JPS631482B2 - - Google Patents

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JPS631482B2
JPS631482B2 JP6697082A JP6697082A JPS631482B2 JP S631482 B2 JPS631482 B2 JP S631482B2 JP 6697082 A JP6697082 A JP 6697082A JP 6697082 A JP6697082 A JP 6697082A JP S631482 B2 JPS631482 B2 JP S631482B2
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pressure
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JP6697082A
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Tadao Fujita
Shin Taniguchi
Ichiro Hiraiwa
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Publication of JPS58184402A publication Critical patent/JPS58184402A/ja
Publication of JPS631482B2 publication Critical patent/JPS631482B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明はボイラ系における缶水の濃縮化に伴
う水管中のスケール付着状態を連続的に自動計測
するためのスケール付着状態計測装置に係わり、
特に、加熱制御のための断続制御における1回の
加熱期間が、水管中のスケール付着の進行に伴つ
て増大するという現象に基づいて、水管中のスケ
ール付着状態を計測するようにしたスケール付着
状態計測装着に関するものである。
一般に、ボイラ系を長時間運転すると、缶水が
濃縮化されるので、缶水中に含まれるカルシユウ
ム、マグネシユウム、シリカ等の不純物濃度が増
大し、これが水管内面に析出付着してスケールに
成長するものである。そして、スケールが熱の不
良導体であるために、スケールの付着はボイラ系
の熱交換の効率を低下させるばかりか、水管を高
温度に至らしめ、ついには、焼損をも招くことが
知られている。
而して、かかる不都合に対処するためには、水
管中のスケール付着状態を定期的な目視観測によ
り確認し、スケール付着がある程度進行したとき
には、水管に通薬してスケールを溶解除去するこ
とが行われている。
しかしながら、スケール付着状態を目視観測す
るためには、ボイラ系の運転を停止させ、一旦、
缶水をブローしてから水管内部を観測しなければ
ならず、手間のかかる作業を伴うものであつた。
而して、かかる作業は往々にして懈怠され、結
果的に、スケールの異常な成長を見過し、ついに
は、水管を焼損に至らしめ、復旧に多大の時間と
労力を費すことがしばしばであつた。
また、ボイラ系の運転停止を伴う作業である以
上、スケール付着状態の目視観測作業は、その頻
度において著しい制約を受けるので、連続計測に
はほど遠いものであり、スケール付着の進行を正
確に把握することは困難であつた。
したがつて、従前のボイラ系では、水管中のス
ケール付着状態を高精度に、かつ、連続的に自動
計測することができず、而して、スケールを除去
すべき時期を正確に把握することができず、スケ
ールの異常な成長を許し、水管の焼損を招く危険
性が極めて大であるという欠点があつた。
この発明の目的は、上記従来技術に基づく水管
中のスケール付着状態の計測の問題点に鑑み、缶
