JPS63185387A - ヒトb組胞分化因子 - Google Patents

ヒトb組胞分化因子

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JPS63185387A
JPS63185387A JP62236842A JP23684287A JPS63185387A JP S63185387 A JPS63185387 A JP S63185387A JP 62236842 A JP62236842 A JP 62236842A JP 23684287 A JP23684287 A JP 23684287A JP S63185387 A JPS63185387 A JP S63185387A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ヒトB細胞分化活性因子およびその製造法に
関する。
(従来技術) B細胞分化因子(B  cell  differen
tiation  Factor:  BCDF: 特
にマウスではT  cell  Replacing 
 Factor(TRF)ともよばれ、また最近はIL
−5とも呼ばれている)は、T細胞系列から産生され、
B細胞に直接作用し、これを抗体産生細胞に分化・誘導
するポリペプチドからなる因子である。
抗体は、生体に侵入する細菌、ウィルスあるいは癌細胞
などの生体異物と反応し、これらを不活性化したり排除
したりする機能をもっている。B細胞分化因子は、特定
抗原(生体異物)に特異的なり細胞クローン即ち特定抗
原に感作されたB細胞クローンを抗体産生細胞に誘導し
て、該抗原に対する抗体を産生させることから、BCD
Fは、種々の感染症および癌の治療の面から有用な物質
である。即ち、BCDFは、この因子の生体内での過少
によってひきおこされると考えられる自己免疫疾患や免
疫不全症等の診断、治療のみならず種々の感染症や癌の
治療に利用できることが期待される。
BCDFの活性には、種特異性があるといわれている。
従って本因子をヒトにおける上記のような疾患、感染症
、癌などの診断あるいは治療に用いるためには、ヒト由
来のBCDFを使用することが望まれる。
これまで、BCDFあるいはTRFに関していくつかの
研究がなされている。まず、マウスのBCDF (もし
くはTRF)については、R,W。
Duttonら(Prog、Immuno 1.。
土、355 (1971))およびA、  Schim
plおよびE、  WecKer (Nature。
237.15 (1972))によって報告された。
その後、ヒトにおいてもマウスのBCDF (もしくは
TRF)に相当する物質の存在がGeha。
RoS、ら(J、Exp、Med、、13B、1230
(1973))、  Fauci、A、S。
ら(J、Immuno 1. 、11ユ、21(16)
(1976) )およびH3rano、T、ら(J。
Immuno 1..1上9.1235 (1977)
)によって報告されているが、以下に述べるように構造
についても不明な点が多く、また、関与する遺伝子も不
明のため、混沌とした状態である(Kishimoto
、T、、Ann、Rev。
Immunol、、3,133 (1985))。
従来、ヒトBCDFを得るには、ヒト末梢血より分離し
た正常ヒトT−細胞をマイトゲン刺激して培養すること
により、その培養上清から得る方法がとられている(H
irano、T、  ら、J。
Immunol、、126,517 (1981)およ
びRa1ph、P、ら、J、I mmun Ol。
132.1858 (1984))、上記のRa1Ph
、P、  らは、マイトゲン刺激した正常ヒトT細胞の
3xの培養上清から、硫安沈澱、DEAEセルロースカ
ラムクロマトグラフィー(DE−52)、ウルトロゲル
力ラムクロマトグラフィー(AcA44)、ブルーアガ
ロースおよびレッドアガロースによるアフィニティーク
ロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィーな
どにより約11.(16)0倍まで精製し、ゲル濾過法
による分子量が約20,(16)0であることを測定し
たが、純粋なりCDFを得るまでには至っておらず・ま
た得られた量も極微量(31の培養上清から4゜2μg
)であった。また、0kada、M、ら(J、Exp、
Med、、157.583 (1983))は、正常ヒ
トT細胞とヒトT細胞株CEM−AG”とを融合して得
たヒトT細胞融合株の培養液からヒトBCDFを得る方
法を報告しているが、一般にヒト融合細胞株は、継代培
養中に物質の産生能が低下する傾向があり、実用面での
物質生産には不向きと考えられる。
ヒトBCDFには、BCDFIとBCDFIrの二種類
があり、各々の性質は下記の様に報告されている(Te
ranishi、T、  らJ、Immunol、、1
28.1903 (1982)およびHirano、T
、  ら、J、IHlmunol。
132.229 (1984))。即ち、BCDFI: 分子量:20,(16)0(ゲル濾過 法)PI:  6.5〜8.0 作用; スタフィロコッカス アウレウスコワンI (
Staphylococ cus  aureus  CowanI (SAC)
)刺激Bm胞(ブラス ト化B細胞)を免疫グロブリン〔I g〕産生細胞に分化・誘導する。
BCDFn: 分子量:22.0O(1,36,(16)0(ゲル濾過
法) pr:  5〜6 作用  1)EBウィルスでトランスフオームさせたB
リンパ芽球様細胞(B− LCL)にIgG産生を誘導する。
2)BCDFI存在下にSACで刺 激されたB細胞の1g産生細胞への 分化を増強する(BCDFII単独で はこの作用はない)。
最近、ヒトT細胞白血病ウィルス(HTLV)によりト
ランスフオームされたしトT細胞の1株VT−1を用い
たヒトBCDFの生産方法が報告されている(岸本忠三
、平野俊夫、特開昭61−115024および特開昭6
1−115025号)。これらの出願の発明者らは、V
T−1細胞の無血清培養上清10fより、限外濾過、A
cA−34ゲル濾過カラムクロ、マドグラフィー、クロ
”マドフォカシング、逆相クロマトグラフィーを用いて
、1042倍まで精製しく収率1.8%)、ヒトBCD
Fの分子量は3.5±D、5X10’ダルトン(ゲル濾
過法)または2.2±0.2×104ダルトン(SDS
ポリアクリルアミド電気泳動法)、等電点は4.9〜5
.1、またN末端部分のアミノ酸配列は、Pro−Va
l−Pro−Pro−Gly−Glu−Asp−3er
−Lys−Asp−Val−Ala−Ala−であると
報告している。この精製BCDFは、その活性をEBウ
ィルスでトランスフオームさせた細胞であるCF。
SSのIgG生産量を指標にして精製している点および
分子量やPI値などからBCDFIIと考えられる。一
方、前記のRa1ph、P、らが報告したヒトBCDF
の分子量はゲル濾過法で20゜(16)0ダルトンであ
る。これはBCDPIと考えられるが、その構造やその
他の物理化学的性質は明らかにされていない。また、上
記のVT−1細胞を用いたBCDFの生産方法は、既述
のヒト末梢血からの細胞やヒトT融合細胞を用いた方法
