JPS63174581A - 振動波モ−タ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する分野〕 本発明は振動波モータ、特に振動波モータの振動体と摩
擦接触する移動体の構造に関する。

〔従来技術の説明〕

近年振動体に進行性振動波を発生させ、該振動波により
振動体に摩擦接触した移動体を穆勅するように構成した
振動波モータの開発が盛んに行われ、例えば特開昭６１
−２２４８８２号公報等においてその内容も開示されて
いる。

ところで、該振動波モータでは、振動体と移動体とのト
ルクの伝達効率がモータのエネルギー効率に大きな比重
を占め、それが充分でない場合にはそのエネルギー効率
は著しく低下する。

そこで振動体に発生する振動の軌跡方向と、移動体にお
ける振動体の接触部の変位方向とが略一致する様に構成
し、上述の問題を解決する技術を本件出願人は前記公報
で提案した。

しかし、このような構造においても、各部分の寸法関係
により結果的にその接触部の剛性が不適切な場合にはエ
ネルギー効率が低かフたり、音や振動を発することがあ
った。

この点について詳述する。第５図は従来の振動波モータ
のリング状移動体の断面を示すもので、移動体１０のフ
ランジ部２の長さＬが長く、振動体（不図示）と接触す
る接触部３の剛性が低く過ぎた場合には振動体との接触
範囲が拡がってしまい、振動体の低速度部或は逆方向速
度部の影響を大きく受け、摩擦損失が大きく、エネルギ
ー効率が低下してしまう。

・また反対に前述の長さ１が短かく、接触部３の剛性が
高過ぎた場合には、振動体の振動力をフランジ部２で吸
収できず、移動体１０の本体部１が大きく振動し、モー
タ外部に振動が伝達され音が発生していた。

（発明の目的） 本発明の目的は上記従来モータの欠点を解決した振動波
モータを提供せんとするものである。

以下図面を参照して本発明について詳述する。

〔実施例） 第１図は本発明を適用した振動波モータの要部構成図で
、駆動時の振動体４と移動体１０との接触状態を概念的
に示した図である。１〜３は移動体を構成する各部材で
、１は弾性部材で形成されたリング状の本体部、２は本
体部１より延出したフランジ部、３はフランジ部２の端
部から延出し、かつ振動体の振動付与部である頂部に摩
擦接触する端部を有する接触部である。

４はリング状の振動体で、該振動体４の上部には図示の
様な構成の複数のスリット４ａが全周に亘って設けられ
、その断面は図示の様にほぼ台形形状をしている。５は
振動体４に、例えば前述の公報に示される方法により図
示のＺ方向の進行性振動波を発生させる圧電セラミック
スで、該圧電セラミックス５は振動体４の底面に接着剤
にて接着され、モータ駆動時に不図示の駆動回路より位
相差を有する交流電圧が印加される。

尚該振動波モータの他の構成並びに動作については例え
ば前述の公報に開示される振動波モータのものと実質的
に同一であるのでその詳細な説明は省略する。

第２図は第１図示振動波モータをｙ方向から見た図であ
る。

進行性振動波の進行方向がＸ方向正の向き（第２図の矢
印参照）の場合、ステータを構成する振動体４に不図示
の加圧部材により加圧接触し、摩擦により駆動されるロ
ータを構成する移動体１０の移動方向はＸ方自負の向き
となっている。

このとき、ロータとステータの接触状態は、以下のよう
になっている事が振動波モータにとって重要である。

即ち、 （１）ロータとステータの接触が、ステータの曲げ進行
波の頂上近傍に限られること。

（２）ロータのフランジ部２、およびロータの接触部３
からなる系の振動の時定数がステータ１０の曲げ振動に
より受ける２方向（第１図参照）の振動的な力に対して
充分小さいこと。

（３）ロータのフランジ部２、およびロータの本体部１
からなる系の振動の時定数がステータの曲げ振動により
受ける２方向の撮動的な力に対して、充分大きく、ロー
タの本体１が大きく振動しないこと。

斯様な理由を項目類に説明する。

（１）の説明、ステータ４の表面速度は頂上部４ｂで最
大となり、頂上より離れるに従って、表面速度が減少し
、その底部４Ｃで逆向きの最大となっているため、ステ
ータとロータの接触範囲が拡がるにつれてモータの駆動
効率が低下する。従ってロータのフランジ部２、および
ロータの接触部３の剛性は高い程良い。又、ロータの本
体１の曲げ剛性も可能な限り高くする必要がある。

（２）の説明、ロータの接触部３の、ある一点がステー
タ１０の曲げ振動により受ける２方向の力は理想的な場
合、およそ第３図に示すような振動的な力であると考え
られる。このような力に対してロータフランジ部２、お
よびロータ接触部３からなる系の時定数が大きい場合は
、接触圧が減少し、摩−による駆動力が低下する。さら
に２方向負の向きへの変位も増加して、接触範囲が拡が
り駆動効率が低下する。

