JPS6320405B2 - - Google Patents

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JPS6320405B2
JPS6320405B2 JP55138511A JP13851180A JPS6320405B2 JP S6320405 B2 JPS6320405 B2 JP S6320405B2 JP 55138511 A JP55138511 A JP 55138511A JP 13851180 A JP13851180 A JP 13851180A JP S6320405 B2 JPS6320405 B2 JP S6320405B2
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JP
Japan
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glycyrrhizin
skin
cream
weight
glycyrrhizinate
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JP55138511A
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English (en)
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JPS5762214A (en
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Hiromi Minamino
Mitsuo Kondo
Yasunaga Ootani
Akira Myashita
Kenzo Okada
Takashi Kuramoto
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Kanebo Ltd
Maruzen Kasei Co Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Maruzen Kasei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd, Maruzen Kasei Co Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Priority to GB8106596A priority patent/GB2072014B/en
Priority to US06/241,525 priority patent/US4424204A/en
Priority to FR8104650A priority patent/FR2477412A1/fr
Publication of JPS5762214A publication Critical patent/JPS5762214A/ja
Publication of JPS6320405B2 publication Critical patent/JPS6320405B2/ja
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/63Steroids; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/10Washing or bathing preparations

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Veterinary Medicine (AREA)
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  • Birds (AREA)
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  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、通常のグリチルリチン(甘草からの