に比べ改善はされているが、多量の培養上清から得られ
るBCDF量は極微量であり、またHTLV感染細胞を
出発原料としている点からも医薬を目的とする工業的生
産には向いていない。
このように、ヒトB細胞分化因子(BCDF)に関して
は、その構造が明らかにされていないばかりか、物理化
学的性質ならびに機能について不明な点が多い。また、
それを大量に生産し実用に供することは従来の技術では
不可能であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、遺伝子組み換え技術を駆使し、これらの問題
を解決しようとするものである。
即ち、本発明はヒトBCDF高生産細胞からBCDF 
 mRNAを単離し、BCDF生産を支配するBCDF
遺伝子(即ちDNA配列)、あるいはまた染色体由来の
BCDF遺伝子を明らかにすると共に、BCDF分子の
構造(アミノ酸配列)を明らかにすることにより、組み
換えDNA技術でBCDFの大量生産および医薬などへ
の応用の可能性を提供しようとするものである。
尚、本発明におけるヒトB細胞分化因子はBCDFIに
相当するものであるが、本発明と同様な手法により他の
BCDFの構造も明らかにすることも出来よう。
(問題点を解決するための手段) ヒ1−BCDF遺伝子の調製と塩 配りの′本発明のヒ
トBCDFcDNAは、既に本発明者らによって調製さ
れたマウスのB細胞分化因子の遺伝子(c D N A
 )がクローニングされたプラスミドpsP6に−mT
RF23 (特願昭61−157227号明細書)のB
 a mHI −A c c 1断片(マウスのB細胞
分化因子の遺伝子の全コーディング領域を含んでいる)
をプローブとして以下に述べるようにして得ることがで
きる。尚、プラスミドpSP6に−mTRF23が導入
されている大腸菌(HB 1(17)/psP6に−m
TRF23)は、SBM285と命名され、微工研にF
ERM  P−8828の受託番号を得て寄託されてい
る。
先ず、ヒト染色体DNAに、マウスのB細胞分化因子遺
伝子とハイブリダイズする配列が存在するかどうかを確
かめるため、例えば正常ヒト胎盤細胞より抽出したDN
AをPvuIIあるいはPstlで消化し、上記のプラ
スミドpsP6に−mTRF23のB amHl−Ac
 c I断片を−”−7クトランスレイシヨン法により
22pでラベル後、これをプローブとしてサザーンブロ
ットハイプリダイゼイション(Southern  b
lot  hybridization)を行う。ヒト
胎盤からのDNAをPvuI[で消化した場合は3 、
 OkbのDNA断片が、またPstlで消化した場合
は4 、1 kbのDNA断片が上記プローブとハイブ
リダイズすることが認められ、ヒト染色体にマウスのB
細胞分化因子遺伝子と類似の配列をもつDNAが存在す
ることが確認される。この結果は、上記のプローブを用
いてヒトのBCDFcDNAをクローニングできること
を示すものである。
次に上記知見をもとにヒトBCDFのc DNAライブ
ラリーを調製する。先ず、Maeda、M。
ら(J、Exp9Med、、162.2169(198
5))によって確立されているしトT細胞株ATL−2
の培養細胞から常法(Nikaido、T、ら、Nat
ure、311,631(1984))に従い、ポリ(
A)”RNAを調製し、pCDベクターを用いるOka
yama−Berg法(Okayama、H,及びBe
rg。
P、、Mo1.cell、Biol、、3,280 (
1983)’Jに準じ、cDNAライブラリーを調製す
る。次にこのcDNAライブラリーをいくつかの群に分
け、それらからプラスミドDNAを分離し、5ailま
たはBamHIで消化したのち、上記のプローブ・(”
PでラベルされたBamHI−AccI  DNA断片
)とサザーンプロットハイブリダイゼイション(Sou
thern。
ElM、 、  J、 Mo1.Biol、 、 98
.503 (1975))を行い、マウスのB細胞分化
因子の遺伝子とハイブリダイズするDNA断片をもつ群
を選択する。続いて、ポジティブとなった群の各クロー
ンについて、上記のプローブを用いて同様にサザーンブ
ロットハイブリダイゼイションを行うことにより、上記
プローブとハイブリダイズするクローンを選択する。こ
のポジティブなりローンには、ヒトBCDFのcDNA
遺伝子をもつプラスミドが含まれていると考えられる。
このようにして得られるポジティブなりローンの一つ(
ph・IL−5−30)がもつプラスミドはpCDVT
RFと命名され、またそのプラスミドを大腸菌H81(
17)株へ導入した形質転換体(HBl (17)/p
 CDVTRF) はSBM286と命名され、微工研
にFERM  BP−1171の受託番号を得て寄託さ
れている。
次にポジティブなりローンのプラスミドについて、制限
酵素解析および上記プローブとのハイブリダイゼーショ
ンにより、確かにマウスB細胞分化因子遺伝子と類似し
たヒトBCDF’cDNAがクローン化されていること
を確認し、以下に記すようにそのDNAの塩基配列を決
定するとともに、そのDNAがヒトBCDF活性を有す
る蛋白質(ポリペプチド)を生産する遺伝子であるかを
調べる。
先ず、常法に従いそのクローンのプラスミド(例えば、
ph・IL−5−30)の制限酵素切断マツプを調べた
後、ph−II、−5に挿入されているcDNA(ヒト
BCDF  cDNA3J伝子を含む)を一旦pU(1
7)8等の適当なプラスミドのBamHIサイトにクロ
ーニングしなおし、ジデオキシ法(Sanger、F、
  ら、Proc。
Natl、Acad、Sci、USA、74,5、’1
63 (1977))に従って、上記cDNAの塩基配
列をきめる。本発明者らの実験によれば、上記方法によ
って、ヒトBCDFのcDNAを含む第1図のcDNA
塩基配列が得られた。
ヒト81!I胞分化因子をコードする領域の決上記で得
られたcDNA塩基配列にヒトB細胞分化因子をコード
する領域が含まれることは、次のようにして決定した。
即ち、この塩基配列のオープンリーディングフレームを
探すとともに、既に本発明者らによって決定されている
マウスB細胞分化因子遺伝子の塩基配列と比較すること
により、ヒトB細胞分化因子io 域とアミノ酸配列を決定する(第2図)。そして。
そのコーディング領域のアミノ酸配列およびヒトBCD
Fが細胞外に分泌される蛋白質であることから、ヒトB
CDFの前駆体ポリペプチドは、N末端側に19個のア
ミノ酸からなるシグナルペプチド(リーダー配列)を含
む134個のアミノ酸からなるポリペプチドであること
が分かった(第3図参照)。即ち、第3図のアミノ酸配
列のうち20〜134番目が成熟ヒトBCDFポリペプ
チドである。前駆体のアミノ酸配列中には、2カ所N−
グリコジル化可能部位(47番および90番のA s 
n )および後述するとおり少なくとも1ケ所の0−グ
リコジル化可能部位(22番のThr)があり、ここに
糖鎖が付加されることを考えると、上記の成熟ヒトBC
DFポリペプチドの計算分子1t(13,149)は、
既に報告されているヒトBCDFI(m鎖が付加されて
いる)の分子量(約20.(16)0)と矛盾は無い。
尚、第3図に示すポリペプチドのN末端のMet(メチ
