JPS6315653B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフレキシブルデイスクや磁気テープに
データを記録再生する磁気ヘツド組立体に関する
ものである。

近年、磁気記録技術の進歩は目覚ましく、フレ
キシブルデイスク装置などの情報機器の記録密度
の向上は著しい。

高密度化の手段として、トラツク当りの線記録
密度を上げる方法と共に、トラツク密度を上げる
方法がとられる。一例として、情報処理装置のフ
アイルとして利用される交換媒体形のフレキシブ
ルデイスク装置に於ても、このトラツク密度の向
上は急で、小型機に於て、在来、１インチ当りの
トラツク数（以下TPIと称す）は48TPIが標準で
あつたが、昨今は96TPIが増加しつつあり、この
傾向は増々進みつつある。

さて、ここで一つの問題は、トラツク密度が変
ると装置全体が変り、新しい96TPIの装置で記録
された媒体が、在来の48TPIの装置で再生或は記
録されるという流用が困難な為、それぞれの媒体
はそれぞれの装置でのみ使用されているのが現状
である。48TPIの装置及び96TPIの装置で記録さ
れた媒体が相互に記録し、再生できれば、そのメ
リツトは経済的に非常に大きい。

本発明は、この点を解決すべく磁気ヘツド組立
体に於ける消去ヘツドの働きに着目したもので、
以下にフレキシブルデイスク装置用の磁気ヘツド
組立体の一例をもつて説明する。

第１図は従来用いられているフレキシブルデイ
スク装置用磁気ヘツド組立体の媒体摺動面の平面
図である。１は記録再ヘツドコアで、記録再生ギ
ヤツプ２を有している。３は消去ヘツドコアで、
消去ギヤツプ４を有し、記録再生ヘツドコアの両
側に配置され、トラツク位置ずれ発生により記録
再生ギヤツプ２がノイズ分を捨うのを防ぐため、
記録時に消去ヘツドコア３を励磁して記録トラツ
ク側面を一率に消去し、記録データ周辺のノイズ
を消去する役目をなす。５，６は非磁性スペーサ
で媒体摺動面を形成する。７，８はスライドシユ
ーで、ヘツドコア１，３、非磁性スペーサ５，６
を保持し、且つ媒体摺動面を形成する。

現在、トラツク密度を向上させる場合、ヘツド
組立体を媒体上に位置決めするステツピングモー
タ等、位置決め機構の位置決めピツチを細かくし
て、これに合せてヘツド組立体の記録再生ヘツド
コア１及び消去ヘツドコア３のトラツク幅を減少
させている。すなわちトラツク密度が倍になれ
ば、記録再生ヘツドコア１及び消去ヘツドコア３
のトラツク幅を約半分にしている。そしてこれら
ヘツド組立体はそれぞれのフレキシブルデイスク
装置に独立して採用されている。

トラツク幅の相違する装置あるいは媒体との互
換性については、従来では、同じ媒体特性すなわ
ち同じ線記録密度において書込まれた48TPIの情
報を、96TPIの装置で読取ることは可能である。
これは48TPIのトラツクの中心位置は96TPIの偶
数トラツクの中心位置と一致させてあるためであ
る。

しかしながら、96TPIの装置で記録された情報
を48TPIの装置で再生することは従来不可能であ
つた。これは、たとえば偶数トラツクのみに
96TPIで情報を記録しても、実効情報トラツク幅
が1/2であることは特に支障ないとしても、奇数
トラツク位置にある旧情報など種々のノイズを
48TPIの広幅のヘツドで読取つてしまい、妨害ノ
イズとなつて信号対雑音比を低下させてしまうか
らである。

第２図は本発明の具体例を示すフレキシブルデ
イスク装置用ヘツド組立体の媒体摺動面の平面
図、第３図はそのヘツド組立体のコア組立部分の
斜視図である。

本例は48TPIと96TPIのトラツク密度の記録再
生を一つのヘツド組立体で実現するもので、１は
96TPI用のトラツク幅に設定された記録再生ヘツ
ドコア、３ａは96TPI及び48TPI記録時に励磁さ
れる消去ヘツドコアで、４ａはその消去ギヤツプ
である。３ｂは48TPI記録時のみに励磁される消
去ヘツドコアで、消去ギヤツプ４ｂを有し、第２
図に示すとおり消去ヘツドコア３ａの外側に配置
される。

