JPS63146009A - 多心一括集合芯線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、光加入者用の多心一括集合芯線の改良に関す
るものである。

（従来技術） 一般に、光加入者用の多心一括集合芯線は、光ファイバ
に適当な樹脂、例えば熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂ある
いは紫外線硬化型樹脂を被覆し並列させた複数本の光フ
ァイバ素線とその周囲に共通に施された、例えば熱硬化
型樹脂、熱可塑性樹脂あるいは紫外線硬化型樹脂製の保
護被覆とから成っている。この種の集合芯線はき線系で
５心一括集合芯線集台型高密度ケーブルとして使用され
おり、一方配線系では０．９ｍｍ径の単心線集合型ケー
ブルが使用さており各々その実用性が既に確認されて一
部サービスに供されている。しかし、系統の同じ光通信
網に基本芯線構造が単線集合型ケーブルと多心一括集合
芯線集台型ケーブルの２種類があるため、布設の際両者
の接続が複雑となる問題があった。

そこでこの問題を解決するためにはケーブルの基本構造
の統一が不可欠であり、前記２種類のケーブル構造を種
々の点から比較検討した結果、低価格、高密度化の面か
ら多心一括集合芯線を用いた多心一括集合芯線集台型ケ
ーブルが優れている、との結論に至り、現在この方向に
進みつつある。

ところでその際の被覆材料であるが、前述した各樹脂で
多心一括集合芯線を構成する場合、例えば熱可塑性樹脂
では押出被覆方法に頬らざるを得ないため、熱硬化型樹
脂や紫外線硬化型樹脂における塗布方法に比べて薄膜の
被覆を安定して施し難いという問題があり、更に熱硬化
型樹脂ではケーブル化時やケーブル布設環境下での熱的
影響により硬化の度合いが経時的に変化し、光ファイバ
の特性が劣化する恐れがある。その理由は熱硬化型樹脂
や紫外線硬化型樹脂は１００％硬化することは実質上な
く、ある程度の未硬化部分を有していて、これが外部環
境により経時的に硬化が進む恐れを常に存している。こ
の観点から熱硬化型樹脂と紫外線硬化型樹脂を比較する
と、これら樹脂が被覆された光ファイバは通常シース内
に収納されているから該シースが遮断しやすい紫外線は
ケーブル内部まで到達しにくいが、熱は容易にシースを
通過して内部の光ファイバに到達する。その結果熱硬化
型樹脂被覆の光ファイバの方が紫外線硬化型樹脂被覆の
光ファイバよりも経時的変化を起こしやすい、と推定さ
れる。

また前述した多心−拾集合芯線は、第４図の如く、外周
に複数のらせん溝が設けられた溝付スペーサ内に複数本
積層されて収納されるが、前述のごとく、熱硬化型樹脂
で一括の保護被覆を施したものの方が紫外線硬化型樹脂
から成る保護被覆を施したものに比較してその硬化度が
変化し易いため積層面で各多心−拾集合芯線同士がくっ
つき、環境温度変化に伴うケーブルの伸縮により光ファ
イバがマイクロベンドをおこし、伝送ロス増加を生じた
り、接続作業時等の端末処理時、その分離に手間がかか
るという問題も出ている。

加えて熱硬化型樹脂の場合硬化速度が紫外線硬化型樹脂
に比較して遅く、低価格化の点で問題がある。

そこで光ファイバ素線の被覆及び保護被覆を共に紫外線
硬化型樹脂で構成することが望ましいと考えられこれま
で種々検討されてきた。

また加入者配線系の需要の増大に伴ない、上記の如く多
心−拾集合芯線を個々の心線に分離する、いわゆる後分
岐特性は、作業性、経済性の面からより重要視されるよ
うになってきた。

さて、前述したように紫外線硬化型樹脂を通用した多心
−拾集合芯線を配線系に導入する場合、加入者毎に心線
を分離する作業が必要となる。すなわち、前記多心−拾
集合芯線の各心線が１本毎に、または数本毎に手作業で
分離でき得ることが必要となる。

