JPS6319552B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、燃焼用空気と廃ガスとの熱交換のた
め、煙道が炉室および加熱壁の下に設けられた復
熱室と流れ接続されている、復熱コークス炉に関
する。

コークス炉の経済性は、加熱に必要なエネルギ
量、下だき消費によつて非常に強く影響される。
コークス化時間の継続中、在来のコークス炉（蓄
熱により熱を回収される副産物回収水平式コーク
ス炉）に普通一定の熱量が供給される。炉装入物
の所要熱量は、公知のようにコークス化時間の増
大とともに低下するので、廃ガス温度が上昇す
る。その結果は、不必要に高い廃ガス損失とな
る。燃料消費を減少するために、この炉形式に対
していわゆるプログラム化あるいはプログラム制
御される加熱装置が提案された（例えばドイツ連
邦共和国特許出願公開第2011261号明細書参照）。
蓄熱炉と異なり、復熱炉では全加熱煙筒に炎が存
在しているので、加熱煙道あるいは煙道ガス温度
には、加熱装置における切換段階によつて影響を
およぼすことはできない（例えばドイツ連邦共和
国特許出願公告第2164994号明細書参照）。

本発明の課題は、下だきに最適な復熱コークス
炉を提供することである。

この課題を解決するため本発明によれば、２つ
の同心管から成る有効長の調整可能な復熱装置が
復熱室へ入り込み、同心管の外管がその内端で閉
じられ、その外端で燃焼用空気出口接続管片へ通
じており、内管が外管の内端の直前で外管へ開口
し、他方の側で燃焼用空気入口接続管に接続され
ている。

コークス炉の構造において鋼製復熱装置の使用
は、これまで材料の問題したがつて下だき廃ガス
の経済的温度低下の点で失敗した。本発明による
復熱装置は、互いに内外に差し込まれた２つの管
を形成し、外管は上部を閉じられている。加熱す
べき燃焼用空気は、内管を介して内管と外管との
間の環状間隙へ達し、同じ流れ方向の熱い下だき
廃ガスによつて加熱される。熱伝達は、煙道ガス
側で大部分固体およびガス放射によつて行われ
る。対流は二次的な意味しかもたない。予熱され
た燃焼用空気は、特許請求の範囲第２項の手段に
より燃焼用空気出口接続管片から膨張室あるいは
集合導管へ、そこから取出し導管を介して分配さ
れて、個々の加熱煙道へもどされることができ
る。復熱装置は、予熱された燃焼用空気の吹出し
により過熱に対し保護されている。燃焼用空気と
廃ガスとの同じ向きの流れによつて、最高管壁温
度が低下される。復熱装置管への熱伝達用の放射
室として利用される耐火れんが積みにより取囲ま
れた各復熱室は、本発明による種類の個々の復熱
装置を持つことができる。しかしこれ等の復熱室
は、１つの共通な復熱装置にまとめることができ
る。

特に本発明は、ドイツ連邦共和国特許出願第
2715536.8号明細書に提案されたように、下だき
廃ガスの経済的な２段冷却装置用に適し、この特
許出願では、第１段では、廃ガスの放射の大部分
が、燃焼用空気を予熱するために、加熱煙道の下
に設けられた復熱装置において、第２段では、対
流の部分が、熱交換装置例えば石炭予熱装置にお
いて使用される。本発明による復熱装置は、放射
の大部分を利用するのに特に適している。

特許請求の範囲第３項の手段が特別な利点を与
える。なぜならば、こうしてコークス炉の最適な
下だきが達成され、かつ（あるいは）空気―燃料
混合比の変化なしに廃ガス温度が、かつ（あるい
は）燃焼用空気の温度すなわち操業開始後も必要
あるいは適当な値が設定され得るからである。こ
の解決策により、熱交換面の修正が外から困難な
しに行われる。

特許請求の範囲第５項の手段により、復熱コー
クス炉の操業中、一時的に必要な空気―燃料混合
比および（あるいは）燃焼用空気供給および（あ
るいは）復熱装置の有効長を所定のように調整す
ることができる。

本発明の別の特徴、利点、および適用可能性が
添付図面についての実施例の次の説明から明らか
になる。

熱い燃焼廃ガスは、廃ガス孔１３から、炉室お
よび加熱壁の下の耐火れんが積みの中にありかつ
耐火れんが積みから成る室壁１０により包囲され
ている垂直復熱室１の中へ流入する。復熱室１の
底１１を通つて有効長Ｌをもつ垂直復熱装置２が
下から入り込んでいる。復熱装置２は、２つの同
心管３および４から成る。外管４は上端で閉じら
れている。外管４は、下端で膨張室９へ開口し、
この膨張室９には燃焼用空気出口接続管片７が接
続されている。復熱装置の内管３は、外管４の上
端の直前でこの外管４へ開口している。管３は下
端において燃焼用空気入口接続管８へ移行してい
る。燃焼用空気は、矢印のように内管３中を下か
ら上へ流れ、内管３の上端においてその流れ方向
を反転し、それから内管３と外管４との間の環状
間隙へ熱い燃焼廃ガスと同じ向きに下方へ流れ
る。それから燃焼廃ガスは復熱室１から側方へ導
出される。熱せられた燃焼用空気は、前述したよ
うに膨張室９内へ達し、そこから燃焼用空気出口
接続管片７へ達し、そこから加熱煙道へ供給され
る。復熱装置２は、復熱室１の底１１にあるパツ
キン１２によつて外管４の外周を保持され、しか
も高さを調整可能であるので、復熱室１にある復
熱装置２の有効な熱交換面は変化することができ
る。例えば復熱装置２をさらに復熱室１へ押し込
むと、燃焼用空気温度は不変な廃ガス入口温度で
上昇し、廃ガス出口温度が低下する。こうして例
えば廃ガス出口温度を低下し燃焼用空気温度を高
めることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による復熱装置をもつ復熱室の範囲
における復熱コークス炉の垂直断面図である。 １……復熱室、２……復熱装置、３……内管、
４……外管、５……外管の内端、７……燃焼用空
気出口接続管片、８……燃焼用空気入口接続管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃焼用空気と廃ガスとの熱交換のため、煙道
   が炉室および加熱壁の下に設けられた復熱室と流
   れ接続されている復熱コークス炉において、２つ
   の同心管３，４から成る有効長Ｌの調整可能な復
   熱装置２が復熱室１へ入り込み、同心管３，４の
   外管４がその内端５で閉じられ、その外端６で燃
   焼用空気出口接続管片７へ通じており、内管３が
   外管４の内端５の直前で外管４へ開口し、他方の
   側で燃焼用空気入口接続管８に接続されているこ
   とを特徴とする復熱コークス炉。 ２ 外管４が、その外端６で膨張室９へ開口して
   いることを特徴とする、特許請求の範囲第１項に
   記載の復熱コークス炉。 ３ 復熱装置２が、復熱室の底１１にパツキン１
   ２で高さ調整可能に保持されていることを特徴と
   する、特許請求の範囲第１項あるいは第２項に記
   載の復熱コークス炉。 ４ 同心管３，４の少なくとも一方が鋼から成る
   ことを特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載
   の復熱コークス炉。 ５ 復熱装置２の有効長Ｌの調整が、固定的に設
   けられたカムを介して行われ、このカムがコーク
   ス化時間の経過に合わせるのに必要な炉室へ熱供
   給を調整することを特徴とする、特許請求の範囲
   第１項に記載の復熱コークス炉。