又、第３図に示すような力はステータ１０の撮動周期Ｔ
より高い周波数成分も含まれているので、ロータフラン
ジ部２、およびロータ接触部３による系の固有振動数は
かなり高いことが必要である。

第４図はステータとロータの圧接力が一定の場合のロー
タの固有振動数とステータの振動数との比と駆動力の関
係を求めた実験値である。

これよりロータの固有振動数はステータの振動数の少な
くとも３倍以上必要と考えられる。

（３）の説明、ロータがステータから受ける振動的な力
に対してロータ本体部１とロータフランジ部２による系
の時定数が小さい時にはロータ本体部１が大きく振動し
音が発生する。

以上（１）〜（３）項で述べた条件を満たすロータ（移
動体）構造、材質について以下に述べる。

前述の（２）項の条件から、ロータ（移動体）の材質は
、軽く（密度小）、且つ弾性定数の大きいものが望まれ
る。さらに、材料、加工コスト等を考慮するとアルミニ
ウムおよびアルミ合金が最適であることがわかフた。

又、この種の振動波モータのステータ１０の撮動数は、
通常３０Ｋ）Ｉｚ　〜６０Ｋ）（ｚで設計されることが
多いので、その３倍以上の固有振動数を有するロータフ
ランジ部２、およびロータ接触部３の寸法は第５図伝記
号を用いて示すと、およそ、 ｘ　／　ｔ　ｌ≦７．且つ　ｔ２／ｌ＋≦５　　　　　
　・・・　（１）が必要であってＩＬ／ｔ１はｊ２／ｌ
　、≦４が最適であった。

しかしながら、第５図示の本体部１の高さＴ１および進
行性振動波の進行方向と直角な本体部１の幅Ｔ２が小さ
すぎると（１）式の条件を満足せず、非常に効率の低い
モータとなる。通常この種の振動波モータのステータ曲
げ振動波の波長λ（第２図参照）が、１０ｍｍ〜３０ｍ
ｍ程度、ロータとステータの圧接力が、ＩＫｇｆ〜５Ｋ
ｇｆであることを考慮すると前記ＴＩ。

Ｔ２は、 Ｔ１≧ｌ６ｍｍ、　　Ｔ２≧ｏ、　７ｍｍ　　　　・・
・（２）が必要であって、Ｔ、≧２ｍｍ、Ｔ２≧ｉｎｍ
が最適であることがわかった。

さらに（３）項の条件を満足するためには、ステータの
振動数が３０ＫＨｚ〜６０ＫＨｚであることを考慮する
と、フランジ部２に長さｌ。

厚みｔｌとの比１）、／ｔ１は、 ｎ／ｔ１≧２　　　　　　　　　　　　・・・（３）で
あることが必要であることがわかった。

尚ｔ２は接触部３の高さである。

以上まとめると、移動体１０は、 ２≦Ｕ／ｌ　、≦７．　　ｔ２／ｔ１≦５゜ＴＩ≧ｌ６
ｍｍ、　　Ｔ、≧０．７ｍｍの条件を満足することが前
述の課題解決には必要であることがわかった。更に移動
体１０の材料は、アルミおよびアルミ合金とすることが
、音の発生を防ぎ、且つエネルギー効率の高いモータが
得られることがわかった。

〔効果〕

以上説明したように、移動体の材質、構造寸法を上記の
範囲内に設定することにより、異常音を発しない、静か
で、且つ駆動効率の高い振動波モータを実現することが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を通用した振動波モータの要部構成図、 第２図は第１図示モータをｙ方向から見た時の側面図、 第３図は移動体接触部が振動体より受ける力の時間的変
化を説明する図、 第４図はフランジ部と接触部の固有振動数と駆動力の関
係を示す図、 第５図は従来の振動波モータの移動体の断面図である。 １：移動体本体部　　２：穆動体フランジ部３：移動体
接触部　　４：振動体 である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　進行性振動波を発生する振動体と、該振動体に摩擦接
   触して前記振動波により駆動される移動体とからなる振
   動波モータにおいて、本体部と、該本体部から延出した
   フランジ部、該フランジ部の端部から延出し、かつ前記
   振動体の振動付与部に摩擦接触する接触部とにより前記
   移動体を構成し、かつ前記本体部の高さをＴ＿１，その
   幅をＴ＿２，前記フランジ部の長さをｌその厚みをｔ＿
   １，前記接触部の高さをｔ＿２とした時、２≦ｌ／ｔ＿
   １≦７，ｔ＿２／ｔ＿１≦５，Ｔ＿１≧１．６ｍｍ，Ｔ
   ＿２≧０．７ｍｍ としたことを特徴とする振動波モータ。