JPS6316200B2 - - Google Patents
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- JPS6316200B2 JPS6316200B2 JP58007636A JP763683A JPS6316200B2 JP S6316200 B2 JPS6316200 B2 JP S6316200B2 JP 58007636 A JP58007636 A JP 58007636A JP 763683 A JP763683 A JP 763683A JP S6316200 B2 JPS6316200 B2 JP S6316200B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、例えば空気等の酸素含有ガスの供給
停止状態での廃水流入と廃水の流入停止状態での
酸素含有ガスの供給とを所定周期で交互に繰り返
すとか、あるいは酸素含有ガスを連続的に供給し
ながら、廃水を間歇供給して流入状態と流入停止
状態とを所定周期で交互に繰り返す等、酸素欠乏
工程と酸素富化工程を周期的に繰り返して活性汚
泥により廃水を処理する水処理方法に関する。 〔従来の技術〕 上記方法は、曝気処理と硝化還元処理とによつ
て生物学的酸素要求量の低減と窒素除去のいずれ
をも効率良く行わせようとするものであるが、従
来一般に、酸素含有ガスを単純に供給しており、
処理すべき廃水において、その生物化学的酸素要
求量や窒素濃度が異なる等、廃水の性状変化に伴
い、その処理効率が殊に脱窒効率が低下する欠点
があつた。 詳述すれば、前述の酸素欠乏工程では、 2NO- 3+5H2→N2+OH-+4H2O (3) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+4H2O (4) の反応が起り、そして、酸素供給量が適正に制御
された酸素富化工程では、 NH+ 4+2O2→NO- 3+2H+++2H2O (5) 2NH+ 4+3O2→2NO- 2+4H++2H2O (6) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O (7) の反応が起こることが知られており、第3図(1)の
ように曝気開始後DOが急上昇するときは(7)式の
反応は制御され、曝気工程終了時において多量の
NOx−Nが蓄積し、かつ酸素欠乏工程へ多量の
溶存酸素を持ち込む結果、この工程においても(3)
および(4)式の反応が抑制され、脱窒素が低下し、
NOx−Nの蓄積がおこる。また、第3図(2)のよ
うに曝気開始後のDO推移が曝気の終り部分にお
いて急上昇しないときには硝化反応が未完了であ
ることを示しており、NH+ 4の蓄積がおこる。こ
れらの種々の問題が生じていたのである。 酸素富化工程で前記(5)、(6)、(7)式が適正に進行
する為に前記の通り酸素供給量が適正に制御され
なければならない。 そこで従来技術を検すると、特開昭56−161892
号公報に示す技術、即ち単一処理槽で原水流入、
曝気、沈澱および処理水放流を繰返すに際して、
運転中において溶存酸素濃度または酸化、還元電
位等を検出することにより好気性処理に適量の調
整域をもつ一定目標の溶存酸素濃度になると、そ
れ以後は曝気を制御して前記一定目標の溶存酸素
が保てるように酸素導入量を調整し、硝化脱硝を
制御する非定常活性汚泥法が開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来例の方法では、溶存酸素濃度を目標値
なる一定となるように曝気を制御するものである
から、第3図について前述した如く、曝気開始後
DOが急上昇する時は次工程における脱窒率が低
下しNOx−Nの蓄積がおこり、この欠点を無く
すために、前記目標一定値の溶存酸素濃度に維持
する場合、前記(5)、(6)、(7)式の反応が充分に行わ
れたかどうかが不明で、この反応が不充分な状態
から酸素欠乏工程に移ると、硝化反応が未完了で
NH+ 4が蓄積する欠点のある事を本発明者は考え、
かかる欠点を除去して次工程での効率良く脱窒す
る技術を発明するに至つた。 本発明が解決しようとする技術的課題は、処理
廃水の性状変化にかかわらず、生物化学的酸素要
求量の低減、及び、窒素除去のいずれをも極めて
精度良く、かつ、効率良く行えるように酸素富化