水の濃縮化に伴つて増大する加熱期間に基づい
て、蒸気負荷に係わりなく、缶水の濃縮状態を表
わす評価値を算出し、缶水の全部を新鮮水に置換
(以下、完全ブローという)した直後における上
記評価値が特定値以上であることに基づいてスケ
ール付着状態を判別することにより、上記欠点を
除去し、高精度に、しかも、実質上連続的にスケ
ール付着状態を自動計測することができるボイラ
系におけるスケール付着状態計測装置を提供せん
とするものである。
上記目的に沿うこの発明の構成は、ボイラ中の
蒸気圧が上限蒸気圧から下限蒸気圧に到達するま
での基準圧力降下期間と、該蒸気圧が下限蒸気圧
から上限蒸気圧に到達するまでの基準圧力上昇期
間とをそれぞれ計測し、その計測結果に基づい
て、評価値演算部でもつて蒸気負荷に係わりな
く、缶水濃縮状態を表わす特定の評価値を算出
し、完全ブローが実行された後、最初に算出され
る評価値が特定の参照評価値以上であることをス
ケール付着状態判定部でもつて判別して、スケー
ル付着状態信号を表示部に供給し、スケール付着
状態に至つたことを表示するようにしたことを要
旨するものである。
第1図以下に基づいてこの発明の実施例の構成
及び動作を説明すれば以下の通りである。
第1図は、この発明の実施例における蒸気圧検
出部、加熱制御部、基準圧力降下期間検出部、基
準圧力上昇期間検出部の各構成を示すブロツク図
である。同図において、ボイラAは側壁aで囲ま
れ、その内周に沿つて多数の水管bが立設され、
該水管bの上部は環状に連結されて上部管寄せc
を形成する。
ボイラAの上壁dには、モータeに連動するブ
ロアfと、燃料バルブgを介して図示しない燃料
タンクに連通する燃料管hに接続された燃料噴出
棒iと、電極棒jとが隣接配置され、これらをブ
ロアfに連通する風道1でもつて囲んで燃料室m
に開口するバーナBが形成される。
上部管寄せcからは、連通管nと蒸気管oが延
びて、それぞれ圧力センサ1aと図示しない蒸気
負荷とに接続される。
蒸気圧検出部1は圧力センサ1aと、これに後
続する第一、第二のコンパレータ1b,1cと、
参照電圧源1d,1eとから成る。
加熱制御部2は、そのセツト端子が第一のコン
パレータ1bに接続され、そのリセツト端子がイ
ンバータ2aを介して第二のコンパレータ1cに
接続された第一のフリツプフロツプ2bと、該フ
リツプフロツプ2bの正相出力端子にドライバ2
cを介して接続された第一のリレー2dと、第一
のコンパレータ1bに接続された単安定マルチバ
イブレータ2eと、そのセツト端子が該マルチバ
イブレータ2eの出力端子に接続され、そのリセ
ツト端子がインバータ2aの出力端子に接続され
た第二のフリツプフロツプ2fと、該フリツプフ
ロツプ2fの正相出力端子にドライバ2gを介し
て接続された第二のリレー2hとから成る。
更に、モータe、電極棒j、燃料バルブgから
延びる給電線q,s,tはそれぞれ第一のリレー
2dのメーク接点r1,r′1、第二のリレー2hのメ
ーク接点r2を通じて図示しない電源に接続され
る。
基準圧力降下期間検出部3は、そのセツト端子
が第二のコンパレータ1cに接続され、そのリセ
ツト端子が第一のコンパレータ1bに接続され、
更に、その正相出力端子が制御信号出力端子に
接続されたフリツプフロツプ3aから成る。
基準圧力上昇期間検出部4は、そのセツト端子
がインバータ4aを介して第一のコンパレータ1
bに接続され、そのリセツト端子がインバータ4
bを介して第二のコンパレータ1cに接続され、
更に、その正相出力端子が制御信号出力端子に
接続されたフリツプフロツプ4cから成る。
第2図は、連通管n内の蒸気圧、即ち、圧力セ
ンサ1aが出力する蒸気圧信号の経時変化(A)と、
第二のコンパレータ1cの出力信号(B)と、第一の
コンパレータ1bの出力信号(C)と、加熱制御部2
