JPS63192913A - ２サイクルエンジンにおける排気ポ−トの開き期間制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ０発明の目的 ｆｌｌ　　産業上の利用分野 本発明はシリンダブロックのシリンダボアの内壁面に開
口される排気ポートに制御弁を設け、この制御弁の開閉
制御により排気ポートのピストンによる開き期間を可変
制御するようにした２サイクルエンジンにおける排気ポ
ートの開き期間制御装置に関する。

（２）従来の技術 ２サイクルエンジンにおける排気ポートの開き期間制御
装置は、例えば特開昭５６−１８０１０号公報に開示さ
れるように既に公知である。

（３）　　発明が解決しようとする問題点ところで前記
従来のものでは、制御弁が排気ポートの開き期間を最大
にする全開位置と、同期間を最小にする全閉位置間で開
閉作動されるとき、前記制御弁の上面が該弁を収納する
凹部の土壁から離間するので、それらの間に燃焼室と排
気ポートとを連通ずるリーク間隙が形成されるのを余儀
なくされ、この状−態でエンジンが圧縮行程に移行する
と、シリンダボア内を上昇するピストンが前記制御弁を
通過して排気ポートの開口端上縁に達する間に、前行程
で既に掃気ポートより燃焼室に流入した新混合気が前記
リーク間隙を通って排気ポートへ吹き抜けてしまい、ト
ラップ効率を低下させ、エンジンの出力の低下の一原因
となるという問題があった。

本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、制御弁の作
動時に生じるリーク間隙を確実に封緘して前記新混合気
の、前記リーク間隙を通る吹き抜けを抑制してトラップ
効率を高め、エンジンの出力向上を図るようにした２サ
イクルエンジンにおける排気ポートの開き期間制御装置
を提供することを目的とするものである。

Ｂ３発明の構成 ＋１１　　問題点を解決するための手段本発明によれば
、前記目的達成のため、シリンダブロックのシリンダボ
ア内壁に、該シリンダボア内を往復動するピストンによ
って開閉される排気ポートを開口し、この排気ポートに
、該ポートの開き期間を可変制御する制御弁を設けてな
る２サイクルエンジンにおいて、前記制御弁は前記排気
ポートの上壁部に設けられる弁ホルダと、該弁ホルダに
組込まれ、前記排気ポートのシリンダボア側開口端の上
縁位置を可変制御するように作動される弁体と、該弁体
を作動する作動部とよりなり、前記弁体とシリンダブロ
ック壁間には、互いに摺接する固定および可動シール面
よりなるガスシールが形成され、該ガスシールは、前記
弁体の閉弁方向作動時に該弁体とシリンダブロック壁と
の間に形成される、混合気のリーク間隙を封緘すること
を特徴とする。

（２）作　用 前記構成によれば、排気ポートのシリンダボア側開口端
の開き期間を制御すべく制御弁が作動され、その際該制
御弁を構成する弁体と弁ホルダとの間に燃焼室に通じる
リーク間隙が形成されても該リーク間隙は弁体と弁ホル
ダとで形成されるガスシールにより封緘され、燃焼室に
流入した新混合気が前記リーク間隙を通って漏洩するの
を可及的に低減することができる。

（３）実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する。

２サイクルエンジンのエンジン本体Ｅは、シリンダブロ
ック１と、その上面に重合結着されるシリンダヘッド２
と、その下面に重合結着されるりランクケース３とより
構成される。

シリンダブロック１のシリンダボア４にはピストン５が
摺動自在に嵌合され、該ピストン５は通常のようにコン
ロッド６を介してクランクケース３に支承されるクラン
ク軸７に連接される。前記シリンダヘッド２には、前記
ピストン５の頂面に対面して燃焼室８が画成されており
、この燃焼室８にシリンダヘッド２に螺着した点火プラ
グ９の電極９１が臨んでいる。

クランクケース３には、通常のように図示しないリード
弁を介して気化器Ｃａが接続され、ピストン５の上昇行
程時に気化器Ｃａからの新混合気がリード弁を介してク
ランクケース３のクランク室１０内に供給される。