工程中でのDO値の選択の仕方にある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記技術的課題を解決するために講じた技術的
手段は、酸素欠乏工程と酸素富化工程を周期的に
繰り返して活性汚泥により廃水を処理する水処理
方法において、酸素富化工程の開始から終了まで
の時間を100%としたときに、酸素富化工程の開
始から60乃至90%の時間内では溶存酸素濃度を
0.2〜1.1mg/に調節し、酸素富化工程の終了5
乃至30%手前の時間内では溶存酸素濃度を1.5
mg/以上に調節することである。 〔作 用〕 本発明によれば、酸素富化工程の開始から60乃
至90%の時間内においては、前記(5)、(6)、(7)式の
反応が進行し、酸素富化工程の終了5乃至30%手
前の時間内において溶存酸素濃度を1.5mg/に
する事は、前記(5)、(6)、(7)式の反応が終わるに近
づく事を意味し、これによつて次の酸素欠乏工程
における前記(3)、(4)式の反応を充分に行わせ易く
なるのである。 又、この終了側時間内においてDO値を1.5mg/
ならしめる時間が短いことと、このDO値が高
すぎないこととによつて、次の酸素欠乏工程での
DO値を不当に高らしめる事がないから、この酸
素欠乏工程における(3)、(4)式の反応を充分に行わ
せ易い。 〔発明の効果〕 溶存酸素濃度を上記の通り調節することによ
り、後述する実施例で説明の実験3〜6に見られ
るように酸素富化工程での硝化反応を、ほぼ100
%(厳密には94〜94.5%)完了できた。また、酸
素欠乏工程での脱窒反応もほぼ100%完了してお
り、酸素欠乏、酸素富化の両工程において硝化お
よび脱窒反応をほぼ100%完了でき、NH+ 4、
NO- 2、NO- 3の蓄積増加を排除できた。 したがつて、廃水の性状変化いかんにかかわら
ず、酸素富化工程での脱窒を、硝化処理に悪影響
を及ぼさない状態で促進でき、酸素欠乏工程での
窒素の除去と生物化学的酸素要求量の低減を極め
て精度良くかつ効率良く行うことができるに至つ
た。 〔実施例〕 次に、本発明方法の実施例を図面に基いて説明
する。 し尿や窒素分を含んだ有機性廃水を、供給管1
を通じて曝気槽2に供給すると共に、空気等の酸
素含有ガスを、ブロアー3、給気管4及びノズル
5を介して曝気槽2に供給するようにし、そし
て、供給管1及び給気管4夫々に設けた電磁式の
第1及び第2開閉弁6,7を、制御器8により所
定時間づつ背反的に開閉操作し、酸素含有ガスを
供給せずに所定量の廃水を供給する酸素欠乏工程
と、廃水の供給を停止して酸素含有ガスを供給す
る酸素富化工程とを繰り返し、生物化学的酸素要
求量を低減すると共に窒素分を除去する。尚、酸
素欠乏工程一回当りの廃水供給量の一例を示せ
ば、曝気槽2の容量の1/80程度であり、そして、
酸素欠乏工程及び酸素富化工程夫々の所要時間の
一例を示せば、前者が20分、後者が70分である。 曝気槽2からの処理済水を固液分離装置9に供
給し、分離した汚泥を返送路10を介して曝気槽
2に返送し、そして、分離液は、そのままあるい
は脱臭、殺菌等の後処理を施した後に放流する。
図中11は、撹拌機を示す。 前記給気管4に設けた流量計12からの信号
と、曝気槽2内に設けた溶存酸素濃度計13から
の信号を演算処理装置14に入力し、酸素富化工
程におけるその時点での酸素供給量Fiに基づく次
の酸素富化工程での酸素供給量Fi+1を、その時点
の酸素富化工程における終了側設定時間内での検
出溶存酸素濃度Cと飽和溶存酸素濃度Csとによ
る積分値 ∫te ti(Cs−C)dtに基いて算出設定し、その設定酸
素供給量Fi+1に基いて制御器15に指令信号を入
力し、制御器15からの信号により、給気管4に
設けた流量調節弁16に対するモータ17を自動
的に駆動して酸素供給量を制御し、曝気槽2での
曝気処理と脱窒処理のいずれをも良好に行わせ
る。 即ち、演算処理装置14において、上記積分値
∫te ti(Cs−C)dt、曝気槽2の型式や形状によつて
定められる定数ψ、及び、酸素供給量が適正な状
態である時の所定の面積値S☆に基づく式 Fi+1=Fi〔∫te/ti(Cs−C)dt/S☆〕〓 (1) te:酸素富化工程の所要時間(例えば70分) ti:酸素富化工程の開始後からの任意設定時間
(例えば56分) が予めプログラムされており、検出溶存酸素濃度
Cを代入することにより、次工程での酸素供給量