中の第一のフリツプフロツプ2bの「1」「0」
状態(D)と、同部中の第二のフリツプフロツプ2f
の「1」「0」状態(E)と、基準圧力降下期間検出
部3中のフリツプフロツプ3aの「1」「0」状
態(F)と、基準圧力上昇期間検出部4中のフリツプ
フロツプ4cの「1」「0」状態(G)とを対比
して示す波形図である。
上記の構成において、連通管n内の蒸気圧、即
ち、上部管寄せc内の蒸気圧が上限蒸気圧に到達
し、圧力センサ1aが出力する蒸気圧信号S1が第
2図A,aに示すように、上限蒸気圧に対応する
上限設定値Hに到達すると、第二のコンパレータ
1cに供給される蒸気圧信号S1が参照電圧源1e
から供給される上限設定値Hに対応するる参照電
圧に到達するので、第2図B,bに示すように、
該コンパレータ1cの出力は「1」に反転して上
限蒸気圧信号S2を供給し、かかる「0」から
「1」への反転信号を受けてインバータ2aは
「1」から「0」への反転信号を第一のフリツプ
フロツプ2bのリセツト端子に供給し、第2図
D,cに示すように、これをリセツトする。
而して、該フリツプフロツプ2bの正相出力は
「0」となり、インバータ2cを介して第一のリ
レー2dは非励磁状態に移行するので、接点r1
r′1が開成し、給電線q,sを通じての電源供給
が断たれ、ブロアfは送風を停止し、電極棒jは
火花放電を停止する。このとき、インバータ2a
からの反転信号は第二のフリツプフロツプ2fの
リセツト端子にも供給され、第2図E,dに示す
ように、これをリセツトする。
而して、該フリツプフロツプ2fの正相出力は
「0」となり、インバータ2gを介して第二のリ
レー2hも非励磁状態に移行するので、接点r2
開成し、給電線tを通じての電源供給が断たれ、
燃料バルブgが閉成する。
かかる状態では、ブロアfによる送風も、火花
放電による着火も行われず、燃料供給も断たれ、
バーナBが消火状態となる。
バーナBが消火状態となつた後、時間が経過す
ると、蒸気圧は熱的な過渡現象により僅かに上昇
してからボイラの温度低下に伴つて減少するの
で、蒸気圧信号S1は第2図A,eに示すように、
一旦増大してから、同図A,fに示すように、直
線的に減少する。
そして、この間に、前記上限蒸気圧信号S2とし
ての「0」から「1」への反転信号を、そのリセ
ツト端子に受けて、第2図G,gに示すように、
フリツプフロツプ4cがリセツトされ、しかる
後、蒸気圧信号S1が第2図A,hに示すように、
上限設定値Hを横切る時点で、第二のコンパレー
タ1cの出力信号が、第2図B,iに示すよう
に、「1」から「0」に反転し、かかる反転信号
をそのリセツト端子に受けて、第2図F,jに示
すように、フリツプフロツプ3aがセツトされ
る。
蒸気圧信号S1の降下が続行し、第2図A,kに
示すように、下限設定値Lまで減少すると、今度
は、第一のコンパレータ1bに供給される蒸気圧
信号S1が参照電圧源1dから供給される下限設定
値Lに対応する参照電圧に到達するので、該コン
パレータ1bの出力は、第2図C,lに示すよう
に、「0」に反転して下限蒸気圧信号S3を供給し、
第2図D,mに示すように、第一のフリツプフロ
ツプ2bがセツトされ、第一のリレー2dが励磁
状態に移行し、ブロアfを始動させて、風道1内
を空気パージする。
同時に、第二のコンパレータ1bからの「0」
への反転信号は、フリツプフロツプ3aのリセツ
ト端子にも供給されるので、該フリツプフロツプ
3aは、第2図F,nに示すように、リセツトさ
れる。
而して、上記動作において、フリツプフロツプ
3aが「1」になつている期間は、ボイラの蒸気
圧が上限蒸気圧から下限蒸気圧に降下するまでの
期間、即ち、基準圧力降下期間t2を表わすもので
あり、該「1」は基準圧力降下期間検出信号S4
して出力される。
更に付言すれば、かかる動作において、第一の
フリツプフロツプ2bが「0」になつている期間