抽出成分である、後記18β−グリチルリチン)の
異性化によつて得られる新規化合物の18α−グリ
チルリチン(後記)(特開昭56−115797号公報)
を、乳化剤として使用して、油性物質を乳化して
なる、乳濁状(クリーム状または乳液状)の化粧
料に関するものである。 従来のグリチルリチン(「化粧品原料基準」や
特公昭45−21397号公報、特開昭54−92633号公報
に記載のグリチルリチン酸またはそのナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩)は、後記の式
(2)の構造を有しており、その水溶液はPH2.5〜5.8
の範囲内でゲル化(凝固)を生起するという特異
性を示す。 このゲル化現象を応用したゲル状(固型)皮膚
化粧料(特公昭45−21397号公報)は、よく知ら
れている。 しかしながら、(1)そのゲルは、流動性に乏し
く、指先には付着し難いために容器(瓶等)から
取出し難い。(2)ゲルを指先や手のひらで押圧して
も均一に破壊(液状化)し難く、滑りやすいため
に皮膚に塗着し難い。(3)ゲル(製品)を長期保存
すると、ゲル中の水が分離(遊漿)して、安定性
や外観が著しく低下する。(4)製造(配合)工程で
生成した気泡がゲル(製品)の中に残存して、消
泡し難く、製品の外観をわるくする。等の難点が
ある故にゲル状皮膚化粧料は未だ製品化(実用
化)されていない。 更に、例えば特開昭54−92633号公報に記載の
従来のグリチルリチン(18β−グリチルリチン)
は、PH5.5以下の酸性水系においてゲル化を起こ
す欠点の他に、その水溶液は起泡すると長時間消
泡し難い欠点をも併有している。特に油性物質を
多量使用する乳化化粧料に、乳化力の比較的弱い
18β−グリチルリチンを使用しても乳化安定性の
高い化粧料を得るには困難である。このような欠
点を改良するためにペクチン等の水溶性多糖類を
併用する方法が知られているが、ペクチン等の水
溶性高分子の共存下では、却つて起泡し易すく、
かつ系全体の著しい構造粘性を示す為に、注意深
く減圧脱泡を行ないながら製造しなければならな
い。特にこのような減圧脱泡下での製造には、精
密な減圧制御装置と熟練した操作技術を必要と
し、しかも大量生産は可成り困難であつた。 一方合成可溶化剤(合成界面活性剤)では、皮
膚刺激性を有するものが多いために皮膚化粧料に
使用し難く、かつ処方設計も難かしい欠点があ
る。 本発明者等は、前記従来技術の難点を改良する
ために、鋭意研究した結果、後記特定の18α、グ
リチルリチンを、油性物質の乳化剤として適用す
ると、如何なるPH條件下でもゲル化や乳化力の低
下を起すことなく、また、製造時に減圧脱泡を行
なうことなく、工業的容易かつ有利に、後述の如
き高品質の乳化化粧料を製造し得ることを見い出
し本発明を完成した。 本発明の目的は、皮膚に対して刺激を与えるこ
となく、マイルドに作用すると共に、フイーリン
グの良い感触を与え、かつ流動性、使用性、消泡
性、保存安定性に優れ、更に外観の良好(肌目、
光沢性)の良好なクリーム状または乳液状の化粧
料を提供することにある。また本発明の他の目的
は、新規な乳化剤の組成を提供することにある。 更に他の目的は、合成界面活性剤を使用するこ
となく、乳化化粧料の組成設計(処方設計)が容
易であり、しかも工業的容易かつ有利に製造し得
る、酸性乳化化粧料を提供することにある。 上記の目的は、乳化剤として18α−グリチルリ
チン酸、18α−グリチルリチン酸モノナトリウ
ム、18α−グリチルリチン酸モノカリウム、18α
−グリチルリチン酸モノアンモニウムからなる群
より選択された18α−グリチルリチンの少なくと
も一つを0.01〜25.0重量%(重量%は、当該化粧
料の重量基準、以下同じ)、油性物質を15〜80重
量%、及び水を配合してなる、クリーム状または
乳液状の化粧料によつて達成される。 前記特定の18α−グリチルリチンは、本発明者
(宮下晶、岡田憲三、倉本隆志)によつて創製さ
れた新規化合物(特開昭56−115797号公報)であ
る。 前記の18α−グリチルリチンは、後記の式(2)の
ように、18位の水素原子の立体配置がα配置であ
