JPS63166735A - 超音波遅延線用ガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、超音波の伝播速度（以下単に「音速」という
）、および室温付近の遅延時間の温度係数（以下ｒＴ、
Ｃ，Ｄ、ＴＪという）が改良された超音波遅延線用ガラ
スに関するものである。

［従来技術］ カラーテレビ受像機、ＶＴＲ等の録画装置に用いられて
いる遅延素子ないし遅延回路としては、入力電気信号を
圧電変換素子により電気信号よりも伝播速度の遅い超音
波信号に変えて固体超音波伝播物質中を通し、この遅延
した信号を再び圧電変換素子により、出力電気信号に変
えて取り出す方式がとられ、上記超音波伝播物質として
は、一般に無機ガラスが用いられている。

この超音波遅延線用ガラスは、遅延時間の温度（但し、
Ｄは基準温度２５℃における遅延時間、ΔＤは基準温度
からの温度変化に対する遅延時間の変化量、Ｔは使用温
度（”０）である、）が。

４　、４３　ＭＨｚノ横波について、−１０〜６０℃の
温度域で、カラーテレビでは±１０Ｘ　１０−８／’０
以内、ＶＴＲでは±３５×１０−〇／℃以内テアルこと
が要求されている。

加えて近年、電子機器またはそれに附随する電子部品等
の小型化に伴って、遅延線にも小型化の要望が高まって
おり、そのために従来の遅延線用ガラスよりも音速の小
さいガラスが必要となっている。

従来、超音波遅延線用ガラスとしては、ガラス骨格成分
としての５ｉ０２．音速低減成分としてのＰｂＯ１溶融
性向上成分としてのに２０を主成分とする５ｉｎ２−Ｐ
ｂＯ−に２０系ガラスが用いられてきた。従って、音速
の小さいガラスを得るためには、ＰｂＯを多量に含有さ
せる必要があるが、ＰｂＯはガラスのＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値
を正側に増大させる傾向を有するため、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔ
を所要の値に抑えようとすると、音速の低減化も制限さ
れ、その結果、従来のガラスの音速は、カラーテレビ用
では２５００ｍ／ｓ、ＶＴＲ用では２２００ｍ／ｓ程度
が限界となっていた。また、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値を負側に
増大させる５ｉ０２成分を増やしてＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値を
調整しようとするとに２０等の融剤成分の含有量が減少
し、ガラスの溶融性が悪化する欠点があった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明の目的は、前述の点にかんがみ、上記各所要のＴ
、Ｃ，Ｄ、Ｔ値を有するガラスにおいて、良好な溶融性
を維持しつつ、音速が一段と小さい超音波遅延線用ガラ
スを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明者は、上記目的を達成するため種々の試験研究を
重ねた結果、鉛珪酸塩系ガラスにおいてＣｓ２Ｏを導入
することにより、良好な溶融性を維持しつつ、上記所要
のＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値を有し、しかも一段と小さい音速を
達成した超音波遅延線用ガラスが得られることを見出し
、本発明をなすに至った。

本発明に係る超音波遅延線用ガラスの特徴は、重量％で
、 Ｓｉ０２　　　　１５〜６５％、 ＰｂＯ１５〜７５％、 Ｃｓ２０＋Ｌｉ２０＋Ｎａ２０＋に２０＋ｕｂ２ｏ　　
　　ｏ、ｔ　〜５０％、ただし、 Ｃｓ２Ｏ０，１〜５０％、 Ｌｉ２Ｏ０〜５％、 Ｎａ２Ｏ０〜ｌＯ％、 Ｋ２Ｏ０〜２０％。

Ｒｈ２０　　　０〜３０％、 Ｂ２０３０〜２０％、 Ａｌ２Ｏ３０〜１０％、 ＭｇＯ＋ＣａＯ＋ＳｒＯ＋ＢａＯ＋ＺｎＯ＋ＣｄＯ０〜
２５％、 ただし、 ＭｇＯ９〜１０％、 Ｃａ０　　　０〜１０％、 ＳｒＯ０〜２０％。

Ｂａ０　　　　０〜２５％、 Ｚｎ０　　　０〜１５％、 ＣｄＯ０〜１０％、 Ｂ　ｉ２０３　＋Ｓ　ｂ２０３　　＋ＴＩ２００〜３０
％。

ただし、 Ｂｉ２Ｏ３０〜２０％、 ５ｂ２ｏ３　　　ｏ〜２５％、 Ｔｌ２Ｏ０〜３０％、 ＴｉＯ２０〜１０％、 ｗｏ３　　　　　ｏ〜７％。

Ａｓ２Ｏ３０〜２％　　および 上記各金属酸化物の１種または２種以上の金属元素の弗
化物をＦ２の合計量として　　０〜１０％を含有させた
ところにある。

本発明の超音波遅延線用ガラスの組成範囲を上記のとお
り限定した理由はつぎのとおりである。

すなわち、Ｓ　ｉ　０２成分は、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔを負の
方向に増大する効果があるが、その量が１５％未満では
Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔの値が３５Ｘ１０−６／℃を超えやすく
なり、また６５％を超えると音速が目標値より大きくな
りやすい。

