主体Ａを固定するための移動
台３が載置される。

挾持部２は軸体４と挾持体５とから構成されて
いる。軸体４は一端部に螺子部６が形成され、両
端部を軸受７で軸支され、架台１上に固着した横
架台８に立設した支持体９に回転自在に枢支され
ている。挾持体５は軸体４に取付片１０によつて
第２図の如く長さ方向に揺動自在に取付けられ
て、カバーゴム剥ぎ取り部Ｂ先端を軸体４と挾持
体５の隙間に挿入して挾み持つ構造としてあり、
軸体４の螺子部６に螺合した把手部１１を有した
円形状の押圧板１２を回動させることによつて挾
持体５を水平方向に押圧し、カバーゴム剥ぎ取り
部Ｂを強固に挾持して抜けないように固定する。
軸体４の端部には軸体４を回転させる手段として
駆動モーター１３が連結され、カバーゴム剥ぎ取
り部Ｂを挾持した挾持部２を剥ぎ取り方向に回転
させる。軸体４を回転させる手段としては駆動モ
ータ１３を使用せずにハンドル部を設けて入力で
回転させるようにすることもできる。

移動台３は挾持部２に対して直行方向に配設し
た案内レール１４を嵌着する嵌着部１５を有し、
案内レール１４上に移動自在に載置してある。移
動台３にはベルト主体Ａを固定するためのシリン
ダー１６が配設してあり、該シリンダー１６のピ
ストンロツド１７先端に固定板８を固着し、ピス
トンロツド１７の伸縮によつて移動台３に載置し
たベルト主体Ａを固定板１８によつて上方側より
押圧して固定したり、固定を解除する。また、移
動台３は架台１に取り付けられたシリンダー１９
のピストンロツド２０の先端が枢着してあり、該
シリンダー１９のピストンロツド２０の伸長によ
り挾持部２に対して強制的に後退させることによ
つてベルト主体Ａからカバーゴム剥ぎ取り部Ｂを
剥ぎ取る。なお、移動台３を進退作動するために
シリンダー１９を使用したが、進退機構の一例を
示したもので何んらこれらに限定するものでな
い。

しかして、ベルト主体Ａよりカバーゴムを剥ぎ
取る場合、先ず第３図のように端部を切り欠いた
ベルト主体Ａを用意する。そしてシリンダー１９
のピストンロツド２０を縮小させて移動台３を挾
持部２側に寄せておく。次に、シリンダー１６の
ピストンロツド１７を縮小させて移動台３と固定
板１８との隙間を開けた後、ベルト主体Ａのカバ
ーゴム剥ぎ取り部Ｂを上側にして挾持部２と反対
の方向からベルト主体Ａのカバーゴム剥ぎ取り部
Ｂ側を移動台３と固定板１８との隙間に挿入する
とともに、ベルト主体Ａのカバーゴム剥ぎ取り部
Ｂの切り欠き部先端を挾持部２の軸体４と挾持体
５との隙間に挿入し、押圧板１２を回動して挾持
体５を押し下げて軸体と挾持体５とによりカバー
ゴム剥ぎ取り部Ｂの先端を強固に挾持する。そし
て、シリンダー１６のピストンロツド１７を伸長
させて固定板１８をベルト主体Ａに押し付けてベ
ルト主体Ａを固定する。前記のようにベルト主体
Ａを装置にセツトした後、挾持部２に備えた駆動
モータ１３を駆動して軸体４を回転させる。この
時の軸体４の回転方向は第１図の正面から見て時
計回りに回転させるものでカバーゴム剥ぎ取り部
Ｂをカバー主体Ａから剥ぎ取る方向である。ま
た、前記駆動モータ１３の駆動と同時にシリンダ
ー１９のピストンロツド２０を伸長させて移動台
３を後退させ、駆動モータ１３とシリンダー１９
の双方の力でカバーゴム剥ぎ取り部Ｂをを剥ぎ取
るのである。

(ト) 効果 本考案は、架台１上にカバーゴム剥ぎ取り部Ｂ
先端を挾持する挾持部２及びベルト主体Ａを固定
する移動台３を設け、挾持部２をカバーゴム剥ぎ
取り方向に回転させながら、ベルト主体Ａを固定
した移動台３を後退させることによつてベルト主
体Ａからカバーゴムを剥ぎ取るものであり、従来
の如く作業員の手作業によるカバーゴム剥ぎ取り
方法に比べて作業員の負担が軽減されるとともに
作業効率を向上させることができる実益を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例の斜視図、第２
図は本考案装置の挾持部の側面図、第３図はベル
ト主体からカバーゴムの剥ぎ取りを示す図であ
る。 １……架台、２……挾持部、３……移動台、４
……軸体、５……挾持体、６……螺子部、９……
支持体、１０……取付片、１２……押圧板、１３
……駆動モーター、１４……案内レール、１５…
…嵌着部、１６……シリンダー、１８……固定
板、１９……シリンダー、Ａ……ベルト主体、Ｂ
……カバーゴム剥ぎ取り部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 架台上に回転自在に軸体を枢支すると共に、該
   軸体に挾持体を取付片によつて取り付け、前記軸
   体と挾持体との隙間にコンベヤゴムベルトのカバ
   ーゴム剥ぎ取り部先端を挿入して強固に挾持する
   ことのできる挾持部を形成し、該挾持部にはカバ
   ーゴム剥ぎ取り方向に回転させる手段を備え、か
   つ前記挾持部に対して直交方向に配設した案内レ
   ール上にベルト主体を載置する移動台を設け、該
   移動台にはベルト主体を上方側より押圧して固定
   することのできる固定手段を取り付ける共に、前
   記移動台を案内レールに沿つて強制的に後退させ
   る手段を備えたことを特徴とするコンベヤゴムベ
   ルトのカバーゴム剥ぎ取り装置。