JPS6319449Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は下屋や階段室等の屋根の構造に関し、
その目的とするところは簡単な構造で屋根受梁を
施工でき、しかも外壁部の水仕舞の確実化を図る
ことができる屋根の構造を提供するにある。

以下本考案を添付図により詳述する。２は建物
躯体の一部を構成する梁であり、外壁１の屋内側
に横架されており、Ｉ形鋼が用いられている。３
はコ字状に屈曲された補助ピースである。又、補
助ピース３の上片１０及び下片１１には長孔１２
が穿孔されており、上片１０及び下片１１の基部
側は夫々梁２の上フランジ１３及び下フランジ１
４にボルト１５連結されている。しかして、補助
ピース３は予じめ外壁１に設けられた開口４内に
挿入され、補助ピース３の長孔１２によつて調整
することにより補助ピース３先端面と外壁１屋外
側面とをほぼ面一に合わせてある。６は塩化ビニ
ル被覆鋼板の遮蔽板であり、外壁１の開口４より
も大きなものである。なお遮蔽板６は単なる金属
板でもよい。又、梁２よりも上方において外壁１
の上端に外壁１の屋内側の主屋２２の屋根８が載
置されている。５は梁支持材であり、その基端に
はベース板１６が固設されており、補助ピース３
の先端面とベース板１６の面とを、中間に上記遮
蔽板６の中央部を挾んでボルト１７により連結さ
れ、外壁１から屋外側へ突出させられている。更
に、遮蔽板６の縁は外壁１の開口４周縁に密着さ
せてビス１８やボルト等で止められている。尚、
遮蔽板６の縁は外壁１への接着等の手段で防水処
理してもよい。梁支持材５の先部はＩ形鋼を用い
た屋根受梁７の側面に挿入され、梁支持材５の先
の垂直板１９と屋根受梁７のウエブ２０とボルト
２１で連結し、屋根受梁７を屋外側に横架してあ
る。２３は外壁１の屋外側において主屋２２に付
設された階段室や下屋等であり、この部分の屋根
９は屋根受梁７の上に載置されている。

第３図に示すものは本考案の他例であり、屋根
８，９を折版屋根材で構成してあり、２４はパラ
ペツトである。

本考案は叙述の如く構成されているから、屋内
側の梁に取付けた補助ピースを外壁の開口に挿入
させ、屋外側からこの補助ピースに継いだ梁支持
材に屋根受梁を取付けるだけで下屋や階段室等の
屋根を受けるための下地を簡単に構成でき、その
作業も屋内側と屋外側とで別々に行なえて作業が
容易であるという利点があり、しかも屋根受梁を
支持する部材は補助ピースと梁支持材とに分割さ
れていて補助ピースの先端面が外壁の屋外面とほ
ぼ面一に合わせられているために、補助ピースと
梁支持材との間に遮蔽板を挟んで取付けて遮蔽板
によつて外壁の開口部を閉塞することができるこ
とになり、屋根受梁の取付け作業を容易におこな
えるように外壁に開口をあけるようにしたにもか
かわらず、この開口での水仕舞いを確実にするこ
とができるという利点がある。またこのように遮
蔽板を取付けるために、補助ピースの先端面を外
壁の屋外側面とほぼ面一に合わせた状態で梁に補
助ピースを固着する必要があるが、補助ピースの
基部に屋内外方向に長い長孔を設け、この長孔に
通したボルトで補助ピースの基部を外壁よりも屋
内側に横架された梁に固着するようにしたので、
補助ピースの屋内外方向での取付位置を長孔によ
つて調整することができ、補助ピースの先端面を
外壁の屋外側面とほぼ面一に合わせる作業を容易
におこなうことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は同上のＸ−Ｘ断面図、第３図は本考案の他例
を示す詳細な断面図、第４図は建物の一部切欠し
た平面図である。 １……外壁、２……梁、３……補助ピース、４
……開口、５……梁支持材、６……遮蔽板、７…
…屋根受梁、８，９……屋根、１２……長孔、１
５……ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 補助ピースの基部に屋内外方向に長い長孔を設
   け、この長孔に通したボルトで補助ピースの基部
   を外壁よりも屋内側に横架された梁に固着し、外
   壁にあけた開口内に補助ピースを挿入して補助ピ
   ースの先端面と外壁の屋外面とをほぼ面一に合
   せ、補助ピースの先端面と梁支持材の基端面とを
   間に遮蔽板を挟んで連結し、遮蔽板の縁部を外壁
   の開口周縁に密着させて取付け、外壁よりも屋外
   側において梁支持材の先に屋根受梁を固着し、外
   壁の上端に屋内側の屋根を載置し、屋根受梁の上
   に屋外側の屋根を載置して成る屋根の構造。