JPS63182904A - エネルギ閉じ込め型圧電振動部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エネルギ閉じ込め型の圧電振動部品に関し、
特に製品歩留りを向上できるように−その形状を改良し
た圧電振動部品に関する。

〔従来の技術〕

圧電振動部品として、圧電振動基板の表面及び裏面に電
極膜をその一部が該基板を挟んで対向するように形成し
、これによりこの圧電振動基板にエネルギ閉じ込め型の
厚みすべり振動を生じさせるようにしたものがある。こ
のようなエネルギ閉じ込め型の圧電振動部品を製造する
場合、従来から例えば第３図に示すような方法が採用さ
れている。この方法は、まず帯状の圧電セラミックス製
素基板１０の表面及び裏面に、Ａｇ等の導電材料をスク
リーン印刷してそれぞれ第１．第２電極膜１１．１２を
形成して素子１３を作製する。そして次にこの素子１３
を、例えば高速ダイヤモンドカッティングホイールによ
り、該素子１３の長手方向に所定間隔あけて幅方向に切
断しく二点鎖線で示す）、これにより多数の圧電振動部
品１４を製造する方法である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記従来の製造方法では、第４図に示すよ
うに素子１３を切断する際に、圧電振動部品１４の切断
縁部の電極膜１１．１２にパリ１５が生じたり、またセ
ラミックス製基板１０の角縁部が欠落したりするいわゆ
るチンピング１６が生じる場合がある。このパリ１５や
チッピング１６が生じた状態で製品として使用すると、
共振特性を大きく劣化させるという問題がある。第５図
は共振周波数とアドミタンスとの関係を示す特性図であ
り、同図からも明らかなように、本来の共振子インピー
ダンス波形Ａに対して、パリ等がある共振子インピーダ
ンス波形Ｂは大きく崩れて特性不良となっている。また
この特性不良は高周波用圧電振動部品のようにセラミッ
クス基板の板厚が薄くなるほど大きくなる。従って、上
記パリ等が生している圧電振動部品は製品として使用で
きないことから、通常は不良品として選別し処分してい
る。その結果、製品歩留りが悪化し、生産性を改善する
うえでネックになっているという問題点がある。

本発明の目的は、上記従来のパリ等による不良品を、良
品に転化して製品化を可能にすることにより、歩留り、
ひいては生産性を向上できるエネルギ閉じ込め型圧電振
動部品を提供することにある。

Ｃ問題点を解決するための手段〕 ここで、従来は上記圧電振動部品に生じるパリやチッピ
ングを削り取って除去すると、角縁部分の基板や電極膜
が削られた分共振周波数が変化して、設計どおりの値が
得られないと考えられていたため、不良品扱いにしてい
た。ところが本件発明者らが種々実験を行い上記圧電振
動部品の角縁部分を研磨してパリ等を除去したところ、
共振周波数の特性にはほとんど影響がなく、かつ本来の
共振子インピーダンス波形が得られることを見出した。

即ち、上記圧電振動部品の角縁部分のパリ等を除去でき
る程度に研磨してやれば上記従来の問題点を解決できる
ことに想到し、本発明をなしたものである。

そこで本発明は、短冊状の圧電振動基板の表面及び裏面
に第１．第２電極膜を、該両電極膜の先端部分が該基板
を挟んで対向するよう形成してなり、かつこの圧ｉｔ振
動基板の対向部における縁部も振動するよう構成された
エネルギ閉じ込め型圧電振動部品において、少なくとも
上記対向部における圧゛賀振動基板の電極膜に沿う角縁
に面取り部を形成したことを特徴としている。

ここで、本発明における圧電振動基板の縁部も振動する
ように構成されているとは、電極膜が基板の縁部に達し
ている、つまり電極膜が基板と同じ幅に形成されている
場合だけでなく、電極膜が基板よりわずかに狭い場合も
含まれるとの意味である。また、本発明における面取り
部は、例えばバレル研磨によって上記角縁を研磨加工す
ることにより実現できる。

〔作用〕

本発明に係るエネルギ閉じ込め型圧電振動部品では、該
部品の角縁に面取り部を形成してパリやチッピングを除
去するようにしたので、酸バリ等による共振特性の劣化
を解消して本来の共振子インピーダンス波形を得ること
ができ、しかも圧電振動部品の共振周波数特性に影響を
及ぼすこともないので、従来不良品として処分していた
ものを製品として採用でき、それだけ製品歩留りを向上
でき、生産性を向上できる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図について説明する。

第１図及び第２図は本発明の一実施例によるエネルギ閉
じ込め型圧電振動部品を示す。

図において、１は圧電振動部品としての圧電振動エレメ
ントであり、これはセラミックス製の圧電振動基［２の
表面、裏面にそれぞれ第１．第２電極膜３．４を形成し
て構成されている。この第１、第２電極膜３．４は、例
えばＡｇを薄膜状にスクリーン印刷して形成されたもの
であり、上記圧電振動基板２を挟んで対向する振動電極
部３ａ。

