JPS6317923B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6317923B2
JPS6317923B2 JP59021995A JP2199584A JPS6317923B2 JP S6317923 B2 JPS6317923 B2 JP S6317923B2 JP 59021995 A JP59021995 A JP 59021995A JP 2199584 A JP2199584 A JP 2199584A JP S6317923 B2 JPS6317923 B2 JP S6317923B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
acrylonitrile
carbon fibers
zinc chloride
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59021995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60167919A (ja
Inventor
Koichi Imai
Misao Sumoto
Hiroyuki Nakamura
Naomasa Myahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP59021995A priority Critical patent/JPS60167919A/ja
Priority to CA000472530A priority patent/CA1266938A/en
Priority to DE8585300485T priority patent/DE3564295D1/de
Priority to EP85300485A priority patent/EP0153809B1/en
Publication of JPS60167919A publication Critical patent/JPS60167919A/ja
Priority to US07/012,014 priority patent/US4902762A/en
Publication of JPS6317923B2 publication Critical patent/JPS6317923B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/02Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/18Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polymers of unsaturated nitriles, e.g. polyacrylonitrile, polyvinylidene cyanide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/42Nitriles
    • C08F20/44Acrylonitrile

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の属する技術分野〕 本発明は、膠着のない炭素繊維用アクリロニト
リル系フイラメントの製造方法に関し、更に詳細
にはアクリロニトリル系ポリマを濃厚塩化亜鉛溶
液に塩化水素を添加した水溶媒より得、これより
のフイラメントの耐炎化工程に膠着を生ぜず、強
度の極めて高い炭素繊維を得ることに関するもの
である。 〔従来技術とその問題点〕 従来、高強度の連続炭素繊維は、実用的にはア
クリロニトリル系フイラメントからしか得られて
いない。高強度の炭素繊維若しくはこれから得ら
れる高弾性黒鉛繊維は、金属よりも高強度若しく
は高弾性の成形物を得るため軽量プラスチツクの
補強材料としてその用途が急速に拡大しつつあ
り、また金属の補強にも使用されつつある。 現在、これら炭素繊維補強製品の品質を更に改
善するため、また炭素繊維の含有率を下げてコス
ト低下を図るためにも一層の高強度の炭素繊維の
出現が望まれている。 一般に、アクリロニトリル系フイラメントから
炭素繊維を製造する方法は、空気中200〜300℃で
フイラメントを加熱する耐炎化工程と、非酸化性
雰囲気中で耐炎フイラメントを800〜1500℃に加
熱して炭素繊維を得る炭素化工程から成つてい
る。耐炎化工程では、フイラメント内で分子の環
化と酸化などの反応が起ること、これらの反応は
発熱反応であること、条件によつては、この工程
でフイラメント束のフイラメント間に膠着を生
じ、炭素繊維の強度を低下させることなどが知ら
れている。この低下は、フイラメントの膠着によ
り反応熱の放散が妨げられてフイラメント束また
はフイラメント内の温度が過度に上昇するためと
考えられている。従つて、この膠着のないことが
高強度の炭素繊維を得るのに重要な因子となつて
きている。発生した膠着をほぐすため、耐炎化工
程中にフイラメント束をエツジでこすつたり、揉
んだりする方法も考えられているが、一旦生じた
膠着を完全に解舒することは期待できない。それ
故、膠着を発生させないことが重要となつて来