Fi+1が設定されるのである。 この検出溶存酸素濃度Cは刻々と変化するもの
であり、例えば、毎分ごとに溶存酸素濃度を検出
し、その検出溶存酸素濃度(C1、C2……、Cte−
ti)を代入し、それらの毎分ごとの積分値の総和
から上記積分値を求めるものである。 ∫te ti(Cs−C)dt=∫ti+1 ti(Cs−C)dt ∫ti+2 ti+1(Cs−C2)dt+…… +∫te te-1(Cs−Cte−ti)dt (2) 次に、(1)式の導入過程について説明する。 即ち、前述の酸素欠乏工程では、 2NO- 3+5H2→N2+2OH-+4H2O (3) NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O の反応が起り、そして、酸素供給量が適正に制御
された酸素富化工程では、 NH+ 4+2O2→NO- 3+2H++H2O (5) 2NH+ 4+3O2→2NO- 2+4H++2H2O (6) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O (7) の反応が起ることが知られており、上記(7)式によ
る反応を効率良く行わせて脱窒率の向上を図り、
かつ、(5)及び(6)式による硝化をも効率良く行せる
ためには酸素富化工程の開始かれ終了までの時間
を100%としたときに、酸素富化工程の開始から
60乃至90%の時間内では溶存酸素濃度を0.2〜
1.1ppmに調節し、酸素富化工程の終了5乃至30
%手前の時間内では溶存酸素濃度を1.5ppm以上
に調節する必要があることがわかつた。この結果
に基いて95%以上の脱窒率が得られた場合につい
てグラフ化すると第2図イに示す結果が得られ、
それにより前記所定の面積値S☆が求められるの
である。そして、上記(1)式に基いて酸素供給量を
制御する結果、第2図のロに示すように、酸素供
給量が過剰の場合には、積分値 ∫te ti(Cs−C)dtが面積値S☆よりも小さくなつて
次工程の酸素供給量Fi+1がその時点の酸素供給量
Fiよりも自ずと減少され、他方、第2図のハに示
すように、酸素供給量が不足の場合には、積分値
∫te ti(Cs−C)dtが面積値S☆よりも大きくなつて
次工程の酸素供給量Fi+1がその時点の酸素供給量
Fiよりも自ずと増加され、いずれにおいても酸素
供給量が適正になるように制御されるのである。 次に、水質の異なる廃水に対して供給量を任意
に設定して酸素含有ガスを供給した場合の実験例
を示す。酸素含有ガスの供給量Fの変化と廃水中
の溶存酸素濃度Cの変化について測定したとこ
ろ、実験1ないし3夫々において第3図に示すグ
ラフが得られた。また、実験1乃至6について
は、酸素富化工程での溶存酸素濃度の経時変化パ
ターンの異なるものにつき、夫々の処理水質にお
ける全窒素除去率と硝化率について、下表に示す
結果が得られた。
停止状態での廃水流入と廃水の流入停止状態での
酸素含有ガスの供給とを所定周期で交互に繰り返
すとか、あるいは酸素含有ガスを連続的に供給し
ながら、廃水を間歇供給して流入状態と流入停止
状態とを所定周期で交互に繰り返す等、酸素欠乏
工程と酸素富化工程を周期的に繰り返して活性汚
泥により廃水を処理する水処理方法に関する。 〔従来の技術〕 上記方法は、曝気処理と硝化還元処理とによつ
て生物学的酸素要求量の低減と窒素除去のいずれ
をも効率良く行わせようとするものであるが、従
来一般に、酸素含有ガスを単純に供給しており、
処理すべき廃水において、その生物化学的酸素要
求量や窒素濃度が異なる等、廃水の性状変化に伴
い、その処理効率が殊に脱窒効率が低下する欠点
があつた。 詳述すれば、前述の酸素欠乏工程では、 2NO- 3+5H2→N2+OH-+4H2O (3) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+4H2O (4) の反応が起り、そして、酸素供給量が適正に制御
された酸素富化工程では、 NH+ 4+2O2→NO- 3+2H+++2H2O (5) 2NH+ 4+3O2→2NO- 2+4H++2H2O (6) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O (7) の反応が起こることが知られており、第3図(1)の
ように曝気開始後DOが急上昇するときは(7)式の
反応は制御され、曝気工程終了時において多量の
NOx−Nが蓄積し、かつ酸素欠乏工程へ多量の