t′2は、第2図A,a,e,h,fに示すように、
蒸気圧が上限蒸気圧を越えて上昇した後に降下し
て下限蒸気圧に至るまでに要する時間を表わすも
のであるが、同図A,eに示す圧力上昇分は一般
に僅小であるので、該期間t′2は蒸気圧が予め設
定されたボイラ系固有の上下限蒸気圧の間を降下
するに要する基準圧力降下期間t2に実質的に等し
いものである。
前述のように、ブロアfが始動する際における
第一のコンパレータ1bからの反転信号、即ち、
下限蒸気圧信号S3は単安定マルチバイブレータ2
eにも供給されて、これをトリガし、準安定状態
に移行させ、該マルチバイブレータ2eが安定状
態に復帰する時点で、第2図E,oに示すよう
に、第二のフリツプフロツプ2fがセツトされ
る。
すると、第二のリレー2hが励磁状態となり、
接点r2が閉成して、燃料バルブgに給電線tを通
じて電源が供給されるので、該バルブgが開い
て、燃料噴出棒iから燃料が噴出し、バーナBが
燃焼状態に移行する。
而して、上記動作において、第2図Eに示すよ
うに、フリツプフロツプ2fが「0」になつてい
る期間は加熱停止期間T2であり、更に、ブロア
fが始動してから燃料バルブgが開くまでの期間
tpは風道1内部に空気をパージして、バーナBを
確実に着火させるために必要なプリパージ期間で
ある。
しかるところ、かかるプリパージ期間tp中に
も、第2図A,pに示すように、蒸気圧信号S1
減少し、バーナBが燃焼状態に移行するまでに
は、第2図A,qに示すように、最小値LLまで
減少し、しかる後、バーナBが燃焼を開始する
と、ボイラの温度上昇に伴つて、第2図A,rに
示すように直線的に増大する。
増大する蒸気圧信号S1が、第2図A,sに示す
ように、再び、下限設定値Lに到達すると、第2
図C,tに示すように、第一のコンパレータ1b
の出力信号が「1」に反転し、同図G,uに示す
ように、フリツプフロツプ4cがセツトされる。
バーナBの燃焼状態が継続すると、蒸気圧は上
昇し続け、蒸気圧信号S1はやがて、第2図A,v
に示すように、上限設定値Hに到達し、第2図
b,c,d,gを参照した前記説明と同様に作動
し、第2図b′,c′,d′,g′に示すように、第一、
第二のフリツプフロツプ2b,2f及びフリツプ
フロツプ4cが共にリセツトされる。
而して、上記動作において、フリツプフロツプ
4cが「1」になつている期間は、ボイラの蒸気
圧が下限蒸気圧から上限蒸気圧に上昇するまでの
期間、即ち、基準圧力上昇期間t1を表わすもので
あり、該「1」は基準圧力上昇期間検出信号S6
して出力される。
そして、第2図Eに示すように、フリツプフロ
ツプ2fが「1」になつている期間は加熱期間
T1である。
一般に、蒸気負荷が変動すると、第2図A,f
に示す蒸気圧の降下勾配が変化し、プリパージ期
間tp中の蒸気圧変化分も増減するので、加熱停止
期間T2、加熱期間T1の各々の始点、終点におけ
るボイラ系の内部エネルギーの差は、蒸気負荷に
従つて増減するものである。
しかるに、基準圧力降下期間t2、基準圧力上昇
期間t1のように、蒸気圧が予めボイラ系固有に設
定された上下限蒸気圧間を変化する際には、該期
間t2,t1の各々の始点、終点におけるボイラ系の
内部エネルギーの差は一定であり、蒸気負荷の影
響を受けることはない。
そして、共に蒸気負荷の影響を受けることのな
い基準圧力降下期間t2と基準圧力上昇期間t1を用
いて缶水濃縮状態の評価値を算出し、更に、該評
価値に基づいてスケール付着状態を判別するため
の実施例の構成を示すブロツク図が第3図であ
る。
同図において、基準圧力降下期間計測部5、基
準圧力上昇期間計測部6の各々はクロツクパルス
発振器と、ゲートと、カウンタとを含むタイムイ
ンターバル計数回路から成り、該計測部5,6の
入力端子はそれぞれ基準圧力降下期間検出部3、