る点だけが通常のグリチルリチン(後記の式(1)で
示される、18β−グリチルリチン)と異なるもの
である。尚、本発明においては、この異性体
(18α−グリチルリチン)と通常のグリチルリチ
ン(18β−グリチルリチン)とを区別するため、
前者に18αを付けて18α−グリチルリチンと呼称
し、後者に18βを付けて18β−グリチルリチンと
呼称することにした。 下記式(1)………18β−グリチルリチン 下記式(2)………18α−グリチルリチン 〔前記の式(1)ならびに式(2)において、A1およ
びA2は水素原子、またはナトリウム、カリウム、
アンモニウム基である。但しA1とA2のうち、何
れか一方、または両方は水素原子である。〕 18α−グリチルリチンは、18β−グリチルリチ
ンと共通の特性を持つ反面、水素原子1個の立体
配置が異なるだけと僅かな差異から予想できない
特異な性質を示す。 以下、18α−グリチルリチンの特性の主なもの
を18β−グリチルリチンのそれと比較しながら説
明する。 (a) 融点(分解点) 融点を示さない。分解点は次のとおり。 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 206℃ 210℃ モノアンモニウム塩 212〜213℃ 216℃ モノカリウム塩 248℃ 246℃ (b) 旋光度〔α〕20 D(50v/v%エタノール中、
1w/v%溶液についての測定値) 試 料 18α−体 18β−体 遊離酸 +26.1゜ +60.4゜ モノアンモニウム塩 +23.2゜ +57.1゜ モノカリウム塩 +23.0゜ +56.0゜ (c) 紫外線吸収スペクトル 50v/v%エタノールを溶媒として、モノアン
モニウム塩につき測定した結果は下記の通り。 18α−体 18β−体 λmax 246nm 251nm 1% 1cm 128.7 136.0 ε 10810 11420 本発明に配合使用し得る前記の18α−グリチル
リチンは次のようにして製造される。 18β−グリチルリチン(遊離酸及び任意の塩)
を原料として、これを、水又は低級アルコール、
アルキレングリコール等を溶媒として、70〜200
℃に常圧又は加圧下に加熱して、苛性ソーダ、苛
性カリ等の苛性アルカリ処理により、異性化反応
を行なう。処理を終わつた後、鉱酸を加え酸析す
る沈澱物を取するか、ヘキサノールあるいはブ
タノール等で抽出することにより、18α−グリチ
ルリチンと18β−グリチルリチンの異性体の混合
物を得る。 この混合物を酸析と過を繰返し、結晶状に酸
析する18α−グリチルリチンを別して得る。 通常のグリチルリチン(18β−グリチルリチ
ン)は皮膚に対して無刺激性であるが、前記特定
の18α−グリチルリチンも、皮膚刺激性がなく安
全である。 すなわち、後記の各実施例に記載の各18α−グ
リチルリチンの1%水溶液を被検試料として、
Draizeの方法に準じて動物皮膚刺激試験、人体
皮膚刺激試験を行なつた結果、動物皮膚刺激スコ
アー、人体皮膚刺激スコアーは何れも0であつ
て、無刺激性であることが確認された。 本発明に使用する前記特定の18α−グリチルリ
チンは多くの点で通常の18β−グリチルリチンと
は異なる性質を持つている。 (イ) 水に対する溶解性が良く、前記18α−グリチ
ルリチンは18β−グリチルリチンの場合の1/10
以下の短時間で溶解するので、当該化粧料の製
造所要時間を短縮し得る。 (ロ) 水溶液の透明性が良い。PH約4.2の酸性のモ
ノ塩では、18β−グリチルリチンの場合、一応
溶解してもゲル状で不透明であるのに対して、
前記の18α−グリチルリチンでは透明に溶解
し、しかもゲル化しない。それ故、透明性の良
い液状の当該化粧料を生成しやすい。 (ハ) 水溶液の泡が消えやすい。18β−グリチルリ
チンは、安定な泡を形成するので消泡速度が遅
い。これに対して前記18α−グリチルリチンの
泡は静置状態でも消泡しやすく、消泡速度が早
いので、当該化粧料製造時の消泡所要時間を短
縮できる。 (ニ) 水溶液粘度は低く、かつ酸性域でも安定して
いるので、当該化粧料を長期保存しても粘度変
化が殆んどなく、液状を保持し得る。 (ホ) 前記の18α−グリチルリチン組成物は、如何