オニン)は、翻訳後の修理過程(post  tran
slational  modificati。
n  prOcess)で、フォルミル化やアセチル化
されることがあり、またMetが取り除かれたりするこ
ともある。また、上記の成熟ヒトBCDFポリペプチド
のN末端のアミノ酸も同様な過程でアセチル化されるこ
とがある。
一方、前記のプラスミドph−IL−5−30に挿入さ
れているcDNA、即ち上記の如く同定したDNAがヒ
トBCDF活性を有する蛋白質(ポリペプチド)を生産
する遺伝子であることは当該遺伝子を組み込んだ発現ベ
クターによって形質転換された宿主細胞が産生ずる蛋白
質の活性を測定することによって知ることができるが、
また以下のようにしても調べられる。
即ち、先ずプラスミドph−IL−5−30に挿入され
ているヒトBCDF  cDNA全部を含むBamHI
  DNA断片をpsP64ベクターに再クローンする
。psP64は、挿入された外来遺伝子がSP6プロモ
ーター支配下にのみ発現されうるように改良されたベク
ターであり、1nvitroT:5P6RNAポリメラ
ーゼ存在下に挿入された外来遺伝子のm RN Aを合
成することができる(Krieg、P、A、およびMe
lton、D、A、、Nuc 1.Ac id、Res
、上2゜7057 (1984)、およびKonar 
s ka、M、M、  ら、Cel 1,38,731
(1984))。次にこのようにして、上記のCDNA
からin  vitroでS用型されるmRNA溶液を
、アフリカッメガエル(XenopuS)の卵母細胞(
oocyte)に注射して培養し、培養上清に分泌され
てくるmRNAからの翻訳産物(蛋白質)のBCDF活
性を測定する。ヒトBCDF (特にヒトBCDPI)
活性は、既に記載したように、5taphylococ
cusaureus  Cowan  I (SAC)
で刺激したヒトB細胞の1gM産生誘導能をコントロー
ルと比較して調べることにより測定される。このように
して上記のcDNAが、ヒトBCDF活性を有する蛋白
質(ポリペプチド)を生産する遺伝子であることが確か
められるとともに、本発明のDNAによる特許請求の範
囲に示すようなヒトBCDFポリペプチドの大量生産の
可能性を示す。
ヒトBCDFの発現 本発明によれば、上記のようにして調製された、遺伝子
配列を使用することにより、ヒトBCDFを製造するこ
とが可能である。
例えば、ヒトBCDFをコードする遺伝子としてcDN
Aを使用する場合には、cDNAの5゛側上流に適当な
他のプロモーター(例えばSV40由来のプロモーター
)を挿入した発現ベクターを造成し、適当な細胞(例え
ば、酵母細胞、大腸菌細胞、或いはCO3−1細胞やC
1−To細胞等の動物細胞)でヒトB細胞を分化させる
蛋白質をつくることもできる。この場合、前駆体蛋白質
をコードするD N A ?iJf域を用いることが好
ましいが、成熟形歪白質(ポリペプチド)をコードする
cDNA領域を用いてもよい。また、当該蛋白質をコー
ドするDNAの直近の5”上流に、適当な制限酵素(例
えばHindIII)切断部位を適当な方法、例えば部
位特異的ミュータジェネシス(sitedirecte
d   mutagenesis)法を用いて設けてお
くと外来プロモーターの導入が容易である。
本発明によれば、cDNAを用いる代わりに、ヒト染色
体からイントロンを含むヒトBCDF遺伝子を調製し、
これを用いて、上記と同様にしてヒトB細胞を分化する
蛋白質を製造することもできる。
即ち、ヒトBCDF遺伝子を含むDNA断片を上記cD
NAをプローブとして、適当なヒト遺伝子ライブラリー
(例えば、マニアティス(Maniatis)のヒト遺
伝子ライブラリー)から分離し、次にcDNAの場合と
同様、ヒトBCDFをコードするDNA領域の5”上流
に適当なプロモーターを挿入した発現ベクターを造成し
、この発現ベクターによって形質転換あるいはトランス
フェクションされた細胞を培養することにより、ヒトB
CDFを効率よく製造することができる。
この場合の宿主細胞は、好ましくはスプライス能力のあ
る細胞が使用される。特に動物細胞が好ま可8) しい。
なお、ヒト染色体由来のBCDF遺伝子が組み込まれた
発現ベクター(p dKCR−h I L−5gene
)が導入されている大腸菌(HBIOI/pdKCR−
hIL−5gene)は、38M293と命名され、微
工研に国際寄託番号FERMBP−1477を得て寄託
されている。
えヒトBCDFの精製 上記のようにして造成された動物細胞が産生ずる組換え
ヒトBCDFは、適当な方法、例えばモノクローナル抗
体を用いたアフィニティークロマトグラフィーやゲル濾
過、逆相高速液体クロマトグラフィーなどによって精製
することができる。
本発明らは、このようにして精製・純化された組換えヒ
トBCDFを、アミノ酸配列分析や電気泳動分析にかけ
、このアミノ酸配列分析の結果およびヒトBCDFをコ
ードする遺伝子の塩基配列からの推定(例えば第2図参
照)に基づいて、成熟型ヒトBCDFのポリペプチド部
分の構造は、前記のとおり第3図の第20番の■βeか
ら第134番のSetまでの配列を有することを明らか
にすると共に、その2次元的配列の推定も行った(第1
2図)。
以下、実施例をもって本発明を説明する。
実施例 (1)  ヒトBCDF遺伝子の確認 光に、本発明者らは、マウスBCDF (TRF)の産
生を司る遺伝子、即ちDNA配列を同定した(特@昭6
1−157227号明細書)。そしてこの遺伝子によっ
て産生されるマウスTRFは、TRF活性〔1)マウス
慢性B白血病細胞(BCL+ )をIgM抗体産生細胞
に分化させる活性、2)抗原(DNP−KLH)感作さ
せたマウス肺臓内B細胞を抗原(DNP−オバルブミン
)で刺激し、特異的抗体(抗DNP−1gG)産生細胞
に分化させる活性、3)in  viv。
で活性化したB細胞ブラストのIgM合成誘導活性〕お
よびBCGFn活性(1)BCL I細胞の分裂促進、
2)デキストラン硫酸刺激休止B細胞の分裂促進〕をも
っていることを明らかにした。
マウスTRF  mRNAに相補するcDNAを含むプ
ラスミドpSP6に−mTRF23をBamHlおよび
A c c Iで消化して、654bpよりなるBam
Hl−Ac c Iフラグメントを分離した。マウスB
CDF (TRF)の全コーディング領域を含んでいる
、このフラグメントをニックトランスレイジョンによっ
てzpでラベルしたものをプローブにしてヒト染色体D
NAのサザンブロットハイブリダイゼーションを常法(
Southern、EoM、、J、Mo1.Biol、
、9一旦−,503(1975))に従って行った。ヒ
ト染色体DNAは正常ヒト胎盤よりYaoita。
Y、およびHonjo、T、(Biomed、ReS、
、上、164 (1980))に準じて抽出したのち、
各々2μgをPvuI[またはPstIで消化してサザ
ンプロットハイブリダイゼーションのために0.6%ア
ガロースゲルで電気泳動した。泳動後、ゲル中のDNA
はニトロセルロースフィルター(Schleicher
  &  5chuel (Dassel))に移し上
記のプローブとハイブリダイズさせた。洗浄条件を0.
