JPH04306296A - 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法 - Google Patents

液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法

Info

Publication number
JPH04306296A
JPH04306296A JP3071550A JP7155091A JPH04306296A JP H04306296 A JPH04306296 A JP H04306296A JP 3071550 A JP3071550 A JP 3071550A JP 7155091 A JP7155091 A JP 7155091A JP H04306296 A JPH04306296 A JP H04306296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
fatty acids
liquid
solid
solid fatty
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3071550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2989682B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Dobashi
土橋 清
Morimasa Taniguchi
谷口 守正
Yoshihisa Matsumura
松村 義久
Mamoru Yoshikawa
吉川 衛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP3071550A priority Critical patent/JP2989682B2/ja
Publication of JPH04306296A publication Critical patent/JPH04306296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2989682B2 publication Critical patent/JP2989682B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体脂肪酸及び固体脂肪
酸の製造方法に関し、更に詳細には脂肪酸混合物を固体
脂肪酸と液体脂肪酸とに分離することによる、産業上素
原料として有用な液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】脂肪酸
を融点の異なる二成分またはそれ以上の成分に分別する
方法には、圧搾法、溶剤分別及び湿潤剤分別がある。
【0003】圧搾法は脂肪酸を加熱溶解し、冷却、熟成
により結晶を析出させ、フィルタープレスや吸引濾過で
液体成分と固体成分に分別する方法である。この方法は
分別効率が悪くて結晶に対しかなりの液体成分が混入し
た状態でしか分別されない。そして、殆ど次に示す二方
法に置き換えられているのが現状である。
【0004】溶剤分別法は溶剤として、メタノール、ア
セトン、ヘキサン等を使用し、脂肪酸を溶剤に溶解して
冷却し、結晶を析出させ、次にこれを固液に分相して、
その際に固体成分を洗浄し、最後にそれぞれ溶剤を除去
して分別する方法である。この方法は高収率で液体酸が
得られる反面、極めて低い温度(−8〜−21℃)での
分別が必要であり、又溶剤の除去が必要な為(溶剤分別
では、一般的に脂肪酸に対し2〜5倍量の溶剤を使用す
る)、設備コストが高くなる。分別を精密に行う方法と
しては適しているが、危険な溶剤を取り扱わなければな
らない等短所もある。
【0005】これに比べ、近年湿潤剤法分別は有機溶剤
を使用しないため安全で、設備コスト及び運転コストが
比較的安いため、見直しされつつある。しかし、この方
法は分別液体酸収率が低く、原料脂肪酸は蒸留品が必要
である等のコスト的課題があり、又例えばオレイン酸に
代表される、低タイター液体酸が得られにくいという品
質面での課題があった。
【0006】湿潤剤法分別をより有利な分別法にする為
には、これらの問題点を解決する必要がある。
【0007】そこで、湿潤剤法分別法については、従来
より数多くの工夫がなされ、例えば特公昭32−639
 号(脂肪酸の分離方法)、特公昭46−35272 
号(脂肪酸の分離方法)及び特公昭51−2087号(
脂肪酸混合物の分離方法)がある。
【0008】しかしながらこれらの方法は、分別効率の
点では必ずしも満足できる方法ではなかった。特に、特