る。膠着発生防止として、物理的処理方法と化学
的処理方法が知られている。すなわち、物理的処
理方法としては、アクリロニトリル系フイラメン
ト束を張力下に屈曲処理を行う方法(特開昭53−
32735号公報)、アクリロニトリル系フイラメント
束を緊張下で30〜100℃の湯浴熱処理する方法
(特公昭56−50009号公報)が知られており、化学
的処理方法としては、長鎖状シリコン油を付着し
て耐炎化炉または炭素化炉にてアクリロニトリル
系フイラメント束を処理する方法が知られてい
る。しかし、これらの方法またはこれらの方法の
組合せによつて得られる炭素繊維の強度は350
Kg/mm2位が限界であつた。 そこで、本発明者等は、炭素繊維の強度が400
Kg/mm2以上、更には500Kg/mm2以上の極めて高強
度の繊維を工業的に容易かつ有利に製造できる方
法につき鋭意研究を重ねた。基本的には、濃厚塩
化亜鉛水溶液を溶媒としてアクリロニトリルまた
はアクリロニトリルと他のビニル化合物モノマを
重合して得られるポリマ溶液を紡糸し、このフイ
ラメントから炭素繊維を得るのが工業的に有利で
ある。濃厚塩化亜鉛水溶液は、アクリロニトリル
系ポリマの良溶剤であり、しかも、その中でアク
リロニトリルは重合し易く、かつアクリロニトリ
ルの連鎖移動定数が小さいので得られたポリマは
分岐が少なく、従つて高重合度のポリマの高濃度
溶液を作成しても曳糸性が良好で可紡性に優れて
いる。条件によつては、ノズルドラフト(ノズル
孔内の線速度と凝固浴から引出すフイラメントの
速度との比)を3倍にもとることが可能である。
ノズルドラフトが大きいということは、フイラメ
ント内でポリマ分子をあまり配向させることな
く、フイラメント径を細くできることであり、フ
イラメント径が細いと耐炎化工程で、フイラメン
トの表層部と芯部との耐炎化度の差を少なくする
ので好ましいとされている。しかし、耐炎化工程
で膠着の問題が生じ、この時に得られる炭素繊維
の強度は非常に小さくなる。発明者等は、膠着を
生ずる場合と生じない場合の差につき、厖大な実
験により詳細に検討追求し、塩化亜鉛溶媒中の塩
化水素濃度が膠着生成を大きく左右することを突
き止めた。塩化水素濃度を一定低濃度存在させる
と膠着が生ぜず、強度の極めて高い炭素繊維が得
られることを見出し本発明に到達した。 塩化水素濃度を一定低濃度存在させる作用効果
の原因は定かでない。現象的には、塩化水素が存
在しない場合に比較してフイラメント中のアミド
基が非常に少ないことが赤外線吸収スペクトルの
波数1685cm-1のアミド基の特性吸収によつて判
る。アミド基が少ない理由は、塩化亜鉛水溶液中
に存在する塩基性塩と関係があるようで、塩化水
素の添加は、塩基性塩を減少させる平衡に移動さ
せられ、ニトリル基の加水分解が抑制されるもの
と思われる。但し、塩基性塩と当量の塩化水素だ
けではまだかなり膠着が起るので、塩基性塩と当
量以上の塩化水素の添加が必要である。高強度の
炭素繊維を得るため、ニトリル基を積極的に加水
分解してアミド基を導入させる研究報告があるこ
とに照らし、アミド基が極端に少ないため極めて
高強度の炭素繊維が得られることは、興味あるこ
とであると共に全く予期し得ないことであつた。 〔発明の目的〕 それ故、本発明の一般的目的は、品質、特に強
度の極めて優れた炭素繊維を提供することにあ
る。 また、本発明の主たる目的は、膠着のない耐炎
フイラメントを得ることであり、かつこれより高
強度の炭素繊維を提供することにある。 更に、本発明の他の目的は、耐炎工程でフイラ
メント間膠着を起すことのない、かつそれ自身に
も膠着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイ
ラメントの製造方法を提供するにある。 そして、本発明の別の目的は、可紡性の優れた
濃厚塩化亜鉛水溶液を溶媒とするアクリロニトリ
ル系ポリマ溶液より紡糸して、これより工業的に
有利に極めて高強度の炭素繊維を製造する方法を
提供するにある。 〔発明の要点〕 先の目的を達成するため、本発明においては、
アクリロニトリルまたはアクリロニトリルと他の
ビニル化合物モノマを塩化水素0.01〜5重量%を
含有する濃厚塩化亜鉛水溶液中で重合して得られ
るポリマ溶液を紡糸することを特徴とする。 本発明において、重合に用いるモノマはアクリ
ロニトリル100%で使用できるが、しかし操業性
改善のためアクリロニトリル85%以上、好ましく
は90%以上とし、他のビニル化合物を共重合用モ
ノマとして使用するのが好適であり、他のビニル
化合物としては、例えば、メタクリロニトリル、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、パラスチレンスルホン酸、パラスチレンスル
ホン酸エステルなどが挙げられる。 溶媒の塩化亜鉛水溶液としては、濃度50%以
上、好ましくは55%以上である。これより低濃度
ではポリマに対する溶解力が低下してポリマ組成
によつては白濁することがある。また、高濃度で
は粘度が上昇し低温で固化し易くなるので70%ま
でが好ましい。 使用する塩化亜鉛は、純度の高いものが好まし
く、特に塩基性塩は共存を免れないが、特級品で