1%SDSを含む2XSSC(SSC:0.15M  
Nacl−0−(17)5M  クエン酸ナトリウム)
、50℃、45分で行うと、PvuIIで消化した場合
には3 、0 kbのDNAフラグメントが、そしてP
stlで消化した場合には4.1kbのDNAフラグメ
ントがマウスBCDFプローブとハイブリダイズするこ
とが判明した。このプローブは、マウス染色体DNAの
フラグメントには、よりストリンジェント(strin
gent)な条件でもハイブリダイズすることより、ヒ
ト染色体DNA中にマウスBCDF (TRF)cDN
Aと全く同一ではないが相同性の高い配列があることが
判明し、このプローブを用いてヒトBCDFのcDNA
クローンのスクリーニングが可能であると判断した。
+2)  ヒトBCDF  cDNAクローンの分離ヒ
トBCDFのcDNAライブラリーは下記の如く作成し
た。M、 Ma e d aら(J、Exp。
Med、、162.2169 (1985))が成人性
T細胞白血病患者の血液より樹立したヒトT細胞株AT
L−2をRPMI  1640+10%牛脂児血清の培
地中、37°C15%CO□中で培養して細胞を集めた
。この細胞より常法(Nikaido、T、  ら、N
ature、311.631 (1984))に従い、
ポリ(A)”RNAを調製した。このポリ(A)’RN
A  3μgを用いてcDNAライブラリーを作成した
が、方法はPCDベクターを用いるOkayama−B
erg法(Okayama、H,およびBerg、P。
、Mo1.Ce11.Biol、、3,280(198
3))に準じ、大腸菌(E、coliHBIOI株)の
形質転換体として2X10s個の独立のcDNAクロー
ンを得た。
この2X105個のcDNAクローン中にヒトBCDF
遺伝子に相当するcDNAが存在するがどうかを調べる
ため、全形質転換体の混合物からプラスミドDNAを調
製し、各々2μgのDNAを5ailまたはBamHr
で消化し、上記の方法によりサザンプロットハイブリダ
イゼーションを行った。その結果、PCDベクターに1
カツトを入れる5alI消化では4 、1 kbのDN
Aフラグメントがハイブリダイズし、これに対してイン
サートされたcDNAのほぼ両端の位置で切断するBa
mHI消化では1 、 OkbのDNAフラグメントが
ハイブリダイズすることが判った。
これらの結果からcDNAライブラリー中にヒトBCD
F遺伝子に相当するDNA配列を持つクローンが含まれ
ていることが示唆された。そこで前記マウスのプローブ
を用いて上記の2X10’個のcDNAクローンを常法
のコロニーハイブリダイゼイション(Hanahan、
D、およびMeserlson  M、、Gene、1
0.63(1980))に準じてスクリーニングした。
スクリーニングの結果29クローンがマウスBCDF 
(TRF)cDNAプローブとハイブリダイズし、この
29クローンのプラスミドDNAのエンドヌクレアーゼ
切断マツプおよびエンドヌクレアー一ゼで消化したDN
Aフラグメントの上記プローブを用いたサザンハイプリ
ダイゼーションの結果、この29クローンは全て同一と
判断された。
上記29クローンのうちの一つp h−I L−5−3
0を更に詳細に調べた。制限エンドヌクレアーゼ切断マ
ツプを常法に従い調べた後、ph−IL−5−30に挿
入されたcDNAを−HpUC18プラスミドのBam
HJサイトにサブクローニックし、cDNAのDNA配
列を常法に従いジデオキシ法(S a n g e r
、  F、  ら、   Proc。
Natl、Acad、Sci、USA、74.5463
 (1977))によって決定した。その結果、挿入さ
れたcDNAはポリAテールを除く816の塩基対より
なることが判った。
この結果とマウスのBCDF (TRF)のDNA配列
を比較することによってヒ1−BCDFのコ−ディング
領域を決定し、ヒトBCDFの前駆体が134個のアミ
ノ酸からなると決定された。ヒトBCDFはT細胞外に
分泌されるためにこの134個のアミノ酸配列中、N末
端配列にシグナル配列を含むことが予想され、成熟した
ヒトBCDFは上記134個のアミノ酸配列中20番目
のアミノ酸から13434番目のアミノ酸よりなるポリ
ペプチドを含む分子であると考えられる。このアミノ酸
配列中には、2カ所のN−グリコジル化可能部位(第3
図中、47番および90番のAsn)および少なくとも
1ケ所のO−グリコジル化可能部位(第3図中、22番
目のThr)があり、この付加の可能性のある糖の分子
量とポリペプチドの分子N(20番〜134番のポリペ
プチドで13.149)を加算すると、BCDFIの分
子量として報告されている20,(16)0に矛盾しな
い。
マウスBCDF (TRF)と比較すると、前駆体では
ヒトBCDFのアミノ酸数は一つ多い。ヒトBCDFの
二個所のN−グリコジル化の可能すイトはマウスBCD
Fの1番目と3番目のN−グリコジル化可能サイトと一
致する。マウスBCDF (TRF)中の三つのシステ
ィン残基のうち、C末端側の二つのシスティン残基はヒ
トBCDFにおいても保存されている。マウスおよびヒ
トのBCDFのコーディング領域のヌクレオチドおよび
アミノ酸配列は各々78%および70%の相同性を持つ
。p h −I L−5−30のPstIフラグメント
(515bp)をニックトランスレイジョンによって2
Pでラベルしたものをプローブに用いて前記のヒト染色
体DNAのPvulrまたはPstlで消化したDNA
フラグメントについて前記のとおりサザンプロットハイ
ブリダイゼーションを行った結果、マウスBCDFプロ
ーブを用いた時と同様、それぞれ4 、1 kbおよび
3 、0 kbのフラグメントとハイブリダイズした。
ヒトのプローブを用いた場合、洗浄条件を0.lX5S
C−〇、1%SDS、65°c、45分というストリン
ジェントな条件にしても充分なハイブリダイズがなされ
た。また、このヒトのプローブを用いてATL−2ポリ
(A)” RNAを常法に従い(Thomas、D、D
、、Proc、Natl、Acad、Sci、USA、
77.52(17) (1980))、ノーザンブロッ
トハイブリダイゼーションを行った結果1 、 Okb
のただ1本のバンドを認めた。このことは、本発明者ら
が同定したヒトBCDF遺伝子がヒト染色体DNA配列
中、マウスBCDF (TRF)遺伝子に特異的な相同
遺伝子であること、またこのヒトBCDF遺伝子からは
ただ一種類のmRNAのみしか翻訳されていないことを
示している。
(4)  ヒトBCDF: の測 上記のようにして同定したヒトBCDF遺伝子がその生
産を支配しているポリペプチドあるいはそのポリペプチ
ドよりなる物質にヒトBCDFI活性があることを以下
の方法で確認した。プラスミドph−IL−5−30の
ヒトBCDF  cDNAインサート全部と小部分のベ
クターDNAを含むBamHI  DNAフラグメント
をpsP64ベクターに再クローンした。このプラスミ
ドを5allで消化した後、5P6RNAポリメラーゼ
を用いてin  vitroでm RN Aを合成させ
た(Kr i eg、 P、 A、および Melt。
n、11 A、、Nucleic  Ac1d  Re
s、、上2,7057 (1984);およびKOna
rska、M、M、ら、Cel I、38,731 (
1984))。このようにして調製したmRN A W
j液をアフリカッメガエル(XenopuS)の卵母細
胞(o o c y t e)に注射し、20°C48
時間培養後、培養液中に分泌された生成物を集めて遠心
分離して、その上清を濃縮装置(Centricon 
 10;  Amlcon社製)で4倍に濃縮したもの
をヒト・リコンビナントBCDFとして、以下の実験に
用いた。このヒト・リコンビナントBCDFがBCDF
 I活性を持つか否かをSACで刺激したヒトB細胞の
18M産生誘導能で調べた。
ヒトB、細胞に冨むフラクションを正常ヒト血液から5
aiki、O,および Ra1ph、P、。
(3つ) Eur、J、  Immunol、、1じ3,31(1
984))に準じて調製し、1×105細胞/1(16
)μlの細胞をSAC(0,(16)1〜0.(16)
25%)で刺激した。次いで上記ヒト・リコンビナント
