JPS6337843B2 - - Google Patents

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JPS6337843B2
JPS6337843B2 JP7732482A JP7732482A JPS6337843B2 JP S6337843 B2 JPS6337843 B2 JP S6337843B2 JP 7732482 A JP7732482 A JP 7732482A JP 7732482 A JP7732482 A JP 7732482A JP S6337843 B2 JPS6337843 B2 JP S6337843B2
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signal
pressure
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vapor pressure
steam
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JP7732482A
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JPS58195703A (ja
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Tadao Fujita
Shin Taniguchi
Ichiro Hiraiwa
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Publication of JPS58195703A publication Critical patent/JPS58195703A/ja
Publication of JPS6337843B2 publication Critical patent/JPS6337843B2/ja
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ボイラ系の蒸気負荷、即ち、蒸発
量を自動的に計測するための蒸発量計測装置に係
わり、特に、ボイラ系の缶水を加熱するための加
熱制御系の断続制御により、昇降する蒸気圧が、
上下限蒸気圧の間に設定された第一、第二の基準
値間を上昇し又は降下する期間に基づいて蒸発量
を計測するようにした蒸発量計測装置に関するも
のである。
一般に、ボイラ系では、長時間の運転に際し
て、缶水の濃縮化に伴うキヤリーオーバーやスケ
ールの成長等のように累積蒸発量に応じて増大す
る運転阻害要因が知られている。
更には、ボイラ系には、給水量等のように蒸発
量に応じて適正量に制御される制御対象があるの
で、蒸発量に基づいてこれらの制御が適正に行わ
れているか否かを判断し、不適当な場合には後備
保護を図ることも行われており、蒸発量はボイラ
系の運転管理上重要な基礎データであることも知
られている。
而して、かかる運転管理上の基礎データとして
の蒸発量を把握するためには、蒸気負荷の流量を
流量計でもつて計測することがしばしば行われて
はいるものの、小形のボイラ系では、流量計を装
備することの経済的負担が相対的に大きくなるの
で、その採用が一般的に困難であつた。
したがつて、従前の小形ボイラ系では、蒸発量
を正確に把握することができなかつたので、給水
制御系等の後備保護を十分に図ることができない
ばかりか、キヤリーオーバーに起因する機器の破
損やスケール成長に起因する水管の焼損等を被る
危険性が極めて大であるという欠点があつた。
この発明の目的は、上記従来技術に基づくボイ
ラ系の蒸発量計測の問題点に鑑み、流量計を用い
ることなく、加熱制御系の継続制御に際して昇降
する蒸気圧が、上下限蒸気圧の間に設定された第
二の設定値から同様に設定された第一の設定値ま
で上昇するに要する基準圧力上昇期間と、逆に第
一の設定値から第二の設定値まで降下するに要す
る基準圧力降下期間とを計測し、それら双方の計
測結果に基づいて蒸発量を算出することにより、
上記欠点を除去し、蒸発量を自動的に計測するこ
とができる優れたボイラ系における蒸発量計測装
置を提供せんとするものである。
上記目的に沿うこの発明の構成は、水管中の蒸
気圧に対応する蒸気圧信号を出力する圧力センサ
と、蒸気圧信号が上下限蒸気圧に対応する上下限
設定値に到達したことを検出する第一第二のコン
パレータとを配設して、蒸気圧検出部を形成し、
第一第二のコンパレータの各々からの出力信号に
応答して水管を加熱するための加熱装置、典型的
には、バーナを始動あるいは停止させる加熱制御
部を設けて、蒸気の消費に伴い水管中の蒸気圧が
低下して下限蒸気圧に到達したときには、第一の
コンパレータがこれを検出して、下限蒸気圧信号
を加熱制御部に送つて加熱装置を始動させ、加熱
の開始に伴い水管中の蒸気圧が上昇して上限蒸気
圧に到達したときには、第二のコンパレータがこ
れを検出して上限蒸気圧信号を加熱制御部に送つ
て、加熱装置を停止させるようにした断続制御の
加熱制御系を備えたボイラ系において、水管中の
蒸気圧に対応する蒸気圧信号を出力する第二の圧
力センサと蒸気圧信号が上限設定値と下限設定値
の間に設定された第一の基準値であることを検出
して第一の基準蒸気圧信号を出力する第三のコン