公昭32−639 号公報に開示されている脂肪酸混合
物の分離方法では、固体脂肪酸と液体脂肪酸とからなる
脂肪酸混合物より、固体脂肪酸と液体脂肪酸とを分離取
得するにあたり、界面活性剤および電解質を含む水溶液
(以下、湿潤水溶液という)、又はこの湿潤水溶液にさ
らに保護コロイドを添加した水溶液を脂肪酸混合物へ添
加し、固体脂肪酸と液体脂肪酸とを湿潤させた後、遠心
分離することによって、それぞれの脂肪酸を効率良く分
別しようとするものであるが、実際に、この方法により
脂肪酸の分離を行ったところ、分別すべき温度にまで冷
却した後、界面活性剤を含有する脂肪酸混合物を沈降型
遠心分離器によって液体脂肪酸相(以下、軽液という)
と固体脂肪酸が分散した水相(以下、重液という)とに
分相しようとした場合、軽液と重液とに分離した完全な
二相が得られず、軽液と重液との間に中間層が発生し、
その中間層には液体脂肪酸と固体脂肪酸とが存在し、そ
のためそれぞれの脂肪酸の分別効率が低下することが判
明した。さらに、この場合には、固体脂肪酸のヨウ素価
が上昇し、固体脂肪酸の品質にも問題があることが判っ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き従来知られている脂肪酸の分離方法に比べて、より効
率的な分離方法を確立することを目指して鋭意検討の結
果、下記に示す方法を行うことにより、高純度の液体脂
肪酸及び固体脂肪酸を効率良く得ることの出来ることを
見出し、本発明を完成した。
【0010】即ち、本発明は下記の工程(a) 〜(h
) を連続的若しくは非連続的に行うことを特徴とする
高純度の液体脂肪酸及び固体脂肪酸の効率の良い製造方
法を提供するものである。
【0011】工程(a) :  固体脂肪酸と液体脂肪
酸からなる脂肪酸混合物(以下、原料脂肪酸と言う)を
30〜−15℃に冷却して、固体脂肪酸を晶析させる工
程。
【0012】工程(b) :  工程(a) で得られ
た固体脂肪酸が晶析した脂肪酸混合物に界面活性剤及び
無機電解質を含む湿潤剤水溶液を添加混合し、30〜−
15℃に保持する工程。
【0013】工程(c) :  工程(b) で得られ
た混合物系を固体脂肪酸が分散した水相と液体脂肪酸相
とに分相する工程。
【0014】工程(d) :  工程(c) で得られ
た液体脂肪酸を水洗後、脱水することにより液体脂肪酸
を得る工程。
【0015】工程(e) :  工程(c) で得られ
た固体脂肪酸が分散した水相を固体脂肪酸の融点以下の
温度に加温保持しながら、液体脂肪酸を発汗させる発汗
工程。
【0016】工程(f) :  工程(e) で得られ
た液体脂肪酸と固体脂肪酸分散スラリーとを分相するこ
とにより、液体脂肪酸と固体脂肪酸分散スラリーとを分
離する工程。
【0017】工程(g) :  工程(f) で得られ
た固体脂肪酸分散スラリーを固体脂肪酸の融点以上に加
熱し、分相により固体脂肪酸と湿潤剤水溶液とに分離す
る工程。
【0018】工程(h) :  工程(g) で得られ
た固体脂肪酸を水洗後、脱水することにより固体脂肪酸
を得る工程。
【0019】本発明における脂肪酸とは、牛脂、パーム
油などの動植物油脂、魚油などを原料とする天然脂肪酸
、合成脂肪酸、これらの水素化脂肪酸等である。
【0020】以下、本発明の各工程を詳しく説明する。
【0021】工程(a) :  本発明の工程(a) 
は30〜−15℃にて行う。この温度範囲より晶析温度
が低い場合には、適当な凝固点降下剤を添加したとして
も後に添加する湿潤剤水溶液が固化する恐れがあり、こ
の温度範囲より、晶析温度が高い場合には脂肪酸の融点
、組成などの物性によるが、分別収率は低下する。また
この工程は、通常攪拌下に行われる。
【0022】工程(b) :  工程(b) は、湿潤
剤水溶液により脂肪酸を湿潤させることによって、脂肪
酸全体の粘度を低下させ且つ固体脂肪酸と液体脂肪酸と
の分別性を高める工程であり、湿潤剤水溶液中に使用さ
れる界面活性剤としては、アニオン性、非イオン性及び
両性の水溶性物質が使用でき、例えば炭素原子6〜20
、特に8〜16個のアルキル基又はアルケニル基を有す
る、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩等の
アニオン性活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル及びポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル
等の非イオン性活性剤が使用できる。その量は、湿潤剤
溶液に対し、0.1 〜5重量%が適当である。