も約1%含有する。塩基性塩の含有量はJIS−K
−1428に規定する方法により測定できる。本発明
においては、塩基性塩と当量より多くの塩化水素
を添加する。この場合、塩酸を用いる場合は塩酸
中の水、および塩酸と塩基性塩とより生成する水
も塩化亜鉛濃度計算に算入する必要があり、塩化
水素ガスを使用する場合も、塩基性塩とより生成
する水量を算入する。 塩化水素濃度は、上述塩基性塩の中和所用の塩
化水素量を除外した過剰量として表わし、すなわ
ち塩基性塩を中和した後に残存する量として表わ
して0.01重量%以上とする。これ以下では膠着が
発生する。また、このように表わされる塩化水素
濃度の上限は5%までが好ましく、これ以上に使
用しても膠着が更に改善されることもないばかり
でなく、装置の腐食を惹起したり作業者の皮膚障
害の問題が起きる。 重合は、上記塩化水素含有濃厚塩化亜鉛水溶液
を溶媒としその中で行う。重合開始剤は、反応系
に溶解するものであれば特に限定されない。開始
剤を使用せず光や熱によつたり、光や熱によりラ
ジカルを発生するαα′−アゾビスブチロニトリル
などのアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイドや
クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化
物、過硫酸ソーダなどの無機過酸化物、アクリル
フラビンなどの染料などが挙げられ、また過酸化
物と還元剤を組合せた所謂レドツクス系開始剤も
実用的に有用である。ただ、1部の開始剤は、塩
化水素の存在により分解速度が大きくなるものが
あるので条件設定時に注意を要する。重合温度は
60℃以下、更に好ましくは45℃以下である。モノ
マ若しくはポリマ溶液を長時間高温に曝らすと紡
糸工程における熱ロール上若しくは耐炎工程で膠
着し易くなる。この意味からは重合釜に必要量の
溶剤、モノマ、重合開始剤を投入して重合を開始
する所謂回分式重合では、モノマ濃度の大きい重
合初期に重合熱により急激に温度が上昇し、同時
に反応系の粘度も上昇するので、温度の調節が困
難となり好ましくない。モノマ、必要により重合
開始剤を撹拌された反応釜に連続的に注入し、得
られたポリマ溶液を連続的に取出す連続式重合が
モノマ濃度を低く一定に保持でき、反応温度の制
御も容易であるので好ましい。この場合、撹拌機
としては反応釜内が完全混合に近くなるよう螺旋
型撹拌翼を有するものを好適に使用することがで
きる。得られるポリマ溶液の粘度、ポリマ濃度、
ポリマ分子量は重合温度、重合開始剤濃度、モノ
マ濃度などにより調節でき、必要により銅イオン
を添加すれば、溶液粘度、ポリマ分子量を下げる
ことができる。 上記3つの特性(ポリマ溶液粘度、ポリマ濃
度、ポリマ分子量)は、相互に独立ではないが、
粘度は100〜10000ポイズ(45℃)、分子量は60000
〜200000(シユタウデインガーの粘度式による)
が好ましい。粘度を一定にした時はポリマ濃度を
下げ、ポリマ分子量を大きくするのが可紡性、フ
イラメント強度の点から好ましい。得られたポリ
マ溶液は必要により未反応モノマを除去し、
過、脱泡を行い紡糸工程に供給する。 紡糸工程に入るポリマ溶液も重合後60℃以下、
好ましくは45℃以下に保持することが膠着防止の
点から好ましい、紡糸に際してはポリマ溶液を加
熱して見掛粘度を下げることが一般に行なわれて
いるが、これも60℃以下、更に好ましくは45℃以
下にする。ポリマ溶液は孔径50〜200μのノズル
から凝固浴中に押し出され、凝固してフイラメン
トを形成する。なお、ポリマ溶液は、ノズルから
凝固浴中に直接押し出す場合のみならず、ノズル
より適当なエアギヤツプを介して凝固浴中に押し
出すこともできる。凝固浴には、低温かつ低濃度
の塩化亜鉛水溶液が用いられる。微量であれば重
合開始剤分解生成物やその他の塩類が含まれてい
ても差支えない。塩化亜鉛濃度は10〜40%、温度
は−10〜+20℃が好ましいが、温度が低い程塩化
亜鉛濃度を高くすることができる。温度が低い程
緻密なフイラメントが得られて好ましいが、低過
ぎるとエネルギ損失が増大し作業も困難となる。
温度を高く濃度を低くすると、得られるフイラメ
ントの断面方向にむらができたり粗い構造になつ
たりして好ましくない。 凝固浴を出たフイラメントは、常法により稀薄
塩化亜鉛水溶液若しくは水中で、必要により冷延
伸、水洗、次いで乾燥、熱延伸などの工程を通過
するが、乾燥工程の前に、60〜100℃の熱水処理
を行うのが好ましい。熱水処理により乾燥、熱延
伸などの工程でフイラメントが高温のローラに接
した時に、フイラメント間に軽い膠着が起ること
があるのを防止することができる。温度が高過ぎ
るとフイラメント内にボイドを発生し易くなる。
熱水処理中に必要により延伸することができる。
更に、熱水処理と乾燥工程の間で静電防止、膠着
防止の目的で油剤を付与するのが好ましい。静電
防止のためには燐酸エステル系、高級アルコール
系、ポリアルキレンオキサイド系のもの、膠着防
止のためにはシリコーン系油剤などが好ましい。
必要により熱延伸後にも再度油剤を付与してもよ
い。熱延伸後、低テンシヨン若しくはノーテンシ
ヨン下にフイラメントを加熱する所謂リラツクス
