JPS6318688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、集成材または合板からなる床板によ
つて形成した床に関するものである。

一般に、集成材や合板は各種の用途に使用さ
れ、床板としても多用されている。このような床
板の張設に当り、従来では、床板の両側面に実と
溝との本実加工を施し、根太上に配列した床板を
実の上から螺旋釘を斜めに打設することにより根
太上に固定すると同時に、幅反りや床鳴りを防止
するため床板と根太とを接着剤で接着する方法が
とられていた。

しかしながら、単に接着するだけでは床板の幅
反りを防止するのに十分とはいえず、特に、従来
のものより広幅の床板を使用した場合にはその幅
反りを完全に防止することはできない。

本考案は、簡単な構造によつて床板の幅反りを
確実に防止し、而して広幅の床板の使用を可能に
したもので、集成材または合板によつて形成した
多数の床板を根太上に配列し、これらの床板と根
太とを、根太上面に塗布した接着剤で互いに接着
すると共に、根太の側面と床板の下面との間に取
付けた断面直角三角形状の取付ピースを介して固
定せしめたことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第１図及び第２図において、１は集
成材からなる床板を示し、この床板１は、一定の
幅及び厚さに形成した多数の木片２，２，…を幅
及び長さ方向に集成すると共に、その表面または
表裏面に集成材をスライスして得られた単板３を
貼着することにより形成したもので、その幅は従
来の床板（約105mm前後）に比べて広幅（約210〜
315mm）に形成され、その左右両側面には実接ぎ
用の実４と溝５とが設けられている。

また、上記床板１を支持する根太６は、水平方
向に配設されており、これに床板１を張設するに
際しては、接着剤７を塗布した該根太６の上面に
上記床板１を順次配列して接着すると共に、実接
ぎにより接合した各床板１の実４側を螺旋釘８の
打設によつて根太６に固定し、さらに床板１の中
央位置を取付ピース９を介して根太６に固定せし
めている。この取付ピース９は、木や合成樹脂な
どによつて断面が直角三角形をなすように形成
し、直角を挟む２つの面をそれぞれ床板１及び根
太６に対する取付面９ａ，９ｂとしたもので、接
着剤１０，１１を塗布したこれらの取付面９ａ，
９ｂをそれぞれ床板１の下面及び根太６の側面上
端に当接接着させて釘１２の打設により根太６に
支持させ、その状態で、接着剤を塗布した逆目釘
１３，１４をそれぞれ床板１及び根太６に対して
打設し、それによつて床板１と根太６とを固定せ
しめている。

上記逆目釘１３，１４は、第３図に示すよう
に、周囲に先細り状のテーパー部１３ａ，１４ａ
を多数設けることにより抜止部１５と接着剤溜め
１６とを形設し、床板１または根太６に対する抜
止部１５の係止と接着剤溜め１６からの接着剤の
浸透とによつて短い打込量で強固な止着力が得ら
れるようにしたものである。

このように、床板１と根太６とを取付ピース９
を介して固定することにより、床板１の中央部分
の根太６に対する固定が極めて強固となり、幅反
りによる湾曲などの変化が生じにくくなる。

なお、図示した実施例では取付ピース９を根太
６の一側だけに設けているが、必要に応じて両側
に設けることもでき、また、上記集成材製の床板
に代えて合板製の床板を使用することができる。

以上に詳述したように、本考案によれば、床板
と根太とを接着剤で接着すると同時に取付ピース
を介して固定したので、写板の幅反りによる変形
を確実に防止することができ、従つて、従来は幅
反りのおそれがあるために使用されなかつた広幅
の床板も使用することができ、しかも、断面が直
角三角形状の取付ピースを床板下面と根太側面と
の間に取付けるだけであるから、構造も非常に簡
単で現場における取付作業も非常に容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は第１図におけるＡ−Ａ線での断面図、第３図
は逆目釘の部分正面図である。 １……床板、６……根太、７……接着剤、９…
…取付ピース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集成材または合板によつて形成した多数の床板
   を根太上に配列し、これらの床板と根太とを、根
   太上面に塗布した接着剤によつて互いに接着する
   と共に、根太の側面と床板の下面との間に取付け
   た断面直角三角形状の取付ピースを介して固定せ
   しめたことを特徴とする床。