JPS63162944A - 内燃機関の低温始動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内燃機関の低温始動装置に係り、特に、内
燃機関の始動に際し初爆までの時間を短縮し得て、また
燃料の過剰供給を防止し得てこれにより始動性の向上を
図った内燃機関の低温始動装置に関する。

〔従来の技術〕

内燃機関には、燃料供給装置として噴射弁により燃料を
噴射し供給する燃料噴射装置を備えたものがある。この
燃料噴射装置には、吸気絞り弁よりも上流側の吸気通路
に単一の噴射弁を設けたシングルポイント燃料噴射装置
や、吸気・マニホルドの各分岐管が連通ずる各気筒毎の
吸気弁近傍に夫々噴射弁を設けたマルチポイント燃料噴
射装置等があり、この噴射弁により機関運転状態に応じ
燃料を噴射して供給し、機関性能の向上に寄与している
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、燃料噴射装置を備えた内燃機関にあっては、
例えば、特開昭６１−３８１３４号公報に開示の如く、
始動の際に冷却水温度や吸気温度、さらには燃料圧力等
に応じ燃料噴射装置により始動時噴射して内燃機関に供
給する燃料を増量し、空燃比を適度に濃化して始動性の
向上を図っている。この公報に開示の装置は、始動装置
たるスタータの作動により始動状態を確認し、このスタ
ータの作動に同期して一回だけ始動時噴射することによ
り、燃料の過剰供給を防止して始動性をしている。

ところが、前記吸気絞り弁よりも上流側の吸気通路に単
一の噴射弁を設けたシングルポイント燃料噴射装置を備
えた内燃機関は、噴射弁から内燃機関の燃焼室までの距
離が長く、また低温始動時でも吸気絞り弁がアイドリン
グ運転時の開度状態にあるので給気通路が狭小になって
いる。このため、吸気絞り弁よりも上流側の吸気通路に
設けた噴射弁から噴射される燃料は、特に、極低温始動
時には燃料の粘性が高く、しかもクランキング時の吸気
管負圧か弱いことも相俟って燃料を迅速に供給し得ず、
燃料が燃焼室へ到達するまで時間を要するとともに燃料
と空気との混合に時間を要する問題があった。この結果
、初爆までの時間が長くなって始動性が低下する不都合
があった。また、初爆までに時間を要すること等の起因
して燃料が過剰に供給され、点火栓が濡れて飛び火性能
が低下し、これにより始動性が低下する不都合があった
。

さらに、低温始動時における始動性を向上させるべく、
前記噴射弁とは別途にコールドスタータ噴射弁を設けた
構成の燃料噴射装置にあっては、コールドスタータ噴射
弁やそれに付随する周辺機器を必要とすることにより、
部品点数の増加や構成の複雑化を招くとともにコスト上
昇を招く不都合があった。

なお、各気筒毎の吸気弁近傍に夫々噴射弁を設けたマル
チポイント燃料噴射装置にあっても、低温始動時に液状
の燃料が直接燃焼室に吸引されることから、点火栓が濡
れて飛び火性能が低下し、これにより始動性が低下する
不都合があった。

〔発明の目的〕

そこでこの発明の目的は、内燃機関の始動に際し初爆ま
での時間を短縮し得て、また燃料の過剰供給を防止し得
てこれにより始動性の向上を図った内燃機関の低温始動
装置を実現することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するためにこの発明は、燃料噴射装置を
備えた内燃機関の始動に際し、点火装置が作動を開始し
た後であって始動装置が作動を開始する前であり且つ吸
気絞り弁が所定以上の開度状態にある場合には少なくと
も前記内燃機関とこの内燃機関を取巻く現象要素との一
の温度状態に応じ一回だけ始動時噴射すべく制御する制
御手段を設けたことを特徴とする。