基準圧力上昇期間検出部4の制御信号出力端子
,に接続される。
該計測部5,6の各出力端子は評価値演算部7
の入力端子に接続され、該計測部5,6及び該演
算部7と制御部8の間には、制御信号線8a,8
b,8cが結線され、更に、該制御部8と基準圧
力降下期間検出部3の制御信号出力端子との間
には、制御信号線8dが結線される。
評価値演算部7には、デイジタルアナログ変換
部9が後続し、該演算部7からは、該変換部9に
対して制御信号線7aが延びる。
デイジタルアナログ変換部9には、スケール付
着状態判定部10が後続し、該判定部10は、そ
の非反転入力端子がデイジタルアナログ変換部9
の出力端子に接続され、その反転入力端子がポテ
ンシヨメータ10aを介して電源に接続され、更
に、その出力端子がアンドゲート10bの一つの
入力端子に接続されたコンパレータ10cと、そ
の入力端子に制御信号線7aが接続され、その正
相出力端子がアンドゲート10bの一つの入力端
子に接続された単安定マルチバイブレータ10d
と、そのリセツト端子が該マルチバイブレータ1
0dの正相出力端子に接続され、そのセツト端子
が完全ブロースイツチ11に接続され、更に、そ
の正相出力端子がアンドゲート10bの一つの入
力端子に接続されたフリツプフロツプ10eとか
ら成り、完全ブロースイツチ11は図示しない完
全ブロー検出装置により駆動されて、あるいは、
運転員に操作されて、完全ブロー実行時に閉成す
るスイツチである。
そして、アンドゲート10bの出力端子は警報
表示部12の入力端子に接続される。
上記構成において、先ず、バーナBが消火状態
に移行する際には、基準圧力降下期間検出部3中
のフリツプフロツプ3aが「1」となり、第2図
Fに示す波形をもつ基準圧力降下期間検出信号S4
が制御信号出力端子及び信号線8dを介して制
御部8に供給され、これを初期状態にリセツトす
る。このとき、同じ基準圧力降下期間検出信号S4
が基準圧力降下期間計測部5にも供給されるの
で、該計測部5は該検出信号S4が「1」である期
間、即ち、基準圧力降下期間t2にわたつて、内蔵
するゲートを開き、クロツクパルスをカウンタで
もつて計数し、該期間t2をデイジタル符号で表わ
して成る基準圧力降下期間信号S5を出力する。
続いて、バーナBが燃焼状態に移行する際に
は、基準圧力上昇期間検出部4中のフリツプフロ
ツプ4cが「1」となるので、第2図Gに示す波
形をもつ基準圧力上昇期間信号S6が基準圧力上昇
期間計測部6に供給される。
これを受けて、該計測部6は、該検出信号S6
「1」である期間、即ち、基準圧力上昇期間t1
わたつて前記同様に計数動作を実行し、該期間t1
をデイジタル符号で表わしてなる基準圧力上昇期
間信号S7を出力するとともに、該期間t1の終了時
点にて、制御信号線8bを通じて計数完了信号S8
を制御部8に対して供給する。
制御部8は計数完了信号S8を受けると、制御信
号線8cを通じて入力指令信号S9を評価値演算部
7に対して供給する。
更に、これを受けて評価値演算部7は、基準圧
力降下期間計測部5、基準圧力上昇期間計測部6
の各々から基準圧力降下期間信号S5と基準圧力上
昇期間信号S7の双方をロードする。かかるロード
のための動作時間を待つて制御部8は、制御信号
線8aを通じて各計測部5,6にリセツトパルス
S10を送り、これらを初期状態に復帰させて次周
期の計測に備える。
この間に、評価値演算部7は、すでにロードさ
れている、基準圧力降下期間信号S5と基準圧力上
昇期間信号S7の各々により表わされる基準圧力降
下期間t2と、基準圧力上昇期間t1とを変数とし
て、 K=1/(1/t1)+(1/t2) ……………(1) なる演算式に従つて演算処理を実行し、評価値K
を算出し、演算処理が終了したときは、これをデ
イジタル符号で表わして成る濃縮状態評価値信号
S11を出力するとともに、制御信号線7aを通じ