溶存酸素を持ち込む結果、この工程においても(3)
および(4)式の反応が抑制され、脱窒素が低下し、
NOx−Nの蓄積がおこる。また、第3図(2)のよ
うに曝気開始後のDO推移が曝気の終り部分にお
いて急上昇しないときには硝化反応が未完了であ
ることを示しており、NH+ 4の蓄積がおこる。こ
れらの種々の問題が生じていたのである。 酸素富化工程で前記(5)、(6)、(7)式が適正に進行
する為に前記の通り酸素供給量が適正に制御され
なければならない。 そこで従来技術を検すると、特開昭56−161892
号公報に示す技術、即ち単一処理槽で原水流入、
曝気、沈澱および処理水放流を繰返すに際して、
運転中において溶存酸素濃度または酸化、還元電
位等を検出することにより好気性処理に適量の調
整域をもつ一定目標の溶存酸素濃度になると、そ
れ以後は曝気を制御して前記一定目標の溶存酸素
が保てるように酸素導入量を調整し、硝化脱硝を
制御する非定常活性汚泥法が開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来例の方法では、溶存酸素濃度を目標値
なる一定となるように曝気を制御するものである
から、第3図について前述した如く、曝気開始後
DOが急上昇する時は次工程における脱窒率が低
下しNOx−Nの蓄積がおこり、この欠点を無く
すために、前記目標一定値の溶存酸素濃度に維持
する場合、前記(5)、(6)、(7)式の反応が充分に行わ
れたかどうかが不明で、この反応が不充分な状態
から酸素欠乏工程に移ると、硝化反応が未完了で
NH+ 4が蓄積する欠点のある事を本発明者は考え、
かかる欠点を除去して次工程での効率良く脱窒す
る技術を発明するに至つた。 本発明が解決しようとする技術的課題は、処理
廃水の性状変化にかかわらず、生物化学的酸素要
求量の低減、及び、窒素除去のいずれをも極めて
精度良く、かつ、効率良く行えるように酸素富化
工程中でのDO値の選択の仕方にある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記技術的課題を解決するために講じた技術的
手段は、酸素欠乏工程と酸素富化工程を周期的に
繰り返して活性汚泥により廃水を処理する水処理
方法において、酸素富化工程の開始から終了まで
の時間を100%としたときに、酸素富化工程の開
始から60乃至90%の時間内では溶存酸素濃度を
0.2〜1.1mg/に調節し、酸素富化工程の終了5
乃至30%手前の時間内では溶存酸素濃度を1.5
mg/以上に調節することである。 〔作 用〕 本発明によれば、酸素富化工程の開始から60乃
至90%の時間内においては、前記(5)、(6)、(7)式の
反応が進行し、酸素富化工程の終了5乃至30%手
前の時間内において溶存酸素濃度を1.5mg/に
する事は、前記(5)、(6)、(7)式の反応が終わるに近
づく事を意味し、これによつて次の酸素欠乏工程
における前記(3)、(4)式の反応を充分に行わせ易く
なるのである。 又、この終了側時間内においてDO値を1.5mg/
ならしめる時間が短いことと、このDO値が高
すぎないこととによつて、次の酸素欠乏工程での
DO値を不当に高らしめる事がないから、この酸
素欠乏工程における(3)、(4)式の反応を充分に行わ
せ易い。 〔発明の効果〕 溶存酸素濃度を上記の通り調節することによ
り、後述する実施例で説明の実験3〜6に見られ
るように酸素富化工程での硝化反応を、ほぼ100
%(厳密には94〜94.5%)完了できた。また、酸
素欠乏工程での脱窒反応もほぼ100%完了してお
り、酸素欠乏、酸素富化の両工程において硝化お
よび脱窒反応をほぼ100%完了でき、NH+ 4、
NO- 2、NO- 3の蓄積増加を排除できた。 したがつて、廃水の性状変化いかんにかかわら
ず、酸素富化工程での脱窒を、硝化処理に悪影響
を及ぼさない状態で促進でき、酸素欠乏工程での
窒素の除去と生物化学的酸素要求量の低減を極め
て精度良くかつ効率良く行うことができるに至つ
た。 〔実施例〕 次に、本発明方法の実施例を図面に基いて説明
する。 し尿や窒素分を含んだ有機性廃水を、供給管1
を通じて曝気槽2に供給すると共に、空気等の酸
素含有ガスを、ブロアー3、給気管4及びノズル
5を介して曝気槽2に供給するようにし、そし
て、供給管1及び給気管4夫々に設けた電磁式の
第1及び第2開閉弁6,7を、制御器8により所
定時間づつ背反的に開閉操作し、酸素含有ガスを
