JPS63193991A - 油性物質を種々の融点の成分に分離する方法 - Google Patents

油性物質を種々の融点の成分に分離する方法

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JPS63193991A
JPS63193991A JP2585687A JP2585687A JPS63193991A JP S63193991 A JPS63193991 A JP S63193991A JP 2585687 A JP2585687 A JP 2585687A JP 2585687 A JP2585687 A JP 2585687A JP S63193991 A JPS63193991 A JP S63193991A
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中野 章
東岡 洋
野村 正樹
河原 義治
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、様々な融点成分より成る油性物質を有効利用
する為に、種々の融点の成分に分離する方法に関するも
のである。
〔従来の技術及び問題点〕
種々の融点成分より成る油性物質を有効利用する為に、
種々の融点の成分に分離する事は従来より行われており
、種々の方法が検討されて来た。その最も基本的な方法
はウィンタリング法である。この方法はコスト的には最
も安価であるが、固体成分中に液体成分が多量に混入す
るなど固液の分離効率が非常に悪い上に、固体成分含量
が高くなると高粘度化し、さらには全体が均一に固化す
る為固液分離操作がむつかしくなるなど使用範囲が狭い
欠点があり、特に固体成分の分取を目的とした分別方法
としては使用出来ない。
この欠点を改良する方法としては、溶剤を使用する溶剤
分別法が知られている。この方法は溶剤を使用する事で
固体成分比率を低下させ低粘度化させる事が出来る為、
固体成分含量が高くても使用出来る上に、溶剤で洗浄す
る事により液体成分の混入の少ない高品質の固体成分を
得る事が出来るなど、固体成分を得る方法としては有効
な分別方法であるが、逆に固体成分の一部が溶剤に溶解
して液体成分側へ残留する為、液体成分の品質が低下す
る事、及び溶剤を使用する為分離温度が低くなる事や、
溶剤の回収装置が必要な事、又全体を防爆装置にする必
要があるなど、エネルギー的にも設備的にもコストが非
常に高くなる欠点を有している。
これら2つの分別方法以外に、湿潤剤(界面活性剤)を
使用する湿潤剤分別法が知られている(例えば、特公昭
31−9986号公報)。この方法は固体成分と液体成
分の混合スラリー状態において、湿潤剤水溶液を作用さ
せ、結晶化した固体成分を湿潤化し水相側へ移行・懸濁
させる事により、液体成分より成る軽い相と固体成分を
懸濁させた水相より成る重い相の2相に分け、この2相
を遠心分離法などを用いて分離した後、水相部より懸濁
した固体成分を分離する事で油性物質を固体成分と液体
成分に分離する方法である。この湿潤剤分別法は、ウィ
ンクリング法では分離が困難な固体成分高含量の場合に
も適用出来、しかもコスト的にも溶剤分別法に比べて安
価であり、かつ溶剤分別法の様な液体成分への固体成分
の混入が起こりに<<、高品質の液体成分が得られる為
、パーム油の分別くパームステアリンとパームオレイン
の分離)等に利用されているものの、固体成分中への液
体成分の混入が十分には防止出来ず、溶剤分別法tよど
の高品質の固体成分が得られないなど、分離効率は十分
ではなく、コスト的にも分離効率的にもウィンタリング
法と溶剤分別法の中間に位置しているにすぎず、未だ十
分な分別方法とは言えない。
叙上のごとく、現在知られている分別方法はそれぞれに
欠点を有しており、目的に応じて使い分けをしているの
が現状であり、油性物質を種々の融点成分に分けて高度
に有効利用する為には、高品質の液体成分及び固体成分
が収率よくかつ低コストで得られる分別方法が望まれて
いる。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者らは、種々の融点成分から成る油性物質から高
品質の液体成分及び固体成分が収率よくかつ低コストで
得られる分別方法を開発すべ(、湿潤剤分別法において
使用する湿潤剤(界面活性剤)に関して鋭意検討を行っ