処理によりフイラメントの伸度を大きくすると、
以後の作業性が向上する。かくして得られたアク
リロニトリル系フイラメントは常法により耐炎化
工程、炭素化工程を経て炭素繊維が得られる。 耐炎化工程は、初期段階では180〜250℃で5分
間以上処理するのが好ましい。いきなり高温に曝
らすとフイラメントが膠着し易くなる。 〔発明の実施例〕 次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例 1 重合装置として、螺旋状の翼を有する撹拌機お
よび温湯ジヤケツトを備えた重合釜2個を直列に
連結し、最初の釜にモノマ溶液および2種の重合
開始剤溶液、第2の釜には2種の重合開始剤溶液
を圧入するための計5個のポンプを配置し、モノ
マ溶液および重合開始剤溶液を連続的に注入し、
その注入量に相当するポリマ溶液が押出されるシ
ステムのものを用いた。溶剤として市販塩化亜鉛
(塩基性塩量1.2%)の60%水溶液を、モノマとし
てアクリロニトリル95%、メチルアクリレート4
%、イタコン酸1%の混合物を、重合開始剤とし
て過硫酸ソーダと重亜硫酸ソーダの組合せを用い
た。モノマ濃度、重合開始剤量、塩化第1銅量を
ポリマ濃度7%、粘度(40゜)400ポイズのポリマ
溶液となるように調節された。塩化水素は濃塩酸
を使用し、溶剤塩化亜鉛中の1.2%の塩基性塩に
対して当量より過剰の塩酸を添加し、塩基性塩を
中和した後に残る塩化水素濃度が0.1%になるよ
う調整した。重合は40℃で実施され、得られたポ
リマ溶液を真空脱泡および過後温湯(40℃)ジ
ヤケツト付パイプを通して孔径100μ、孔数3000
個のノズルから5℃の25%塩化亜鉛水溶液からな
る凝固浴中に紡糸し、フイラメント化した。フイ
ラメントを水洗浴で塩化亜鉛を洗浄し、80℃の熱
水槽を通し、ジメチルポリシロキサン系油剤を付
与し、次いで120℃の熱風中および表面温度150℃
の熱ロール上で乾燥し、次いで2Kg/mm2の飽和水
蒸気中で熱延伸し、再度ジメチルポリシロキサン
系油剤を付与し、容器中に振り落した。全ドラフ
ト(振り落し速度/ノズル孔線速度)は約30倍と
した。フイラメントは、容器ごと約100℃相対湿
度95%で処理し、次いでこのフイラメントを熱風
により入口から出口の温度勾配(230℃〜280℃)
をもつた耐炎化炉中に張力約500gで30分間を要
して通した。耐炎化炉に入る前も、耐炎化炉中も
フイラメントに膠着はなかつた。耐炎フイラメン
トは次いで窒素中1300℃の炉により炭素化した。
得られた炭素繊維の強度はJIS R 7601の樹脂含
浸ストランド試験により測定した結果538Kg/mm2
の極めて高強度のものであつた。 実施例 2 実施例1における製造条件の相違、結果の相違
が第1表に示された以外は実施例1と同様に実施
され、第1表に示す結果を得た。 実施例 3 HCl濃度と紡糸ノズル温度と熱水処理温度とを
表1に示したように変化させた以外は、実施例1
の手順を反復して表1に示す結果を得た。 比較例 1 実施例1と主たる相違は、塩酸無添加であり、
その他の反応条件の相違、結果の相違は第1表に
示す通りで、それ以外は実施例1と同様に実施さ
れた。 比較例 2 実施例1と主たる相違は、塩酸添加量は塩化亜
鉛中の塩基性塩と当量の塩化水素を使用したこと
であり、その他の反応条件の相違、結果の相違は
第1表に示す通りで、それ以外は実施例1と同様
に実施された。 比較例 3 比較例2との相違は、熱水槽の温度が第1表に
示される通り異なる以外は比較例2と同様に実施
し、第1表に示される結果が得られた。
〔発明の効果〕
本発明にかかる膠着のない炭素繊維用アクリロ
ニトリル系フイラメントの製造方法によると、フ
イラメント紡糸および耐炎化工程においてフイラ
メントの膠着の発生がなくなり、しなやかな耐炎
フイラメントが得られ、これよりの炭素繊維もし
なやかで、サイジング前のフイラメントは容易に
単フイラメントにばらけ、強度も400Kg/mm2以上、
更には500Kg/mm2以上のものが容易に得られ、更
にこれを不活性ガス中で2000℃以上に加熱して良
質の黒鉛繊維とすることができる。 以上、本発明の好適な実施例について説明した
が、本発明の精神を逸脱しない範囲内において
種々の設計変更をなし得ることは勿論である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アクリロニトリルまたはアクリロニトリルと
    他のビニル化合物モノマを塩化水素0.01〜5重量
    %を含有する濃厚塩化亜鉛水溶液中で重合して得
    られるポリマ溶液を紡糸することを特徴とする膠
    着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイラメ
    ントの製造方法。 2 重合から紡糸まで60℃以下にて実施する特許
    請求の範囲第1項記載の膠着のない炭素繊維用ア
    クリロニトリル系フイラメントの製造方法。 3 アクリロニトリルまたはアクリロニトリルと
    他のビニル化合物モノマを塩化水素0.01〜5重量
    %を含有する濃厚塩化亜鉛水溶液中で重合して得
    られるポリマ溶液を希塩化亜鉛水溶液を凝固浴と
