JPS6319483B2 - - Google Patents

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JPS6319483B2
JPS6319483B2 JP3262783A JP3262783A JPS6319483B2 JP S6319483 B2 JPS6319483 B2 JP S6319483B2 JP 3262783 A JP3262783 A JP 3262783A JP 3262783 A JP3262783 A JP 3262783A JP S6319483 B2 JPS6319483 B2 JP S6319483B2
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JP
Japan
Prior art keywords
parts
test
plant
lesions
control
Prior art date
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Expired
Application number
JP3262783A
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English (en)
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JPS59157003A (ja
Inventor
Yutaka Arimoto
Yasuo Pponma
Asatada Misato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP3262783A priority Critical patent/JPS59157003A/ja
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は6,7−ジメトキシクマリンを有効成
分として含有することを特徴とする植物病害防除
剤に関するものである。 従来の植物病害防除剤は植物体上で病原菌に直
接作用して病害の発生を予防するものである。す
なわち、薬剤は病原菌に接触し、吸収されてはじ
めて防除効果を示す。しかし圃場で散布された防
除薬剤は雨滴などによつてすみやかに流亡するた
め残効期間は短かい。一方、植物体上に長期間留
まつている薬剤は作物残留による生産物の汚染の
心配がある。 この観点から、生物の生活環境の中に本来的に
存在する病害防除機構として、植物のフアイトア
レキシン(Phytoalexln)類の研究が注目されて
いるが、その作用機作については未だ明らかにさ
れていない。そこで本発明者らは、上記主旨に鑑
み、鋭意研究を行つた結果、かんきつ黒点病菌で
感染したカンキツ類の果皮や葉に存在する6,7
−ジメトキシクマリンを単離することに成功し、
該化合物が各種植物病原菌に対し、強い防除作用
を示すことを見出し、本発明の植物病害防除剤を
完成するに至つた。 本発明の有効成分は、宿主植物と植物病原菌と
の代謝相関により宿主植物中に生合成されて植物
自体の調節作用に関与しているものと認められる
ので、その使用に当つては環境汚染の恐れは全く
なく、極めて安全な無公害農薬としての特色を有
するものである。 上記の有効成分を見い出した端緒は、カンキツ
類の果皮や新葉に侵入した黒点病菌が最初に到達
したカンキツの表皮細胞内に封じ込められ、死滅
するという事実を発見したことに始まる。黒点病
菌が侵入直後に死滅する理由を研究したところ、
病原菌の侵入をうけるとカンキツがある種の抗菌
物質を生成し、その作用によつて病原菌が死滅す
ることの新たな知見を得た。この知見にもとず
き、葉、果皮などのカンキツ組織から当該物質を
抽出することに成功した。即ち、黒点病菌を接種
した果皮を摩砕し、アセトンで抽出する。過
後、液からアセトンを除き、抽出物を蒸留水に
懸濁させ、活性炭に吸着させる。吸着後、アセト
ンで溶出し、溶出液を濃縮後、薄層クロマトグラ
フイ、カラムクロマトグラフイにより分画して得
られるUV下で螢光を発する区分を集め、それを
アセトン−水系、およびエチルエーテルから再結
晶すると白色針状結晶が単離される。 かくして得られる結晶は、物理的性質から、次
の構造式を有する化合物であることが確認され
た。 分子量:206 融 点:145.5〜146.5℃ この結果、本発明の有効成分化合物は、6,7
−ジメトキシクマリンと一致した(荒木忠郎、薬
学雑誌、1928,pp437:E.J.Coreyら、Chemistry
& lndustry,1954,PP1294参照)。 本発明の植流病害防除剤は、後述の試験例の如
く、例えばカンキツ類の黒点病、そうか病、かい
よう病、キユウリ炭疽病、イチゴ灰色かび病、稲
いもち病、ごま葉枯病等の各種植物病害に対して
卓効を示す。 本発明の植物病害防除剤を適用する場合、上記
有効成分化合物を直接に適用するか、通常当該技
術分野において知られている農薬製剤と同様に適
当な固体担体、液体担体、乳化分散剤等を用いて
粒剤、粉剤、乳剤、水和剤、錠剤、油剤、噴霧
剤、煙噴剤等の任意の剤型に製剤化して適用する
ことができる。これらの担体としては、クレー、
カオリン、ベントナイト、酸性白土、珪藻土、炭
酸カルシウム、固体担体として、ニトロセルロー