た結果、湿潤剤としてHLB値(親水性親油性バランス
)が5〜12の界面活性物質を用いる事で、液体成分と
固体成分の相互混入が抑制され、高品質の液体成分と固
体成分が収率よくかつ低コストで得られる事を見い出し
、本発明を完成させた。
即ち本発明は、種々の融点成分より成る油性物質を、湿
潤剤を用いて液体成分より成る軽い相と固体成分を懸濁
した水相より成る重い相の2相に分けた後、固体成分を
懸濁水相から分離する事により、油性物質を異なる融点
の成分に分離する方法において、湿潤剤としてHLB値
が5〜12の界面活性物質を用いる事を特徴とする、油
性物質を種々の融点の成分に分離する方法に関するもの
である。
湿潤剤分別に用いる湿潤剤は従来より種々検討されて来
た。例えば特公昭31−9986号公報では、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルコ
ール硫酸化物の塩、石鹸を、又特開昭50−94003
号公報、同50−132009号公報では、油脂中の遊
離脂肪酸由来の石鹸を使用しており、さらに特開昭57
−195号、同57−196号、同5B −19843
2号各公報、持分昭59−21919号公報などではア
ルキルスルホン酸塩又は石鹸と、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレン付
加物(酸化エチレン付加モル数20〜30)、ショ糖脂
肪酸エステル又はモノグリセリドとの併用が行゛われて
いる。
この様に従来より用いられている湿潤剤のほとんどは、
水溶性のアニオン性界面活性剤単独又はこれと他の界面
活性剤との併用である。この水溶性アニオン性′界面活
性剤のHLB値は、例えばラウリル硫酸ナトリウムでは
40、オレイン酸ナトリウムでは18と高いHLB値を
有している。
又、特公昭31−9986号公1C:おいては、モノグ
リセリドを用いた分別例が記載されているが、このモノ
グリセリド中には14%もの石鹸が含有されており、実
質的には石鹸とモノグリセリドの併用と考えられる。
本発明者らは、湿潤剤分別法の基本となる結晶湿潤化能
(即ち、結晶を湿潤化し水相側へ移行懸濁させる能力)
と湿潤剤のもつ界面活性能の指示となるHLB値との関
係を検討したところ、従来から用いられているアルキル
スルホン酸塩や石鹸の様な水溶性の高HLBの界面活性
剤のみならず、親水性と親油性が適当にバランスし、水
にも油にも溶解(又は分散)しやすいHLB値5〜12
、好ましくはHLB値6〜10の界面活性剤にも結晶湿
潤化能が有る事を見い出した。さらに驚くべきことに、
本発明のHLB値5〜12の界面活性剤を湿潤剤として
用いて湿潤剤分別を行ったところ、従来から用いられて
いる水溶性の高HLB値の界面活性剤を用いた場合の様
な固体成分への液体成分の混入がな(、品質においても
収率においても溶剤分別法と同程度の高品質の固体成分
が得られる事を見い出した。
又、同時に得られる液体成分に関しても、従来の湿潤剤
分別法で得られる液体成分よりは収率よく得られるのみ
ならず、同等の収率で得られる溶剤分別法の液体成分に
比べ低温耐性が著しく改善されており、高品質の液体成
分が得られる事を見い出した。
この様に、本発明の分別法は従来の分別法に比べ分離効
率が良いのみならず、品質的にも高品質の固体成分と液
体成分が得られる事を見い出し、本発明を完成させた。
本発明の湿潤剤の結晶湿潤化の機構については不明な点
が多いが、本発明の湿潤剤が親水性・親油性を兼ね備え
ており、水、油の共存下において水側にも油側にも溶解
もしくは分散出来る事が重要であると考えられる。例え
ばHLB5未満であれば、水、油の共存下においてほと
んど油側へ溶解又は分散して水相へ結晶を移行させる力
はない。又、HLBが12より大のちのではほとんどが
水側に溶解又は分散する為、水側に存在して油相中の結
晶を水相中へ取り込む為には、強い界面活性力(例えば
オレイン酸ナトリウムのHLB値は18)が必要となり
、HL B値12〜15程度では結晶湿潤化能が非常に
小さいと考えられる。
又、特公昭58−24480号公報Gこおいては、湿潤
剤水溶液の存在下で乳化状態で冷却結晶化させた場合、
湿潤剤が結晶の析出・成長を妨げる事、又その事により
液体成分から成る軽い相と固体成分を懸濁させた水相と
の分離が困難になる事が記載されているが、本発明の湿
潤剤を使用した場合にはこの様な現象は認められず、逆
