JPS6317061Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は再生状態におけるカセツトテープ終端
をテープ張力の変化により検出して再生ロツクを
解除すると共に再生状態より直接早送り巻戻し釦
を押した時キユーレビユー状態となる磁気記録再
生装置に関する。

再生状態におけるカセツトテープ終端をテープ
張力の変化により検出して再生ロツクを解除して
自動停止する機構を有する磁気記録再生装置に、
キユーレビユー機能を具備せんとする場合には、
再生状態において早送り巻戻し釦を押した時ヘツ
ド板はカセツトテープより多少後退するも依然と
してテープ張力を検出する。テープ張力検出片は
カセツトテープに当接したままなので、早送り巻
戻しによりカセツトテープのテープ速度が高速に
なるとテープ張力も増加する為検出片が回動して
テープ終端と同様に再生ロツクがはずれてしま
い、早送り巻戻し釦を離すと停止状態になつてし
まう。

このため従来よりキユーレビユー操作時に再生
ロツクがはずれないようにする機構を製品化する
には非常に技術的に難かしい事が多く、複雑な機
構を使い、高価なものになつてしまうため、顧客
の要望を満足させ得るものではなく、しかも複雑
な機構は種々の故障もおこりやすいものであつ
た。そこで安価で簡便なる機構によつて上記のよ
うに再生状態の鎖錠を解除することなく、早送り
又は巻戻しすることが可能な磁気記録再生装置が
要望されていた。

本考案の目的は簡単にしてキユーレビユー操作
時に再生ロツクがはずれないようにした磁気記録
再生装置を提供するにある。

そのために本考案は早送り巻戻し釦に関連し再
生ロツクの為のロツク部材に対向する制御部材を
設け、再生状態で早送り巻戻し釦を押した時に制
御部材をロツク部材に強制的に押圧して再生ロツ
クの解除を阻止することにある。

以下本考案の実施例を図面により説明する。第
１図は再生状態の平面図であり、プレイ釦１が押
圧され消去ヘツド２、テープ張力検出片３等がカ
セツトテープ４に当接している。この時モータ５
の回転はモータプーリ６、ベルト７を介してプー
リ８に伝達されそれと同軸の巻取ローラ９が巻取
側ターンテーブル１０に当接してカセツトテープ
４を定速駆動している。勿論この時キヤプスタン
６０にカセツトテープ４を介して図示しないピン
チローラを当接してなり、カセツトテープ４を巻
取つている。ここで消去ヘツド２は、前後方向に
スライド可能なヘツド板１１上の軸１２を支点と
して回動可能なヘツド台１３に取付けられてい
る。又ヘツド板１１上にピン１４が固定され、ピ
ン１４はロツク板１５のロツク部１６に係止さ
れ、その係止はその下端に係止されたスプリング
１７にて保持されている。このロツク板１５は上
端がネジ１８でシヤーシに回動可能にネジ止めさ
れている。このロツク板１５に対してテープ張力
検出片３を一端に固定した回動板２０はその中央
でヘツド台１３に固定の軸２１を支点と回動可能
で、その中央の軸２１近くの検出片３側の端部の
切倒係止部２２がロツク板１５の側面２３に対向
している（第２図）。

したがつてカセツトテープ終端になるとカセツ
トテープ４の張力が急増してほぼ一直線となり検
出片３が後退するため、回動板２０が軸２１を支
点として反時計方向に回動し、この時切倒係止部
２２がロツク板５の側面２３を押圧してロツク板
１５をネジ１８を支点として時計方向に回動させ
るので、ヘツド１１上のピン１４のロツクがはず
れヘツド板１１がヘツド台１３と共に後退する。
この時ヘツド板１１の突部２４で、軸２５を支点
とするアーム２６の一端に固定又は一体成形のピ
ン２７をスプリング２８に抗して時計方向に回動
されるので、巻取ローラ９は巻取側ターンテーブ
ル１０より離れて停止状態となる。再び第１図の
再生状態に戻つて再生状態よりキユーレビユー状
態例えばレビユー状態とする場合について次に説
明する。巻戻し釦２９を一端に固定した操作杆３
０（第３図）はスプリング６１により非押圧方向
後方に付勢されており、この時操作杆３０の他端
側に設けた係止部３１がピン３２を係止してい
る。このピン３２はアーム３３の一端に固定又は
一体に成形されておりアーム３３はその他端を軸
３４を支点として回動可能であり、その中央に固
定の軸３５を支点として回動可能なアイドラ３６
が取付けられ、スプリング３７により繰出側ター
ンテーブル３８に当接するように付勢されている
が前述ピン３２が操作杆３０の係止部３１に係止
され繰出側ターンテーブル３８より離れている。
又操作杆３０の折曲部３９にスライダ４０の係合
部４１がスプリング４２の作用により当接してい
て、このスライダ４０の右突出部４３がピン２７
に対向している。

