JP2004007858A - 振動波駆動装置および電気機器 - Google Patents

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Shigeto Sugimoto
杉本 成人
Koji Kitani
木谷 耕治
Mitsuo Nishimura
西村 光夫
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Abstract

【課題】振動波駆動装置において、振動子突起先端に形成された摺動部材および移動体間の接触状態が不安定になることにより発生する回転速度ムラをなくす。
【解決手段】弾性体に電気機械変換素子が接着固定され、且つ弾性体の突起形状の先端に摺動部材を設けた振動子と、加圧部材により振動子に加圧接触し、回転自在な移動体とにより構成される振動波駆動装置において、弾性体の突起形状の先端に形成された摺動部材の摺動面に溝部を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等の各種OA機器、産業用FA機器、その他半導体製造装置等のように回転速度や位置決めに高い精度を要求される機器に用いられる振動波駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術を図7から図9を用いて説明する。
【0003】
図7は振動波駆動装置の外観および断面形状を示し、図8は振動波駆動装置の振動子に形成される摺動部の形状を示し、図9は振動波駆動装置の駆動時の摺動部材と移動体の摩擦接触状態を示す図である。
【0004】
図7において振動子1は弾性体2、圧電素子3、摺動部材4により形成され、移動体5はバネ6、ディスク7等で構成される加圧部材8により振動子1に加圧接触している。回転軸9には回転角検出手段10が設けられており、出力される信号は、振動波駆動装置の回転速度制御、位置決めの制御信号として使用される。
【0005】
図8において振動子1に形成される突起形状部を持つ摺動部材4は樹脂等の高分子材料で形成され、摺動面11で移動体5と加圧、接触している。図9上段図は、振動波駆動装置の駆動状態における摺動部の状態を拡大して示したものである。この図に基づき振動波駆動装置の回転数、進行性弾性波の振幅、振動子1と移動体5の摺動部の接触状態を説明する。
【0006】
振動子1の圧電素子3に所定の電圧を印加して進行性弾性波を発生させると、周知の通り移動体5が進行性弾性波の進行方向とは逆の方向に回転する。この時、移動体5には振動子1からの力を受けて振動子1と同じ次数の振動が発生し、図9上段図のように変形を伴つている。
【0007】
回転数が低い場合、すなわち進行性弾性波の振幅が小さい場合には、図9中段図のように振動子1と移動体5に発生している振幅はほぼ等しくなり、移動体5の摺動部は、ほぼ全面で摺動部材4と接触しながら回転している。この状態から、不図示の駆動回路により回転数を上げる操作を行うと、進行性弾性波の振幅が徐々に大きくなり回転数が上昇する。
【0008】
振動子1の振幅が大きくなるに従い、移動体5に発生する振幅も大きくなるが、変形限界のため、ある振幅に速すると図9下段図に示すように振動体1と移動体5の間に振幅差が発生し始め、振動体1が発生している進行性弾性波の谷部摺動部では移動体5が離れたり接触したりする事を繰り返す領域になる。
【0009】
さらに回転数を上昇させると、振動子1の振幅が移動体5の振幅より完全に大きくなるために、図9上段図に示すように進行性弾性波の谷部では移動体5も常に離れた状態で駆動される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の振動波駆動装置において、振動子1と移動体5の振幅がほぼ等しい状態、つまり低速駆動の場合、もしくは振動子1の振幅が移動体5の振幅よりも十分大きい場合、つまり高速駆動の場合には、摺動部で発生している摩擦力のバランスがとれているため、安定した速度で駆動する事が可能である。
【0011】
しかしながら、振動子1の振幅が移動体5の振幅より大きくなろうとする領域においては、上記従来技術で記載したように移動体5の摺動部が振動子1の発生する進行性弾性波の谷部から離れたり接触したりすることを繰り返すため、摩擦力のバランスがくずれて、回転数が安定しない不安定な系となる。
【0012】
すなわち、移動体5の摺動部が振動子1の摺動部材4に接触している時は、回転方向とは逆の摩擦力、つまり回転方向に対して負となるような力を受け、逆に移動体5の摺動部が振動子1の摺動部材4から離れている時には前述の負となるようなカは受けない、という事を常に繰り返すためである。
【0013】
特に、この振幅領域で高精度な速度制御を行おうとする場合において顕著な問題となる。また、一般的に摩擦係数が高い摺動部材を使用する程、振動波駆動装置の高トルク化、大出力化は可能であるが、摩擦力のバランスの差もより大きくなるためより顕著な問題となりやすい。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、弾性体の各々の突起形状の先端に形成される摺動部材に、少なくとも1個所以上の溝部を設けて摺動部材を分割することにより、摺動部材の回転方向の剛性を低下させることが可能となり、従って低い回転数で駆動する場合においても進行性弾性波の谷部で発生する回転方向とは逆に作用する負の力を軽減させることが可能となる。
【0015】
摺動部材に形成される溝部は、振動波駆動装置の中心軸から放射方向、すなわち径方向に設けられていることが好ましい。または、振動波駆動装置の移動体の回転方向、すなわち周方向に設けても良い。さらに、振動波駆動装置の中心軸から放射方向、すなわち径方向と、移動体回転方向、すなわち周方向の両方に設けても良い。
【0016】
なお、本発明の振動波駆動装置は、複写機、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等の各種OA機器、産業用FA機器、その他半導体製造装置等の電気器に用いることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図6を用いて本発明の実施例を説明する。
【0018】
(第1の実施例)
図1は本発明の第1の実施例を示す。弾性体2に接着固定される圧電素子3、摺動部材4により構成される振動子1において、摺動部材4に溝部20が形成されている。
【0019】