４ａと、この振動電極部３ａ、４ａに接続されたリード
部３ｂ、４ｂとから構成されている。

そして圧！振動エレメント１の全ての角縁（１２個所あ
る）には面取り部が形成さている。この面取り部は、電
極膜３．４に生じるパリや圧電振動基板２に生じるチッ
ピングを除去するためのちのであり、例えば上記対向す
る振動電極部３３．４３部分についてみると、第２図に
示すように両電極膜３．４及び圧電振動基板２にわたる
角縁３ｃ。

４Ｃに面取り部５が形成されており、この面取り部５は
上記ハリやチツ、ピングを除去できる程度の大きさのも
ので、各コーナとも均等に面取りされている。

次に本実施例の圧電振動エレメント１を製造する方法の
一例を説明する。

本実施例の圧電振動エレメント１は、上述した従来の製
造方法と同様に、まず帯板状のセラミックス製素基板の
表面及び裏面に、Ａｇ等の導電材料をスクリーン印刷し
てそれぞれ第１．第２１ｔ８ｉ膜を形成し、この部品素
子を、例えば高速ダイヤモンドカッティングホイールに
より所定間隔ごとに幅方向に切断する。次にこの切断分
離された多数の圧電振動エレメント１に、バレル研磨加
工を施す、このバレル研磨加工は、研磨槽内に上記圧電
振動エレメント１と研磨材とを装入し、この研磨槽を回
転、振動させてエレメント相互の摩擦等により研磨する
方法であるが、従来公知であるのでその詳細な説明は省
略する。このバレル研磨加工により短時間で大量の圧電
振動エレメント１の角縁３ｃ、４ｃが研磨され、上述の
面取り部５が形成され、その結果パリ、チンピングが除
去される。

次に本実施例の作用効果について説明する。

本実施例によれば、圧電振動エレメント１の角縁３ｃ、
４ｃを研磨加工して面取り部５を形成してパリやチンピ
ングを除去するようにしたので、共振特性を劣化させる
ことなく、本来の共振子インピーダンス特性を得ること
ができる。しがもこの場合、上記エレメントの周波数特
性にはほとんど影響を及ぼすことはないから、製品とし
て採用でき、その結果、従来不良品として処分していた
分、歩留りを向上できるとともに、生産性を向上できる
。

また、本実施例によれば、バレル研磨を利用して上記圧
電振動エレメントの角縁の研摩量をコントロールするこ
とにより、例えば共振周波数の調整も可能である。この
場合は、基板の等価的な厚み寸法を調整する方法に比べ
て工数を削減でき、そのメリットは大きい。

なお、上記実施例では圧電振動エレメントの面取り部を
バレル研磨により形成する場合を例にとって説明したが
、本発明では勿論他の研磨方法でも採用でき、要はパリ
等を除去できる程度の面取り部を形成してやればよい、
この場合、少なくとも振動電極部３ａ、４ａが対向する
部分の電極膜。

基板の角縁を研磨すればよく、必ずしも上記実施例の如
く全ての角縁を研磨する必要はない。

また、上記実施例では、電極膜が基板と同じ幅であった
が、本発明は電極膜が基板より少し狭い場合でも適用で
き、要は基板の角縁も振動するように構成された圧電振
動部品に適用すれば上述と同様の効果が得られる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明に係るエネルギ閉じ込め型圧電振動
部品によれば、圧電振動基板を挟んで対向する電極膜に
沿う角縁に面取り部を形成したので、本来の共振子イン
ピーダンス波形を得ることができ、しかも圧！振動部品
の共振周波数特性に影響を及ぼさないから、従来不良品
として処分していたものを製品として採用でき、それだ
け製品歩留り、ひいては生産性を向上できる効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるエネルギ閉じ込め型の
圧電振動エレメントを示す斜視図、第２図はそのｎ−ｎ
線断面図、第３図は圧電振動部品を製造する工程を説明
するための斜視図、第４図は従来の圧電振動部品の問題
点を説明するための斜視図、第５図は共振周波数とアド
ミタンスとの関係を示す特性図である。 図において、１は圧電振動エレメント（圧電振動部品）
、２は圧電振動基板、３は第１を掻膜、４は第２電極膜
、３ａ、４ａは振動電極部（対向部）、３ｃ、４ｃは角
縁、５は面取り部である。 特許出願人　　　　　株式会社　村田製作所代理人　弁
理士　　　下布　　努 第１図 第２図 ４ｃ　４　４ａ 第３図　　、、ｉ４ 第４図 ７．１４ １１１６゜ 第５１２１ 失策周汲秋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）短冊状の圧電振動基板の上面に該基板の一端側か
   ら略中央まで延びる第１電極膜を、下面に該基板の他端
   側から略中央まで延びる第２電極膜をそれぞれ形成し、
   該第１、第２電極膜の先端部分を上記圧電振動基板を挟
   んで重ね合わせた対向部を有してなり、該圧電振動基板
   の対向部における縁部が振動部分に含まれるよう構成さ
   れたエネルギ閉じ込め型圧電振動部品において、少なく
   とも上記対向部における圧電振動基板及び電極膜の角縁
   に面取り部を形成したことを特徴とするエネルギ閉じ込
   め型圧電振動部品。