【0023】無機電解質としては、例えば塩化ナトリウ
ム、硫酸ナトリウム及び硫酸マグネシウムなどの無機塩
であり、その量は湿潤剤水溶液に対し0.5 〜5重量
%が適当である。その他の添加剤としては、グリセリン
、エチレングリコールなどの水溶性凝固点降下剤を用い
る事もでき、その量は湿潤剤水溶液に対し0.5 〜5
重量%が適当である。
【0024】工程(b) の湿潤剤水溶液により脂肪酸
を湿潤させる冷却混合工程により、従来法では達成する
ことができなかった低温分別が可能となった。
【0025】この方法を行うことにより、オレイン酸に
代表される、高品質の低タイター液体脂肪酸が得られる
ようになった。
【0026】当該冷却混合工程を行う方法としては、駆
動部のないスタティックミキサー、若しくは駆動部のあ
るインラインミキサー等が利用出来る。
【0027】工程(c) :  工程(b) で得られ
た混合物系を分離して、固体脂肪酸が分散した水相と液
体脂肪酸相とに分相する工程である。
【0028】工程(d) :  工程(c) で得られ
た液体脂肪酸に、約90℃の温水を5〜20重量%(対
原料脂肪酸)加え、約90℃で通常約10分間攪拌後分
離を行い、液体脂肪酸中の活性剤を除去し、次いで脱水
することにより液体脂肪酸を得る工程である。
【0029】工程(e) :  工程(c) で得られ
た固体脂肪酸が分散した水相をゆっくり加温し、30〜
46℃に保持し、液体脂肪酸を発汗させる発汗工程であ
る。
【0030】この工程は、液体酸の収率を向上させる為
に重要な工程である。工程(c) で得られた固体脂肪
酸スラリーは、まだ液体脂肪酸含量が高く、例えば牛脂
脂肪酸の分別であれば、ヨウ素価は20〜26である。 この固体脂肪酸スラリーを所定温度まで昇温することに
より低融点部分を溶融し(発汗操作)、再度分離(2段
目分別)することにより低ヨウ素価固体酸を得ることが
出来る。 一方、溶出した液体部は原料脂肪酸と混合して、回収リ
サイクルする。従ってこの昇温する温度(発汗温度)は
、回収液体脂肪酸及び製品として最終的に得られる固体
脂肪酸のヨウ素価を決定する因子であり、重要である。
【0031】例えば原料が牛脂脂肪酸の場合には、表1
に示す如く原料脂肪酸の品質(特にヨウ素価)を一定に
保ち、分別の連続運転の安定化を図るためには、回収液
体脂肪酸のヨウ素価(以下、IVと言う)が原料牛脂脂
肪酸のIVとほぼ同じ値となるようにすれば良く、40
℃を発汗温度とすれば、それが達成し得ることを見出し
た。
【0032】
【表1】
【0033】次に、液体脂肪酸の収率を向上させる為に
重要な工程である発汗分別技術について、さらに詳しく
述べる。これは、特公昭32−639 号公報の例22
に示された方法とは峻別される。例22は、固体脂肪酸
スラリー中の固体脂肪酸を融点以上に加熱して、全て溶
融してから温度を下げて行き固体脂肪酸を得る方法であ
り、いわば晶析法である。本工程においては固体脂肪酸
が回収されて、原料脂肪酸へ戻されるのであるが、原料
脂肪酸へ戻される固体脂肪酸のIVは35であり、原料
脂肪酸のIV53と大幅に乖離している。その結果原料
脂肪酸のIVの変動が大きくなり、連続運転を行った場
合の分別性の安定化が劣ることとなるので、好ましくな
い。それに比べ本発明が提供する方法は、固体脂肪酸ス
ラリーを発汗分別する温度まで徐々に昇温して、低融点
部分だけを溶融し(発汗操作)、遠心分離する事によっ
て、低融点部を回収液体脂肪酸として脂肪酸原料に戻し
て再使用する。この時の回収液体脂肪酸は、原料脂肪酸
のIVを変動させないような値になるように発汗温度を
設定する。この様に回収液体脂肪酸を回収リサイクルす
ることによって、液体脂肪酸の収率が向上する。又この
様な2段分別発汗法は、特開昭51−2087号公報の
例5に示された方法とも峻別される。該公報の例5は、
獣脂脂肪酸を20℃で1段分別したオレイン酸(液体脂
肪酸)を、さらにオレイン酸だけを10℃で2段分別し
て、高純度のオレイン酸を得る方法であり、本発明の固
体脂肪酸の2段発汗分別とは全く異なるものである。本
発明の方法と比較して、得られる固体脂肪酸及び液体脂
肪酸の純度は劣るものである(実施例1,2、比較例1
及び表2参照)。
【0034】工程(f) :  工程(e) で得られ
た回収液体脂肪酸と固体脂肪酸分散スラリーとを分離し
て、固体脂肪酸分散スラリーと液体脂肪酸とに分相する
工程であり、分離温度は一般的に発汗温度と同一に保持
しておけば良い。
【0035】工程(g) :  工程(f) で得られ
た固体脂肪酸分散スラリーを加熱して約90℃に保持し
、固体脂肪酸と湿潤剤水溶液とに分相する工程である。