またシリンダボア４の内壁には、クランク室１０に連通
ずる掃気ボート１１および排気管１３に連通ずる排気ポ
ート１２が開口され、排気ポート１２のシリンダボア４
開口端１２．近傍には、その中央で上下両壁間を連結す
る補強壁１４が設けられる。

掃気ボート１１および排気ポート１２は、ピストン５の
摺動時にその周壁によって所定のタイミングを以て開閉
される。すなわちピストン５の下降行程ではまず排気ポ
ート１２が開いて燃焼室８内の燃焼ガスが排出され、次
いで掃気ボート１１が開いてクランク室ＩＯ内の新混合
気がシリンダボア４内に圧送され、すなわち掃気が行わ
れる。

この掃気は、ピストン５が上昇行程に移り、ピストン５
により掃気ポート１１がふたたび閉じるまで続き、掃気
が終了してから排気ポート１２が閉じられる。したがっ
て排気ポート１２のシリンダボア４側開口端１２．の上
縁は排気ポート１２の開閉時期、換言すれば、開き期間
を決定することになる。

排気ポート１２の開き期間を制御するため排気ポート１
２の、シリンダボア４側開口端１２．には、排気ポート
１２の閾き期間制御装置が設けられる。

次にこの１２の構成について第１〜３図により説明する
。

排気ポート１２の開き期間制御装置は第３図に分解して
明瞭に示すように、弁体１５と、この弁体１５が組込ま
れる弁ホルダ１６と、前記弁体１５を作動する作動部１
７とより構成される。

前記弁体１５は先部分１８と、該先部分１８の基端に一
体に連続される中間部分１９と該中間部分１９の背面に
一体に連続される基部骨２０とよりなる。前記先部分１
８は、その中央部に上下に開放する通し間隙１８．を有
し、かつ、その前半部は平面円弧状に形成され、その前
面には、シリンダボア４の内周面と略同心の円弧凹面よ
りなる略鉛直な可動シール面ＩＬ　と、この可動シール
面１８．の下部より前方に略水平に延長されるストッパ
面１日□とが形成され、前記可動シール面１８１は、シ
リンダブロック１壁に形成した円弧凸条の固定シール面
１１に摺接されて前記可動および固定シール面１８１，
１．は後述するように協働してガスシールＳ（第１．第
１Ａ図）を形成する。また前記ストッパ面１８！の前縁
はシリンダボア４の内周壁と略一致する円弧面に形成さ
れている。また前記中間部分１９は略鉛直なガイド面１
９ｇを有するガイドブロック１９Ｉにより構成され、こ
のガイドブロック１９１の中間に前記通し間隙１８．と
連通ずる通し間隙１９．が形成される。さらに前記基部
骨２０はホーク状の支持片２０．に枢支軸２０８が横架
される。

また前記弁ホルダ１６は、弁案内ブロック２２と、その
背面に一体に接続される軸受ブロック２３と、これに連
結ボルト２５　（第１図）で固着される軸受キャップ２
４とよりなる。前記弁案内ブロック２２はその前面２２
．が前記先部分１８の背面と一致する円弧面に形成され
る。

また前記弁案内ブロック２２の中間部には前記通し間隙
１９３と通じる通し間隙２２．と、ガイド孔２２４と、
このガイド孔２２４に連なる収納凹部２２．が形成され
、前記ガイド孔２２４に、前記弁体１５の中間部分１９
が上下に摺動自在に嵌合される。さらに前記収納凹部２
２ｓに前記弁体１５の基部骨２０が収納される。前記軸
受ブロック２３と軸受キャップ２４の相対向する内面に
は横方向の軸受孔２６が形成される。

前記作動部１７は弁軸２７と、その軸方向中央部に固着
される回動片２８とよりなり、該回動片２８の先部には
断面Ｕ字状の係合凹部２８．が形成される。前記回動片
２８の左右において弁軸２゛　７には一対のフランジ片
２９．２９が一体に設けられる。弁軸２７は前記軸受孔
２６に回転自在に支承され、前記係合凹部２８１は、前
記枢軸２０８に遊合される。

