JPS6317502Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスロツトマシンのドラム装置に関する
ものである。

スロツトマシンの回転ドラムは２つのスリツプ
リングに挟まれて回転する。従来のスリツプリン
グには次の２つの役目があつた。

回転ドラムが何の拘束も受けていないとき
は、スリツプリングはシヤフトと一緒に回転
し、シヤフトの回転運動力を回転ドラムに伝達
する。

回転ドラムがストツプ用プランジヤーによつ
て停止させられたときは、スリツプリングも停
止しシヤフトを空回転させる。

このため、スリツプリングとシヤフトの嵌合い
は高い機械的精度を必要とし、製作と調整に多く
の費用と時間がかかつた。

本考案の目的は上記のような従来技術の欠点を
解消して、高い機械的精度を必要としないスロツ
トマシンのドラム装置を提供することにある。

以下、第１図から第７図までを参照して本考案
の好適な実施例について説明する。

第１図は本考案のドラム装置の概略図である。
ケース１３を横切つてシヤフト１１が回転自在に
取り付けられている。１４及び１５はベアリング
である。シヤフト１１の一端にはギヤ２が固定さ
れている。一方、モーター１のシヤフト１６にも
ギヤ１２が固定されている。ギヤ２とギヤ１２は
噛み合つていて、モーター１が回転すると、シヤ
フト１１も回転する。ケース１３内のシヤフト１
１には、回転ドラム６が回転自在に取り付けられ
ている。一般的に、回転ドラム６は３個である
が、これに限定されない。回転ドラム６は絵柄部
分６ａ、ボス部６ｂ及びストツプ板６ｃによつて
構成されている。この回転ドラム６それ自体は従
来のものと変わらないので、詳細な説明を省略す
る。９は回転ドラム６のボス部６ｂに取り付けら
れたベアリングを示す。ベアリング９によつて回
転ドラム６はシヤフト１１に対して自由に回転す
ることができる。ストツプ用プランジヤー３は、
回転しているドラム６を停止させるものである。

第２図はストツプ板６ｃとストツプ用プランジ
ヤー３の関係を示したものである。ストツプアー
ム４がストツプ板６ｃと係合して回転ドラム６を
停止させる。

回転ドラム６の両側には１対のスリツプリング
１０が設けられており、ボス部６ｂがスリツプリ
ング１０によつて挟まれている。

第３図はスリツプリング１０の一例を示す斜視
図である。スリツプリング１０はボス部１０ａと
フランジ部１０ｂとによつて構成されていて、中
心に軸穴１０ｃを有している。ボス部１０ａはフ
ランジ部１０ｂのＡ面だけに突出している。反対
側のＢ面は平面である。フランジ部１０ｂのＢ面
が、回転ドラム６のボス部６ｂに接する。フラン
ジ部１０ｂの外径は回転ドラム６のボス部６ｂの
外径とほぼ同じであるが、これに限定されない。

スリツプリング１０がボス部６ｂを押す力はス
プリング７によつて得られる。すなわち、スリツ
プリング１０とケース１３の間、及びスリツプリ
ング同しの間にはスプリング７が設けられてい
る。スプリング７はスリツプリング１０をボス部
６ｂ方向に押す力を与える。

第４図はスリツプリング１０、シヤフト１１及
びピン８の関係を示した図である。スリツプリン
グ１０はピン８によつてシヤフト１１に設置され
ている。シヤフト１１にはスリツプリング１０の
個数（実施例の場合は６個）に応じた貫通孔２０
が所定の位置に開けられている。一方、スリツプ
リング１０のボス部１０ａにも貫通孔２１が開け
られている。貫通孔２０と貫通孔２１を合わせ
て、ピン８を挿入して、スリツプリング１０をシ
ヤフト１１に設置する。従つて、スリツプリング
１０は常にシヤフト１１と一緒に回転する。第５
図は第４図の平面図である。

シヤフト１１とスリツプリング１０の嵌合いは
高い機械的精度を必要としない。スリツプリング
１０が自由に動く程度でかまわない。貫通孔２１
はスリツプリング１０がシヤフト１１上を所定の
範囲内で軸方向に移動し得る程度の大きさに形成
する。従つて、貫通孔２１は長穴でもかまわな
い。第６図は貫通孔２１が長穴の場合の実施例を
示したものである。

また、ピン８の代わりに、ねじ１７を用いて、
スリツプリング１０を設置することもできる。こ
の場合は、シヤフト１１に貫通孔２０の代わりに
ねじ穴２２を形成する。第７図はねじ１７を用い
てスリツプリング１０を設置した実施例を示した
ものである。

さらに、シヤフト１１の断面とスリツプリング
１０の軸穴１０ｃを、真円以外の所定の形に形成
することによつて嵌合わすこともできる。

次に、本考案の作用について説明する。モータ
ー１が回転し始めると、ギヤ２及び１２によつて
シヤフト１１が回転する。同時にスリツプリング
１０も回転する。スリツプリング１０はスプリン
グ７によつて、常にボス部６ｂを押している。従
つて、スリツプリング１０のＢ面と回転ドラム６
のボス部６ｂの端面との間に摩擦力が生じて、回
転ドラム６も回転する。その後、ストツプ用プラ
ンジヤー３によつて回転ドラム６が停止させられ
ると、ボス部６ｂの端面とスリツプリング１０の
Ｂ面とは摺動し、スリツプリング１０は空回転す
る。このとき、スリツプリング１０には前後に動
く余裕があるので、空回転がし易い。

以上のように、本考案のドラム装置は、シヤフ
ト１１とスリツプリング１０の嵌合いに高い機械
的精度を必要としない。また、調整も必要がな
い。従つて、大変製作が経済的であり、しかも従
来技術にない作用効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるスロツトマシンのドラム
装置の一例を示す図、第２図はストツプ板とスト
ツプ用プランジヤーの関係を示す図、第３図はス
リツプリングの一例を示す斜視図、第４図はスリ
ツプリング、シヤフト及びピンの関係を示す図、
第５図は第４図の平面図、第６図は貫通孔が長穴
である場合の例を示す図、第７図はスリツプリン
グ、シヤフト及びねじの関係を示す図である。 １……モーター、２，１２……ギヤ、３……ス
トツプ用プランジヤー、４……ストツプアーム、
６……回転ドラム、７……スプリング、８……ピ
ン、９……ベアリング、１０……スリツプリン
グ、１１……シヤフト、１３……ケース、１４，
１５……ベアリング、１６……シヤフト、１７…
…ねじ、２０，２１……貫通孔、２２……ねじ
穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤフト１１に設けた複数の回転ドラム６を、
   各回転ドラム６の両側に設けたスリツプリング１
   ０で挟み、それらのスリツプリング１０をスプリ
   ング７で押圧し、前記スリツプリング１０のボス
   部１０ａに貫通孔２１を設け、前記スリツプリン
   グ１０の貫通孔２１を少なくとも軸方向に大きく
   形成し、前記貫通孔２１にピン８又はネジ１７を
   挿入し、前記スリツプリング１０が前記シヤフト
   １１上を軸方向に所定の範囲内で移動し、しかも
   前記シヤフト１１の回転方向には拘束力を受けて
   常に前記シヤフト１１と一緒に回転する構成にし
   たことを特徴とするスロツトマシンのドラム装
   置。