BCDFを15%濃度になるよう添加し、37°C,5
%CO2下、6日間培養した。培養上滑中の1gM量を
エンザイムイムノアッセイキットで測定したところ、1
10ng/ウェルの値が認められ、コントロールが約5
0ng/ウェルであったのに対し、有意にIgM産生が
誘導された。この誘導はI L  2 (50u/d)
添加によって135 ng/ウェルまで増強された。コ
ントロールにもIgM産生が認められたのは、完全にT
細胞を含まないB@胞フラクションを得ることが困難な
ためと考えられる。
(5)  ヒトBCDF染色体遺云子の単一・E既に、
実施例(11で正常ヒト胎盤細胞の染色体にヒトBCD
F遺伝子の存在を認めていたが、ここでは別の供給源か
らヒトBCDF染色体遺伝子を単離した。
(朔 即ち、その供給源として、ヒト胎児肝臓DNAのAlu
l−Haem部分消化断片を持つシャロン4Aフアージ
ライブラリー(Maniatis。
T、ら、Ce11,15,687−702 (1978
))、ヒト胎盤DNAのEcoR1部分消化断片をもつ
シャロン4Aフアージライブラリー(Yaoita、Y
、およびHonjo、T、。
Biomed、Res、1.164 (1980)に準
じて作製)およびヒトIgE産生ミエローマ細胞株26
6B1のDNAのEcoRI部分消化断片を持つシャロ
ン4Aフアージライブラリー(Nishida、Y−ら
、Proc、Natl。
Acad、Sci、USA、79.3833 3837
 (1982))を選んだ。
次に、この3種のライブラリーを用いて、既述のヒトB
CDF  cDNAのPstI−PstI断片(515
bp)をプローブとしてファージのスクリーニングを、
ベクトンおよびデービス(Bec t o n、 W、
D、および Da v i s、 RlW。
、5cience、196,180−182 (197
7))の方法に準じて行った。胎児肝臓、胎盤及びミエ
ローマの各々のライブラリーより各5×105個のファ
ージプラークをスクリーニングしてプローブとハイブリ
ダイズする3個のクローンλ12(胎児肝臓ライブラリ
ーより)、λ22(胎盤ライブラリーより)およびλ3
8(ミエローマライブラリーより)を得た。
続いて、この3個のクローンの制限エンドヌクレアーゼ
切断地図を常法に従い作製し、ヒトBCDF  cDN
AのPstl−PstI断片をプローブとして用いたサ
ザンプロットハイブリダイゼーション(Souther
n  blot  hybridization)分析
した。分析のストラテジーおよびヒトBCDF遺伝子の
構成を第4図に示すが、図中E、HおよびBは各々Ec
oRI、HindllIおよびBamHIによる切断部
位を示し、黒ボックス部はエクソン領域を示す。この分
析の結果によれば、これら3個のクローンのインサート
は互いにオーバーラツプしており、第4図に示す各クロ
ーンに共通の3.2kb BamH111片のみが上記
のプローブとハイブリダイズした。従ってこの3.2k
bBamHI断片にヒトBCDFをコードする全てのエ
クソンが含まれていると考え、この3 、2kbB a
 mHI断片を分離し、Hi ndll[で消化後2つ
になった1 、 6 kb断片の各々をpUc18ベク
ターにサブクローニングした。
次いで、Yanisch−Perron、C0ら(Ge
ne、33.103−119 (1985))に従い、
上で得られた2個の1 、6 kb断片をクローンした
プラスミドの各々を両端からエクソヌクレアーゼ■及び
■で消化して、ユニディレクシゴナルディリーション(
unidirectional  deletion)
ミュータントクローンのシリーズを作製した。このミュ
ータンドブラスミドのインサートのヌクレオチド配列は
、常法(Sanger、F、  ら、Proc、Nat
l+Acad、Sci、USA、74.5463 54
69 (1977)に従い、ジデオキシチェインターミ
ネーション(dideoxy  chain−term
ination)法によって決定した。
ヒトBCDF染色体遺伝子の制限エンドヌクレアーゼ地
図及び4個のエクソンと3個のイントロンの配fi(o
rganization)も、ヌクレオチド配列分析の
ストラテジーと共に第4図に示す。また、実際のヒトB
CDF遺伝子を含むBamHI  3.2kb断片のヌ
クレオチド配列を第5図に示す。ここで明らかになった
ヒトBCDF染色体遺伝子上のエクソン部分のヌクレオ
チド配列は、先に明らかにしたヒトBCDF  cDN
Aのヌクレオチド配列と完全に一致した。
上記の結果から1.染色体遺伝子において、第1エクソ
ンは、ヒトBCDF前駆体ポリペプチド鎖のN末端側の
第1アミノ酸(Met)から第48アミノ酸(Glu)
迄を、第2エクソンは第49アミノ酸(Thr)から第
59アミノ酸(Asn)迄を、第3エクソンは第60ア
ミノ酸(HiS)から第102アミノ酸(Lys)迄を
、そして第4エクソンは第103アミノ酸(Lys)か
ら第134アミノ酸(Set)迄をそれぞれコードして
いることが分かった。
(6)  ヒトBCDF   ベクターの造実施例C2
)で取得したヒトBCDF  cDNAおよび実施例(
5)で取得したヒトBCDF染色体遺伝子を用いて、次
の4種類の動物細胞発現ベクターを作製した。
■pdKCR−hIL−5cDNA ■p d KCR−h I L−5c DNA−d h
 f r■p dKCR−h I L−5g e n 
e■pdKCR−hlL−5gene−dhfr実施例
(2)で、オカヤマーベルグ法(Okayama、H,
および Berg、 P、 、 Mo 1.Ce1l 
 Biol、、3,280(1983))に従い、pC
DベクターにcDNAをクローニングし、E、coli
  HBIOI形質転換クローンりh・IL−5−30
を得た。このクローンよりプラスミドを分離し、Bam
HI消化およびPstIでの部分消化を行い、ヒトBC
DFの全コ−ディング領域を含むcDNAであるBam
HI−Pstl断片を得た。この断片をファージM13
mp19DNAのBamHI、PstIサイト間にクロ
ーニングし、Ml 3mp 19−h I L −5c
DNAを得た。
次いで、ヒトBCDFコーディング領域の直近の5′上
流にI(indI[[サイトを導入する目的で、第7図
に示すヒトBCDF  cDNAのDNA配列中の2重
下線を引いた部位で、同図に示す配列と逆方向のDNA
ストランドとハイブリダイズする30me rのオリゴ
ヌクレオチド:5’ −GCAGAACGTTTCAA
GCTTATGAG(1,ATGcTT−3’ (下線部のAAGCTTはHindn[切断配列を示す
) を用いて常法(Messing、J、in  Meth
ods  in  Enzymology、v。
1.1(17)  Part  C,pp62−65 
(Academic  Press、Ed、Wu、Ro
))に従い、部位特異的ミュータジェネシスを行1Rm
、−。
い、クローンM13mp19−blL−5cDNA(H
indI[)を得た。このファージDNAをHindI
[[で消化し、ヒトBCDFの全コーディング領域に相
当するcDNAを含むHindIff断片をベクターp
dKCR(Nikaido、T。
ら、Nature、311.631−635  (19
84):pdKCRベクターはpKCRベクターのpB
R322部分がpBR327に置換したベクターである
)のHindll[サイトに正しい方向に導入し、発現
ベクターpdKCR−h I L−5−cDNAを作製
した。
次に、この発現ベクターp dKCR−h I L −
5cDNAの5alIサイトにジヒドロ葉酸レダクター
ゼ(dihydrofolate  reductas
e:  dhfr)遺伝子発現ユニ7トを導入する目的
で、p dKCR−h I L−5cDNAプラスミド
を5alIで消化後、T4DNAポリメラーゼで切断部
位を粘着末端とした。dhfr遺伝子発現ユニットは、
psV2dhfr(BRL  Inc、)のPvull
サイトにBam1彎1114/) Hlリンカ−を付加したプラスミドpsv2ahfr−
BLを作製し、これをBamHIで消化後、T4DNA
ポリメラーゼで切断部位を粘着末端として、dhfr遺
伝子発現ユニット断片を分離した。この断片を先に得た
1カツトの入ったpdKCR−h I L−5cDNA