に乳化系にて冷却結晶化させる事により、より分離効率
が良くなる事が認められた。この理由については明確で
はないが、例えば油性物質単独又は油性物質と水だけの
乳化系で冷却結晶化させた場合、結晶化した固体成分は
油相中で熟成(凝集・成長)される為、凝集・成長した
結晶のネットワーク中に液体成分を取り込み、その後湿
潤剤水溶液で湿潤化され水相側へ移行・懸濁する際には
、結晶のネットワーク中に取り込まれた液体成分はその
まま固体成分と同時に水相へ移行・懸濁する為固体成分
への液体成分の混入の原因となる。これに対し、乳化系
で冷却結晶化した場合には、油相側で析出した結晶は大
きく成長する前にすみやかに水相側へ移行し、水相中で
熟成される為結晶ネットワーク中への液体成分の混入は
少なくなり、結晶として液体成分の混入の少ない高品質
の固体成分が得られると考えられる。
この様に、本発明の湿潤剤を用いる湿潤剤分別法におい
ては、湿潤剤及び水は結晶が全く存在しないか又はわず
かに存在する段階で添加し、乳化系を形成させたのち冷
却結晶化を完了するのが好ましい。又その際の乳化系は
水/油型乳化系、油/水型乳化系のいずれでも良い。又
湿潤剤は油性物質側に添加した汲水と乳化しても、又水
溶液(又は水分散液)として油性物質と乳化してもよい
又従来の水溶性の高い高HLBの界面活性剤を用いた湿
潤剤分別法において併用されている無機電解質は、本発
明の湿潤剤を用いた湿潤剤分別法においては必ずしも必
要ではない。
本発明の湿潤剤は、親水性と親油性が適当にバランスさ
れている事、即ちHLB値が5〜12である事が重要で
あり、親水基の構造や親油基の構造並びに鎖長は特に限
定されるものではなく、例えばグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビトール又は
ソルビタン脂肪酸エステル、シ!?糖脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル及び/又はそれら
のポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアル
コールエーテル等をあげる事が出来るが、これらに制限
されるものではない。
〔実施例〕
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する
。実施例中の部、%は、いずれも重量基準である。
実施例1〜2 ヨウ素価51のパーム油100部に対し、湿潤剤として
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(実施例1では酸
化エチレンの付加モル数4、実施例2では酸化エチレン
の付加モル数6のものを使用)を表1に示した量添加し
、さらに水50部を添加して、攪拌下50℃から10時
間かけて20℃まで冷却し、さらに20℃で5時間熟成
を行い固体成分の結晶化を行った。この時乳化系は水/
油型乳化系であうた。この結晶化終了後の乳化分散物に
対し、20℃の3%食塩水150部を攪拌下に添加し、
20℃で10分間攪拌を行った。
この時乳化系は油/水型乳化系に転相した。ついでこの
乳化分散物を遠心分離し、液体成分から成る軽い相と結
晶化した固体成分を懸濁した水相に分け、液体成分を得
た。得られた懸濁水相は80℃に加熱し、固体成分を融
解した後再度遠心分離を行い固体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表1
に示した。
比較例1 実施例1で用いたパーム油100部を攪拌下50℃から
10時間かけて20℃まで冷却し、20℃でさらに5時
間熟成を行ない固体成分の結晶化を行った。この結晶を
含んだスラリー状のパーム油に、20℃の湿潤剤液(0
,3%のドデシル硫酸ナトリウムと3%の硫酸マグネシ
ウム含有)200部を加えてよく攪拌混合して乳化分散
物を得た。
この時乳化系は油/水型乳化系であった。このものを実
施例1と同様に遠心分離し、液体成分から成る軽い相と
結晶化した固体成分を懸濁した水相に分け、液体成分を
得た。得られた懸濁水相は80℃に加熱し固体成分を融
解した後再度遠心分離を行い固体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表1
に示した。
表1かられかる様にHLB8.5及びHL B 10.
