JPS63179419A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属薄膜型磁気記録媒体、特に走行耐久性が改
良された金属薄膜型磁気記録媒体に関する。

〔従来の技術〕

近年、記録媒体の高密度化に伴い、従来の塗布型磁気記
録媒体に替わって、いわゆる金属薄膜型磁気記録媒体が
注目されるようになってきた。

しかし、金属薄膜型磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気
記録媒体のように潤滑剤や研磨剤を磁性層中だ混入させ
ることが困難なので、一般に走行耐久性が極めて悪く、
例えばＣｏ−Ｃｒ合金膜を設けた垂直磁気記録ディスク
の場合／θθ回程鹿の走行パスで表面の合金層とヘッド
との間で凝着等が生じて走行不能になることがおうおう
にしである。

そこで、このような問題を解決するために、液体潤滑剤
を磁性層表面に塗布したり、固体保護層を磁性層表面に
設けることが提案されている。この中では、固体潤滑剤
であるカーボンを主成分とする保護層を磁性層表面に設
けることが特に走行耐久性向上に効果のあることが知ら
れている（特公昭ｊ４ｔ−３３６λ／号公報）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このようなカーボンを主成分とする保護
層を磁性層表面に設けてもなお走行耐久性は充分でない
。これは主にヘッドに生じた付着物が保護層とヘッドと
の摩擦係数を増大させることだ起因する。

本発明の目的はヘッドに付着物が生ぜず、なおかつ潤滑
性に優れ、従って走行耐久性が著しく改良された金属薄
膜型磁気記録媒体を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記問題点は非磁性基板上の磁性層表面ＶｃＭ　ｎ、Ｍ
ＯｌＮｂ、Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ、　およびＷから選ばれる少
なくとも一種を含有するグラファイト状カーボンを主成
分とする保護層を設け、さらにその表面に燐酸エステル
化合物を含有する潤滑層を設けることによって解決され
る。

グラファイト状カーボンを主成分とする保護層のみでは
潤滑性には優れるものの、ヘッドに付着物を生じやすく
、一旦付着物を生じると一気に摩擦係数が増大し、走行
停止してしまう。そこで、グラファイト状カーボン保獲
層ＫＭｎ、Ｎｏ。

Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ、およびＷから選ばれる少なくと
も一種を含有し、さらにその表面に燐酸エステル化合物
を含有する潤滑層を設けることにより潤滑性を損なうこ
となく、ヘッドに生じた付着物を削シ取シ、結果的に極
めてヘッドに付着物を生じにくく、従って走行耐久性は
著しく改良される。

すなわち、本発明は、非磁性基板上に金属薄膜型磁性層
を設け、該薄膜上にＭｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ
、およびＷから選ばれる少なくとも一種を含有するグラ
ファイト状カーボンを主成分とする保護層を設け、さら
にその表面に燐酸エステル化合物を含有する潤滑層を設
けた磁気記録媒体に関する。

本発明において使用される燐酸エステル化合物は、炭素
数１０以上のアルキル基を持つことが好ましく、よシ好
ましくは炭素数７２以上の飽和脂肪族基を持つものであ
る。またモノエステル、ジエステル、トリエステルのい
ずれでもよい。

燐酸エステル化合物としては、燐酸１ｊ−ｎ−オクタデ
シルエステル（トリステアリルフォスフェート）、燐酸
トリヘキサデシルエステル、燐酸トリドデシルエステル
、燐酸トリオクチルエステル、燐酸トリーｎ−ブチルエ
ステル、燐酸トリオレイルエステル、燐酸ジ−ｎ−オク
タデシルエステル、燐酸ジドデシルエステル、燐酸ジイ
ソプロピルエステル、燐酸ジオレイルエステル、燐酸ジ
ヘキサデシルエステル等の脂肪族エステル、燐酸トリフ
ェニルエステル、燐酸トリクレジルエステル燐酸ジフェ
ニルエステル、燐酸ジクレジルエステル等の芳香族燐酸
エステル類などが挙げられる。