パレータと、蒸気圧信号が上記第一の基準値と下
限設定値との間に設定された第二の基準値である
ことを検出して第二の基準蒸気圧信号を出力する
第四のコンパレータとから成る第二の蒸気圧検出
部を形成し、上記第二の基準蒸気圧信号が出力さ
れてから上記第一の基準蒸気圧信号が出力される
までの基準圧力上昇期間、および上記第一の基準
蒸気圧信号が出力されてから上記第二の基準蒸気
圧信号が出力されるまでの基準圧力降下期間との
双方を計測し、更に、蒸発量演算部を付設して基
準圧力上昇期間と基準圧力降下期間の双方に基づ
いて蒸発量の演算を実行したことを特徴とするも
のである。
さて、後続するこの発明の実施例の説明に先が
けて、この発明の構成を付設することができる典
型的な小形ボイラ系の構成及び動作を説明すれば
以下の通りである。
第1図Aは、かかるボイラ系の構成を示すブロ
ツク説明図であり、ボイラ1はその断面が示され
ている。
第1図Bは第1図AにおけるA−A断面図であ
る。
図において、ボイラ1の内部には、壁1aの内
周面に沿つて多数の水管1bが立設され、水管1
bは中空筒状体から成り、その下端部は環状の下
部管寄せ1c(水室)に、そして、その上端部は
同じく環状の上部管寄せ1d(蒸気室)にそれぞ
れ連通し、下部管寄せ1c及び水管1bの下部に
は、缶水が収納される。
水管1bで囲まれたボイラ1の中心部には、燃
焼室1eが形成される。ボイラ1の上部には、電
動機1fで駆動されるブロア1gに連通する風道
1hが設けられ、風道1h内には、ノズル棒1i
と電極棒1jが垂設されて、加熱装置(下)が形
成される。
燃焼室1eの下端部は、多数の水管1bの中空
部を経て煙道1kに連通する。上部管寄せ1dか
らは連通管1lが壁1a外に延びて下部管寄せ1
cに連通する。
連通管1lの中間部には、缶水水位を目視可能
に表示する水位ゲージ1mと水位検出部2が介装
される。水位検出部2には、給水制御部3が接続
され、その出力端子は給水ポンプ4を駆動する電
動機4aに接続される。給水ポンプ4の導入管は
図示しない水源に連通し、その吐出管は下部管寄
せ1cに連通する。
更に、連通管1lの上部には、第一の蒸気圧検
出部5が接続され、その出力端子は燃焼制御部6
に接続される。燃焼制御部6からは、制御信号線
6a′〜6c′が延びて電動機1f、電極棒1i、燃
料ポンプ6d′のそれぞれに接続される。燃料ポン
プ6d′の導入管は図示しない燃料タンクに連通
し、その吐出管はノズル棒1iに連通する。そし
て、下部管寄せ1cからはブロー管1nが延び
て、ブローコツク1pを介して図示しない排水路
に連通し、上部管寄せ1dからは蒸気管1qが延
びて図示しない所望の蒸気負荷に連通する。
上記ボイラ系の構成では、蒸気を発生させるに
際しては、電動機1fでもつてブロア1gを駆動
して風道1h内に空気を圧送しつつ電極棒1jに
高電圧を印加してノズル棒1iの先端から噴射さ
れる燃料を着火させ、これを燃焼室1e内で燃焼
させる。かかる燃焼により生じた高温度の燃焼ガ
スは、燃焼室1e下端部から水管1bの中空部に
進入し、これを通過して煙道1kに至り排気され
る。
この間に、熱交換が行われて水管1b中の缶水
が加熱されて蒸気となり、これが上部管寄せ1d
にて収集、蓄積され、蒸気管1qを通じて蒸気負
荷に供給されるものである。
そして、燃焼制御に関しては、上部管寄せ1d
内の蒸気圧を連通管1lを通じて抽出して第一の
蒸気圧出部5に供給し、第一の蒸気圧検出部5は
上部管寄せ1d内の蒸気圧が予め設定された下限
蒸気圧に達したことを検出したときには、下限蒸
気圧信号を、同様に、上限蒸気圧に達したことを
検出したときには、上限蒸気圧信号を燃焼制御部
6に送る。
燃焼制御部6は、蒸気の消費が続行して上部管
寄せ1d内の蒸気圧が降下し、第一の蒸気圧検出
部5から下限蒸気圧信号を受けたときには、制御
信号線6a′を通じて電動機1fを始動させて、ブ
ロア1gでもつて風道1hを空気パージしてから
制御信号線6b′を通じて電極棒1jに高電圧を印
加するとともに、制御信号線6c′を通じて燃料ポ
ンプ6d′を始動させて、ノズル棒1iから噴射さ
れる燃料に点火し燃焼を開始させ、更に、蒸気の
発生が続行して蒸気圧が上昇し、第一蒸気圧検出
部5から上限蒸気圧信号を受けてときには、制御
信号線6c′を通じて燃料ポンプ6d′を停止させ
て、燃料供給を断つことにより燃焼を停止させる
とともに、燃料ガスの排出を待つて、制御信号線
6a′を通じて電動機1fを停止させてブロア1g
からの送風を断つ。
而して、燃焼の断続制御でもつて、上部管寄せ
1d内の蒸気圧を上下限蒸気圧として予め設定さ
れた両圧力値の間の圧力値に保つことができるも
のである。
なお、簡便な装置では、電動機1f、燃料ポン
プ6d′の始動・停止制御、及び電極棒1gへの高
電圧の印加を同時的に行つてもよい。
更に、給水系に関しては、連通管1l内の気水
境界面、即ち、水管1b中の缶水水位の変化を水
位検出部2に伝達し、水位検出部2は缶水水位が
予め設定された下限水位に達したことを検出した
ときには、下限水位信号を、同様に、上限水位に
達したことを検出したときには、上限水位信号を
給水制御部3に送る。
給水制御部3は、蒸気の消費により水管中の缶
水水位が降下し、水位検出部2から下限水位信号
を受けたときには、電動機4aを始動させて給水
