JPS63145744A - 磁気特性の優れたアパ−チヤ−グリル用極薄素材鋼板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーテレビブラウン管用のアパーチャーグ
リルの製造に適した磁気特性のイｆｉれた極薄素材鋼板
およびその製造方法に関する。　　′〔従来の技術〕 カラーテレビブラウン管の色選別用のアパーチャーグリ
ルは１周知の如く、トリニトロン管に１吏川されている
。アパーチャーグリルは２通常、極薄素材鋼板を所定の
形状寸法に裁断してフラント板とし、エツチング処理に
より所定の細いスリット孔を所定間隔に規則正しく形成
し、スリット孔の長手方向に張力を付与した状態でフラ
７）仮の端縁をフレームに溶接することによりフレーム
に張力下で張り渡し、そして黒化処理（通常は４５０〜
５００°Ｃの温度）することにより製造されている。

アパーチャーグリル用の極薄素材鋼板には、工。

チング時のスリット形状の良否の点からはできるだけ繊
維状に近い高展伸率の組織でありがっ細粒であることが
、そして機械的特性の点から高抗張力を存することが要
求されていた。

このような要求を満たす従来技術としては、Ｃ：　０．
０１〜０．１０％のＡｌキルド鋼の冷延鋼板を軟化焼鈍
後、５０％以上の高圧下率で仕上冷延することにより、
エツチング時のスリット形状が良好で。

かつ高抗張力を有するアパーチャーグリル用極薄素材鋼
板を製造する方法があった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

アパーチャーグリル用の極薄素材鋼板は１通常のフォト
エツチングという化学的処理に付された場合のスリット
孔形状を特徴とする特性および各種の機械的特性の他に
、磁気特性が優れていることが必要である。すなわち、
アパーチャーグリルは、ブラウン管内の電子ビームが地
磁気などの外部磁界によって偏向して螢光面上の電子ビ
ーム到達点と螢光面上の発光体との位置関係がずれるい
わゆるミスランディング現象を防ぎ、また色純度の低下
や色むらの発生を防止することが重要な使命でもあるか
ら、アパーチャーグリル自体の磁気特性が良く、優れた
磁気シールド性および消磁特性を有することが梅めて肝
要である。

ところが、前記の如く、従来技術では、高抗張力および
スリット形状の安定性の観点から、Ｃ含有量が０．０１
％以上のＡｌキルド鋼を使用し、軟化焼鈍後高圧下率の
仕上冷延を行い、しかもシャドウマスクの製造時におけ
るような磁気焼鈍を施さないため、得られるアパーチャ
ーグリル材の磁気特性が劣り、そのような素材から製造
したアパーチャーグリルでは消磁回路も大型化せざるを
えない問題があった。

このため、磁気特性の優れたアパーチャーグリル材が望
まれていた。

本発明の目的は、改善された磁気シールド性を有するア
パーチャーグリルの製造に通した。磁気特性の優れたア
パーチャーグリル用極薄素材ｗ４仮およびその製造方法
を提供することである。

〔問題点を解決する手段〕

本発明によれば、アパーチャーグリル用極薄素材！Ｉ　
Ｆｉにおいて、その化学成分を適切にバランスさせるな
ら、特にＰおよびＳｉを適切に添加するなら、Ｃ含有量
を０．０１％以上にしなくても、必要な高抗張力および
良好なスリット形状を達成できること、むしろ、優れた
磁気特性の観点からは。

Ｃ含有量を０．０１％以下に抑制すべきであることが判
った。また、一般に、軟化焼鈍後の仕上冷延における圧
下率は、抗張力の観点からは高い程好ましり、磁気特性
の観点からは低い程好ましいものであるところ、Ｃを抑
制しかつＰおよびＳｉを添加した本発明鋼は、同一圧下
率では、従来用いられていたアルミキルド鋼よりも高い
抗張力が得られること、ひいては従来よりも低い仕上圧
下率の使用により、磁気特性を犠牲にすることなく必要
な抗張力レベルを達成できることが判った。

かくして本発明は１重量で、ｃ：０．０１％以下。

Ｍｎ　：　０．１０〜０．５０％、　　Ｐ　：０．０２
〜０．０７％＋５ｉｉＯ，２〜０．６％、残部Ｆｅおよ
び不可避的不純物からなる２００以上の初透磁率μ０．
５を有する磁気特性の優れたアパーチャーグリル用極薄
素材鋼板を提供する。