ＰｂＯ成分はガラスの音速を小さくし、Ｔ。

Ｃ，Ｄ、Ｔの値に対しては正方向に若干変化を与えるだ
けなのでガラス中に多量に含有させることができるが、
その量が１５％未満では目標の音速を得がたくなり、ま
た７５％を超えると、Ｔ。

Ｃ，Ｄ、Ｔの値が３５Ｘ　１０−６／’Ｃ！を超えやす
くなる。

本発明においてＣｓ２Ｏ成分は、ガラスの溶融性を増大
させると共にＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値の正方向への変化量が少
なく、かつ音速低減化の効果が著しいことを見出された
重要成分であるが、その量が０．１％未満ではその効果
はほとんど得られず、また５０％を超えるとガラスの耐
水性、耐酸性等化学的耐久性が悪化する。このＣｓ２Ｏ
成分は、融剤として任意に添加し得るＬｉ２Ｏ，Ｎａ２
Ｏ、Ｆ２０およびＲｂ２Ｏの１種または２種以上の成分
との合計量においてもガラスの溶融性改善と化学的耐久
性維持のため０．１〜５０％とすべきである。ただし、
Ｌｉ２０．Ｎａ２０、Ｆ２０およびＲｂ２Ｏの各成分は
、音速が過大となるのを防ぐため、それぞれ５％、１０
％、２０％および３０％までとする。

さらに、以下に述べる成分は本発明のガラスにおいて溶
融性、化学的耐久性および安定性等の改善、並びに音速
、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔの調整等の為。

必要に応じ、適量を添加することができる。

すなわち、Ｂ２０３はガラスの溶融性を改善する効果が
あるが、２０％を超えると音速が大きくなる。

Ａｌ２Ｏ３はガラスの耐失透性や化学的耐久性向上に効
果があるが、１０％を超えると音速が大きくなる。Ｍｇ
Ｏ，Ｃａｂ、５ｒＯ１ＢａＯ，ＺｎｏおよびＣｄＯの各
成分は、化学的耐久性または耐失透性の改善に効果があ
るが、音速およびＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔが過大とならないよう
、これらの１種または２種以上の成分の合計量は２５％
までとすべきである。ただし、同様の理由で、ＭｇＯ１
ＣａＯ１ＣｄＯは１０％を、ＺｎＯは１５％を、ＳｒＯ
は２０％を、ＢａＯは２５％をそれぞれ超えるべきでは
ない。

Ｂｉ２０３．Ｓｂ２０３およびＴｌ２Ｏは、ガラスの溶
融性向上および音速低減効果があるが、これらの１種ま
たは２種以上の合計量は、ガラスの化学的耐久性または
耐失透性維持のため、３０％以下とする。ただし、これ
らの各成分は、それぞれ２０％、２５％および３０％ま
でが適量である。

Ｔ　ｉ　０２はガラスの化学的耐久性を増すのに効果が
あるが、１０％を超えると、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔが所要値を
超えやすくなる。

ｗｏ３は音速を小さくする効果があるが７％を超えると
ガラスの耐失透性が悪化する。

Ａｓ２Ｏ３はガラスの清澄剤として２％まで添加するこ
とができる。

合計量で１０％まで添加可能である。

さらに、本発明のガラスに必要に応じ、Ｌａ２Ｏ３等の
希土類酸化物、Ｎｂ２Ｏ５、Ｆ２０５　、Ｂｅ０１Ｍｎ
０．Ｆ　ｅ２０３およびＺｒＯ２等をそれぞれ５％程度
まで添加してもさしつかえない。

なお、ガラスのＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔの値を±ｌ０Ｘ１０−６
／’Ｃに維持しつつ、所要の音速を得るためには、５ｉ
０２は５５％以下、Ｌｉ２Ｏは３％以下、Ｎａ２Ｏは５
％以下、Ｋ２Ｏは１０％以下、Ｂ２Ｏ３は１０％以下、
Ａｌ２Ｏ３は７％以下、ＭｇＯ，ＣａＯ１ＳｒＯ５Ｂａ
ｄ、ＺｎＯおよびＣｄＯの１種または２種以上の成分は
含量で２０％以下、ただしＭｇＯは３％以下、ＣａＯは
５％以下、ＳｒＯは１０％以下、ＢａＯは１５％以下、
ＺｎＯは１０％以下、ＣｄＯは５％以下およびＦ２は５
％以下とするのが、より好ましい。