前述のように構成される弁体１５、弁ホルダ１６および
作動部１７は相互に組込まれて制御弁Ｖを構成し、これ
がエンジン本体Ｅに装着される。

前記弁体１５は弁ホルダ１６に、その上側から組込まれ
る。この組込み状態では、前記中間部分１９のガイドブ
ロック１９．はガイド孔２２４に摺動自在に嵌挿され、
弁体１５は弁ホルダ１６に対して略鉛直に上下に摺動可
能である。また前記基部骨２０は弁ホルダ１６の収納凹
部２２５に収納される。

前記弁軸２７は、前記軸受孔２６に挿通されて回転自在
に支承される。そして弁軸２７の回動片２８のＵ字状係
合凹部２８．は、弁体１５の枢支軸２ｏｚを径方向に遊
動可能に係合され、さらにその一対のフランジ片２９．
２９は弁ホルダ１６の壁面に衝合され、弁軸２７の軸方
向の移動を抑止する。前記弁軸２７が回転されると、回
動片２８は上下に回動し、これに係合される枢支軸２０
２を上下動させ、弁体１５を弁ホルダ１６のガイド孔２
２４に沿って略鉛直に上下動させることができる。

第１．２図に示すようにエンジン本体Ｅの排気ボート１
２上壁、すなわちシリンダヘッド２側の壁部には、前記
制御弁■を組込むための凹部３０が形成され、この凹部
３０の下面は排気ポート１２の土壁に開口される。

前記凹部３０に、前述のように弁体１５を組込んだ弁ホ
ルダ１６を嵌合し、前記可動シール面１８１を、シリン
ダブロックｌ壁の固定シール面１、に摺接してそれらシ
ール面ＩＬ、ＬによりガスシールＳを形成する。そして
通し間隙１８３．１９３および２２．内に前記補強壁１
４が嵌挿される。

エンジン本体Ｅの外端面に、軸受ブロック２３を、軸受
キャップ２４とともに連結ボルト２５により固着するこ
とにより、前記制御弁Ｖをエンジン本体Ｅに組込み、固
定することができる。

而して弁体１５の円弧凹状前縁は、シリンダボア４の内
周面と一致させることができ、弁軸２７の回動により弁
体１５を上下動制御すると、該弁体１５は、排気ボー１
−１２の、シリンダボア４側開口端１２＋の上縁の上下
位置を調節し得る。すなわち第１図に示すように弁体１
５が最上昇して全開位置に（れば開口端１２．の上縁は
最も上位となり、該開口端１２１の有効開口面積も最大
となり、排気ポート１２の開き期間は最大となり、また
第１Ａ図に示すように弁体１５が最下降して全閉位置に
くれば、開口端１２．の上縁は最も下位となり、該開口
端１２＋の有効開口面積も最小となり、排気ポート１２
の開き期間は最小となる。

前記弁軸２７の外端には作動レバー３１が固着され、こ
の作動レバー３１に接続される開弁用ワイヤ３２および
閉弁用ワイヤ３３が正、逆可能の公知のサーボモータ（
図示せず）に接続される。

したがってこのサーボモータを正転、または逆転するこ
とにより、前記制御弁Ｖが開閉される。

なお図中３４および３５は、排気管１３に接続される排
気膨張室、および排気マフラである。

次にこの実施例の作用について説明する。いまエンジン
が運転されると、ピストン５は排気ボー）１２のシリン
ダボア４側開口端１２１を開閉し、その掃気行程でピス
トン５が上昇して、該行程の終了後、該ピストン５によ
って排気ポート１２の前記開口端１２．が閉じられるの
で、前記開口端１２、の上縁の上下位置によって排気ポ
ート１２の開き期間が決められる。