    して紡糸し、必要に応じ冷延伸しかつ水洗した
    後、得られる繊維を60〜100℃の熱水で処理する
    ことを特徴とする膠着のない炭素繊維用アクリロ
    ニトリル系フイラメントの製造方法。 4 重合から紡糸まで60℃以下にて実施する特許
    請求の範囲第3項記載の膠着のない炭素繊維用ア
    クリロニトリル系フイラメントの製造方法。
JP59021995A 1984-02-10 1984-02-10 膠着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイラメントの製造方法 Granted JPS60167919A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59021995A JPS60167919A (ja) 1984-02-10 1984-02-10 膠着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイラメントの製造方法
CA000472530A CA1266938A (en) 1984-02-10 1985-01-22 Process for preparing acrylonitrile-based filaments for carbon fibers free of agglutination
DE8585300485T DE3564295D1 (en) 1984-02-10 1985-01-24 A process for preparing acrylonitrile-based filaments for carbon fibres free of agglutination
EP85300485A EP0153809B1 (en) 1984-02-10 1985-01-24 A process for preparing acrylonitrile-based filaments for carbon fibres free of agglutination
US07/012,014 US4902762A (en) 1984-02-10 1987-02-09 Process for preparing carbon fibers of high strength

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59021995A JPS60167919A (ja) 1984-02-10 1984-02-10 膠着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイラメントの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60167919A JPS60167919A (ja) 1985-08-31
JPS6317923B2 true JPS6317923B2 (ja) 1988-04-15

Family

ID=12070602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59021995A Granted JPS60167919A (ja) 1984-02-10 1984-02-10 膠着のない炭素繊維用アクリロニトリル系フイラメントの製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US4902762A (ja)
EP (1) EP0153809B1 (ja)
JP (1) JPS60167919A (ja)
CA (1) CA1266938A (ja)
DE (1) DE3564295D1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3935978A1 (de) * 1989-10-28 1991-05-02 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung von alternierenden copolymeren aus ungesaettigten polaren verbindungen und olefinen
KR100354381B1 (ko) * 2001-04-20 2002-09-27 주식회사 다운나라 축광성능을 지닌 아크릴섬유 및 그 제조방법
US20080182942A1 (en) * 2007-01-26 2008-07-31 Yasuhiro Mori Method for modifying of composite resin
KR102156109B1 (ko) 2017-09-29 2020-09-15 주식회사 엘지화학 탄소섬유 제조용 아크릴로니트릴계 중합체의 제조방법
KR102169501B1 (ko) 2017-09-29 2020-10-23 주식회사 엘지화학 탄소섬유 제조용 (메트)아크릴로니트릴계 중합체의 제조방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB841732A (en) * 1958-01-29 1960-07-20 Arthur Abbey Process of making colourless aqueous saline solutions of polyacrylonitrile