〔作用〕

この発明の構成によれば、内燃機関の始動に際し、点火
装置が作動を開始した後であって始動装置が作動を開始
する前であり且つ吸気絞り弁が所定以上の開度状態にあ
る場合には少なくとも前記内燃機関とこの内燃機関を取
巻く現象要素との一の温度状態に応じ一回だけ始動時噴
射するので、吸気絞り弁が所定以上の開度状態にあるこ
とにより拡大した給気通路によって燃料を迅速に供給し
得て、始動装置が作動を開始する時には始動に必要な燃
料を既に燃焼室に到達させておくことができる。また、
−回だけ始動時噴射するので、燃料の過剰供給を防止す
ることができる。これにより、始動性を向上させ得るの
で、７コールドスタータ噴射弁等の部品が不要になる。

〔実施例〕

以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する
。

第１〜５図は、この発明の実施例を示すものである。

第１図は図示しない内燃機関に備えたシングルポイント
燃料噴射装置を示し、２は吸気通路、４は吸気マニホル
ド、６は吸気絞り弁、８は噴射弁、ｌＯは制御回路であ
る二前記吸気マニホルド４の集合部１２上流側であって
吸気絞り弁６よりも上流側の吸気通路２には、単一の噴
射弁８を設けである。この噴射弁８は、制御手段たる前
記制御回路１０に接続している。

制御回路１０には、吸気絞り弁６の開度状態を検出する
例えば全開スイッチ等の開度スイッチ１４と、点火装置
たるイグニション１６の作動状態を検出するイグニショ
ンスイッチ１６３と、始動装置たるスタータ１８の作動
状態を検出するスタータスイッチ１８Ｓと、少なくとも
内燃機関とこの内燃機関を取巻く現象要素の一の温度状
態として冷却水通路２０の水温を検出する水温センサ２
０Ｓを接続している。なお、この制御回路１０には、こ
の他に図示しない吸気温度等の各種スイッチ・センサ類
を接続している。

制御回路１０は、前記スイッチ・センサ１４〜２０Ｓか
ら入力する信号により、内燃機関の始動に際し、イグニ
ション１６が作動を開始した後であってスタータ１Ｂが
作動を開始する前であり、且つ吸気絞り弁６が所定以上
の開度状態にある場合には冷却水温度に応じ一回だけ始
動時噴射するように、噴射弁８を制御する。また、この
実施例では、始動時噴射中にスタータ１８が作動を開始
した場合には、始動時噴射を中止する。なお符号２２は
、エアクリーナである。

次に、この実施例の作用を説明する。

第２図に示す如く、内燃機関の始動に際し、イグニショ
ンスとツチ１６３を０Ｎ（１００）にすると、イグニシ
ョン１６が作動を開始する。

イグニション１６が作動を開始した後に、−回目の始動
時噴射か否かを判断（１０２）する。既に始動時噴射し
ていてＮＯの場合は始動時噴射を禁止し、未だ始動時噴
射していないＹＥＳの場合はスタータスイッチ１８Ｓが
ＯＦＦか否かを判断（１０４）Ｌ、次いで開度スイッチ
１，４がＯＮか否かを判断（１０６）する。これらステ
ップ１０４・１０６の判断がいずれもＹＥＳ、即ちスタ
ータ１８が作動を開始する前であり、絞り弁６が所定以
上の開度状態にある場合には、制御回路ｌＯは噴射弁８
を制御して始動時噴射（１０Ｂ）する。

即ち、イグニション１６が作動を開始した後であってス
タータ１日が作動を開始する前であり、且つ絞り弁６が
所定以上の開度状態にある場合には、始動時噴射する。

この始動時噴射は、水温センサ２０３から入力する信号
により冷却水の温度に応じ、第５図に示す如き噴射時間
（ＴＳＴＡ秒）により行われる。

また、この始動時噴射中に、スタータスイッチ１８Ｓが
ＯＦＦが否かを判断（１１０）する。この判断で、スタ
ータ１８が作動を開始する前でＹＥＳ場合は前記噴射時
間（ＴＳＴＡ秒）が経過（１１２）するまで始動時噴射
を実行し、スタータが作動を開始してＮＯの場合は始動
時噴射を中止する。