［実施例］ 本発明の超音波遅延線用ガラスについて、Ｔ。

Ｃ，Ｄ、Ｔの許容幅別に、前記カラーテレビ用に好適な
実施組成例（Ｎｏ、　１〜１４）を表１に、■ＴＲ用に
好適な実施組成例（Ｎｏ、　ｌ　５．１６）を表２に、
それぞれ従来のガラスの比較組成例（Ｎｏ、Ｉ）および
（Ｎｏ　、　Ｈ、ｍ）とともに掲げた。

表中に示した音速およびＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値の測定は、こ
れらの組成により得られたガラスを１２Ｘ１２Ｘ１２０
ｍｍの棒形状に整え、この試料の両端面に圧電変換素子
をとりつけ、周波数的４．４８Ｈ２における横波につい
て行ったものである。

表−１において、本発明の実施組成例Ｎｏ、１は、従来
のガラスの比較組成例Ｎｏ、Ｉとほぼ同一のベースガラ
スにおいてに２０をＣｓ２Ｏに置き換えたものであるが
、これから明らかなように、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値をほとん
ど変えずに音速を小さくすることができる０表１の他の
実施組成例においても、いずれもＴ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値が±
１゜Ｘｌ０−８／”Ｏの範囲にはいっているうえ、音速
が２１００〜２５００ｍ／ｓと非常に小さく、従来のガ
ラスに比べて格段に優れた特性を有している。

また、表−２において１本発明の実施組成例Ｎｏ、１５
および１６は、それぞれ従来のガラスの比較組成例Ｎｏ
、ＩＩおよび■とほぼ同じベースガラスに、Ｃｓ２Ｏを
加えたものであるが、これからても同様に、一段と音速
を小さくすることができる。

なお１本発明の実施組成例のガラスは、いずれも溶融温
度が約１１００−１４０’１ｌｌＹｉ；範囲にあり、優
れた溶融性を有している。

上記実施例のガラスはいずれも酸化物、炭酸塩、及び硝
酸塩等の原料を混合し、これを白金るつぼ等の溶融装置
を用いて溶融し、攪拌、清澄した後、適当な温度で所望
形状に成形し、約５０〜２００℃／ｃｌａｙの速度で冷
却することにより容易に得ることができる。

［発明の効果］ 以上述べたとおり１本発明の超音波遅延線用ガラスハ、
Ｓ　ｉ　０２−ＰｂＯ−Ｃｓ２０系（７）カフスである
から、Ｔ、Ｃ，Ｄ、Ｔ値の用途による許容値の如何にか
かわらず、著しい音速低減効果を発揮し、しかも溶融性
に優れているので、産業上有用である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 重量％で、 ＳｉＯ＿２　１５〜６５％、 ＰｂＯ　１５〜７５％、 Ｃｓ＿２Ｏ＋Ｌｉ＿２Ｏ＋Ｎａ＿２Ｏ＋Ｋ＿２Ｏ＋Ｒｂ
   ＿２Ｏ　０．１〜５０％、 ただし、 Ｃｓ＿２Ｏ　０．１〜５０％、 Ｌｉ＿２Ｏ　０〜５％、 Ｎａ＿２Ｏ　０〜１０％、 Ｋ＿２Ｏ　０〜２０％、 Ｒｂ＿２Ｏ　０〜３０％、 Ｂ＿２Ｏ＿３　０〜２０％、 Ａｌ＿２Ｏ＿３　０〜１０％、 ＭｇＯ＋ＣａＯ＋ＳｒＯ＋ＢａＯ＋ＺｎＯ＋ＣｄＯ　０
   〜２５％、 ただし、 ＭｇＯ　０〜１０％、 ＣａＯ　０〜１０％、 ＳｒＯ　０〜２０％、 ＢａＯ　０〜２５％、 ＺｎＯ　０〜１５％、 ＣｄＯ　０〜１０％、 Ｂｉ＿２Ｏ＿３＋Ｓｂ＿２Ｏ＿３＋Ｔｌ＿２Ｏ　０〜３
   ０％、 ただし、 Ｂｉ＿２Ｏ＿３　０〜２０％、 Ｓｂ＿２Ｏ＿３　０〜２５％、 Ｔｌ＿２Ｏ　０〜３０％、 ＴｉＯ＿２　０〜１０％、 ＷＯ＿３　０〜７％、 Ａｓ＿２Ｏ＿３　０〜２％および上記各金属酸化物の１
   種または２種以上の金属元素の弗化物をＦ＿２の合計量
   として０〜１０％を含有することを特徴とする超音波遅
   延線用ガラス。