US2952651A (en) * 1958-05-07 1960-09-13 Dow Chemical Co Formation with certain alcohols of acrylamide groups on polyacrylonitrile in zinc chloride solution
DE1191965B (de) * 1958-11-24 1965-04-29 Artur Stoy Dipl Ing Verfahren zur Herstellung von spinnfaehigen Loesungen von Polymeren bzw. Copolymeren des Acrylnitrils in konzentrierten waessrigen Salzloesungen
BE638487A (ja) * 1963-10-10
US3479312A (en) * 1964-12-09 1969-11-18 Toho Beslon Co Continuous solution-polymerization of acrylonitrile
SE375103B (ja) * 1968-02-07 1975-04-07 Toray Industries

Also Published As

Publication number Publication date
US4902762A (en) 1990-02-20
DE3564295D1 (en) 1988-09-15
JPS60167919A (ja) 1985-08-31
EP0153809A3 (en) 1986-04-16
CA1266938A (en) 1990-03-20
EP0153809B1 (en) 1988-08-10
EP0153809A2 (en) 1985-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1016740B1 (en) Acrylonitrile-based precursor fiber for carbon fiber, process for producing the same, and its use for forming a carbon fiber
CN101280041A (zh) 碳纤维用含丙烯腈的聚合反应组合物及其制备方法
EP3783132A1 (en) Process for the preparation of a spinning solution for the production of acrylic fiber precursors of carbon fibers, and the relative carbon fibers
KR870000533B1 (ko) 탄소섬유의 제조방법
JPS6211089B2 (ja)
EP3880725A1 (en) Process for the production of polyacrylonitrile-based polymers with high conversion
JPS6317923B2 (ja)
US4526770A (en) Method of producing carbon fiber and product thereof
US20210284774A1 (en) A polymer for the production of carbon fibers and carbon fibers made therefrom
JP2011213771A (ja) 管状連続反応器を用いたポリアクリロニトリル共重合体の製造方法
KR101490529B1 (ko) 탄소섬유용 폴리아크릴로니트릴계 전구체 섬유 제조 방법
GB2084975A (en) Carbon fibres
EP0066389A2 (en) Thermal stabilization of acrylonitrile copolymer fibers
JPS60181323A (ja) 炭素繊維の製造方法
JP2001248025A (ja) 炭素繊維の製造方法
JPS5920004B2 (ja) 炭素繊維の製造方法
AU2019280686B2 (en) A process for producing carbon fibers and carbon fibers made therefrom
JPH11200140A (ja) アクリル系前駆体繊維の製造方法
JPH0255549B2 (ja)
KR20120007183A (ko) 보풀발생이 억제되는 탄소섬유의 제조방법
JPH0376869A (ja) 炭素繊維の気相表面処理方法
JPH04174766A (ja) ニッケルメッキアクリル繊維
CN114540988A (zh) 碳纤维的制造方法
JPH0157165B2 (ja)
JPH0433890B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term