ところが従来の多心−拾集合芯線では、単線集合型ケー
ブルにおける側圧特性向上を心線単体毎の側圧特性向上
で対処しようという思想をそのままこの多心−拾集合芯
線にも適用したため、保護被覆を比較的硬い紫外線硬化
型樹脂により形成するものが一般的となっており、この
タイプのものでは、前記比較的硬い保護被覆のため、例
えば接続時に前記保護被覆が破れにくく、前述した手に
よる心線分離作業が困難であった。

（発明の目的） 本発明の目的は、後分岐を容易にして配線系にも供する
ことができる多心−拾集合芯線を提供することにある。

（発明の構成） 本発明に係る多心−拾集合芯線は、光ファイバに紫外線
硬化型樹脂を被覆し並列させた複数本の光ファイバ素線
とその周囲に共通して施された保護被覆とから成り、こ
の保護被覆は硬化後のヤング率が５ｋｇ／ｍｍ”以下で
硬化度が９０％以上である紫外線硬化型樹脂から成って
いることを特徴としている。

このようにすると、保護被覆は手作業で容易に剥離する
ことができるので後分岐性が向上する。

（実施例） 本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明すると、第
１図は本発明に係る多心−拾集合芯線１０を示し、この
多心−拾集合芯線１０は、光ファイバに紫外線硬化型樹
脂を被覆し並列させた複数本の光ファイバ素線１２とそ
の周囲に共通して施された保護被覆１４とから成り、こ
の保護被覆１４は硬化後のヤング率が５ｋｇ／ｍｍ”以
下で硬化度が９０％以上である、例えばウレタン系紫外
線硬化型樹脂から成っている。一般に、多心−拾集合芯
線に要求される特性として側圧特性があるが、この特性
は芯線単体での取扱いやケーブル化する工程での品質管
理の面から考慮されたものであり、実用上からみると特
に厳しい特性は必要とならない０本発明は保護被覆１４
を上記のように硬化後のヤング率が５ｋｇ／ｍｍ”以下
で硬化度が９０％以上である紫外線硬化型樹脂とするこ
とによって保護被覆１４の剥離を容易にして後分岐を新
規治具を使うことなく手作業で行なうことができるよう
にしている。　　・ この分岐作業の１つの目安として綿布や紙やすり等で光
ファイバテープ芯線をしごき何回で光ファイバ素線１２
が分離できるかを測定した。第２図及び次の表は保護被
覆１４のウレタン系紫外線硬化型樹脂のヤング率の変化
に対するしごき回数の変化を示す。この図からヤング率
が５　ｋ　ｇ　／　ｍｍ２を越えると、しごき回数が著
しく多くなり、後分岐性が低下することが解る。

表 保護被覆　　　ヤング率　　　　　後分岐性（ｋｇ／ｍ
ｍ”）　　　（Ｌごき回数）Ａ　　　　　　　　０．１
３　　　　　　３Ｂ　　　　　　　　０．　３　　　　
　　　３Ｃ２，３３ Ｄ　　　　　　　　　　　３．　５　　　　　　　　　
　４Ｅ　　　　　　　　　　　４．　３　　　　　　　
　　　５Ｆ　　　　　　　　　　　５．　４　　　　　
　　　　　６Ｇ　　　　　　　　　　　８．　８　　　
　　　　　　　９Ｈ２６２１ Ｊ　　　　　　　　１００　　　　　　　　　　　５０
この図からヤング率が５ｋｇ／ｍｍ”を越えると、しご
き回数が著しく多くなり、後分岐性が低下することが解
る。