【0036】工程(h) :  工程(g) で得られ
た固体脂肪酸に約90℃の温水を10〜100 重量%
〔対工程(g)で得られた固体脂肪酸〕を加え、約90
℃で通常約10分間攪拌後分離を行い、固体脂肪酸中の
活性剤を除去し、次いで脱水することにより固体脂肪酸
(製品固体脂肪酸)を得る工程である。この時使用する
活性剤がアニオン性のものの時には、水洗前或は水洗時
に、リン酸等の酸を添加すると活性剤が分解され、除去
が容易になる。  尚、工程(a) 〜(h) の分離
には、遠心分離機等の従来から知られているものが使用
できる。
【0037】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。 尚、実施例及び比較例で示す部及び%は、いずれも重量
を示す。
【0038】本発明に従う分離方法の実施に適した製造
工程の1例を、添付の図1にフローシートとして示す。
【0039】実施例1   牛脂の分解脂肪酸〔中和価(NV)=201.4 
;鹸化価(SV)=205.4 ;IV=53.8;凝
固点(タイター)=40.7℃〕を原料脂肪酸タンクT
(約60℃に加温)から熱交換器を通して45℃にする
。この脂肪酸を2300Kg/Hr の流量で晶析機K
に導入して3℃まで冷却する。次いでミキサーM1 中
に導入する。この時、3℃の0.5 %ナトリウムデシ
ル及びドデシルサルフェート混合活性剤及び2%の硫酸
マグネシウムを含量する湿潤剤水溶液の混合槽M6 か
ら、2070Kg/Hr の流量で導入して脂肪酸を湿
潤させた後、次いで3℃の上記成分を同濃度で含有する
湿潤剤水溶液を2530Kg/Hr の流量で導入して
スラリーを分散させた後、スラリー熟成槽M2 におい
て、攪拌下3℃まで冷却熟成後、同温度で遠心分離機C
1 にスラリーを導入して液体脂肪酸(粗オレイン酸)
と固体脂肪酸分散スラリーに分離する。
【0040】分離した粗オレイン酸に120Kg/Hr
の流量で温水を加え、約90℃で10分間攪拌機M5 
で攪拌して洗浄後、遠心分離機C5 での遠心分離及び
脱水機D1 での脱水を行って、オレイン酸1120K
g/Hr を得た。
【0041】一方、固体脂肪酸スラリーは、発汗分別槽
M3 に送り、攪拌下40℃まで加温を行い、次いで遠
心分離機C2 で遠心分離して、回収液体脂肪酸と固体
脂肪酸分散スラリーを得る。回収液体脂肪酸は440K
g/Hrで得られ、この液体脂肪酸は、原料脂肪酸タン
クTに戻し再使用する。固体脂肪酸分散スラリーは、次
の遠心分離機C3 で粗固体脂肪酸と湿潤剤溶液とに分
離する。湿潤剤溶液は湿潤剤混合槽M6に移送し、回収
再使用する。この時の活性剤の平均回収率は約85%で
あった。このロス分の活性剤を補うため、フレッシュ活
性剤33%品を13Kg/Hr の流量で回収湿潤剤溶
液に加え、再使用する。
【0042】一方、分離した粗固体酸にリン酸1.2K
g を加え、約90℃で10分間攪拌後、次いで温水2
40Kg/Hrにて加え、約90℃で10分間攪拌機M
4 で攪拌して洗浄後、遠心分離機C4 で遠心分離及
び脱水機D2 で脱水を行い、製品固体酸1170Kg
/Hr を得た。それぞれの酸の分析値を表2に示す。
【0043】実施例2   実施例1と同様な操作を行い、1段目分別温度、即
ちスラリー熟成槽M2 の温度5℃に保持し、5℃で粗
オレイン酸と固体脂肪酸分散スラリーとに遠心分離機C
1 で遠心分離する。後工程は実施例1と同様な操作を
行い、オレイン酸として1170Kg/Hrを得た。ま
た回収液体脂肪酸として370Kg/Hrを得、製品固
体脂肪酸として1100Kg/Hr を得た。それぞれ
の酸の分析値を表2に示す。
【0044】比較例1   特開昭51−2087号公報の例5の方法に準じた
。実施例1で使用した牛脂の分解脂肪酸を2000Kg
/Hr の流量で晶析機に導入して、27℃まで冷却す
る。次いでミキサーの混合室中で27%濃度のナトリウ
ムデシルサルフェート溶液と混合し、以下の混合室中に
は20℃の希釈された湿潤剤溶液(MgSO4 濃度が
1%のもの)2200Kg/Hr 及び湿潤剤を含まな
い16℃の1%濃度MgSO4 溶液を送り込む。この
際、湿潤剤溶液の活性剤濃度は0.22%ナトリウムデ
シルサルフェートになる様にした。このようにして、分
散液の温度を20℃に保持した。この分散液を遠心分離
し、凝固点19℃を有する液体油相1100Kg/Hr
 と、約3000Kg/Hr の湿潤剤溶液中に分散し
た900Kg/Hrの固体部を含む分散液とに分離した
(1段目分別)。
【0045】1段目分別で生じた液体油相を晶析機に導
入して10℃に冷却し、次いでミキサー中で27%濃度