て演算完了信号S12をデイジタルアナログ変換部
9に送る。
上記演算式(1)は以下の関係から導出されるもの
である。
即ち、一般に、断続制御のボイラ系では、蒸気
負荷(蒸発量)Wと基準圧力上昇期間t1、基準圧
力降下期間t2との間には、 W=Wmax−CV/t1=CV/t2−CR …………(2) CV=UH−UL/ISM−IW …………(3) CR=QR/ISM−IW …………(4) 但し、Wmax=ボイラ系固有の最大蒸発量 UH=上限蒸気圧におけるボイラ系
の内部エネルギー UL=下限蒸気圧におけるボイラ系
の内部エネルギー ISM=蒸気のエンタルピーの平均値 IW=給水のエンタルピー QR=ボイラの放熱量(熱流量) で表わされることが知られており、上記(2)式の導
出過程は、例えば、特願昭56−145895号(特開昭
58−47901号)に開示されている。
上記(2)式から基準圧力上昇期間t1、基準圧力降
下期間t2を求めると、 t1=CV/Wmax−W ……………(5) t2=CV/W+CR ……………(6) なる関係が得られる。
しかるところ、CVは該期間t1,t2の各始点、終
点におけるボイラ系の内部エネルギーの変化分
(UH−UL)に応じて変化する量であるけれども、
予め、ボイラ系固有に設定された上下限蒸気圧の
間を変化するに要する基準圧力上昇期間t1、基準
圧力降下期間t2に関しては、その始点、終点にお
ける内部エネルギーの変化分が一定値となるの
で、CVをもボイラ系固有の定数として取り扱う
ことができるものである。そして、Wmax、CR
はボイラ系固有の定数であるので、かくして、 K=1/(1/t1)+(1/t2) ……………(7) なる評価値を定義して、該(7)式に(5)、(6)式を代入
すると、 K=1/(1/t1)+(1/t2)=CV/Wmax+CR …………(8) となり、蒸気負荷Wに無関係であることがわか
る。
一般に、ボイラ系では、缶水が濃縮されると、
キヤリーオーバーを生じ、多量の熱が系外に持ち
去られるので、加熱期間中の蒸気圧の上昇勾配が
鈍化し、而して、基準圧力上昇期間t1が顕著に増
大する反面、蒸気負荷を除けば、専ら放熱量に支
配される基準圧力降下期間t2は缶水濃縮の影響を
ほとんど受けないので、評価値Kは缶水の濃縮度
合いに応じて増大傾向を示すものである。
かかる評価値Kの運転期間の経過に伴う増大傾
向を示すグラフが第4図であり、ボイラ系の運転
が続行されると、評価値Kは第4図aに示すよう
なS字曲線に沿つて増大し、缶水をブロー(新鮮
水に置換)すると、缶水の濃縮が解消され、評価
値Kは第4図b,b′,b″……に示すように、極小
値まで減少するものである。
第3図にもどつて、評価値演算部7から演算完
了信号S12の供給を受けると、デイジタルアナロ
グ変換部9はこの時点で該演算部7から供給され
ている濃縮状態評価値信号S11をこれに対応する
アナログ信号S′11に変換してコンパレータ10c
の非反転入力端子に供給する。
該コンパレータ10cは該信号S′11と、ポテン
シヨメータ10aでもつて設定され、反転入力端
子に供給されている参照評価値信号S13との大小
関係を比較判定し、第4図cに示すように、評価
値Kが該信号S13でもつて表わされる参照評価値
KSに到達したときに「0」から「1」への反転
信号を濃縮状態信号S14として出力する。
この間、単安定マルチバイブレータ10dは、
第5図A,aに示すような演算完了信号S12に応
答して、第5図B,bに示すように、準安定状態
に移行し、アンドゲート10bに「1」を供給し
て、これに「1」を出力させる機会を与える。
このとき、図示しない完全ブロー検出装置に駆
動されて、あるいは、運転員に操作されて、完全
ブロースイツチ11が、一旦、閉成することによ
り、完全ブロー信号S15が供給された結果、フリ