供給せずに所定量の廃水を供給する酸素欠乏工程
と、廃水の供給を停止して酸素含有ガスを供給す
る酸素富化工程とを繰り返し、生物化学的酸素要
求量を低減すると共に窒素分を除去する。尚、酸
素欠乏工程一回当りの廃水供給量の一例を示せ
ば、曝気槽2の容量の1/80程度であり、そして、
酸素欠乏工程及び酸素富化工程夫々の所要時間の
一例を示せば、前者が20分、後者が70分である。 曝気槽2からの処理済水を固液分離装置9に供
給し、分離した汚泥を返送路10を介して曝気槽
2に返送し、そして、分離液は、そのままあるい
は脱臭、殺菌等の後処理を施した後に放流する。
図中11は、撹拌機を示す。 前記給気管4に設けた流量計12からの信号
と、曝気槽2内に設けた溶存酸素濃度計13から
の信号を演算処理装置14に入力し、酸素富化工
程におけるその時点での酸素供給量Fiに基づく次
の酸素富化工程での酸素供給量Fi+1を、その時点
の酸素富化工程における終了側設定時間内での検
出溶存酸素濃度Cと飽和溶存酸素濃度Csとによ
る積分値 ∫te ti(Cs−C)dtに基いて算出設定し、その設定酸
素供給量Fi+1に基いて制御器15に指令信号を入
力し、制御器15からの信号により、給気管4に
設けた流量調節弁16に対するモータ17を自動
的に駆動して酸素供給量を制御し、曝気槽2での
曝気処理と脱窒処理のいずれをも良好に行わせ
る。 即ち、演算処理装置14において、上記積分値
∫te ti(Cs−C)dt、曝気槽2の型式や形状によつて
定められる定数ψ、及び、酸素供給量が適正な状
態である時の所定の面積値S☆に基づく式 Fi+1=Fi〔∫te/ti(Cs−C)dt/S☆〕〓 (1) te:酸素富化工程の所要時間(例えば70分) ti:酸素富化工程の開始後からの任意設定時間
(例えば56分) が予めプログラムされており、検出溶存酸素濃度
Cを代入することにより、次工程での酸素供給量
Fi+1が設定されるのである。 この検出溶存酸素濃度Cは刻々と変化するもの
であり、例えば、毎分ごとに溶存酸素濃度を検出
し、その検出溶存酸素濃度(C1、C2……、Cte−
ti)を代入し、それらの毎分ごとの積分値の総和
から上記積分値を求めるものである。 ∫te ti(Cs−C)dt=∫ti+1 ti(Cs−C)dt ∫ti+2 ti+1(Cs−C2)dt+…… +∫te te-1(Cs−Cte−ti)dt (2) 次に、(1)式の導入過程について説明する。 即ち、前述の酸素欠乏工程では、 2NO- 3+5H2→N2+2OH-+4H2O (3) NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O の反応が起り、そして、酸素供給量が適正に制御
された酸素富化工程では、 NH+ 4+2O2→NO- 3+2H++H2O (5) 2NH+ 4+3O2→2NO- 2+4H++2H2O (6) 2NO- 2+3H2→N2+2OH-+2H2O (7) の反応が起ることが知られており、上記(7)式によ
る反応を効率良く行わせて脱窒率の向上を図り、
かつ、(5)及び(6)式による硝化をも効率良く行せる
ためには酸素富化工程の開始かれ終了までの時間
を100%としたときに、酸素富化工程の開始から
60乃至90%の時間内では溶存酸素濃度を0.2〜
1.1ppmに調節し、酸素富化工程の終了5乃至30
%手前の時間内では溶存酸素濃度を1.5ppm以上
に調節する必要があることがわかつた。この結果
に基いて95%以上の脱窒率が得られた場合につい
てグラフ化すると第2図イに示す結果が得られ、
それにより前記所定の面積値S☆が求められるの
である。そして、上記(1)式に基いて酸素供給量を
制御する結果、第2図のロに示すように、酸素供
給量が過剰の場合には、積分値 ∫te ti(Cs−C)dtが面積値S☆よりも小さくなつて
次工程の酸素供給量Fi+1がその時点の酸素供給量
Fiよりも自ずと減少され、他方、第2図のハに示
すように、酸素供給量が不足の場合には、積分値
∫te ti(Cs−C)dtが面積値S☆よりも大きくなつて
次工程の酸素供給量Fi+1がその時点の酸素供給量
Fiよりも自ずと増加され、いずれにおいても酸素
供給量が適正になるように制御されるのである。 次に、水質の異なる廃水に対して供給量を任意
に設定して酸素含有ガスを供給した場合の実験例
を示す。酸素含有ガスの供給量Fの変化と廃水中