のナトリウムデシルサルフェート溶液と混合した。次い
で2℃の湿潤剤溶液1600Kg/Hr を加え、その
分散液の活性剤量が0.2 %になる様に送入した。そ
の際の分散液の温度は5℃であった。次いでこの分散液
を遠心分離機により、液体脂肪酸(粗オレイン酸)86
0Kg/Hrと、固体脂肪酸部分240Kg/Hr及び
湿潤剤溶液1600Kg/Hr よりなる相に分離した
【0046】この第1段階及び第2段階に於て生じた固
体脂肪酸分散スラリーを合わせて約90℃に加熱し、固
体脂肪酸を溶解させた後、遠心分離を行い、固体脂肪酸
1140Kg/Hr を得た。それぞれの酸の分析値を
表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、極めて高収率にて高純
度の液体脂肪酸を省エネルギーコストで製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による製造工程の一例を示すフロ
ーシートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程(a) 〜(h) を、連続的
    若しくは非連続的に行うことを特徴とする液体脂肪酸及
    び固体脂肪酸の製造方法。 工程(a) :  固体脂肪酸と液体脂肪酸からなる脂
    肪酸混合物を30〜−15℃に冷却して、固体脂肪酸を
    晶析させる工程。 工程(b):工程(a) で得られた固体脂肪酸が晶析
    した脂肪酸混合物に界面活性剤及び無機電解質を含む湿
    潤剤水溶液を添加混合し、30〜−15℃に保持する工
    程。 工程(c) :  工程(b) で得られた混合物系を
    固体脂肪酸が分散した水相と液体脂肪酸相とに分相する
    工程。 工程(d) :  工程(c) で得られた液体脂肪酸
    を水洗後、脱水することにより液体脂肪酸を得る工程。 工程(e) :  工程(c) で得られた固体脂肪酸
    が分散した水相を固体脂肪酸の融点以下の温度に加温保
    持しながら、液体脂肪酸を発汗させる発汗工程。 工程(f) :  工程(e) で得られた液体脂肪酸
    と固体脂肪酸分散スラリーとを分相することにより、液
    体脂肪酸と固体脂肪酸分散スラリーとを分離する工程。 工程(g) :  工程(f) で得られた固体脂肪酸
    分散スラリーを固体脂肪酸の融点以上に加熱し、分相に
    より固体脂肪酸と湿潤剤水溶液とに分離する工程。 工程(h) :  工程(g) で得られた固体脂肪酸
    を水洗後、脱水することにより固体脂肪酸を得る工程。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の工程(f) で得られ
    た液体脂肪酸を原料脂肪酸混合物に添加混合して、工程
    (a) の脂肪酸混合物として使用する請求項1記載の
    液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の工程(g) で得られ
    た湿潤剤水溶液を工程(b)の湿潤水溶液として使用す
    る請求項1又は2記載の液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製
    造方法。
JP3071550A 1991-04-04 1991-04-04 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法 Expired - Lifetime JP2989682B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3071550A JP2989682B2 (ja) 1991-04-04 1991-04-04 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3071550A JP2989682B2 (ja) 1991-04-04 1991-04-04 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04306296A true JPH04306296A (ja) 1992-10-29
JP2989682B2 JP2989682B2 (ja) 1999-12-13

Family

ID=13463955