なるPH領域でもゲル化することなく、かつ香
料、ホルモン等の油性物質を水性の系中に安定
に可溶化し得る。それ故、従来の18β−グリチ
ルリチン(特開昭52−151736号公報のホルモン
配合ローシヨン)のようにアルコール等の可溶
化助剤を使用しなくてよいし、またそのPHを
6.1以上に調整する必要もない。従つて、本発
明の化粧料の製造に際しては、処方設計が極め
て容易である。 (ヘ) 前記の18α−グリチルリチンは、適度の粘度
とPHと良好な流動性と良好な皮膚親和性を当該
化粧料に付与し得る。それ故当該化粧料を使用
するに際しては、容器からの取り出しが容易
で、皮膚に均一に塗着して、マイルドに作用す
ると共に、その消炎効果と相俟つて、さつぱり
とした、かつ滑らかな(つるつるした)、フイ
ーリングの良い感触を与えることができる。前
記の18α−グリチルリチンの配合量は、当該化
粧料の組成(処方)における総重量を基準とし
て、0.01〜25重量%、好ましくは0.1〜5重量
%である。0.01重量%よりも少なくなると、乳
化力が低下し、また25重量%よりも多くなる
と、水系中における溶解性が低下し、又経済的
にも好ましくない。 本発明に使用する油性物質としては、公知の皮
膚化粧料用油性物質であつて、高級脂肪族炭化水
素類、動物油脂類、植物油脂類、ロウ類、高級ア
ルコール類、高級脂肪酸、エステル油、シリコン
油等である。 炭化水素類としては、例えば流動パラフイン、
スクワラン、ワセリン、セレシン、固型植物油脂
としては、例えばオリーブ油、アーモンド油、ア
ボカド油、ヒマシ油、カカオ脂、パーム油等、動
物油脂としては、タラ肝油、牛脂、バター脂等、
蝋類としては、例えば密蝋、カルナウバ蝋等、高
級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸等、高級アルコ
ールとしては、例えばラウリルアルコール、ステ
アリルアルコール、セチルアルコール、オレイル
アルコール等、エステル油としては、例えばブチ
ルステアレート、ヘキシルラウレート、オクチル
ドデシルミリステート、ジイソプロピルアジペー
ト、ジイソプロピルセバケート等の直鎖エステ
ル、分岐鎖エステル等を挙げることができる。 これらの油性物質は、単独又は2種以上組合せ
て使用される。その使用量(含有量)は15〜80重
量%、好ましくは20〜70重量%である。15重量%
よりも少ないと乳化安定性が悪くなり、80重量%
より多くなると油のベタツキが著しくなり好まし
くない。 次に、水の使用量(含有量)は10〜90重量%、
好ましくは20〜80重量%である。 本発明に使用し得る18α−グリチルリチンは、
PHの条件等に関係なく良好な界面活性能(界面張
力の低下能)を発揮し、前記油性物質を可成り安
定に乳化し得るが、油性物質の配合量の多い場合
には、更にレシチン、シユガーエステル(シヨ糖
の高級脂肪酸エステル)、カゼインソーダー、N
−(高級)アシルグルタミン酸塩、ペクチン、キ
サンタンガム、カラヤガム、ローカストビーンガ
ムからなる群から選択された天然系の界面活性物
質の少なくとも一つを配合する場合は、油性物質
を極めて安定に乳化することができる。また、こ
のように18α−グリチルリチンの少なくとも一つ
と、または、これと前記天然系の界面活性物質の
少なくとも一つを乳化剤として併用する場合に
は、製造時(乳化時)に生成する気泡も、容易か
つ短時間に自然消泡し、ペクチン等の水溶性多糖
類と18β−グリチルリチンを併用する場合のよう
な製造中の減圧脱泡を行なう必要がなく、更に
18β−グリチルリチン単独を乳化剤とする場合の
ような弱酸性下でのゲル化や、更に極度の構造粘
性を発現しないものも発明の一つの特徴である。
また最近好ましく繁用されている皮膚にマイルド
なPH5前後の酸性化粧料をゲル化することなく良
好な流動性、塗布性感触を発現し得る。 前記、天然系の界面活性物質は一つ又は二つ以
上組合せて使用することができ、その配合量は当
該化粧料の組成における総重量を基準として0.1
〜10.0重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。 本発明の化粧料において、マツサージクリー
