JPS6319290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はタイツに係り、さらに詳しくは内面起
毛のタイツについて、その股下層の改良に関する
ものである。

本考案の出願人は、防寒用を主体にしたタイツ
として、アクリル紡績糸等にスパンデツクス糸を
添糸として使用して、パイルループ組織を形成さ
せ、該パイルループ組織の頂部を編成と同時にコ
ース方向に起毛したニツト生地を使用したタイツ
を今日まで一貫して開発しつづけている。

しかし上記タイツは実願昭50−130682号の如き
ものであるが、この生地は非常に分厚いため股下
層が、もこもこして嵩張ることが欠点となつてい
た。

本考案は叙上の事情に鑑み、股下層の嵩張るこ
とのないタイツの提供することを目的とする。以
下本考案のタイツの実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図から第３図までは本考案のタイツ及びそ
の生地を裏返えしにし起毛部分を表面にした状態
を示しており、第１図はタイツの正面図、第２図
は襠部の裁断生地の正面図、第３図は襠部となる
裁断前の丸編地の斜視図、第４図は第２図のＡ−
Ａ線の略示断面組織図、第５図は第１図のＢ−Ｂ
線の略示断面組織図である。

１はゴム編締付部、２は脚部、３は太股部、４
は襠部、５は縫合ミシン目、６はゴム糸部であ
る。

ゴム編締付部１にはゴム糸が挿通されており、
また脚部２とゴム糸部６はアクリル紡績糸ａとス
パンデツクス糸ｂからなる平編み組織ｐからなつ
ているが、タイツの主体となる太股部３と襠部４
の股下を除く組織は、タイツの裏面（第１図は裏
返えしているので表面）にアクリル紡績糸でパイ
ルループ組織ｃを形成させ、その頂部を起毛ｄし
たニツト生地からなつている。

なお平編み組織ｐに入つたところで、紡績糸ａ
をアクリルから綿糸に切りかえるようにしてもよ
い。衛生的によいからである。

襠部４は、両太股部３，３とは別生地を使用し
ているが、前立４ａと股下層４ｂと後立４ｃの３
部分からなつている。前述の起毛組織は、前立４
ａと後立４ｃであるが、本考案のタイツは、股下
４ｂが脚部２と同様な薄地の平編み組織ｐからな
つている。

この襠部４の裁断前の生地は、第３図の如き丸
編地からなる。この丸編地は、前立４ａと後立４
ｃの２部分が内面（第２図、第３図では裏返して
いるので表面）にパイルループ組織ｃを形成さ
せ、その頂部を起毛した前述の起毛組織であり、
股下層４ｂが前述の平編み組織ｐであり、これら
４ａ，４ｂ，４ｃを一体に連続して編成してなる
ものである。そして、この丸編地を縦のウエール
方向に矢印７の位置から裁断して左右２つの襠部
４，４が作られる。即ち右の広巾の後立４ｃの左
は細巾の前立４ａからなる一対が、また右の細巾
の前立４ａの左は広巾の後立４ｃからなる一対が
とれ、股下層４ｂ，４ｂの中間部分８は裁断層と
なる。

本考案のタイツは、全体的には内面が起毛され
ているので保温性が良好であり、然も襠部の股下
層は薄手の平編み組織で構成しているために、股
下がむれたり、嵩張ることがなく着心地のよい実
用的なタイツを提供するものである。

さらに、襠部の股下層と前立及び後立の組織と
が異なるものであるにもかかわらず、これを一体
に連続して編成したものであるため、前立、股下
層、後立の間に縫い目がなく、装着感を良好なも
のとできると共に、製造工程の簡略化をも図れる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までは本考案のタイツ及びそ
の生地を裏返えしにし起毛部分を表面にした状態
を示しており、第１図はタイツの正面図、第２図
は襠部の裁断生地の正面図、第３図は襠部となる
裁断前の丸編地の斜視図、第４図は第２図のＡ−
Ａ線の略示断面組織図、第５図は第１図のＢ−Ｂ
線の略示断面組織図である。 ３……太股部、４……襠部、４ａ……前立、４
ｂ……股下層、４ｃ……後立、５……縫合ミシン
目、ｃ……パイルループ組織、ｄ……起毛、ｐ…
…平編み組織。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パイルループ組織ｃの頂部を起毛ｄしてなる内
   面起毛のニツト生地を使用して、両太股部３と襠
   部４を縫合してなるタイツにおいて、襠部４の前
   立４ａと後立４ｃ間の股下層４ｄを薄地の平編み
   組織ｐとし、該襠部４が、その前立４ａ、股下層
   ４ｂ、後立４ｃの各部を一体に連続して編成した
   丸編地の左右一対をウエール方向に裁断したもの
   からなるようにしたことを特徴とするタイツ。