ツプフロツプ10eが第5図C,cに示すよう
に、予めセツトされている場合には、アンドゲー
ト10bの出力状態は、濃縮状態信号S14によつ
て支配される。
而して、第5図D,dに示すように、コンパレ
ータ10cの出力が「1」になつていれば、即
ち、濃縮状態信号S14が供給されていれば、該ゲ
ート10bは、第5図E,eに示すように、スケ
ール付着状態信号S16を出力する。
そして、第5図B,fに示すように、単安定マ
ルチバイブレータ10dが安定状態に復帰する際
の後縁でもつて、第5図E,gに示すように、フ
リツプフロツプ10eがリセツトされる。
しかしながら、次回の計測に対応して、第5図
A,hに示すような演算完了信号S12が供給され
て、第5図B,iに示すように、単安定マルチバ
イブレータ10dが「1」になつた場合でも、第
5図C,jに示すように、一旦、リセツトされた
フリツプフロツプ10eは、完全ブロー信号S15
の供給により、再度、セツトされるまでは「0」
にとどまるので、以後、完全ブロー信号S15が供
給されるまでは、アンドゲート10bの出力は、
第5図E,kに示すように「0」となり、スケー
ル付着信号S16が出力されることはない。
かかる信号処理は、第4図において、完全ブロ
ーを実行した時点、即ち、tK1,tK2,tK3,tK4……
の時点直後に得られた極小値としての評価値Kn
,Kn2,Kn3,Kn4……と、参照評価値KSとの大
小関係を比較判定するものであり、tK3,tK4の時
点で完全ブローを実行して、b″,bのように急
低下した評価値Kの極小値Kn3,Kn4は参照評価
値KSを越えているので、かかる時点tK3,tK4では
スケール付着信号S16が出力される。一般に、水
管のスケール付着が進行すると缶水への熱伝ぱん
が阻害されるので、基準圧力上昇期間t1が増大
し、評価値が増大傾向を示すものであるが、かか
る傾向は缶水濃縮に伴う評価値Kの増大傾向と交
絡するので、該評価値Kの値から直接的にスケー
ル付着状態を推量することはできない。
しかるところ、完全ブロー直後の缶水は新鮮水
であるので、缶水濃縮化の影響が除去され、而し
て、完全ブロー直後の評価値Kはスケール付着状
態のみによつて支配されるものであり、スケール
付着状態の進行に従つて増大する。
そして、前記信号処理は、かかる完全ブロー直
後の評価値Kが参照評価値KS以上であることを
判別することにより、スケール付着信号S16を出
力するものであり、該信号S16を受けて警報表示
部12はスケール付着状態に至つたことを目視可
能、あるいは、聴取可能に表示する。
以上のように、この発明は、基準圧力降下期間
t2と、基準圧力上昇期間t1を計測し、これらを変
数として、 K=1/1/t1+1/t2 なる演算式に従つて缶水濃縮状態の評価値Kを演
算し、完全ブローが実行された後、最初に算出さ
れる評価値が特定の参照評価値以上であることに
基づいて、スケール付着状態を判別し、表示する
ように構成されているので、上記完全ブロー直後
における缶水濃縮状態の評価値と、スケール付着
状態との強い相関関係を直接的に利用することに
より、従前の目視観測に比べれば、はるかに高精
度に、しかも、連続的にスケール付着状態を計測
することができ、而して、スケール除去作業時期
を正確に把握できるという優れた効果がある。
しかも、缶水濃縮状態の評価値Kの演算式は、
蒸気負荷の影響を除去するように構成されている
ので、上記効果を達成するに際して、蒸気負荷を
計測して該評価値を補正するというような作業を
伴うことがない。
加えて、スケール付着状態を表わすスケール付
着状態信号が自動的に得られるので、従前のよう
に、ボイラをブローした後、分解点検するという
ような煩雑な作業が不要となり、而して、スケー
ル付着状態監視作業の懈怠もなく、スケール除去