次にレビユーの操作について説明すると、再生
状態において巻戻し釦２９を押圧すると操作杆３
０の折曲部３９がスライダ４０をスプリング４２
に抗して左方向にスライドしこの時右突出部４３
がピン２７を押圧して巻取ローラ９を巻取側ター
ンテーブル１０より離すと共に、操作杆３０の前
進でその係止部３１によるピン３２の係止が解か
れスプリング３７によりアイドラ３６が繰出側タ
ーンテーブル３８に当接する。ここでアイドラ３
６は第１図においてプーリ４４と同軸であり、プ
ーリ４４はベルト７を介してモータ５の回転を受
けているので繰出側ターンテーブル３８を逆方向
に高速回転させカセツトテープ４を巻戻す。

又この時図示してないが操作杆３０の前進によ
りヘツド台１３の左端が後方に押圧されて多少後
退するが、依然としてカセツトテープ４に検出片
３が当接しかつ高速走行する為に検出片３が後退
して回動板２０が反時計方向に回動して前述の再
生状態のテープ終端と同様にしてロツク板１５の
ロツクがはずれてしまう。

そのためにプレイ釦１、巻戻し釦２９、早送り
釦４５を横切るように回動アーム４６を配設して
なり、この回動アーム４６はその他端が固定軸４
７を支点として回動可能であり、その他端の釦対
向部４８が巻戻し釦２９、早送り釦４５の両釦２
９，４５にまたがつて対向している。この回動ア
ーム４６のほぼ中央に回動アーム４６上の軸４９
を中心に押圧レバー５０が回動可能に取付けられ
ており、押圧レバー５０の右端は上方折曲部５１
となしてロツク板１５の後方左端に対向してお
り、その左端も上方折曲部５２となしそこにスプ
リング５３が張架されてその折曲部５２を回動ア
ーム４６に当接させることにより回動アーム４６
の釦対向部４８を巻戻し釦２９、早送り釦４５に
またがつて釦２９、４５に当接させると共に押圧
レバー５０の上方折曲部５１をロツク板１５の後
方右端に対向した位置関係に保持している。

ここで第１図の再生状態において巻戻し釦２９
を押圧すれば釦対向部４８が押され回動アーム４
６がスプリング５３に抗して反時計方向に回動し
この時押圧レバー５０の上方折曲部５１がロツク
板１５の後方左端に当接しこれを右方上方に強く
押してピン１４のロツク外れを阻止することがで
きる。

巻戻し釦２９の代りに早送り釦４５を押圧して
も同様にしてピン１４のロツク外れを阻止するこ
とができる。

このように本考案は簡単にしてキユーレビユー
操作時のロツク外れを阻止することが簡単にでき
るので安価であるばかりでなく簡単なので故障が
なく実用に供して便利なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図はその
一部の斜視図、第３図は第１図のターンテーブル
接離関係を示す説明用平面図である。 ３……テープ張力検出片、４……カセツトテー
プ、１１……ヘツド板、１５……ロツク板、１６
……ロツク部、１７……スプリング、２０……回
動板、２２……切倒係止部、２９……巻戻し釦、
４６……回動アーム、４８……釦対向部、５０…
…押圧レバー、５１……上方折曲部、５３……ス
プリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 再生状態におけるカセツトテープ終端をテープ
   張力の変化により検出して再生ロツクを解除する
   と共に再生状態より直接早送り巻戻し釦を押した
   時キユーレビユー状態となる磁気記録再生装置に
   おいて、早送り巻戻し釦に関連し前記再生ロツク
   の為のロツク部材に対向する制御部材を設け、再
   生状態で早送り巻戻し釦を押した時に制御部材を
   ロツク部材に強制的に押圧して再生ロツクの解除
   を阻止することを特徴とする磁気記録再生装置。