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3071550A Expired - Lifetime JP2989682B2 (ja) 1991-04-04 1991-04-04 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2989682B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029185A1 (ja) 2002-09-30 2004-04-08 Fuji Oil Company, Limited 油脂の乾式分別方法
EP1698726A1 (en) 2005-03-01 2006-09-06 Kao Corporation Fiber product treating agent
WO2008072780A1 (ja) 2006-12-12 2008-06-19 Kao Corporation 液体柔軟剤組成物あるいは透明又は半透明の液体柔軟剤組成物
JP2009215177A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Fujifilm Corp 炭酸エステルの精製方法および製造方法
WO2013129581A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 花王株式会社 脂肪酸組成物の製造方法
WO2018123942A1 (ja) 2016-12-26 2018-07-05 花王株式会社 繊維製品の処理方法
WO2019031176A1 (en) 2017-08-10 2019-02-14 Kao Corporation HAIR COSMETIC PRODUCT
CN114272636A (zh) * 2021-12-29 2022-04-05 江苏三吉利化工股份有限公司 一种熔融结晶分离乙二醇甲醚与水的装置及其方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5015802A (ja) * 1973-05-09 1975-02-19
JPS57195A (en) * 1980-06-04 1982-01-05 Nippon Oils & Fats Co Ltd Fractionation of fatty substance
JPS57196A (en) * 1980-06-04 1982-01-05 Nippon Oils & Fats Co Ltd Fractionation of oil and fat
JPS58198423A (ja) * 1982-05-12 1983-11-18 Nippon Oil & Fats Co Ltd 油脂の分別法
JPS62132531A (ja) * 1985-11-29 1987-06-15 ヘンケル・コマンデイツトゲゼルシヤフト・アウフ・アクチエン 脂肪酸エステル混合物分離用アルキルグリコシド系湿潤剤
JPS63193991A (ja) * 1987-02-06 1988-08-11 花王株式会社 油性物質を種々の融点の成分に分離する方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5015802A (ja) * 1973-05-09 1975-02-19
JPS57195A (en) * 1980-06-04 1982-01-05 Nippon Oils & Fats Co Ltd Fractionation of fatty substance
JPS57196A (en) * 1980-06-04 1982-01-05 Nippon Oils & Fats Co Ltd Fractionation of oil and fat
JPS58198423A (ja) * 1982-05-12 1983-11-18 Nippon Oil & Fats Co Ltd 油脂の分別法
JPS62132531A (ja) * 1985-11-29 1987-06-15 ヘンケル・コマンデイツトゲゼルシヤフト・アウフ・アクチエン 脂肪酸エステル混合物分離用アルキルグリコシド系湿潤剤
JPS63193991A (ja) * 1987-02-06 1988-08-11 花王株式会社 油性物質を種々の融点の成分に分離する方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029185A1 (ja) 2002-09-30 2004-04-08 Fuji Oil Company, Limited 油脂の乾式分別方法
EP1698726A1 (en) 2005-03-01 2006-09-06 Kao Corporation Fiber product treating agent