ポンプ4でもつて下部管寄せ1cを通じて水管1
bへの給水を開始させ、給水が続行して缶水水位
が上昇し、水位検出部2から上限水位信号を受け
たときには、電動機4aを停止させて水管1bへ
の給水を断つ。
而して、給水の断続制御でもつて、水管1b内
の缶水水位を上下限水位として予め設定された両
水位値の間の水位値に保つことができるものであ
る。
そして、かかる給水の断続制御と、前記燃焼の
断続制御は、互いに別個独立に行われるものであ
る。
また、缶水のブローに際しては、ブローコツク
1pを開くことにより、排水管1nを通じて下部
管寄せ1c及び水管1b中の缶水の一部、あるい
は、全部をブローすることができるものである。
なお、ブロア1g、風道1h、ノズル棒1i、
電極棒1jから成るバーナは、これに限られるも
のではなく、要すれば、水管1b中の缶水を加熱
して蒸気を発生させ得れば足りるので、一般的に
は、電気ヒータ等をも含む加熱装置であればよ
い。
而して、同様に、燃焼制御部6も加熱装置を断
続する加熱制御部であればよい。
続いて、第2図〜第9図に基づいて、この発明
の一実施例の構成及び動作を説明すれば以下の通
りである。
第2図は、この発明の一実施例の構成を示すブ
ロツク図であり、図中、第1図における符号と同
一の符号で表わされる構成要素はそれぞれ第1図
のものに対応している。
第一の蒸気圧検出部5は、連通管1lを通じて
上部管寄せ1d内の蒸気圧が導かれる圧力センサ
5aと、圧力センサ5aの出力端子にそれぞれの
第一の入力端子が接続された第一、第二のコンパ
レータ5b,5cと、第一、第二のコンパレータ
5b,5cの第二の入力端子にそれぞれ接続され
た基準電圧源5d,5eとから成る。
加熱制御部6は、第一のコンパレータ5bの出
力端子がそのセツト端子に接続され、第二のコン
パレータ5cの出力端子がインバータ6aを通じ
てそのリセツト端子に接続されたフリツプフロツ
プ6bと、フリツプフロツプ6bの正相出力端子
がドライバ6cを通じてその一端に接続され、そ
の他端が電源6dに接続されたリレー6eとから
成り、リレー6eの接点6e′,6e″,6eは電
動機1f、電極棒1j、燃料ポンプ6d′を制御す
るための制御信号線6a′,6b′,6c′のそれぞれ
と電源の間に挿入される。
第二の蒸気圧検出部7は、連通管1lを通じて
上部管寄せ1d内の蒸気圧が導かれる圧力センサ
7aと、圧力センサ7aの出力端子にそれぞれの
第一の入力端子が接続された第三、第四のコンパ
レータ7b,7cと、第三、第四のコンパレータ
7b,7cの第二の入力端子にそれぞれ接続され
た基準電圧源7d,7eとから成る。
基準圧力上昇期間計測部8は、第三のコンパレ
ータ7bの出力端子がインバータ8aを通じてそ
のリセツト端子に接続され、第四のコンパレータ
7cの出力端子がインバータ8bを通じてそのセ
ツト端子に接続されたフリツプフロツプ8cと、
クロツクパルス発振器8dと、その一つの入力端
子がクロツクパルス発振器8dの出力端子に接続
され、他の一つの入力端子がフリツプフロツプ8
cの正相出力端子に接続されたアンドゲート8e
と、アンドゲート8eの出力端子がその入力端子
に接続されたカウンタ8fと、その入力端子がフ
リツプフロツプ8cの正相出力端子に接続され、
その出力端子がカウンタ8fのクリア端子に接続
された単安定マルチバイブレータ8gとから成
る。
基準圧力降下期間計測部11は基準圧力上昇期
間計測部8と全く同様に、第三のコンパレータ7
bの出力端子がそのセツト端子に接続され、第四
のコンパレータ7cの出力端子がそのリセツト端
子に接続されたフリツプフロツプ11cと、アン
ドゲート11e、カウンタ11f、単安定マルチ
バイブレータ11gとから成り、アンドゲート1
1eの一つの入力端子には、クロツクパルス発振
器8dの出力端子が、そして、他の一つの入力端
子には、フリツプフロツプ11cの正相出力端子
がそれぞれ接続される。
蒸発量演算部9は、データバス9a、アドレス
バス9b、コントロールバス9cでもつて相互接
続されたマイクロプロセツサ9d、メモリ9e、
第一第二第三の入力ポート9f,9g,9h、出
力ポート9iと、第一第二第三の割込制御線9
j,9k,9mのうち、第二第三の割込制御線9
k,9mにその補相出力端子が接続された単安定
マルチバイブレータ9n,9pとから成り、第
二、第三の入力ポート9g,9hの入力端子に
は、カウンタ8f,11fの出力端子にそれぞれ
接続され、第一の入力ポート9fの入力端子に
は、キーボード10aを含む定数設定部10から
延びるデータ線が接続され、更に、単安定マルチ
バイブレータ9n,9pの入力端子は、フリツプ
フロツプ8c及び11cの各正相出力端子にそれ
ぞれ接続される。
なお、12は出力ポート9iに接続された表示
部である。
第3図、第5図は、連通管1lに抽出された上
部管寄せ1d内の蒸気圧の変化Aと、第一、第二
のコンパレータ5b,5cが出力する上下限蒸気
圧信号B,Cと、フリツプフロツプ6bの正相出
力信号Dとを対比し、更に、第三、第四のコンパ
レータ7b,7cが出力する第一、第二の基準蒸
気圧信号F,Eと、フリツプフロツプ8c及び1
1cの各正相出力信号G,H及びJ,Kとを対比
して示す波形図である。
上記構成において、先ず、第一の蒸気圧検出部
5、加熱制御部6の動作を説明すれば以下の通り