本実施例の場合、溝部の形成される方向は振動波駆動装置の中心軸から放射方向、すなわち径方向に形成されている。このような振動子を用いて振動波駆動装置を構成した場合の特性と、従来技術で構成される振動子を用いた場合の特性を比較した結果を図2に示す。
【0020】
図2は振動波駆動装置の特性を表わすのに一般的に用いられる、印加電圧周波数と移動体回転数の関係を示すものであり、横軸は印加電圧周波数、縦軸は移動体の回転数をそれぞれ表わしている(以下f−n特性と略す)。
【0021】
図2上段図は従来技術の振動波駆動装置のf−n特性、図2下段図は本実施例1の振動波駆動装置のf−n特性を測定し結果を示したものである。
【0022】
これらの結果から明らかなように、従来技術の振動波駆動装置のf−n特性は印加電圧周波数をスイープダウンしていくと、低回転時には滑らかに回転数は上昇するが、ある回転数に達すると不安定な領域に入り、大きな回転速度ムラを発生しながら上昇を続け、再び安定した領域になる。
【0023】
ところが、本実施例1の振動波駆動装置では図2下段図に示すように回転速度ムラを発生することなく滑らかに回転数は上昇している。
【0024】
(第2の実施例)
図3は本発明第2の実施例を示す。弾性体2に接着固定される圧電素子3、摺動部材4により構成される振動子1において、摺動部材4に溝部20が形成されている。
【0025】
本実施例の場合、溝部の形成される方向は振動波駆動装置の移動体5の回転方向、すなわち周方向に形成されている。実施例1と同様に測定結果を図4に示す。
【0026】
図4上段図が従来技術の振動波駆動装置、図4下段図が本実施例の振動波駆動装置の結果を示しており、第1の実施例と同様な効果がある事がわかる。
【0027】
(第3の実施例)
図5は本発明第3の実施例を示す。弾性体2に接着固定される圧電素子3、摺動部材4により構成される振動子1において、摺動部材4に溝部20、21が形成されている。
【0028】
本実施例の場合、溝部の形成される方向は、振動波駆動装置の中心軸から放射方向、すなわち径方向と、振動波駆動装置の移動体5の回転方向、すなわち周方向の2個所に形成されている。
【0029】
実施例1と同様に測定結果を図6に示す。図6上段図が従来技術の振動波駆動装置、図6下段図が本実施例の振動波駆動装置の結果を示しており、第1の実施例と同じように効果がある事が分かる。
【0030】
不図示ではあるが実験の結果、実施例3の場合、特に高トルクまたは大出力の振動波駆動装置において特に効果を発揮することが分かっている。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように振動波駆動装置の摺動部材に溝部を形成する事により、摺動部材の回転方向の剛性を下げること事が可能となるから、振動子の振幅が移動体の振幅より大きくなる時に発生する接触不安定領域においても安定して振動波駆動装置を駆動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す。
【図2】従来技術における振動波駆動装置のf−n特性(上段)、第1の実施例における振動波駆動装置のf−n特性(下段)。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す。
【図4】従来技術における振動波駆動装置のf−n特性(上段)、第2の実施例における振動波駆動装置のf−n特性(下段)。
【図5】本発明の第3の実施形態を示す。
【図6】従来技術における振動波駆動装置のf−n特性(上段)、第2の実施例における振動波駆動装置のf−n特性(下段)。
【図7】従来技術における振動波駆動装置の外観および断面形状図。
【図8】従来技術における振動波駆動装置の振動子に形成される摺動部の形状図。
【図9】従来技術における振動波駆動装置の駆動時の摺動部材と移動体の摩擦接触状態を示す図。
【符号の説明】
1 振動子
2 弾性体
3 圧電素子
4 摺動部材
20 溝部

Claims (7)

  1. 弾性体に電気機械変換素子が接着固定され、且つ前記弾性体の突起形状の先端に摺動部材を設けた振動子と、加圧部材により前記振動子に加圧接触し、回転自在な移動体とにより構成される振動波駆動装置において、
    前記弾性体の突起形状の先端に形成された摺動部材の摺動面に溝部を設けたことを特徴とする振動波駆動装置。
  2. 前記摺動部材の摺動面に形成される溝部が、装置本体の回転中心軸から放射方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
  3. 前記摺動部材の摺動面に形成される溝部が、装置本体の移動体の回転方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
  4. 前記摺動部材の摺動面に形成される溝部が、装置本体の回転中心軸から放射方向および移動体の回転方向に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
  5. 前記電気機械変換素子が、圧電素子であることを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
  6. 前記摺動部材が、樹脂材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動波駆動装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の振動波駆動装置を有することを特徴とする電気機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007082369A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Pentax Corp 超音波モータ
US20140152150A1 (en) * 2009-03-26 2014-06-05 Seiko Epson Corporation Piezoelectric motor, liquid ejecting apparatus and timepiece
US9306424B2 (en) 2012-08-08 2016-04-05 Denso Corporation Rotor for rotary electric machine

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