このように、制御回路１０は、第３図に示す如く、イグ
ニション１６が作動を開始した後であってスタータ１８
が作動を開始する前であり、且つ吸気絞り弁６が所定以
上の開度状態にある場合には、冷却水の温度に応じた噴
射時間（ＴＳＴＡ秒）により一回だけ始動時噴射するの
で、吸気絞り弁６が所定以上の開開状態にあることによ
り拡大した給気通路２によって燃料を迅速に供給し得て
、スターク１８が作動を開始する時には始動に必要な燃
料を既に燃焼室（図示せず）に到達させおくことができ
る。これにより、たとえ噴射弁８から燃焼室までの距離
が長いシングルポイント燃料噴射装置にあっても、初爆
までの時間を短縮することができる。また、制御回路１
０は、第４図に示す如く、始動時噴射中にイグニション
１６が作動を開始した場合には前記始動時噴射を中止す
るので、−回だけ始動時噴射と相俟って燃料の過剰供給
を防止して、点火栓の濡れを回避することができる。

このように、初爆までの時間を短縮し得るとともに点火
栓の濡れを回避し得ることに゛より、内燃機関の、特に
低温時の始動性を向上することができる。

さらに、低温始動時の始動性向上により、コールドスタ
ータ噴射弁等の部品が不要になるので、部品点数を減少
して構造の簡素化を果たし得て、コストを低減すること
ができる。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明した如くこの発明によれば、内燃機関の
始動に際し、点火装置が作動を開始した後であり且つ始
動装置が作動を開始す“る前であって吸気絞り弁が所定
以上の開度状態にある場合には少なくとも前記内燃機関
とこの内燃機関を取巻く現象要素との一の温度状態に応
じ一回だけ始動時噴射するので、吸気絞り弁が所定以上
の開度状態にあることにより拡大した給気通路によって
燃料を迅速に供給し得て、始動装置が作動を開始する時
には始動に必要な燃料を既に燃焼室に到達させおくこと
ができる。これにより、初爆までの時間を短縮すること
ができる。また、−回だけ始動時噴射するので、燃料の
過剰供給を防止し得て、点火栓の濡れを回避することが
できる。このように、初爆までの時間を短縮し得るとと
もに点火栓の濡れを回避し得ることにより、内燃機関の
、特に低温時の始動性を向上することができる。

さらに、低温始動性向上により、コールドスタータ噴射
弁等の部品が不要になるので、部品点数を減少して構造
の簡素化を果たし得て、コストを低減することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図はこの発明の実施例を示し、第１図はシング
ルポイント燃料噴射装置の概略構成図、第２図は制御の
フローチャート、第３図、第４図はタイムチャート、第
５図は冷却水の温度と噴射時間との関係を示す図である
。 図において、２は吸気通路、４は吸気マニホルド、６は
吸気絞り弁、８は噴射弁、１０は制御回路、１４は開度
スイッチ、１６はイグニション、１６Ｓはイグニション
スイッチ、１８はスタータ、１８Ｓはスタータスイッチ
、２０は冷却水通路、２０Ｓは水温センサ、２２はエア
クリーナである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、燃料噴射装置を備えた内燃機関の始動に際し、点火
   装置が作動を開始した後であって始動装置が作動を開始
   する前であり且つ吸気絞り弁が所定以上の開度状態にあ
   る場合には少なくとも前記内燃機関とこの内燃機関を取
   巻く現象要素との一の温度状態に応じ一回だけ始動時噴
   射すべく制御する制御手段を設けたことを特徴とする内
   燃機関の低温始動装置。 ２、前記燃料噴射装置は、前記内燃機関の吸気絞り弁よ
   りも上流側の吸気通路に単一の噴射弁を設けたシングル
   ポイント燃料噴射装置である特許請求の範囲第１項記載
   の内燃機関の低温始動装置。