ス、デンプン、アラビアゴム等々が、また液体担
体として、水、メタノール、エタノール、アセト
ン、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール
等々が挙げられる。また、製剤上、一般に使用さ
れる補助剤、例えば高級アルコールの硫酸エステ
ル、ポリオキシエチレン・アルキル・アリルエー
テル、アルキル・アリル・ポリエチレン・グリコ
ールエーテル、アルキル・アリル・ソルビタンモ
ノラウレート、アルキル・アリル・スルホネー
ト、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールス
ルホン酸塩、第4級アンモニウム塩、ポリアルキ
レンオキサイド、リグニンスルホン酸ソーダ、ジ
ナフチルメタンスルホン酸ソーダ、レシチン、シ
ヨ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、モノグリセライド、ポリプロピレングリコー
ル脂肪酸エステル等を適宜配合することができ
る。有効成分の配合割合は、乳剤、水和剤等とし
ては、10〜90%程度が適当であり、粉剤、油剤等
としては、0.1〜10%程度が適当であるが、使用
目的によつてこれらの濃度を適宜増減してもよ
い。 更に、本発明の薬剤は、他の殺菌剤や除草剤、
殺虫剤、肥料物質、土壌改良剤等と適宜混合して
使用することができる。 次に、本発明の植物病害防除剤の実施例を示
す。 実施例1 (水和剤) 6,7−ジメトキシクマリン80部、モノグリセ
ライド10部、デンプン5部、カゼイン酸ソーダ5
部、を混合粉砕して水和剤を得る。水で約2000倍
に稀釈して使用する。 実施例2 (水和剤) 6,7−ジメトキシクマリン80部、ホワイトカ
ーボン2部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2
部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル4部お
よびクレー12部を混合粉砕して水和剤を得る。水
で約2000倍に稀釈して使用する。 実施例3 (粉剤) 6,7−ジメトキシクマリン80部をモノグリセ
ライド10部およびでんぷん10部と混合したもの25
部をタルク75部と混合して粉剤を得る。 実施例4 (乳剤) 6,7−ジメトキシクマリン40部、グリセライ
ド10部、カゼイン酸ソーダ5部、メタノール15部
および水50部を混合溶解して乳剤を得る。 実施例5 (乳剤) 6,7−ジメトキシクマリン40部、ポリオキシ
エチレンアルキルアリルエーテル5部、アルキル
スルホン酸ナトリウム5部、メタノール20部およ
び水30部を混合溶解して乳剤を得る。 次に本発明の薬剤の植物病害防除効果を試験例
によつて具体的に説明するが、対照薬剤は、実際
に使用する場合の濃度で用いた。 試験例1 (かんきつ黒点病防除試験) 温州みかんの枝を試験管内に納め、オートクレ
ーブにて滅菌した後黒点病菌を接種し、試験管を
25℃で暗黒下に5日間保つた後、ガラス温室に移
動し、柄子殻及び柄胞子を形成させた。その後、
蒸留水(10ml)を加え振とうして胞子懸だく液と
した(柄胞子数:5×106/ml)。温州みかんの約
3年生実生菌の新梢(6寸鉢2〜4本植)を供試
植物とし、古い枝を基部から切断して混合肥料を
10〜20粒施し、その後約2〜3週間後に伸長して
きた新梢を供試する。所定濃度に希釈した薬剤
(実施例1に準じて調製した水和剤)を2鉢当り
40ml均一に散布する。ついで、前記胞子懸濁液を
噴霧接種し、2日間湿室(R.H.100%25℃)に保
つた後、ガラス温室で栽培し、21日後に新梢の全
葉について病斑数を調査した。 病斑数1〜50個(1)、51〜150個(2)、151個以上
(3)、無発病(0)とに分けて調査し、次式により
発病度を求め防除価(%)を算出した。 発病度=(1×n1+2×n2+3×n3/3×N)×100 (但し、n1,n2,n3は、それぞれ発病程度1,
2,3の葉数、Nは総葉数を示す。) 防除価=(1−処理区の発病度/無処理区の発病度)
×100 この結果を第1表に示す。
【表】 試験例2 (かんきつそうか病防除試験) そうか病菌は、かんきつの葉、根、果実などに
形成された病斑中で越冬し、翌春、降雨の際雨滴
とともに飛散し、伝播する。そこで、次のような
試験を行つた。そうか病斑の形成された温州みか
んの葉を所定濃度に稀釈した供試薬剤(実施例2
に準じて調製した水和剤)に浸漬した。風乾後、
湿室に保ち、処理4日後、ポツト植え温州みかん
の約30cm上につるした。その後、人工降雨装置に
て雨を降らせた(20mm/hr、2時間)。降雨処理
後、2日間湿室(R.H.100%、25℃)に保つた
後、ガラス温室に移して栽培し、21日後に病斑数
を数え、防除価を求めた、防除価の算出法は試験
例1に準じた。この結果を、第2表に示す。
【表】 試験例3 (かんきつかいよう病防除試験) かいよう病菌は、そうか病菌と同様にかんきつ
の葉、根、果実などに形成された病斑中で越冬
し、翌春、降雨の際雨滴とともに飛散し、伝播す
る。そこで、かいよう病斑の形成された温州みか
んの葉を用いて、試験例2と同様に試験を行つ
た。ただし供試薬剤は、実施例4の乳剤を用い
た。防除価の算出法は試験例1に準じた。この結
果を第3表に示す。
【表】 試験例4 (キユウリ炭疸病防除試験) キユウリ(品種:相模半白)の2週間生育の幼