8のポリオキシエチレンラウリルエーテルを湿潤剤とし
て用いた実施例1及び実施例2は、従来より用いられて
いるドデシル硫酸ナトリウムを用いた比較例1に比べて
液体成分のヨウ素価は同等であるが収率が良く、しかも
同時に得られる固体成分はヨウ素価が低く高品質であり
、分離効率が良い事がわかる。
実施例3 ヨウ素価55の軟質パーム油100部に対し、湿潤剤と
してポリグリセリンモノオレートを3部及び水50部を
加え、攪拌下50℃から10時間かけて12℃まで冷却
し、さらに12℃で5時間熟成を行ない、固体成分の結
晶化を行った。この時乳化系は水/油型乳化系であった
。この結晶化終了した乳化物に対し12℃の3%硫酸マ
グネシウム水溶液150部を攪拌下に添加し、12℃で
1部分間攪拌を行った。この時乳化系は油/水型乳化系
に転相した。この乳化分散物を遠心分離し、液体成分か
ら成る軽い相と結晶化した固体成分を懸濁した水相に分
け、液体成分を得た。得られた懸濁水相は80℃に加熱
し固体成分を融解した後再度遠心分離を行い、固体成分
を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表2
に示した。
実施例4 実施例3で用いた軟質パーム油100部に対し、湿潤剤
としてグリセリンモノカプリレート(カプリル酸純度9
5%以上、モノエステル含量約90%)5部及び水50
部を加え、実施例3と同一条件にて冷却結晶化を行い、
乳化分散物を得た。
この時乳化系は水/油型乳化系であった。この乳化物に
対し、12℃の水150部を攪拌下に添加し、12℃で
10分間攪拌を行った。この時乳化系は油/水型乳化系
に転相した。この乳化分散物を遠心分離し液体成分から
成る軽い相と結晶化した固体成分を懸濁した水相に分け
、液体成分を得た。得られた懸濁水相は80℃に加熱し
固体成分を融解した後再度遠心分離を行い固体成分を得
た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表2
に示した。
実施例5 実施例3で用いた軟質パーム油100部に対し、実施例
4で使用したグリセリンモノカプリレートを20部と水
200部を加え、50℃から10時間かけて12℃まで
冷却し、さらに12℃で5時間熟成を行い、固体成分の
結晶化を行った。この時乳化系は油/水型乳化系であっ
た。この乳化分散物を実施例3と同様に遠心分離し、液
体成分と固体成分を懸濁した水相を得た。得られた懸濁
水相は80℃に加熱して固体成分を融解した後再度遠心
分離を行って固体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表2
に示した。
比較例2 実施例3で用いた軟質パーム油100部を攪拌下50℃
から10時間かけて12℃まで冷却し、さらに12℃で
5時間熟成を行ない固体成分の結晶化を行った。この結
晶を含んだスラリー状の油相に対し、12℃の湿潤剤液
(0,5%のデシル硫酸ナトリウムと3%の硫酸マグネ
シウム含有)200部を加えてよく攪拌混合して乳化分
散物を得た。
この時乳化系は油/水型乳化系であった。このものを実
施例3と同様に遠心分離して液体成分と固体成分を懸濁
した水相を得た。得られた懸濁水相は80℃に加熱して
固体成分を融解した後再度遠心分離を行って固体成分を
得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表2
に示した。
比較例3 実施例3で用いた軟質パーム油100部に対し、アセト
ン200部を加え40℃で均一溶解させたのち、40℃
から6℃まで15時間かけて冷却し、6℃で2時間熟成
を行い固体成分を結晶化させた。
析出した結晶は濾別しさらに6℃のアセトン50部を用
いて結晶部の洗浄を行った後、結晶部を回収し脱溶剤を
行って固体成分を得た。又結晶部を濾別した濾液及び洗
浄濾液は混合したのち脱溶剤を行い、液体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率及びヨウ素価は表2
に示した。
表2かられかる様にHLB8のポリグリセリンモノオレ
ート及びHLB6.5のグリセリンモノカプリレートを
湿潤剤として用いた実施例3゜4及び5は従来より用い
られているデシル硫酸ナトリウムを用いた比較例2に比
べ、液体成分のヨウ素価は、はぼ等しいが収率が良く、
しかも得られる固体成分のヨウ素価は低く、比較例3の
溶剤分別法で得られる固体成分とほぼ同じ収率、品質で
あった。
実施例6 実施例4で得られたヨウ素価65.0の軟質パーム液体
油100部に対し、湿潤剤としてグリセリンモノカプリ
レート5部及び水50部を加え、30℃から10時間か
けて3℃まで冷却し、さらに3℃で5時間熟成を行い固
体成分の結晶化を行った。この時乳化系は水/油型乳化
系であった。
この結晶化終了した乳化物に対し、3℃の水150部を
攪拌下に添加し、3℃で10分間攪拌を行った。この時
乳化系は油/水型乳化系に転相した。
この乳化分散物を遠心分離し液体成分から成る軽い相と
結晶化した固体成分を懸濁した水相に分け、液体成分を
得た。得られた懸濁水相は80℃に加熱し固体成分を融
解した後再度遠心分離を行い固体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率、ヨウ素価及び液体