である。
圧力センサ5aは連通管1lを通じて導かれた
上部管寄せ1d内の蒸気圧に応答して、それに対
応する蒸気圧信号S1を出力するものであるとこ
ろ、いま、第3図A,aに示すように蒸気圧が下
限蒸気圧Lよりも高い場合には、基準電圧源5d
から供給される下限蒸気圧Lに対応する蒸気圧信
号S1の下限設定値に等しい基準電圧VLよりも蒸
気圧信号S1の方が大きくなるので、これを検出し
て第一のコンパレータ5bは第3図B,bに示す
ように、「1」を出力する。
そして、蒸気の消費、あるいは、温度低下に伴
つて蒸気圧が低下し、第3図A,cに示すよう
に、下限蒸気圧Lに達すると、蒸気圧信号S1が基
準電圧VLよりも小さくなるので、これを検出し
て第一のコンパレータ5bは第3図B,dに示す
ように「0」を出力する。
かかる第一のコンパレータ5bの出力信号の
「1」から「0」への反転を下限蒸気圧信号SL
してセツト端子に受けてフリツプフロツプ6bが
「1」にセツトされ、その正相出力信号は、第3
図D,eに示すように「0」から「1」に反転す
る。この信号を受けてドライバ6cが導通状態と
なり、リレー6eが励磁されて、接点6e′、6
e″,6eが閉成し、電動機1f、電極棒1j、
燃料ポンプ6d′に電源が供給されるので、缶水の
加熱が行われる。
而して、フリツプフロツプ6bが「1」になつ
ている期間中、加熱が続行し、第3図A,fに示
すように、蒸気圧が上昇し続ける。
やがて、第3図A,gに示すように蒸気圧が上
限蒸気圧Hに達すると、いままで、蒸気圧信号S1
が、基準電源5eから供給される上限蒸気圧に対
応する蒸気圧信号S1の上限設定値に等しい基準電
圧VHよりも小さかつたために、第3図C,hに
示すように、「0」を出力していた第二のコンパ
レータ5cが第3図C,iに示すように、「1」
を出力するようになる。
かかる第二のコンパレータ5cの出力信号の
「0」から「1」への反転はインバータ6aによ
り、「1」から「0」への反転に変換されて、フ
リツプフロツプ6bのリセツト端子に供給され、
これを「0」にリセツトする。
而して、第3図D,jに示すように、フリツプ
フロツプ6bの正相出力信号が「0」となるの
で、リレー6eが非励磁状態となり、接点6e′,
6e″,6eが開成し、缶水の加熱が停止する。
このようにして、加熱装置が始動してから停止
するまでの期間T1(以下加熱期間という)はフリ
ツプフロツプ6bが「1」になつている期間でも
つて特定され、更に、加熱装置が停止してから始
動するまでの期間T2(以下加熱停止期間という)
は、フリツプフロツプ6bが「0」になつている
期間でもつて特定されるものである。
加熱を停止した後は第3図A,kに示すよう
に、蒸気の消費、あるいは、温度低下に伴つて蒸
気圧が再び低下し、下限蒸気圧Lに達するまで
は、フリツプフロツプ6bが「0」に留まつて、
加熱停止期間T2が形成され、しかる後、同様の
動作が繰返し行われて、蒸気圧は上限蒸気圧Hと
下限蒸気圧Lの間に保たれる。
次に、第二の蒸気圧検出部7、基準圧力上昇期
間計測部8の動作を説明すれば以下の通りであ
る。
第一の蒸気圧検出部5内の圧力センサ5aと並
列に接続され、連通管1lを通じて導かれた上部
管寄せ1d内の蒸気圧に応答して、第二の圧力セ
ンサ7aはこれに対応する蒸気圧信号S1′を出力
する。このとき、第3図A,aに示すように、蒸
気圧が第二の基準蒸気圧Bより低い場合には、基
準電圧源7eから供給される第二の基準蒸気圧B
に対応する、蒸気圧信号S1′の第二の基準設定値
に等しい基準電圧VBよりも蒸気圧信号S1′の方が
小さくなるので、これを検出して第四のコンパレ
ータ7cは第3図E,mに示すように「0」を出
力する。そして、第3図A,nに示すように、蒸
気圧が第二の基準蒸気圧Bに達すると、蒸気圧信
号S1′は基準電圧VBより大きくなるので、これを
検出して第四のコンパレータ7cは第3図Eに
示すように「1」を出力する。
かかる第四のコンパレータ7cの出力信号の
「0」から「1」への反転はインバータ8bによ
り「1」から「0」への反転に変換されて、第二
の基準蒸気圧信号SBとして、フリツプフロツプ8
cのセツト端子に供給されるので、フリツプフロ
ツプ8cが「1」にセツトされ、その正相出力信
号は、第3図G,pに示すように、「0」から
「1」に反転する。
更に、第3図A,qに示すように、蒸気圧が第
一の基準蒸気圧Aに達すると、いままで蒸気圧信
号S1′が基準電源7dから供給される第一の基準
蒸気圧に対応する、蒸気圧信号S1′の第一の基準
設定値に等しい基準電圧VAよりも小さかつたた
めに、第3図F,rに示すように、「0」を出力
していた第三のコンパレータ7bが第3図F,s
に示すように、「1」を出力するようになる。
かかる第三のコンパレータ7bの出力信号の
「0」から「1」への反転はインバータ8aによ
り、「1」から「0」への反転に変換されて、第
一の基準蒸気圧信号SAとして、フリツプフロツ
プ8cのリセツト端子に供給され、これを「0」
にリセツトする。
而して、第3図G,tに示すように、フリツプ
フロツプ8cの正相出力信号が「0」となる。
このように、加熱期間T1中において、フリツ
プフロツプ8cが「1」になつている期間は基準
圧力上昇期間t1を表わすものである。
そして、例えば、蒸気圧の上昇工程で蒸発量