ム、クレンジングクリーム、スキンクリーム、ス
キンミルク、ヘアークリーム等では顔料を添加配
合する必要はないが、フアンデーシヨンクリーム
や液体メイクアツプベースでは、前記成分の他に
更に顔料を添加配合しなければならない。顔料の
使用量は、組成物重量を基準として10重量%以
下、好ましくは0.5〜7重量%である。 顔料としては、例えば酸化チタン、カオリン、
黄酸化鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、タルク等の
無機顔料を挙げることができる。 更に所望に応じて少量の美容薬効成分、芳香
剤、防腐剤、着色剤、合成界面活性剤を添加する
こともできる。 本発明のクリーム状又は乳液状の化粧料は水と
前記の18α−グリチルリチンを加熱撹拌して溶解
した後、これに溶融した油性物質を撹拌下に添
加、混合して乳化する等の公知の製造方法によつ
て製造される。 本発明のクリーム状又は乳液状の化粧料として
は、例えばマツサージクリーム、クレンジングク
リーム、スキンクリーム、スキンミルク、フアン
デーシヨンクリーム、液体メイクアツプベース、
ヘアークリームのような皮膚用や毛髪用等多くの
クリーム状又は乳液状の化粧料に適用される。 本発明のクリーム状又は乳液状の化粧料は皮膚
を刺激することもなく、皮膚に対する安全性、親
和性が高く、肌目が細かく、かつ光沢性の高い良
好な外観を呈しており、しかも乳化安定性、保存
安定性が著しく優れている。 本発明で使用する18α−グリチルリチンは、皮
膚に対する安全性が高く、水系においてもPH、配
合濃度、低温度又は水溶性金属類の添加等によ
り、ゲル化せず、溶解時の消泡も容易であり、こ
れを使用した乳化化粧料は、指とれ、流動性が良
好で、塗布むらがなく、硬度、粘土、感触等の品
質安定がすこぶる良好であり、その使用感は、仕
上りがさつぱりとし、かつ滑らかな感触があり、
その商品価値は極めて高いものである。 かかる顕著な特性は、従来の18β−グリチルリ
チンの使用では得られず、前記の18α−グリチル
リチンの水系における特性に因るものであつて、
その事実は後述の実施例における比較結果からも
明白である。 以下実施例を挙げて本発明を説明する。 尚、実施例に示す「部」は重量部を、またα:
βとは当該の18α−グリチルリチンと当該の18β
−グリチルリチンの組成比(モル比)を意味す
る。 光沢度はJIS−Z8741−1962の光沢度測定法の
方法2に準じて測定した。 実施例1 (マツサージクリーム) 〔1〕 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウ
ムの製造 甘草から作られた18β−グリチルリチンモノア
ンモニウム(純度80%)200部を4N−NaOH100
mlに溶解し、この溶液を常圧で還流下に8時間加
熱した。この後、反応混合物に硫酸を加えてPHを
約2とすることにより生じた沈澱をn−ヘキサノ
ール500部で抽出し、アンモニア水を加えてアル
カリ性とし、ヘキサノールを留去し、85%メタノ
ールより再結晶して、グリチルリチン酸モノアン
モニウム組成物(18α−体73モルと18β−体27モ
ルの混合物)120部を得た。 次にこの中の18α−グリチルリチン酸モノアン
モニウムを、次のような方法で18β一体と分離し
た。すなわち、上記アンモニウム塩の1%水溶液
を調整し、これに塩酸を加えてPHを2.0にした後、
濾紙(東洋濾紙No.3)を用いて濾過する。濾紙上
の沈澱を希アンモニア水に溶解して濃度1%の溶
液とし、再び塩酸を加えてPH2.0にし、濾過を行
なう。このような水溶液からの酸析と濾別を4回
繰返した後、最後に得られた濾紙上の沈澱物をア
ンモニア水に溶解し、これに酢酸を加えた。生成
した18α−グリチルリチン酸モノアンモニウムの
結晶を80%酢酸から、次いで85%メタノールか
ら、再結晶精製し、更に大量分取高速液体クロマ
トグラフイにより、18α−グリチルリチン酸モノ
アンモニウムの純品を得た。 〔2〕 マツサージクリームの調製 A 処方 1 流動パラフイン 50部 2 セチルアルコール 5 3 シユガーエステル 2 4 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウム
2 5 メチルパラベン 0.2 6 純水 33 7 香料 0.3 B 製造 上記成分の油性成分の1,2,3を80℃にて均
一に溶解する(溶液1)。上記成分の水溶性成分
4,5,6を80℃にて均一に溶解する(溶液2)。
次に溶液2をホモミキサーで撹拌しながら、溶液
1を添加して乳化した後冷却する。 尚、その冷却過程の70℃で成分7を添加し30℃
に降温後撹拌を停止した。かくして得られたマツ
サージクリームはO/W型のエマルジヨンで肌
目、光沢等の外観が良く、5〜45℃の恒温槽内で
6ケ月保存後も極めて安定であつた。 比較例 1 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウムの代
わりに、18β−グリチルリチン酸モノアンモニウ
ムを使用する他は、実施例1と同様にして、マツ
サージクリームを製造し、その経日硬度をしらべ
た。その結果を第1表に示した。 その結果より、β異性体は、ゲル化が起こり、
指とれ、肌なじみが悪く実用面上不良である。
【表】 注) 硬度測定:カードテンシヨンメーター
を使用。
実施例2 (スキンクリーム) A 処方 1 セチルアルコール 6部 2 ヒマシ油 2 3 レシチン 1 4 流動パラフイン 20 5 18α−グリチルリチン酸モノカリウム 1.2 6 プロピレングリコール 5 7 メチルパラベン 0.2 8 純水 64.4 9 香料 0.2 B 製造、実施例1に準じた。 かくして得られたスキンクリームはO/W型の
エマルジヨンで、肌目、光沢等の外観が良く、5
〜45℃の恒温槽内で6ケ月後も極めて安定であつ
た。 比較例 2 18α−グリチルリチン酸モノカリウムの代わり
に、18β−グリチルリチン酸モノカリウムを使用
する他は、実施例2と同様に製造した。 その結果、得られたスキンクリームはO/W型
のエマルジヨンで肌目、光沢等の外観は良いが、
低温(5〜30℃でゲル化し、固くなり、指とれ及
び肌なじみが悪く、塗布時にスベリがあるむらと
なる。尚、感触はズルズルと糸引きがあり、ベタ
ツキがある。 実施例3 (スキンミルク) A 処方 1 セチルアルコール 5部 2 ミリスチン酸オクチルドデシル 1.5 3 流動パラフイン 20.0 4 ペクチン 2.0 5 18α−グリチルリチン酸 2.0 6 メチルパラベン 0.3 7 純水 69.0 8 香料 0.2 B 製造 上記成分の1,2,3を80℃にて均一に溶解す
る(溶液1)。 上記成分の4〜7を80℃にて均一に溶解する
(溶液2)。次に溶液2をホモミキサーで撹拌しな
がら、溶液1を添加して乳化した後冷却した。
尚、その冷却過程の70℃で成分8を添加し、30℃
に降温後撹拌を停止した。かくして得られたスキ
ンミルクはO/W型のエマルジヨンで完全に自然
脱泡されていた。また肌目、光沢等の外観が良く
5〜40℃の恒温槽内で3ケ月後も極めて安定で、
流動性にも優れていた。粘度は、各恒温槽内にお
いて1000〜3000cpsの範囲であつた。 比較例 3 18α−グリチルリチン酸の代わりに、18β−グ
リチルリチン酸を使用する他は、実施例3と同様
に製造したが、自然脱泡ができなかつたので、更
に吸引脱泡したがそれでも可成りの小泡が残存し
ていた。吸引脱泡した後のスキンミルクは5〜40
℃の恒温槽内で3ケ月後も安定であつた。しか
し、粘度は経日とともに上昇し、流動性が悪くな
り、糸を引いて容器から出なくなつた。粘度は、
製造直后1300cps(30℃)であつたが翌日13500cps
(30℃)となつた。 また、実施例3とのスキンミルクは比較例3の
スキンミルクとを、シリンダーポンプ式充填機に
よるシエアー付加による粘度変化、乳化状態を調
べた。その結果、第2表に示したように比較例3
がシエアー付加による粘度低下が著しく、乳化状
態の悪化も著しく、18α−グリチルリチン使用の
実施例3がシエアー付加による影響が小さいこと
が判明した。
【表】 よる2Kg/cm2の付加シエアー。
単位:センチポイズ