に連結して、pdKCR−hIL−5−dhf rを作
製した。
実施例(5)で得たヒトBCDF遺伝子を有するファー
ジクローンλ12から、ヒトBCDFをコードする全遺
伝子領域を含む3.2kbBamHI断片を分離してp
Uc18ベクターにサブクローニングし、形質転換体p
Uc1B−hlL−5geneを得た。この形質転換体
のプラスミドをBam1(IおよびPstIで消化し、
ヒトBCDFをコードする全遺伝子領域を含むBamH
I−Pstl断片(2,2kb)を得た。この断片をフ
ァージMl 3mp 19DNAのBamHL Ps 
t 1サイト間にクローニングし、M13mp19−h
IL−5geneを得た。次いで、前記A)と同様に、
部位特異的ミュータジェネシスを行い、ヒトBCDFコ
ーディング領域の直近の5゛上流にHind■サイトが
導入されたクローンM 13 mp19−hIL−5g
ene (Hindu)を得た。このファージDNAを
BamHIとPStlで消化し、ヒトBCDF遺伝子を
pUc19にサブクローニングして得たプラスミドpU
C19−hIL−5gene (HindIII)を更
にHindnIで部分的に消化して、ヒトBCDFをコ
ードする全遺伝子領域をベクターpdKCRのHlnd
l[[サイトに正しい方向で導入して、発現ベクターp
 d KCR−h I L−5g e n eを作製し
た。
次いでこの発現ベクターのNrulサイトにdhfr遺
伝子発現ユニットを導入する目的でpdKCR−hlL
−5geneプラスミドをN r u 1で消化し、生
成した粘着末端に前記A)で得られたdhfr逍伝子発
転子ニット断片を連結させて、pdKCR−hIL−5
gene−dhfrを作製した。
以上で作製した4種の発現ベクターは、SV40  (
Simian  virus   40)アーリープロ
モーターによりヒトBCDFおよびdhf rの発現が
司られており、また、SV40の複製オリジンを含んで
いる。さらに、発現量を増強させるため、ヒトBCDF
  cDNA及びヒトBCDF遺伝子共に5′および3
”非翻訳領域の不必要な部分が除去されている。
(7)t    によるヒトBCDFの 現実施例(6
)で作製されたヒトBCDF発現ベクターを用いて、C
03−I細胞およびCHO細胞でヒトBCDFの発現を
行わせた。
動物細胞株C03−I (サル腎臓細胞)は、10%の
牛脂児血清を含むダルベツコの修正エッセンシャル培地
で継代を行い、50〜70%コンフルエントの状態の細
胞を用いて、Graham。
F、L、およびvan  der  Eb、 A、J。
(Virology、52,456−467 (197
3))に準じて、リン酸カルシウム法でトランスフェク
ションを行った。直径10ωの培養シャーレの細胞当た
り各々10JIgの、実施例(6)で得られた4種類の
発現ベクターを使用した。3日間、37°C15%CO
2下で培養を行い、上滑のBCDF活性を調べると共に
、細胞からFreemanら(Proc、Na t 1
.Acad、Sc t。
USA、■立、4094 (1983))に従ってRN
Aを抽出した。得られたRNAを用いて、Nambu、
 J、R,ら(Ce 1 l、、 35.47−56 
(1983))に従いノーザンプロット分析を行い(2
0pgRNA/レーン)、ヒトBCDFm RN Aの
発現量を調べた。用いたプローブは、ヒトBCDFの全
コーディング領域を含むM1’3mp 19−h I 
L−5cDNA (Hi ndlI[)の、H3ndl
[1−Pstl断片である。
CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞での発現は
CHOdhfr−株を用いて行った。細胞は10%の牛
脂児血清を含むMEMα+ (GIBCO)で継代をし
、上記と同様にトランスフェクションを行った。用いた
発現ベクターはpdKCR−h I L−5c DNA
−d h r rおよびpdKCR−h I L−5g
 e n e−d h f rである。
トランスフェクション後48時間培養を行い、Weis
sman、C+ (Nucleic  Actds  
Res、1上、68.7 (1983))に従い、10
%透析牛脂児血清を含むMEMα−(GIBCO)で培
養選別後、培養液にメトトレキセート0.1μMを添加
し、更に数日培養を行ってメトトレキセートに耐性のコ
ロニーを分離し、継代後その上清のBCDF活性を調べ
た。高発現細胞株を得る目的で、Simonsen、C
0C0およびLevinson、A、D、(Proc、
Natl、Acad、Sci、USA、80.2495
−2499 (1983))に従い、継代培養液に更に
高濃度のメトトレキセートを段階的に11まで添加し、
ヒトBCDF産生細胞株を樹立した。
ヒトBCDFのアッセイ方法は、T  cellrep
lacing factorの活性測定方法をとり、K
inashi、T、ら(Nature、324.70−
73 (1986))にしたがった。アッセイに用いた
細胞は、BCL 1マウス慢性B白血病細胞(in v
ivo継代株或いはBCL1クローン5B1b (AT
CCTlB197))であり、この細胞をサンプル希釈
系列と混和し、5X10−3個/2(16)パずつ96
穴平底プレート中で48時間5%CO2,37℃で培養
した。培地は10%牛脂児血清を含むRPMJ−164
0であり、5X10−5Mの2−メルカプトエタノール
、50 U / mflのペニシリン0550μg /
 mlのストレプトマイシンを含んでいる。
48時間後、細胞を遠心で集め、ハンクス液で洗浄後、
2(16)p1./穴に懸濁し、その半量の1(16)
 pRの細胞を用いてプロティンAプラークアッセイを
Gronowicz、E、ら(Eu r、J、 I m
munol、、6.588 590(1976))に従
って行い、IgM産生細胞数を測定した。BCL1細胞
がマウス由来であるため、上記アッセイ法ではヒトBC
DFの測定感度はマウスBCDFに比して劣る(精製標
品を用いた結果では、約1/1(16))が、測定可能
であった。
C03−I細胞をp d KCR−h I L−5c 
DNA及びpdKCR−hlL−5geneの発現ベク
ターでトランスフェクションし、3日後の両細胞のヒト
BCDFmRNAをノーザンプロット分析により分析す
ると、両者共にlkbに相当する位置にハイブリダイゼ
ーションバンドを認めた。
このことはC03−I細胞中でヒトBCDF遺伝子の転
写物が正しくスプライスされていることを示した。又ヒ
トBCDF mRNAの発現量は、驚くべきことに、C
03−I/pdKCR−hIL−5geneの方がCO
S −1/ p d K CR−htL−5cDNAに
比して約20倍高かった。
また、BCDF活性を表すプロティンA・プラークアッ
セイ(PFCNo、)でも、上記ノーザンプロット分析
と同様の傾向が観察された。即ち、両発現ベクターでト
ランスフェクションし、3日間培養したCO3−1細胞
の培養上清の20%と共に培養したBCL 11it胞
のプラーク形成数を調べたところ 第1表に示すように
、コントロール(宿主細胞C03−I)との差で比較す
ると、CO3−1/pdKCR−hIL−5geneの
方が、CO3−1/pdKCR−hIL−5cDNAよ
り約17倍も高いプラーク形成数を与えた。
第1表 形質転換体のBCDF活性の比較CO5−1/
pdKcR−hIL−5cDNA       393
       30このことは、p dKcR−h I
 L−5g e n eの方がp dKCR−h I 
L−5cDNAによるよりトランスフェクション効率が
高いことに起因する可能性を否定は出来ないが、むしろ
ヒトBCDFilt転子のイントロン部分にSV40プ
ロモーターに働く未知の増強機能が存在していることを
示唆している。
(8)  ヒトBCDFの精製と物 cos−r細胞をp dKCR−h I L−5g e
〔55) neでトランスフェクションし、3日間後の培養液64
0mj!(直径10cmの培養シャーレ64枚分)より
ヒトBCDFの精製を行った。培養液を遠心後、上清を
ラット抗マウスBCDF (IL−5)モノクローナル
抗体を担体セルロファイン(チッソ(株))に結合させ
