JPS6315655Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、弗素樹脂製ダイアフラムにゴム等か
らなる弾性体を重ね合せてなるダイアフラム弁体
において、ダイアフラムの周縁部突起の上部に位
置する弾性体の周縁部下面に、弾性体よりも硬度
が高いライナーを介在することによつて締付け圧
力で弾性体の周縁部が永久変形することを防止し
たダイアフラム弁体に関するものである。

第１図に基づいて本考案の構成を説明すると、
弗素樹脂製ダイアフラム１の中央部の突出部２に
ボルト３の頚部を埋設し、突出部２の下面および
ダイアフラム１の周縁部下面に突起４，５を設け
る。この突起４，５は液体をシールするタツチラ
インである。

そして、各種のゴム等よりなる弾性体６の中央
部上方には張出部７が形成され、その張出部７に
ダイアフラム１の突出部２を嵌合する孔８が設け
られ、弾性体６の周縁部下面には切欠部９を形成
して、弾性体６よりも硬度が高いライナー１０を
切欠部９内に嵌合し、好ましくはその嵌合面を接
着剤にて接合する。

なお、弾性体６よりも硬度が高いライナー１０
としては、硬度がゴム等の弾性体よりも硬い硬度
ASTM“Ｄ”スケール60〜70程度の硬度を有す
る、例えばアスベスト板、パルプ板、プラスチツ
クス等がよい。

また、弁体の周縁部における弾性体６とライナ
ー１０との厚さの比は、ほぼ１：１程度が最もよ
いものであり、そのライナー１０の厚みは約３〜
７mm程度が最も好ましいものである。

そして、弗素樹脂製ダイアフラム１と弾性体６
とを重ね合わせて本考案のダイアフラム弁体を形
成する。

以上のべたとおり、本考案のダイアフラム弁体
は、弗素樹脂製ダイアフラム１に弾性体６を重ね
合わせ、ダイアフラム１の周縁部突起５の上部に
位置する弾性体６の周縁部下面に弾性体６よりも
硬度が高いライナー１０を介在してあるので、例
えば第２図に示すようにダイアフラムバルブに組
み込み使用したときにも、弾性体の周縁部がダイ
アフラムの突起に加わる圧縮荷重の反力によつて
も永久変形することがなく、従つて、ダイアフラ
ムの面圧が低下することがないので液漏れを完全
に防止できる効果を有する。第３図は第２図のダ
イアフラムバルブのダイアフラムの周縁部の拡大
図である。

しかし、従来のダイアフラム弁体は第４図に拡
大図として示すように、本考案の特徴とする弾性
体よりも硬度が高いライナー１０がダイアフラム
１と弾性体６との間に介在してないので、弾性体
の周縁部が締付圧力とダイアフラムの突起に加わ
る圧縮荷重の反力とにより永久変形するので、締
付け圧力が低下し漏液するという欠点があつた。

本考案のダイアフラム弁体は第４図に示すよう
な従来のダイアフラム弁体を第３図に示すよう
に、ライナー１０を介挿することにより改良した
もので、第４図に示すような従来品に比べて優れ
たシール効果を有するので、例えばダイアフラム
バルブ等に応用できるものであり産業上極めて有
用なダイアフラム弁体である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のダイアフラム弁体の断面を示
す説明図、第２図は本考案のダイアフラム弁体を
組込んだダイアフラムバルブの断面を示す説明
図、第３図は第２図のダイアフラム弁体の一部拡
大図、第４図は同従来品の説明用一部拡大図であ
る。 １……弗素樹脂製ダイアフラム、２……突出
部、３……ボルト、４，５……突起、６……弾性
体、７……張出部、８……孔、９……切欠部、１
０……ライナー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弗素樹脂製ダイアフラム１の中央部の突出部２
   にボルト３の頭部を埋設し、この突出部２および
   ダイアフラム１の周縁部に突起４，５を設け、ゴ
   ム等から成る弾性体６の中央の張出部７にダイア
   フラム１の突出部２を嵌合する孔８を設け、ダイ
   アフラム１の周縁部突起５の上部に位置する弾性
   体６の周縁部下面に、切欠部９を形成し、該切欠
   部９に弾性体６よりも硬度が高い板状体よりなる
   ライナー１０を介在して弗素樹脂製ダイアフラム
   １に弾性体６の重ね合わせたことを特徴とするダ
   イアフラム弁体。