(蒸気負荷)が増大した場合には、缶水の加熱、
缶水の供給によつてボイラ系に流入する熱量と、
放電によつてボイラ系から流出する熱量が定常運
転中の加熱期間について略々一定であるところ、
缶水の蒸発によつてボイラ系から流出する熱量が
蒸発量に応じて増大するので、ボイラ系からより
多くの熱量が奪われることとなり、第3図A,
f′に示すように、蒸気圧の上昇勾配が鈍化するも
のである。
而して、蒸発量が増大した場合には、第3図
An′の時点で第3図H,p′に示すように、フリツ
プフロツプ8cが「1」に反転して基準圧力上昇
期間に移行し、第3図A,q′の時点で第3図H,
t′に示すように、フリツプフロツプ8cが「0」
に反転することとなるので、蒸発量が増大する以
前の基準圧力上昇期間t1よりも長時間の基準圧力
上昇期間t1′が形成される。
かかる蒸発量に依存して変化する基準圧力上昇
期間t1の一般的変化傾向を例示するグラフが第4
図である。
同図から明らかなように、基準圧力上昇期間t1
の小さい領域、換言すれば、蒸発量の小さい領域
では、基準圧力上昇期間t1の単位量の増減に対応
する蒸発量の増減が極めて大きくなり、曲線の勾
配が急峻化する傾向にあるものである。
次に、加熱期間T1に後続する加熱停止期間T2
では、第5図A,kに示すように、蒸気圧が蒸気
の消費あるいは温度の低下に伴つて上限蒸気圧H
から低下しはじめ、途中第5図A,uに示すよう
に、第一の基準蒸気圧Aに達すると、蒸気圧信号
S1′が基準電圧VAよりも小さくなるので、これを
検出して、第三のコンパレータ7bは第5図F,
wに示すように、「1」から「0」へその出力信
号を反転させる。これを、第一の基準蒸気圧信号
SA′としてセツト端子に受けてフリツプフロツプ
11cが「1」にセツトされ、その正相出力信号
は、第5図J,pに示すように「0」から「1」
に反転する。更に、蒸気圧が降下し、第5図A,
vに示すように、第二の基準蒸気圧Bに達する
と、蒸気圧信号S1′が基準蒸気圧VBよりも小さく
なるので、これを検出して第四のコンパレータ7
cは第5図E,xに示すように「1」から「0」
へその出力信号を反転させる。これを、第二の基
準蒸気圧信号SB′としてリセツト端子に受けてフ
リツプフロツプ11cが「0」にリセツトされ、
その正相出力は、第5図J,tに示すように
「1」から「0」に反転する。
このようにしてフリツプフロツプ11cが
「1」になつている期間は基準圧力降下期間t2
表わすものである。
続いて、例えば、蒸気圧の下降工程で蒸発量
(蒸気負荷)が増大した場合には、缶水の加熱に
よつてボイラ系に流入する熱量がなく、更に、缶
水の供給によつてボイラ系に流入する熱量と、放
熱によつてボイラ系から流出する熱量が定常運転
中の加熱停止期間中について略々一定であるとこ
ろ、缶水の蒸発によつてボイラ系から流出する熱
量が蒸発量に応じて増大するので、蒸気圧の上昇
工程の場合と同様に、ボイラ系からより多くの熱
量が奪われることとなり、第3図に対応する第5
図A,k′に示すように、蒸気圧の下降勾配が急峻
化するものである。
而して、いま仮りに、第5図A,gに示す時点
で、同時に、第5図D,jに示すように、フリツ
プフロツプ6bが「0」に反転して加熱停止期間
に移行したと仮定すると、蒸発量が増大した場合
には、第5図A,u′及びv′に示す時点で、第5図
K,p′及びt′に示すように、フリツプフロツプ1
1cの出力信号が反転することとなるので、蒸発
量が増大する以前の基準圧力降下期間t2よりも短
期間の基準圧力降下期間t2′が形成される。
かかる蒸発量に依存して変化する基準圧力降下
期間tAの一般的変化傾向を例示するグラフが第
6図である。
同図から明らかなように、基準圧力降下期間t2
の小さい領域、換言すれば、蒸発量の大きい領域
では、基準圧力降下期間t2の単位量の増減に対応
する蒸発量の増減が極めて大きくなり、曲線の勾
配が急峻化する傾向にあるものである。
この傾向は、蒸発量の小さい領域で急峻化する
第4図の曲線の傾向と対照的である。
そして、以上に定性的に説明した蒸発量、基準
圧力上昇期間t1、基準圧力降下期間t2の相互関係
を定量的に考察すると、蒸発量GSは、 GS=CB・t1/t1+t2−CR ………(1) なる式で表わされる。
ただし、 CB=η・B・Hu/ISM−IW ………(1a) CR=QR/ISM−IW ………(1b) であり、給水エンタルピーが一定なら、いずれも
各ボイラ系固有の定数である。
更に、上式中の記号は η……ボイラ効率(放熱損失を除く) B……燃料消費量(流量) HU……燃料の発熱量 IW……給水のエンタルピー GS……蒸発量(流量) IS……蒸気のエンタルピー(第一、第二の基準蒸
気圧に対応するエンタルピーの平均値) QR……ボイラの放熱量(熱流量) である。
このようにして、ボイラ系の基準圧力上昇期間
t1と基準圧力降下期間t2は、蒸発量GSに従つて各
ボイラ系固有に値に特定されるので、基準圧力上
昇期間t1と基準圧力降下期間t2を計測してこれら
を特定すれば、上記(1)式に従つて蒸発量GSを算
出することができるものである。
そして、(1)式に基づいて、基準圧力上昇期間t1
の、基基準圧力上昇期間t1と基準圧力降下期間t2
の和に対する比t1/t1+t2と蒸発量GSの関係をグラ フに例示すると、第7図のようになり、t1/t1+t2 に対して蒸発量GSが直線的に変化するので、第