尚、硬化度は１００Ｘ（実際に硬化した量）／（可塑剤
の量＋紫外線硬化型樹脂の量）（単位は％）で表され、
これはべたつき易さと使用中の特性の変化の起こり易さ
とを示し、これは９０％以上であれば作業に支障がない
。また、光ファイバ素線１２の個々に被覆される紫外線
硬化型樹脂と保護被覆の紫外線硬化型樹脂との種類を異
ならせるか光ファイバ素線１２の表面に剥離剤を塗布す
るかして両者が接着するのを防止すると、更に分離作業
が容易となるので好ましい。

さらに本発明の第２実施例を第３図に示す。これは前記
第１の実施例の多心−拾集合芯線の外側に比較的薄く、
かつ比較的硬い保護被覆を設けたもので、このようにす
ることにより側圧特性にも優れた多心−拾集合芯線を提
供しようとするものである。すなわち、これは光ファイ
バに紫外線硬化型樹脂を被覆し並列させた複数本の光フ
ァイバ素線１２に一括して施された紫外線硬化型樹脂の
保護被覆１４とから成っていて、この保護被覆１４は図
面に示すように、軟質の内Ｊｉｌ　４Ａとこの内層１４
Ａの外側に設けられ内層１４Ａよりも硬質の外１１４Ｂ
とから成っている。光ファイバ素線１２は、例えば２ｋ
ｇ／ｍｍ”以下の引抜張力を有するものが用いられる。

軟質の内ＮＩ　４Ａは主に光ファイバ素線１２を分離す
る目的で用いられ、前述した側圧特性の向上の目的で外
層１４Ｂが設けられている。これらの内層１４Ａ及び外
層１４Ｂは同し紫外線硬化型樹脂、例えばウレタン系の
紫外線硬化型樹脂から成っていてもよい。

硬質の外層１４Ｂは分岐時に破れ易くするために可及的
に薄いことが要求され、従って経験上１０〜２０μｌの
厚みを有することが好ましい、尚、この外１！１４Ｂは
内層１４Ａよりも耐摩耗性に優れていることが望ましく
、このためそのヤング率は２０ｋｇ／ｍｍ”以上である
ことが好ましい。

軟質の内層１４Ａは第１の実施例に述べた如く、５ｋｇ
／ｍｍ”以下のヤング率を有し、特に２０°Ｃでのヤン
グ率をＥ（２０）とし、−４０°Ｃでのヤング率をＥ（
−４０）としたとき、 １≦Ｅ　（−４６）／Ｅ　（２０）≦３であるのが好ま
しい、このようにすると、分岐作業時に内層１４Ａは温
度変化に対する特性（ヤング率）の変化が少なく分岐時
の作業性を向上することができる。

尚、分岐性を考慮して多心−拾集合芯線１０は光ファイ
バ素線１２の外径をｄとし、内５１４Ａの厚さをＬとし
たとき、 ０．１≦ｔ　／　ｄ≦０．５ に設定するのが好ましい。

本実施例のものを２００心ケーブルに適用して各種特性
を評価したが、各種特性について充分な実用性が確証さ
れ、また分岐作業性は平均３０秒／多心一括拾集芯線、
と良好であることが確かめられた。

（発明の効果） 本発明によれば、上記のように、保護被覆は手作業で容
易に剥離することができるので後分岐性が向上する実益
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は多心−拾集合芯線の断面図、第２図は後分岐特
性の線図、第３図は本発明の第２実施例を示す横断面図
、第４図は多心−拾集合芯線を使用するケーブルの一例
を示す断面図である。 １０−−−一−−−−−−−−−多心一括集合芯線、１
２　・−・・・・・−・−・・・・・−・−光ファイバ
素線、１４−ｍ−・・−・・−保護被覆第３図 １ΔＡ 第４母

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 光ファイバに紫外線硬化型樹脂を被覆し並列させた複数
   本の光ファイバ素線とその周囲に共通して施された保護
   被覆とから成る多心一括集合芯線において、前記保護被
   覆は硬化後のヤング率が５ｋｇ／ｍｍ＾２以下で硬化度
   が９０％以上である紫外線硬化型樹脂から成っているこ
   とを特徴とする多心一括集合芯線。