成分の5℃での低温耐性(結晶析出までの日数)を表3
に示した。
比較例4 比較例2で得られたヨウ素価64.4の軟質パーム液体
油100部を攪拌下30℃から10時間かけて3℃まで
冷却し、さらに3℃で5時間熟成を行ない固体成分の結
晶化を行った。この結晶を含んだスラリー状の油相に対
し、3℃の湿潤剤液(0,5%のデシル硫酸ナトリウム
と3%の硫酸マグネシウム含有)200部を加え、よく
攪拌混合して乳化分散物を得た。この時乳化系は油/水
型乳化系であった。このものを実施例6と同様に遠心分
離して液体成分と固体成分を懸濁した水相を得た。得ら
れた懸濁水相は80℃に加熱して固体成分を融解した後
再度遠心分離を行って固体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分の収率、ヨウ素価及び液体
成分の5℃での低温耐性を表3に示した。
比較例5 比較例3で得られたヨウ素価64.8の軟質パーム油の
溶剤分別液体油100部に対し、アセトン200部を加
え30℃で均一溶解させたのち30℃から一5℃まで1
5時間かけて冷却し、−5℃で2時間熟成を行い固体成
分を結晶化させた。析出した結晶は濾別し、さらに−5
℃のアセトン50部を用いて結晶部の洗浄を行った後、
結晶部を回収し脱溶剤を行って固体成分を得た。又結晶
部を濾別した濾液及び洗浄濾液は混合したのち脱溶剤を
行い、液体成分を得た。
得られた液体成分、固体成分め収率、ヨウ素価及び液体
成分の5℃での低温耐性を表3に示した。
表3かられかる様にHLB6.5のグリセリンモノカプ
リレートを湿潤剤として用いた実施例6では、従来より
用いられているデシル硫酸ナトリウムを用いた比較例4
に比べて同等のヨウ素価を有する液体成分の分離効率は
格段に良く、又同程度の分離効率を示す溶剤分別法から
得られる液体成分に比べて、低温(5℃)の保存耐性が
格段に良く、高品質の液体成分が収率よく得られる事が
わかる。
〔発明の効果〕
畝上の様に、HLB5〜12の界面活性剤を湿潤剤とし
て用いる本発明の湿潤剤分別法は高品質の固体成分と液
体成分が収率よくかつ低コストで得られる優れた油性物
質の分別法である。
本発明のこの様な効果は、本発明で用いるHLB値5〜
12の界面活性剤(湿潤剤)が、親水性と親油性を兼ね
備えており、水、油の共存下において、°水側にも油側
にも溶解もしくは分散出来るという特異な性質を有する
ために、得られるものと考えられる。
手続補正書(自発) 1、事件の表示 特願昭62−25856号 2、発明の名称 油性物質を種々の融点の成分に分離 する方法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 (091)花  王  株  式  会  社4、代理

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、種々の融点成分より成る油性物質を、湿潤剤を用い
    て液体成分より成る軽い相と固体成分を懸濁した水相よ
    り成る重い相の2相に分けた後、固体成分を懸濁水相か
    ら分離する事により、油性物質を異なる融点の成分に分
    離する方法において、湿潤剤としてHLB値が5〜12
    の界面活性物質を用いる事を特徴とする、油性物質を種
    々の融点の成分に分離する方法。
JP2585687A 1987-02-06 1987-02-06 油性物質を種々の融点の成分に分離する方法 Pending JPS63193991A (ja)

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MYPI88000086A MY102667A (en) 1987-02-06 1988-01-30 Method of separating oleaginous matter into components having various melting points
EP88301025A EP0278712B1 (en) 1987-02-06 1988-02-08 Method of separating oleaginous matter into components having various melting points
ES88301025T ES2045100T3 (es) 1987-02-06 1988-02-08 Metodo para la separacion de materias oleaginosas con diferentes puntos de fusion.
DE88301025T DE3885118T2 (de) 1987-02-06 1988-02-08 Verfahren zum Trennen von Ölstoffen in Bestandteile mit verschiedenen Schmelzpunkten.

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JPS63193990A (ja) * 1987-02-06 1988-08-11 花王株式会社 油性物質を種々の融点の成分に分離する方法
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