実施例4 (クレンジングクリーム) A 処方 1 セチルアルコール 5部 2 流動パラフイン 60 3 18α−グリチルリチン酸モノカリウム5 4 メチルパラベン 0.2 5 純水 29.5 6 香料 0.3 B 製造 実施例1に準じて製造した。 かくして得られたクレンジングクリームはO/
W型のエマルジヨンで肌目、光沢等の外観が良
く、5〜45℃の恒温槽で6ケ月後も極めて安定で
あつた。 実施例5 (クリーム状又は乳液状の乳化物) 流動パラフインの使用重量部を変えて、他は実
施例4と同様に製造した。 その結果、得られた乳化物について、肌目、感
触、45℃保存経日安定性を調べ、第3表に示し
た。第3表で示されたように、油性物質が15重量
%より少ないと、又は90重量%より多いと乳化安
定性が悪い。また油性物質量が多くなるとともに
感触が悪くなつた。
【表】
【表】 実施例6 (クレンジングミルク) A 処方 1 流動パラフイン 50部 2 ミリスチン酸イソセチル 2 3 キサンタムガム 1 4 アシルグルタミン酸ナトリウム 0.5 5 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウム
1 6 メチルパラベン 0.2 7 純水 47 8 香料 0.3 B 製造:実施例1に準じて製造した。 かくして得られたクレンジングミルクは、粘度
4300cpsのO/W型のエマルジヨンで肌目、光沢
等の外観が良く、5〜45℃の恒温槽で3ケ月後も
極めて安定であつた。 実施例7 (スキンクリーム) A 処方 1 セチルアルコール 17部 2 ミリスチン酸イソセチル 12 3 スクワラン 3 4 流動パラフイン 22 5 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウム
5 6 メチルパラベン 0.2 7 プロピレングリコール 6 8 純水 34.6 9 香料 0.2 B 製造:実施例1に準じて製造した。 かくして得られたスキンクリームはO/W型の
エマルジヨンで肌目、光沢等の外観が良く、5〜
45℃の恒温槽内で3ケ月保存後も極めて安定であ
つた。 実施例 8 第4表にもとづく処方で実施例5に準じてクリ
ームを調整した。 得られた各クリームの特性を第5表に示した。
【表】
【表】
【表】 第5表より明らかな如く、18αグリチルリチン
が0.01〜25重量%では良好なクリームが得られ
た。これに対し0.01重量%未満では、乳化せず、
25重量%を越えると、やや溶解性が低下し、経日
と共に結晶化し、光沢、肌目が悪化した。 比較例 4 18α−グリチルリチン酸モノアンモニウムの代
りに、18β−グリチルリチン酸モノアンモニウム
を使用する他は、実施例8のクリーム試料No.4の
場合と同様に製造しようとしたが、自然脱泡によ
つて全く脱泡できなかつた。 次に再度、乳化から冷却停止迄の全工程を減圧
下に脱泡することによつてはじめて完全脱泡が可
能であつた。 得られたクリームはO/W型のエマルジヨン
で、光沢度は製造直后で80、6ケ月後は55であつ
た。またこのクリームは低温(5〜30℃)でゲル
化して、硬くなり指とれ及び肌なじみがわるく、
塗布時にスベリがあり、むらとなつた。 尚、ズルズルと糸引きがあり、ベタツキのある
わるい感触を与えた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 乳化剤として18α−グリチルリチン酸、18α
    −グリチルリチン酸モノナトリウム、18α−グリ
    チルリチン酸モノカリウム、18α−グリチルリチ
    ン酸モノアンモニウムからなる群より選択された
    18α−グリチルリチンの少なくとも一つを0.01〜
    25.0重量%(重量%は、当該化粧料の重量基準、
    以下同じ)、油性物質を15〜80重量%、及び水を
    配合してなる、クリーム状または乳液状の化粧
    料。
JP55138511A 1980-03-08 1980-10-02 Creamy or milky cosmetic Granted JPS5762214A (en)

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