4図、第6図に例示したグラフにおけるように、
基準圧力上昇期間t1、基準圧力降下期間t2が小さ
い領域にて、急峻な勾配を伴うことがなく、
t1/t1+t2の全変化範囲、即ち、蒸発量の全変化範 囲にわたつて、蒸発量GSの変化率が均等化され
るものである。
なお、第7図のグラフについて付言すれば、放
熱損失の小さい場合(CRが小さい場合)の直線
Aは、放射損失の大きい場合(CRの大きい場合)
の直線Bよりも上方に位置する。
続いて、第2図、第3図、第5図及び第8図を
参照しつつ基準圧力上昇期間計測部8、基準圧力
降下期間計測部11、蒸発量演算部9、定数設定
部10及び表示部12の動作を説明すれば以下の
通りである。
第8図は、蒸発量演算部9における演算処理の
フローチヤートである。
先ず、蒸発量演算部9が動作を開始すると、マ
イクロプロセツサ9dは第8図aの工程を実行
し、定数CB、CRを手動設定するための割込処理
以外の割込処理を禁止することにより、定数CB
CRが設定される以前に基準圧力上昇期間t1、基準
圧力降下期間t2の読み込みを行わないようにして
から、第8図bの工程に移動し、定数CB、CR
設定するための割込処理を実行すべく、割り込み
待ちの状態で待機する。
操作者が定数設定部10のキーボード10aを
操作して、定数設定処理を開始するためのキー操
作を行うと、第一の割込制御線9jが「0」にな
つて、マイクロプロセツサ9dに第一の割込指令
信号が与えられる。すると、マイクロプロセツサ
9dは第8図cの工程に移行し、第一の割込処理
以外の割込処理を禁止することにより、定数CB
CRを設定するための処理の実行中に、基準圧力
上昇期間t1、基準圧力降下期間t2を読み込まない
ようにしてから、第8図dの工程に移行する。
そして、アドレスバス9bに第一の入力ポート
9fを指定するアドレス信号を送出するととも
に、コントロールバス9cに制御信号を送出して
第一の入力ポート9fに定数設定部10から供給
される定数信号S3を読み込む。定数信号S3はキー
ボード10aにおける定数設定のためのキー操作
により、生成されるデイジタル符号であつて、定
数CBを表わすものである。このとき、第一の入
力ポート9fから読み込まれた定数信号S3は、デ
ータバス9aを通じてマイクロプロセツサ9dに
転送され、マイクロプロセツサ9d内の第一のレ
ジスタに記憶される。続いて、マイクロプロセツ
サ9dは第8図eの工程に移行し、上記定数CB
を設定する処理と全く同様にして、定数CRをデ
イジタル符号で表わす定数信号S3′を第一の入力
ポート9fを通じてマイクロプロセツサ9dの第
二のレジスタに転送記憶する。
しかる後、第8図fの工程に移動し、同図cの
工程にて実行した割込処理の禁止を解除してか
ら、第8図gの復帰工程を通じて第8図bの工程
にもどつて、基準圧力上昇期間t1、基準圧力降下
期間t2を読み込むべく割り込み待ちの状態で待機
する。
このような状態下で、フリツプフロツプ8cの
正相出力信号は第3図Gに示すように基準圧力上
昇期間t1の間「1」となるので、かかる正相出力
信号を受けて、該期間t1中に限り、アンドゲート
8eが開いて、クロツクパルス発振器8dからの
クロツクパルスをカウンタ8fに導き、これを計
数させる。
そして、第3図Gtに示すように、フリツプフ
ロツプ8cが「1」から「0」に反転すると、ア
ンドゲート8eが閉じて、カウンタ8fへのクロ
ツクパルスの供給が断たれ、カウンタ8fには、
基準圧力上昇期間t1を表わすデイジタル符号が生
成され、基準圧力上昇期間信号S2として出力され
る。
このとき、同時に、フリツプフロツプ8cの正
相出力信号の「1」から「0」への反転により、
単安定マルチバイブレータ9nがトリガされて準
安定状態に移行し、第二の割込制御線9kを
「0」にして、マイクロプロセツサ9dに第二の
割込指令信号を与える。
第二の割込指令信号を受けたマイクロプロセツ
サ9dは、第8図hの工程を実行し、アドレスバ
ス9bに第二の入力ポート9gを指定するアドレ
ス信号を送出するとともに、コントロールバス9
cに制御信号を送出して、カウンタ8fが出力す
る基準圧力上昇期間t1を表わす基準圧力上昇期間
信号S2を入力ポート9gから読み込み、第8図i
の工程にて、これをデータバス9aを通じてマイ
クロプロセツサ9d内に転送して第三のレジスタ
に記憶する。
しかる後、第8図jに復帰工程を通じて第8図
bの工程にもどつて、基準圧力上昇期間t1に続
く、基準圧力降下期間t2を読み込むべく、割り込
み待ちの状態で待機する。
そして、カウンタ8fが出力する基準圧力上昇
期間信号S2がマイクロプロセツサ9dに読み込ま
れた後、フリツプフロツプ9cの正相出力信号の
「1」から「0」への反転により、トリガされて
準安定状態に移行していた単安定マルチバイブレ
ータ8gが安定状態に復帰し、カウンタ8fをク
リアし、これを次回の基準圧力上昇期間の計測に
備える。
一つの加熱期間が終了すると、第3図、第5図
D,jに示すように、フリツプフロツプ6bの正
相力信号が「1」から「0」に反転して、加熱停
止期間T2が開始する。
このような状態下で、今度は、フリツプフロツ
プ11cの正相出力信号を受けて、アンドゲート
11eが開いてクロツクパルス発振器8dからの