苗(2寸鉢2〜3本植)に所定濃度の薬剤(実施
例5の乳剤)を25鉢当り300mlを均一に噴霧散布
し、乾燥した。キユウリ炭疸病原菌を斜面培地で
28℃、1週間培養し、胞子を形成させ、その胞子
を純水に懸濁させたもの(胞子濃度:3×106
個/ml)50mlを、25鉢1ブロツクとした5ブロツ
クの上記キユウリ幼苗に、スプレーガンを用いて
噴霧接種した。接種後2日間湿室において発病さ
せ、5日後に病斑数を調査した。防除価の算出法
は、次式に従つた。 防除価(%)=(1−処理区の病斑数/無処理区の病斑
数)×100 この結果を第4表に示す。
【表】 試験例5 (イチゴ灰色かび病防除試験) ポツト植えイチゴ(品種:ダナー、結実期)の
果実に所定濃度の薬剤(実施例1の水和剤)を5
鉢当り100mlを均一に噴霧散布し、乾燥した。ジ
ヤガイモせん汁平面培地で培養し、BLBランプ
処理にて形成させた灰色カビ病菌(Botrytis
Cinerea)の胞子を蒸留水に懸濁させ(胞子濃度
6×106個/ml)100mlを上述のイチゴ果にスプレ
ーガンを用いて噴霧接種した。接種後4日間湿室
に保ち、発病後、それぞれの区の腐敗果実数を調
査した。防除価の算出法は次式に従つた。 防除価(%) =(1−処理区の腐敗果率/無処理区の腐敗果
率)×100 この結果を第5表に示す。
【表】
【表】 5) 比較剤:ポリオキシン複合体(ポリオ
キシンBとして10%)
試験例6 (稲いもち病防除試験) 直径6.0cmの合成樹脂製ポツトで、1ポツト10
株宛、稲(品種:十石)を温室内で育成し、第4
葉期において所定濃度の薬剤(実施例3の粉剤に
準じた)を稲体に散布した。別途もみがら培地
(粉末酵母、エキス、可溶性べんぷん、しよ糖、
もみがらを含む)で培養した稲いもち病菌の胞子
を水で懸濁して(胞子濃度:4×105個/ml)、こ
れを稲体に均一に噴霧接種し、温度27℃、湿度95
%以上の恒温恒湿箱に入れて発病させた。接種5
日目において、一葉当りの病斑数を求め、防除価
を次式に従つて算出した。 防除価(%)=(1−散布区の病斑数/無散布区の病斑
数)×100 この結果を第6表に示す。
【表】 試験例7 (稲ごま葉枯病防除試験) 直径6.0cmの合成樹脂製ポツトで、1ポツト10
株宛、稲(品種:金南風)を温室内で育成し、第
7葉期において所定濃度の薬剤(実施例2の水和
剤)を稲体に散布した。 別途PSA平板培地で培養した稲ごま葉枯病菌
の胞子を水に懸濁させ(胞子濃度:3×104個/
ml)、これを上述の稲に均一に噴霧接種し、温度
26℃、湿度100%の恒温恒湿箱に入れて発病させ
た。接種5日後に、一葉当りの病斑数を求めた。 算出方法は、試験例6に準じた。この結果を第
7表に示す。
【表】 チオホスフエート
(考察) 以上の試験例から明らかな如く、本発明の有効
成分化合物は、広い範囲の各種植物病害に対して
極めて優れた防除効果を示し、且つ低濃度におい
ても、充分な防除効果を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 6,7−ジメトキシクマリンを有効成分とし
    て含有することを特徴とする植物病害防除剤。
JP3262783A 1983-02-28 1983-02-28 植物病害防除剤 Granted JPS59157003A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3262783A JPS59157003A (ja) 1983-02-28 1983-02-28 植物病害防除剤

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JP3262783A JPS59157003A (ja) 1983-02-28 1983-02-28 植物病害防除剤

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Publication Number Publication Date
JPS59157003A JPS59157003A (ja) 1984-09-06
JPS6319483B2 true JPS6319483B2 (ja) 1988-04-22

Family

ID=12364083

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3262783A Granted JPS59157003A (ja) 1983-02-28 1983-02-28 植物病害防除剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CA2433578A1 (en) * 2000-12-28 2002-07-11 Koichi Niimura Process for preparation of esculetin compounds, esculetin compounds and intermediates thereof, and use of both

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JPS59157003A (ja) 1984-09-06

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