たアフィニティーカラム(3m2ベツド容M)にかけ、
ヒトBCDFをカラムに吸着させた(ヒトBCDFによ
るBCL、細胞の1gM産生細胞への変換は、抗マウス
BCDF抗体により完全に抑制されたので、本アフィニ
ティーカラムを精製に使用した)。次いでこのカラムを
次の順序に従って洗浄した。
■ IM  NaC150m1゜ ■ 0.5% NP  40.50m1!■ PBS 
(pH7,2)、50mR■ H20,’50 ml。
次に、4mftの1M酢酸を使って吸着されたヒトBC
DFを溶出し、溶出液をスピードバックコンセントレー
タ−によって1(16)pj!まで濃縮した。
この濃縮液を5uperose12カラム()1ルマシ
ア)を2連結したHPLCにかけ、ゲル濾過による精製
を行った。カラムは予め、PBS(p)17.2)で平
衡化を行い、同じ緩衝液で溶出した(流速0.3mR1
分)。溶出液を0D210とバイオアッセイでモニター
し、活性画分を分子M40に付近に回収した。その溶出
パターンを第9図に示す。図中、斜線部分はBCDF活
性を有する両分を示し、実線は蛋白質を、点線はBCD
F活性を各々示し、矢印は標準分子量蛋白質(分子量マ
ーカー)の溶出位置を示す。
この活性画分をセンシューバックVP−304−125
1(センシュー科学、プロティンC4に相当)による逆
相HPLCにかけた。吸着されたヒトBCDFを0.1
%トリフルオロ酢酸(TFA)存在下、溶出液のアセト
ニトリル濃度を0%から80%に直線的に上昇させるこ
とにより溶出した(流速0.5m1.7分)。その溶出
パターンを第10図に示す。図中、斜線部分は、BCD
F活性を有する両分を示し、点線はアセトニトリルの濃
度を示す。精製されたヒトBCDFはアセトニトリル5
5%付近の溶出位置に回収された。収量は約37Igで
あった。
こうして、精製されたヒトBCDFについて、0.15
pg150pl/レーンで5DS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動による分子量測定を行った。その泳動パタ
ーンを第11図に示す。図中、4)は分子量マーカーの
レーンであり、1)〜3)のレーンには次の処理を行っ
た精製ヒトBCDFを泳動させた。
1)精製直後のサンプル、2−メルカプトエタノール及
び熱による処理をしていない、2)精製直後のサンプル
、2−メルカプトエタノール処理を行い、熱処理はして
いない、3)精製後溶出液中で、4°C2週間保存した
サンプル、2−メルカプトエタノール及び熱による処理
をしていない、 第11図に示すとおり、2−メルカプトエタノール処理
及び熱処理をしないヒ1−BCDFサンプルではゲル濾
過の結果と一致して約40にの単一バンドを示したが、
このサンプルを2−メルカプトエタノール処理をすると
(熱処理はしない)、ゲル上の分子量は約20にの単一
バンドとなった。
また、溶出液(0,1%TFA、約55%アセトニトリ
ル)中、4°Cで2週間保持した後にも酸化的条件にも
かかわらずゲル上の分子量は約20にの単一バンドとな
った。このことは活性体のヒトBCDFが単量体の分子
量約20によりなる2景体(分子量約40K)であるこ
とを示す。
精製したヒトBCDFの2pg(単量体として約1(1
6)pm1(16)pを使い、N末端アミノ酸配列の決
定をHewick、R,M、 ら(J、Bi。
1、Chem、、256.7990−7997(198
1))に準じて、ガスーフェイズプロテインシークエン
サーを用いて行った。各サイクルで得られたフェニルチ
オヒダントイン(PTH)アミノ酸を逆相系HPLCで
分析し、N末端より27番目のアミノ酸塩の配列を第2
表に示すとおり決定した。
第2表 サイクル アミノ酸 回収PTH−アミノ酸(pmol
e)I     I l e     12.02  
   P r o       8.34     G
 1 u      5.65     I l e 
     6.96     Pro      5.
77     T h r       1 、68 
    S e r       1.89     
Ala      3.210     Leu   
   2.511     Val       2.
312     Lys       1.113  
   G’lu       1.714     T
hr       1.(17)5     Leu 
     1.216     Ala       
1.817     Leu      0.818 
    Leu       1.219      
  Ser          1.220     
  Thr           +24      
  Leu          O,625Leu  
       0 .926        In!e         
O,527Ala         0 .5表中、−は検出されなかったことを示し、士は検出
はされたが定量できなかつ ことを示す。
この結果は、実施例(3)で示したヒトBCDFcDN
Aのヌクレオチド配列から予想した134個のアミノ酸
からなるヒトBCDF前駆体は、動物細胞からの分泌時
にN末端より19番目のアミノ酸であるアラニンのC末
端でリーダー配列が切断され(第3図)、C03−I細
胞あるいはおそら(そのナチュラルなソースであるTm
胞からは、イソロイシンをN末端アミノ酸に持ち、単量
体が115個のアミノ酸からなる2量体の糖蛋白質とし
て分泌されることを示すものである。
なお、7番目、14番目および20番目にスレオニン(
Thr)が検出されたにもかかわらず、塩基配列からス
レオニンと判断される3番目のアミノ酸が検出されなか
ったことは、この3番目のアミノ酸残基に糖鎖が付加さ
れていることを強く示している。この糖鎖は0−グリコ
シド結合で付加していると考えられる。
以上よりC03−I細胞によって発現された成熟した組
換え(recomb 1nant)ヒトBCDFの性質
を次に示すが、単量体のアミノ酸配列の推定された2次
元的配列を第12図に示す。
Φ N末端アミノ酸配列がイソロイシンより始まる一種
類であること、自然状態での分子量は約40にであり、
2−メルカプトエタノール処理又は0.1%TFA−5
5%アセトニトリルでの長時間処理後では5DS−ポリ
アクリルアミド電気泳動ゲル上で約20Kを示すことか
ら、ヒトBCD:%43゜ Fのペプチド部分はホモダイマーよりなる。
■ 成熟したヒトBCDFのペプチド部分はイソロイシ
ンから始まる115個のアミノ酸よりなり、単量体のペ
プチド部分の分子量は13,149である。
■ 成熟したヒトBCDFは2N体性の1!蛋白質であ
る。このことは、成熟ヒトBCDFのアミノ酸配列中N
末端から28番目及び71@目のアスパラギンがN−グ
リコシド化を受ける可能性のある配列であること、又3
番目のスレオニンがアミノ酸配列決定において検出出来
なかったことより、0−グリコシド化を受けていると考
えられること、単量体の分子量が5DS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動ゲル上で約20にであり、ペプチド
部分の分子i13.149と開きがあることなどから推
察される。従って、成熟ヒトBCDF単量体には分子量
の合計が約7.(16)0弱の糖鎖が結合していると考
えられる。
■ 成熟ヒトBCDFのアミノ酸配列中、N末端から4
4番目及び86@目のシスティンの状態は(・々1 不明であるが、0.1%TFA−55%アセトニトリル
の長時間処理で酸化条件にもかかわらず、5DS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動ゲル上で単量体に相当する
分子量を示すことから、2量体の形成は分子間のS−3
架橋による。ものではないと考えられる。しかし、2−
メルカプトエタノール処理で速やかにSDSポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動ゲル上で単量体に解離することよ
り、S−3架橋が単量体の分子内に存在し、2N体形成
に必要なコンフォメーション保持を司っていることが考
えられる。これらの観察より44番目のシスティンと8
6番目のシスティンは分子内架橋を形成しているのでは