クロツクパルスをカウンタ11fに導く。カウン
タ11fは前述のカウンタ8fと同様に作動し、
第5図J,tに示すように、フリツプフロツプ1
1cの正相出力信号が「1」から「0」に反転し
て基準圧力降下期間t2が終了した時点で、基準圧
力降下期間t2を表わす基準圧力降下期間信号S4
出力する。
このとき同時に、単安定マルチバイブレータ9
pがトリガされて準安定状態に移行し、第三の割
込制御線9mを「0」にして、マイクロプロセツ
サ9dに第三の割込指令信号を与える。
第三の割込指令信号を受けたマイクロプロセツ
サ9dは、今度は、第8図kの工程を実行し、第
三の入力ポート9hを通じて基準圧力降下期間t2
を表わす基準圧力降下期間信号S4を読み込んで、
第8図lの工程にて、これをマイクロプロセツサ
9d内の第四のレジスタに、転送、記憶させてか
ら第8図mの工程に移行する。
第8図mの工程では、前記dの工程で記憶され
た第一のレジスタの内容に前記iの工程で記憶さ
れた第三のレジスタの内容を乗じて積を算出し、
更に、第三のレジスタの内容に前記lの工程で記
憶された第四のレジスタの内容を加算して和を算
出し、上記積を上記和で割つて商を算出し、更
に、上記商から前記eの工程で記憶された第二の
レジスタの内容を減算することにより、 t1CB/t1+t2−CR の演算を実行し、その演算結果を第五のレジスタ
に記憶する。
かかる演算結果は、(1)式に示したように、蒸発
量GSを表わすものである。
続いて、マイクロプロセツサ9dは第8図nの
工程に移行し、第五のレジスタの記憶内容を蒸発
量信号S5として出力ポート9iを通じて出力し、
第8図の復帰工程にて、同図bの工程にもどつ
て、割り込み待ちの状態となり、次回の計測、即
ち、第二の割込指令信号を受けるべく待期する。
表示部12は、蒸発量信号S5を受けて、これを
目視可能に表示する。
なお、メモリ9eは上記一連の演算処理のプロ
グラムを記憶するためのものであり、プログラム
の各ステツプがメモリ9eから逐次に読み出され
て、マイクロプロセツサ9dに転送され、解読さ
れて、上記一連の演算処理が実行されるものであ
る。
ところで、上記(1)式に示した蒸発量を表わす理
論式は、現実的な数値の範囲では、 GS/GSmax=t1−Kt2/t1+t2 ………(2) なる実測式でもつて近似することができる。
ここに、GSmax、Kはそれぞれ各ボイラ系固
有の最大蒸発量と補正係数である。
そして、各ボイラ系について、蒸発量GSと基
準圧力上昇期間t1、基準圧力降下期間t2との関係
を実測することにより、補正係数Kを特定すれ
ば、(1)式に代えて(2)式を採用することができるも
のである。
第9図は、かかる実測式、即ち、(2)式を用いて
蒸発量を算出する場合における演算処理のフロー
チヤートの要部を抽出して示すものであり、第8
図mの工程がm′に置き換えられている。
第9図m′の工程では、第8図dの工程におい
て、定数GBを設定する処理と全く同じ処理でも
つて記憶された第一のレジスタの内容、即ち、補
正係数Kに第9図lの工程で記憶された第四のレ
ジスタの内容を乗じて積を算出し、この積を第8
図iの工程で記憶された第三のレジスタの内容か
ら減算して差を算出し、更に、第三のレジスタの
内容と第四のレジスタの内容を加算して和を算出
し、前記差を上記和で割つて商を算出することに
より、(2)式に従つて、GS/GSmaxを算出し、そ
の演算結果を第五のレジスタに記憶する。
その他の各工程における動作は第8図のフロー
チヤートに示すものと全く同一である。
ただし、(2)式に従う場合には、定数設定処理は
唯一の補正係数Kについてのみ実行すれば足りる
ので、第8図eの工程は不要となる。
なお、上記この発明の構成では、基準圧力上昇
期間計測部8、基準圧力降下期間計測部11は1
回の断続制御に関して基準圧力上昇期間t1、基準
圧力降下期間t2を計測して、それぞれ一つの基準
圧力上昇期間信号S2、一つの基準圧力降下期間信
号S4を出力し、各々に基づいて蒸発量を算出して
いるが、複数回の断続制御に関して基準圧力上昇
期間、基準圧力降下期間を計測して、これらの平
均値を算出して一つの基準圧力上昇期間信号、一
つの基準圧力降下期間信号として処理することも
できる。
そのようにすれば、ボイラ系の瞬時的変動、特
に、給水の断続制御に起因する基準圧力上昇期間
信号、基準圧力降下期間信号のバラツキを回避で
き、より安定で正確な蒸発量が得られるという実
益がある。
以上のように、この発明は、加熱装置を断続制
御するボイラ系において、基準圧力上昇期間、基
準圧力降下期間を計測してその双方に基づいて蒸
発量を演算するように構成されているので、ボイ
ラ系における蒸発量を自動的に計測し、これを正
確に把握することができる。
したがつて、この発明によれば、蒸発量に基づ
く制御系、典型的には、給水制御系の後備保護を
図ることにより、空焚きを完全に防止できるとと
もに、蒸発量というボイラ系の運転管理上、重要
な基礎データを確保することにより、キヤリーオ
ーバーやスケール成長に起因する機器等の破損、
焼損を未然に防止できるという優れた効果があ
る。
しかも、この発明は、基準圧力上昇期間と基準
圧力降下期間の双方を用いて蒸発量の演算処理を
実行するように構成されているので、基準圧力上
昇期間、あるいは、基準圧力降下期間のいずれか