WO2008072780A1 (ja) 2006-12-12 2008-06-19 Kao Corporation 液体柔軟剤組成物あるいは透明又は半透明の液体柔軟剤組成物
JP2009215177A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Fujifilm Corp 炭酸エステルの精製方法および製造方法
WO2013129581A1 (ja) 2012-02-29 2013-09-06 花王株式会社 脂肪酸組成物の製造方法
US9296977B2 (en) 2012-02-29 2016-03-29 Kao Corporation Method for producing fatty acid composition
WO2018123942A1 (ja) 2016-12-26 2018-07-05 花王株式会社 繊維製品の処理方法
WO2019031176A1 (en) 2017-08-10 2019-02-14 Kao Corporation HAIR COSMETIC PRODUCT
CN114272636A (zh) * 2021-12-29 2022-04-05 江苏三吉利化工股份有限公司 一种熔融结晶分离乙二醇甲醚与水的装置及其方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2989682B2 (ja) 1999-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5055630A (en) Process for making p-xylene with a purity of more than 99.8% by weight
US2911421A (en) Grinding and rendering of fat containing tissue
US3370082A (en) Purification of adipodinitrile
JPH04306296A (ja) 液体脂肪酸及び固体脂肪酸の製造方法
US5062862A (en) Process and apparatus for recovering a pure substance from a liquid mixture by crystallization
US3959978A (en) Separation process by fractional crystallization
US4343744A (en) Process for separating a specified component contained in a mixture of multiple fatty components from the mixture thereof
JPH09511949A (ja) 油改質
CN107652156A (zh) 一种β‑甲基萘的结晶方法和装置
KR100473001B1 (ko) 2,6-디메틸나프탈렌의 제조 방법
JPH075543B2 (ja) 高純度カプロラクタムの製造法
JPS58198423A (ja) 油脂の分別法
US3367951A (en) Process for purifying solid peroxides
SU509215A3 (ru) Способ разделени смесейжировых веществ
US2505012A (en) Separation of fatty acids
JPS6281339A (ja) 2−tert−ブチルヒドロキノンの精製方法
JPH06200287A (ja) 天然粗ワックスの精製方法
US3931258A (en) Recovery of sugar cane wax
CA1141774A (en) Method of separating mixtures of fatty substances
JPH0214290A (ja) 油脂の乾式分別法
JPH0948994A (ja) 脂肪酸の製造方法
CN109734619A (zh) 一种从苯巴比妥生产废渣中分离纯化杂质a、c的方法
JPH04114099A (ja) 液体脂肪質の製造方法
JPS5824480B2 (ja) シボウシツコンゴウブツ オ ユウテン ノ コトナル セイブン ニ ブンカツスル ホウホウ
JPS63258995A (ja) 油性物質の分別方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071008

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008

Year of fee payment: 12