の溶存酸素濃度Cの変化について測定したとこ
ろ、実験1ないし3夫々において第3図に示すグ
ラフが得られた。また、実験1乃至6について
は、酸素富化工程での溶存酸素濃度の経時変化パ
ターンの異なるものにつき、夫々の処理水質にお
ける全窒素除去率と硝化率について、下表に示す
結果が得られた。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸素欠乏工程と酸素富化工程を周期的に繰り
返して活性汚泥により廃水を処理する水処理方法
において、酸素富化工程の開始から終了までの時
間を100%としたときに、酸素富化工程の開始か
ら60乃至90%の時間内では溶存酸素濃度を0.2〜
1.1mg/に調節し、酸素富化工程の終了5乃至
30%手前の時間内では溶存酸素濃度を1.5mg/
以上に調節することを特徴とする水処理方法。 2 その時点における酸素富化工程での酸素含有
ガス供給量Fiに基づく次の酸素富化工程での酸素
含有ガス供給Fi+1をその時点の酸素富化工程にお
ける終了側設定時間内での検出溶存酸素濃度と特
定値とによる積分値に基づいて制御することを特
徴とする特許請求の範囲第1項に記載の水処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP763683A JPS59132998A (ja) | 1983-01-19 | 1983-01-19 | 水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP763683A JPS59132998A (ja) | 1983-01-19 | 1983-01-19 | 水処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59132998A JPS59132998A (ja) | 1984-07-31 |
JPS6316200B2 true JPS6316200B2 (ja) | 1988-04-07 |
Family
ID=11671311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP763683A Granted JPS59132998A (ja) | 1983-01-19 | 1983-01-19 | 水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59132998A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6154296A (ja) * | 1984-08-24 | 1986-03-18 | Suido Kiko Kk | 汚水処理方法 |
AU595177B2 (en) * | 1984-12-21 | 1990-03-29 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation | Nitrification/denitrification of waste material |
JPS62152598A (ja) * | 1985-12-26 | 1987-07-07 | Kurita Water Ind Ltd | 有機性廃水の処理方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5732790A (en) * | 1980-08-07 | 1982-02-22 | Sumitomo Jukikai Envirotec Kk | Treatment of waste water |
-
1983
- 1983-01-19 JP JP763683A patent/JPS59132998A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5732790A (en) * | 1980-08-07 | 1982-02-22 | Sumitomo Jukikai Envirotec Kk | Treatment of waste water |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59132998A (ja) | 1984-07-31 |
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