第３図に於て、記録再生ヘツドコア１は、記録
再生コイル９を装置し、閉路コア１０を接着して
磁気回路が構成される。同じく、消去ヘツドコア
３ａは、消去コイル１１を装着して閉路コア１３
を接着し、また消去ヘツドコア３ｂは消去コイル
１２を装着して閉路コア１４を装着して、それぞ
れの磁気回路を構成する。

このヘツド組立体は、トラツク位置決め機構で
あるステツピングモータにより、デイスク直径方
向に位置決め移動される。

第４図は本発明のヘツド組立体による記録再生
状態を説明する図で、本発明ヘツド組立体を
96TPI用に使用する場合、記録時は、第４図ａに
示すように、記録データ信号１５の密度が高い
為、消去ヘツドが隣接のデータ信号を消去するこ
とを避ける目的で、消去ヘツドコア３ａのみを動
作させ、トラツクの更に外側にある消去ヘツドコ
ア３ｂは励磁しない。

本発明ヘツド組立体を48TPI用に使用する場
合、記録時は同図ｂに示すように、消去ヘツドコ
ア３ａ，３ｂを同時に励磁しつつ記録再生ヘツド
コア１で記録する。これを48TPI専用機で再生す
る場合、48TPI専用機で記録したデータ信号に比
べて、トラツク幅が狭くなる分出力が低下する
が、一定以上の出力信号があれば良く、しかも本
発明ヘツド組立体で48TPI用に記録した場合、
48TPI専用機の広い幅の再生ヘツドに接触するデ
イスク上は、上記消去ヘツドコア３ａ，３ｂによ
り広く消去されているため、この広幅の再生ヘツ
ドにはノイズ成分は再生されず、信号対雑音比の
劣化は約半分にとどまり、通常の48TPI専用機と
して何等問題ない範囲である。

第５図は、本発明の別の実施例のヘツドコア部
分のみを示す図で、第６図はそのコア部分の斜視
図である。

この実施例は、消去ヘツドコア３ａのみを励磁
する96TPI使用時に、消去ヘツドコア３ｂにも磁
束が流れ込んで消去ギヤツプ４ｂに強い磁界が発
生し、96TPIの隣接トラツクのデータを消去して
しまうことを防ぐためのもので、両消去ヘツドコ
ア３ａ，３ｂのギヤツプ４ａ，４ｂが一直線上に
並ばないように、消去ヘツドコア３ａのギヤツプ
４ａより外側の消去ヘツドコア３ｂを記録再生ヘ
ツトコア１から離して位置させることにより、外
側の消去ヘツドコア３ｂのギヤツプ４ｂの外部磁
界に対する磁気抵抗を相対的に大きくしたもので
ある。

以上のように、本発明によれば、ヘツド組立体
の消去ヘツド切換によつて、トラツク密度の異る
装置間での媒体の流用が容易に実現可能となり、
高トラツク密度装置と在来の低トラツク密度装置
とを混用することができる為、経済的効果は大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来用いられているフレキシブルデイ
スク装置用ヘツド組立体の媒体摺動面の平面図、
第２図は本発明の具体例を示す同様の平面図、第
３図はそのヘツド組立体のコア組立部分の斜視
図、第４図は本発明のヘツド組立体の記録再生状
態を説明する図、第５図は本発明の他の実施例を
示すコア部のみ平面図、第６図は同斜視図であ
る。 図中、１は記録再生ヘツドコア、２は記録再生
ギヤツプ、３ａ，３ｂは消去ヘツドコア、４ａ，
４ｂは消去ギヤツプ、９は記録再生コイル、１
１，１２は消去コイル、１０，１３，１４は閉路
コアである。なお、図中同一符号は同一又は相当
部分、相当機能を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １組の記録再生ヘツドコアとその両側に消去
   用ヘツドコアとを有するデータ記録再生用磁気ヘ
   ツド組立体において、磁気記録媒体上で消去され
   る実効幅を変化させるために、記録再生ヘツドコ
   アの両側に設けられた２対の消去ヘツドギヤツプ
   のうち内側の１対のみ励磁するか、２対とも励磁
   するかを電気的に切換える構成にしたことを特徴
   とする磁気ヘツド組立体。 ２ 特許請求の範囲１項の磁気ヘツド組立体にお
   いて、内側の１対の消去ヘツドギヤツプと外側の
   １対の消去ヘツドギヤツプが一直線に並ばないよ
   う、0.2mm以上ずらせたことを特徴とする磁気ヘ
   ツド組立体。