これらのうち特に優れるのが燐酸トリーｎ−オクタデシ
ルエステル（トリステアリルフォスフェート）、燐酸ト
リヘキサデシルエステル、燐酸トリドデシルエステル、
燐酸トリオレイルエステル、燐酸ジ−ｎ−オクタデシル
エステル、燐酸ジドデシルエステル、燐酸ジオレイルエ
ステル、燐酸シヘキサデシルエステル等であシ、この中
では燐酸）　ＩＪ　−ｎ−オクタデシルエステル（トリ
ステアリルフォスフェート）が一番優しル。

本発明における潤滑層には上記例示した燐酸エステルの
７種または２種以上のほか一般の潤滑剤を混在させても
よい。燐酸エステルと他の化合物との重量比は１０〜／
θθチ、好ましくは３０〜ｉｏｏチである。

燐酸エステル化合物のほかに混入できる潤滑剤としては
、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、
高級脂肪族アルコール、モノアルキルフォスフェート、
ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフェー
ト、パラフィン類、シリコーンオイル、動植物油、鉱油
、高級脂肪族アミン：ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ
テトラフルオロエチレン等の樹脂微粉末：αオレフイン
重合物：常温で液体の不飽和脂肪族炭化水素、フルオロ
カーボン類等があげられる。

潤滑層を形成する方法としては、材料を有機溶剤に溶解
して基板に塗布あるいは噴霧したのち乾燥する方法、材
料を熔融して基板に塗着させる方法、有機溶剤に材料を
溶解した溶液忙基板を浸漬して材料を基板表面に吸着さ
せる方法、ラングミュア−プロジェット法によシ基板表
面に材料の単分子膜を形成する方法等が挙げられる。

本発明に使用するグラファイト状のカーボンを主成分と
する保護層とは、真空蒸着、スーぞツタリング等で作成
されるグラファイト基調のアモルファス膜である。分析
的には、Ｘ線回折では明確なピークがみられずアモルフ
ァスであることを示し、Ｘ線光電子分光ｐ（ＸＰＳ）で
の炭素のプラズモン損失エネルギーがグラファイト状で
あることを示す膜である。

Ｍｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔ　ｉ、ｖ、ｗ＋７）中から
少なくとも一種の含有量は、１０ｗｔ％以下が適当であ
るが、０．７ｗｔ４以上で且つｊｗｔ％以下がよシ好ま
しい。

金属薄膜型磁性層としてはＦｅ、Ｃｏ、Ｎｉ等の強磁性
金属、あるいはＦｅ−Ｃｏ、Ｆｅ−Ｎｉ。

Ｃｏ−Ｎｉ、Ｆｅ−８ｔ、Ｃｏ−Ｃｒ、Ｃｏ−Ｖ。

Ｃｏ−８ｍ、Ｃｏ−Ｐｔ、Ｃｏ−Ｐ、Ｃｏ−Ｎ１−Ｐ、
Ｆｅ−Ｃｒ−Ｃｏ等の強磁性合金、あるいはこれらに添
加物を加えたもの、あるいはこれらを重層にしたもの等
があげられる。

非磁性基板としてはポリエチレンテレフタレート、ポリ
イミド、ポリアミド等のフィルム状の高分子材料、ポリ
カーボネイト、ポリメチルメタクリレート等のディスク
状の高分子材料、ガラス等のセラミック、アルミニウム
等の金属等が使用可能である。基板の形状はシート、カ
ード、ディスク、ドラム、テープ等のいずれもが使用で
きる。

本発明の磁気記録媒体を作成するには、まず非磁性基板
上に金属磁性層を真空蒸着、スパッタリング、イオンブ
レーティング、メッキ等の方法で被着せしめて磁性層を
形成し、更にその上にＭｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、
Ｖ、およびＷから選ばれる少なくとも一種を含有するグ
ラファイト状カーボンを主成分とする保護層を真空蒸着
、スパッタリング等で形成し、さらにその上に燐酸エス
テル化合物を含有する潤滑層を設ければ良い。

この場合、磁性層は２種の異なる磁性体を積層しても良
いし、中間層を設け、その上に積層しても良い。なお磁
性層の厚さはいずれの場合でも０゜／〜−μｍ程度が適
当である。