ところでいまエンジンがアイドリングを含む低速運転域
にあるときは、第１Ａ図に示すように制御弁Ｖの弁体１
５は最下降されて全閉位置に制御される。これにより排
気ポートの開き期間は最短となって掃気ボート１１から
シリンダポア４内に導入される比較的容量の少ない新漬
合気の排気ポート１２への吹き抜けを低減することが可
能となる。

而して前述のように弁体１５が下降すなわち閉弁方向に
作動されるときは第１Ａ図に示すように弁体１５と゛シ
リンダブロック１壁との間にリーク間隙Ｃが生じるが、
この間隙Ｃは、弁体１５の可動シール面１８．とシリン
ダブロック１壁の固定シー７ｔｔｍｌ＋　とで構成され
るガスシールＳによって封緘され、前記リーク間隙Ｃか
らの新漬合気の漏洩が可及的に低減される。

次にエンジンが低速回転域から中速回転域を経て高速回
転域に至る過程では、制御弁■の弁体１５はエンジンの
回転数の上昇に応じて最下降位置すなわち全閉位置から
上昇、すなわち開弁方向へ移動制御され、エンジンの中
速ないし高速回転域では第１図に示すように最上昇位置
、すなわち全開位置に移動制御され、弁体１５の下面は
排気ポート１２の上縁と一致して排気ポート１２の有効
開口面積は最大となり排気ポート１２の開き期間も最大
となって、エンジンの高速回転時に発生する多量の排ガ
スは効果的に排気ポート１２へ排出され、排気効率が高
められ所望の出力を得ることができる。

なお前記実施例では本発明を直立型２サイクルエンジン
に実施した場合を説明したが、他の形式たとえば水平型
２サイクルエンジンにも実施できることは勿論である。

Ｃ０発明の効果 以上のように本発明によれば、制御弁の閉弁方向作動時
に、該制御弁を構成する弁体とシリンダブロンふ一間に
形成されるリーク間隙を、それらに形成した可動および
固定シール面よりなるガスシールによって封緘するよう
にしたので、シリンダポア内の新漬合気が前記リーク間
隙を通じて漏洩する量を可及的に低減することができ、
その結果トラップ効率を高め、エンジン出力の向上に寄
与することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明装置の一実施例を示すもので、第１図は本
発明装置の制御弁が全開位置にある２サイクルエンジン
の縦断側面図、第１Ａ図は制御弁の全閉状態の第１図の
部分図、第２図は第１図■−■線断面図、第３図は制御
弁の分解斜視図である。 Ｃ・・・リーク間隙、Ｓ・・・ガスシール、■・・・制
御弁、■・・・シリンダブロック、４・・・シリンダボ
ア、１２・・・排気ボート、１５・・・弁体、１６・・
・弁ホルダ、１７・・・作動部、１８．・・・可動シー
ル面、２２□・・・固定シール面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリンダブロック（１）のシリンダボア（４）内壁に、
   該シリンダボア（４）内を往復動するピストンによって
   開閉される排気ポート（１２）を開口し、この排気ポー
   ト（１２）に、該ポート（１２）の開き期間を可変制御
   する制御弁（Ｖ）を設けてなる２サイクルエンジンにお
   いて、前記制御弁（Ｖ）は前記排気ポート（１２）の上
   壁部に設けられる弁ホルダ（１６）と、該弁ホルダ（１
   ６）に組込まれ、前記排気ポート（１２）のシリンダボ
   ア（４）側開口端の上縁位置を可変制御するように作動
   される弁体（１５）と、該弁体（１５）を作動する作動
   部（１７）とよりなり、前記弁体（１５）とシリンダブ
   ロック（１）壁間には、互いに摺接する固定および可動
   シール面（１８＿１、１＿１）よりなるガスシール（Ｓ
   ）が形成され、該ガスシール（Ｓ）は、前記弁体（１５
   ）の閉弁方向作動時に該弁体（１５）とシリンダブロッ
   ク（１）壁との間に形成される、混合気のリーク間隙（
   Ｃ）を封緘することを特徴とする２サイクルエンジンに
   おける排気ポートの開き期間制御装置。