作業時期を失する危険性が極めて少なくなるとい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例に関するものであり、第
1図は蒸気圧検出部、加熱制御部、基準圧力降下
期間検出部、基準圧力上昇期間検出部の構成を示
すブロツク図、第2図は蒸気圧検出部、基準圧力
降下期間検出部、基準圧力上昇期間検出部の要部
波形を対比して示す波形図、第3図は他の部分の
構成を示すブロツク図、第4図は評価値Kの経時
変化を示すグラフ、第5図はスケール付着状態判
定部の要部波形を対比して示す波形図である。 1……蒸気圧検出部、2……加熱制御部、3…
…基準圧力降下期間検出部、4……基準圧力上昇
期間検出部、5……基準圧力降下期間計測部、6
……基準圧力上昇期間計測部、7……評価値演算
部、8……制御部、9……デイジタルアナログ変
換部、10……スケール付着状態判定部、11…
…完全ブロースイツチ、12……警報表示部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ボイラの蒸気圧に対応する蒸気圧信号S1を出
    力する圧力センサ1aと、蒸気圧信号S1が下限蒸
    気圧に対応する下限設定値Lであることを検出し
    て下限蒸気圧信号S3を出力する第一のコンパレー
    タ1bと、蒸気圧信号S1が上限蒸気圧に対応する
    上限設定値Hであることを検出して上限蒸気圧信
    号S2を出力する第二のコンパレータ1cとから成
    る蒸気圧検出手段1と、下限蒸気圧信号S3に応答
    して、ボイラを加熱するための加熱装置を始動さ
    せ、上限蒸気圧信号S2に応答して、加熱装置を停
    止させる断続制御の加熱制御手段2とを備えたボ
    イラ系において、降下中の蒸気圧に対応する蒸気
    圧信号S1が上限設定値Hに到達してから下限設定
    値Lに到達するまでの基準圧力降下期間t2を検出
    して、基準圧力降下期間検出信号S4を出力する基
    準圧力降下期間検出手段3と、基準圧力降下期間
    検出信号S4に基づいて、基準圧力降下期間t2を計
    測し、その計測結果を基準圧力降下期間信号S5
    して出力する基準圧力降下期間計測手段5と、上
    昇中の蒸気圧に対応する蒸気圧信号S1が下限設定
    値Lに到達してから上限設定値Hに到達するまで
    の基準圧力上昇期間t1を検出して、基準圧力上昇
    期間検出信号S6を出力する基準圧力上昇期間検出
    手段4と、基準圧力上昇期間検出信号S6に基づい
    て、基準圧力上昇期間t1を計測し、その計測結果
    を基準圧力上昇期間信号S7として出力する基準圧
    力上昇期間計測手段6と、基準圧力降下期間信号
    S5と基準圧力上昇期間信号S7とに基づいて、缶水
    の濃縮状態の評価値Kを演算し、その演算結果を
    濃縮状態評価値信号S11として出力する評価値演
    算手段7と、完全ブローの実行を表わす完全ブロ
    ー信号S15の供給があつた後、最初に供給される
    濃縮状態評価値信号S11と、予め設定された参照
    評価値信号S13とに基づいて、評価値が特定の参
    照評価値以上であることを判定して、スケール付
    着状態信号S16を出力するスケール付着状態判定
    手段10と、スケール付着状態信号S16に応答して、
    警報表示を行う警報表示手段12とが付設され、前
    記評価値演算手段7は、 K=1/(1/t1)+(1/t2) 但し、t1=基準圧力上昇期間 t2=基準圧力降下期間 で表わされる評価関数に基づいて、評価値Kを算
    出することを特徴とするボイラ系におけるスケー
    ル付着状態計測装置。
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