一方に基づく演算処理では避け難い蒸発量の急峻
な変化、即ち、第4図、第6図のグラフに示すよ
うに、基準圧力上昇期間t1、基準圧力降下期間t2
の小さい領域において、基準圧力上昇期間t1、基
準圧力降下期間t2の単位量の増減に対する蒸発量
の極めて大きな増減傾向が解消され、第7図のグ
ラフに示すように、基準圧力上昇期間t1、基準圧
力降下期間t2の全変化範囲、換言すれば、蒸発量
の全変化範囲にわたつて基準圧力上昇期間t1、基
準圧力降下期間t2の変化に対する蒸発量の変化率
を均等化することができる。
したがつて、この発明によれば、基準圧力上昇
期間t1、基準圧力降下期間t2の計測に際しての量
子化誤差に起因する蒸発量の誤差が蒸発量の全変
化範囲にわたつて均等化するので、蒸発量の全変
化範囲について略々均一の精度でもつて蒸発量の
計測ができ、ひいては、高精度の計測を実現でき
るという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図Aはこの発明の構成を付設することがで
きる小形ボイラ系の構成を示すブロツク図、第1
図Bは第1図Aにおけるボイラ1のA−A断面
図、第2図〜第8図はこの発明の実施例に関する
ものであり、第2図はその構成を示すブロツク
図、第3図、第5図は第2図における加熱制御部
6及び基準圧力上昇期間計測部8、基準圧力降下
期間計測部11の要部の波形図、第4図は基準圧
力上昇期間t1と蒸発量GSの関係を示すグラフ、第
6図は基準圧力降下期間t2と蒸発量GSの関係を示
すグラフ、第7図は基準圧力上昇期間t1の、基準
圧力上昇期間t1と基準圧力降下期間t2の和に対す
る比と蒸発量GSの関係を示すグラフ、第8図は
第2図中の蒸発量演算部9における演算処理の手
順の一例を示すフローチヤート、第9図はこの発
明の他の実施例に関するものであり、第2図中の
蒸発量演算部9における演算処理の手順の他の一
例を示すフローチヤートである。 1……ボイラ、5……第一の蒸気圧検出部、5
a,7a……圧力センサ、5b,5c,7b,7
c……コンパレータ、6……加熱制御部、7……
第二の蒸気圧検出部、8……基準圧力上昇期間計
測部、9……蒸発量演算部、10……定数設定
部、11……基準圧力降下期間計測部、12……
表示部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ボイラの蒸気圧に対応する蒸気圧信号S1を出
    力する圧力センサ5aと、蒸気圧信号S1が下限蒸
    気圧に対応する下限設定値であることを検出し
    て下限蒸気圧信号SLを出力する第一のコンパレー
    タ5bと、蒸気圧信号S1が上限蒸気圧に対応する
    上限設定値であることを検出して上限蒸気圧信
    号SHを出力する第二のコンパレータ5cとから成
    る第一の蒸気圧検出手段と、 下限蒸気圧信号SLに応答して、ボイラを加熱す
    るための加熱装置Fを始動させ、上限蒸気圧信号
    SHに応答して加熱装置Fを停止させる断続制御の
    加熱制御手段6とを備えたボイラ系において、 ボイラの蒸気圧に対応する蒸気圧信号S1′を出
    力する圧力センサ7aと、蒸気圧信号S1′が上限
    設定値と下限設定値の間に設定された第一の
    基準値であることを検出して、第一の基準蒸気
    圧信号SAを出力する第三のコンパレータ7bと、
    蒸気圧信号S1′が上記第一の基準値と下限設定
    との間に設定された第二の基準値であるこ
    とを検出して、第二の基準蒸気圧信号SBを出力す
    る第四のコンパレータ7cとから成る第二の蒸気
    圧検出手段7と、 上記第二の基準蒸気圧信号SBが出力されてから
    上記第1の基準蒸気圧信号SAが出力されるまで
    の基準圧力上昇期間t1を計測して、その計測結果
    を表わす基準圧力上昇期間信号S2を出力する基準
    圧力上昇期間計測手段8と、 上記第一の基準蒸気圧信号SA′が出力されてか
    ら上記第二の基準蒸気圧信号SB′が出力されるま
    での基準圧力降下期間t2を計測して、その計測結
    果を表わす基準圧力降下期間信号S4を出力する基
    準圧力降下期間計測手段11と、 基準圧力上昇期間信号S2により表わされる基準
    圧力上昇期間t1と基準圧力降下期間信号S4により
    表わされる基準圧力降下期間t2の双方を変数と
    し、CB及びCRをボイラ系に固有の定数とする下
    記演算式、 GS=t1・CB/t1+t2−CR に基づいて蒸発量GSを算出し、その演算結果を
    表わす蒸発量信号S5を出力する蒸発量演算手段9
    とを付設して成ることを特徴とするボイラ系にお
    ける蒸発量計測装置。 2 上記蒸発量演算手段9における演算式が、請
    求項1記載の下記演算式、 GS=t1・CB/t1+t2−CR に対する近似式であつて、Kをボイラ系に固有の
    補正系数とし、GSmaxをボイラ系に固有の定数
    である最大蒸発量とする下記演算式、 GS/GSmax=t1−Kt2/t1+t2 である請求項1に記載されたボイラ系における蒸
    発量計測装置。
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