ないかと推察される。
■ ヒトBCDF遺伝子の解析から判ったエクソン−イ
ントロン構造より、成熟ヒトBCDFの第1アミノ酸(
In!e)から第29アミノ酸(GIU)迄が第1エク
ソン、第30アミノ酸(Thr)から第40アミノ酸(
Asn)迄が第2エクソン、第41アミノ酸(His)
から第83アミノ酸(Lys)迄が第3エクソン、第8
47ミノ酸(Lys)から第115アミノ酸(Set)
が第4エクソンに由来している。
■ ヒトBCDFの精製は、CO3−1細胞のトランジ
ェント・エクスプレッション(transient  
expression)による培養液640mEから出
発して、純粋なヒトBCDFを約3 pg 得り。CO
3−1細胞のトランスフォーメ一  ジョンの効率が、
約10−3であることを考えると、CHO/pdKCR
−hIL−5gene  dhfr細胞株の発現量はヒ
トBCDFの医療等へのより広範囲の利用を目的とした
生産株となり得ると考えられる。
(発明の効果) 本発明によればヒトBCDPI活性を示す物質をコード
するDNA配列およびそのポリペプチド部分の構造が明
らかにされ、DNA組み換え技術を用いたヒトBCDF
の大量生産の可能性が提供された。
本発明の方法で得られる組換えヒトBCDFは、感染症
や免疫不全症などの治療に有用な薬剤として、そのまま
或いは薬学的に許容できる担体とともに薬剤組成物とし
て患者に投与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、クローン化されたph・IL−5−30に挿
入されているヒトBCDFのcDNA遺伝子を含むcD
NAの塩基配列図であり、第2図は、第1図の塩基配列
中のヒトBCDFポリペプチドをコードする領域を、そ
のコードするアミノ酸配列とともに示す図であり、第3
図は、第2図の下段に示したアミノ酸配列(ヒトBCD
F前駆体のアミノ酸配列)中における、成熟ヒトBCD
Fポリペプチド部分およびリーダー配列部分を説明する
ための図であり、第4図は、ヒトBCDF遺伝子の塩基
配列解析のストラテジーおよび当該遺伝子の構成を示す
図であり、 第5図(a)ないしくd)は、ヒトBCDF染色体遺伝
子(B a mHI 3.2kb断片)の全塩基配列を
示す一連の図であり、 第6図は、cDNA発現ベクターpdKCR−hIL−
5cDNAおよびpdKCR−h I L−5cDNA
−d h f r構築の過程を示す図であり、第712
1は、ファージMl 3mp 19DNAのBamHI
とPstIサイトに挿入されるヒトBCDF  cDN
Aの塩基配列を示す図であり、第8図は、ヒトBCDF
発現ベクターpdKCR−h I L−5g e n 
eおよびpdKCR−hIL−5gene−dhf r
構築の過程を示す図であり、 第9図は、組換えヒトBCDFのSup e r 。 5e12HPLcカラムでのゲル濾過による溶出パター
ンを示すグラフであり、 第10図は、組換えヒトBCDFのセンシューバックV
P−304−1251カラムでの逆相HPLCによる溶
出パターンを示すグラフであり、第11図は、精製され
た成熟組換えヒトBCDFのSDSポリアクリルアミド
ゲル電気泳動染色パターンを示す図であり、 第12図は、成熟型組換えヒトBCDF単量体のポリペ
プチド部分のアミノ酸配列の推定された2次元構造を示
す図である。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)次式 I : 【遺伝子配列があります。】 ( I ) (式中、点線部分は何も存在しないか、またはイントロ
    ンが存在出来ることを表し、そして 5’末端から84番目のAまでの配列は一部欠失してい
    てもよい) で表されるDNA塩基配列またはこの塩基配列がコード
    するアミノ酸配列と同じアミノ酸配列をコードする塩基
    配列よりなる、ヒトB細胞分化因子のDNA。
  2. (2)式 I において、1番のAから57番のC迄の配
    列が欠失している、特許請求の範囲第1項記載のDNA
  3. (3)式 I において、点線部に何も存在しない特許請
    求の範囲第1項記載のDNA。
  4. (4)式 I において、144番のGと145番のAと
    の間のイントロンが、次式: 【遺伝子配列があります。】 で表され、177番のTと178番のCとの間のイント
    ロンが、次式: 【遺伝子配列があります。】 で表され、306番のAと307番のAとの間のイント
    ロンが、次式: 【遺伝子配列があります】 で表される、特許請求の範囲第1項記載のDNA。
  5. (5)式 I で表されるDNA塩基配列またはこの塩基
    配列がコードするアミノ酸配列と同じアミノ酸配列をコ
    ードするDNA塩基配列を含むプラスミド。
  6. (6)ph・IL−5−30で表される特許請求の範囲
    第5項記載のプラスミド。
  7. (7)遺伝子組換え法で製造され、プロテインC_4型
    の吸着剤を用いた高速液体クロマトグラフィーで単一成
    分として溶出され、かつSDSポリアクリルアミドゲル
    電気泳動により単一のバンドを示す程度に精製されたヒ
    トB細胞分化活性因子。
  8. (8)ポリペフチドのアミノ酸配列が、次式II:【遺伝
    子配列があります。】 (II) で表される、単量体の分子量が約2万の糖蛋白質である
    、特許請求の範囲第7項記載のヒトB細胞分化活性因子
  9. (9)少なくとも、アミノ末端の3番目のアミノ酸残基
    (Thr)に糖鎖が結合していることを特徴とする、特
    許請求の範囲第7項記載のヒトB細胞分化活性因子。
  10. (10)分子量約4万の2量体を形成している、特許請
    求の範囲第7項記載のヒトB細胞分化活性因子。
  11. (11)式 I で表される塩基配列またはこの塩基配列
    がコードするアミノ酸配列と同じアミノ酸配列をコード
    するDNA塩基配列を含むプラスミドが導入された形質
    転換細胞。
  12. (12)プラスミドが、ph・IL−5−30である特
    許請求の範囲第11項記載の形質転換細胞。
  13. (13)式 I で表される塩基配列またはこの塩基配列
    がコードするアミノ酸配列と同じアミノ酸配列をコード
    するDNA塩基配列を含むプラスミドが導入された形質
    転換細胞を培養し、この細胞が生産するB細胞分化活性
    を有する糖蛋白質を細胞内または培養培地から回収およ
    び精製することからなるヒトB細胞分化活性因子の製造
    方法。
  14. (14)プラスミドがph・IL−5−30である特許
    請求の範囲第13項記載の方法。
  15. (15)イントロンを含む式 I のDNA配列をヒト染
    色体から取り出し、これをヒトB細胞分化活性因子遺伝
    子として発現ベクターに組み込み、該ベクターによって
    トランスフェクションされた動物細胞株の培養物からヒ
    トB細胞分化活性因子を抽出・精製する特許請求の範囲
    第13項記載の方法。
  16. (16)ヒトB細胞分化活性因子は、そのポリペフチド
    部分のアミノ酸配列が式IIで表され、またその単量体の
    分子量が約2万の糖蛋白質である特許請求の範囲第13
    項記載の方法。
  17. (17)発現ベクタ−が、pdKCR−hIL−5ge
    neまたはpdKCR−hIL−5gene−dhfr
    で表される、特許請求の範囲第15項記載の製造法。
  18. (18)イントロンを含むヒトB細胞分化活性因子の遺
    伝子が、次式III: 【遺伝子配列があります。】 (III) (式中、アミノ酸配列を併記した領域はエクソンを示し
    、塩基配列のみを記した領域はイントロンを示す。) で表される塩基配列で示されることを特徴とする特許請
    求の範囲第15項記載の方法。
  19. (19)動物細胞株が、COS−I,CHOまたはCH
    Odhfr−で表される細胞である特許請求の範囲第1
    5項記載の方法。
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