また、保護層、潤滑層の厚さは厚すぎるとヘッドと媒体
間のスペーシング損失のため電磁変換特性が劣化し、一
方薄すぎると走行耐久性の向上が見られないので、保護
層の厚さとしては７０〜／また潤滑層の厚さく存在量の
ことをここでは厚さと呼ぶことにする）は、０．！ｔｍ
ｇ／ｍ２〜１００ｍｇ／ｍ２が好ましく、よシ好ましく
は２ｍｇ／ｍ２〜．２０ｍｇ／ｍ２である。

〔実施例〕

以下、本発明の実施測定ついて説明する。

非磁性基板として厚さｔｏｐｍのポリイミドフィルムを
用いた。

まず、この基板上にＣｏＣｒをターゲットとした！×／
θ−３Ｔｏｒｒ　　Ａｒガス中のスパッタリングにより
厚さ２３−００ＡのＣｏＣｒ薄膜（Ｃｏ：ｒθ原子チ）
を形成した。

次に、グラ７アイトターゲツト上にＭｎ、Ｍｏ。

Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ、Ｗ等のイレットを置いてｔｘｌ
ｏ−３Ｔｏｒｒ　Ａｒガス中でスパッタリングを行い、
上記ＣｏＣｒ薄膜上にＭｎ、Ｍｏ、Ｎｂ。

Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ、Ｗをそれぞれ含有するグラファイト状
カーボンを主成分とする厚さ７００人の保護層を形成し
た。

次に、各種潤滑剤をメチルエチルケトンに溶解して塗布
、乾燥し、厚さ／ｊｍｇ／ｍ２の潤滑層を形成した。

これらを直径３．３インチのディスクの形状に加工し、
市販のディスクジャケットに組み込んだ。

市販のフロッピーディスクドライブにより記録を行った
後、再生信号と摩擦係数をモニターしながらｔ　ｏ　ｏ
　ｒ、ｐ、ｍ、　　で回転させ、摩擦係数が急激て大き
くなるまでのパス数を測定することによシ走行耐久性の
テストを行った。

Ｍｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、Ｖ、Ｗ等の含有量はオ
ージェ電子分光法を用いて測定した各々の元素と炭素と
の微分スはクトルのピーク比より求めた。なお、膜厚方
向で保護層の構成元素の組成に変化がないことも同様に
して確認した。

比較の為、Ｍｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔ　ｉ、Ｖ、Ｗ等
を含有しないグラファイト状カーボンを主成分とする厚
さλθθＡの保護層を設け、潤滑層を設けない媒体およ
び、通常使用される脂肪酸系潤滑層を設けた媒体も作成
し、これを比較例／および−〜なとした。

各側の組成、量および得られた結果を第１表〜第２表に
示した。表から明らかなように、Ｍｎ、ＭＯｌＮｂ、Ｔ
ａ、Ｔｉ、Ｖ、Ｗを適量含有したグラファイト状カーボ
ンを主成分とする保護層を設け、さらにその上層に燐酸
エステル化合物を含有する潤滑層を設けた媒体は、これ
らを含有しないグラファイト状カーボンを主成分とする
保賎層を設け、潤滑層を設けない媒体および通常使用さ
れる脂肪酸系潤滑層を設けた媒体と比較して走行耐久性
に優れている。ヘッドを顕微鏡観察した結果、走行耐久
性の優れた媒体には付着物も傷もないことを確認した。

〔発明の効果〕

本発明による磁気記録媒体を用いることにより、磁気ヘ
ッドとの摩擦係数を極めて小さくシ、且つヘッドに付着
物を生じさせず、走行耐久性を大幅に向上することがで
きる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 非磁性基板上に磁性金属薄膜を設けてなる磁気記録媒体
   において、該薄膜上にＭｎ、Ｍｏ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｔｉ、
   Ｖ、およびＷから選ばれる少なくとも一種を含有するグ
   ラファイト状カーボンを主成分とする保護層が設けられ
   さらにその表面に燐酸エステル化合物を含有する潤滑層
   が設けられていることを特徴とする磁気記録媒体。