本発明はまた１重量で、Ｃ：０．０１％以下、Ｍｎ：０
．１０〜０．５０％、ｒ＞：０．０２〜０．０７％、　
　Ｓｉ：０．２〜０，６％、残部Ｆｅおよび不可避的不
純物からなる冷延鋼板を軟化焼鈍し、そして２０〜６５
％の圧下率で０．２ｍｍ＋以下の板厚まで仕上冷延する
ことからなる２００以上の初透磁率μ０．５を有する磁
気特性の優れたアパーチャーグリル′用極薄素材鋼板の
製造方法を提供する。

Ｃは、含有量カー０．旧％を実質的に越えると、１１中
のセメンタイ゛）　（ＦｅｓＣ）が増加し、磁気特性を
劣化させることになる０本発明の目的に対しては。

Ｃ含有量を０．０１％以下に抑制することが必要である
。従来は、Ｃ含有量を０．０１％よりも低くすると。

アパ−チャーグリルをフレームに張力下で張り渡した状
態で黒化処理（通常は４６０〜５００℃の温度）した場
合、固溶Ｃが減少し、これによる抗張力の低下がスリッ
ト形状の不安定ひいては線肌れの原因になることが知ら
れており、アパーチャーグリ材では、Ｃ含有量を０．０
１％以上とすることが必要であるとされていた０本発明
は、従来のかような固定観念を打破するものであり５既
述の如く、ｃ抑制による抗張力の低下はＰおよびＳｉの
添加により補償でき、むしろ磁気特性の観点からは、Ｃ
を０．０１％以下に抑制すべきであるとの発見に基づく
ものである。

Ｐは、固溶体強化型元素であり２本発明鋼においては、
磁気特性を劣化させずに、鋼の強度を向上させる。この
目的のためには、　０．０２％以上、好ましくは０．０
３％以上の含有量が必要である。しかし、過剰のＰは、
偏析による局部むら伸びなどの悪影響があるので、Ｐの
上限は０．０７％とした。

Ｓｉは、固溶体強化型元素であり１本発明鋼においては
、磁気特性を劣化させずに、鋼の強度を向上させる。こ
の目的のためには８０．２％以上。

好ましくは０．４％以上の含有量が必要である。しかし
、過剰のＳｉは、ａ板表面に濃化し、黒化処理の際の黒
化被膜（ＰｅｔＯｉを主成分とする酸化被膜）の剥離性
に悪影響を及ぼす傾向があるので＋　　Ｓｉの上限は０
．６％とした。

Ｍｎは、綱板製造時の熱間加工性の改善、特に赤熱脆性
防止の点から必要な元素であり、　０．１０％未満では
赤熱脆性の危険があるので、　０．１０％以上含有させ
る。しかし、不当に過剰な添加は、介在物の増加による
（■気持性の劣化およびスリット孔形状の悪化をきたす
傾向があるので、その上限は０．５０％とした。

本発明のアパーチャーグリル用極薄素材鋼板はそれ自体
知られた方法により、すなわち、所定組成の冷延鋼板を
軟化焼鈍後、０．２ｍ＋ａ以下の板厚に仕上冷延するこ
とにより製造できるが、この仕上冷延工程における圧下
率は、得られる極薄素材鋼板の抗張力および磁気特性に
重大な影響を及ぼす。

本発明に従う素材鋼板においては、　２０％よりも実質
的に低、い圧下率では、得られる極薄素材鋼板の抗張力
が５０ｋｇ／＋ａｍ”に達しないことがあり、アパーチ
ャーグリルとして使用したさいに線乱れ発生の原因にな
る。また、高い初透磁率μ０．５を達成するためには、
６５％を越える高圧下率は避けるべきである。したがっ
て３本発明において好ましい圧下率範囲は、２５〜６０
％である。

本発明によるアパーチャーグリル用ｈｍ素材月仮は、初
透磁率μ０．５が２００以上という従来のものよりも優
れた磁気特性を存し、かつ従来のものと同様な高抗張力
を有する。

以下、実施例および比較例を挙げ１本発明をさらに説明
する。

〔実施例］ 第１表に１本発明例および比較例での鋼組成および仕上
冷延率ならびに得られた製品の抗張力および初透磁率μ
０．５を示す。

Ｎｏｓ、　１〜７（本発明例）では、ＲＨ脱ガス処理に
より脱炭製錬を施してＣをｏ、ｏｏｓ％に低下させた。

第１表に示す組成の鋼を通常の方法で熱延鋼帯となした
後、　０．１８ｍｍの厚さまで冷間圧延した。

得られた一次冷延材は、６７０°Ｃで１０時間軟化焼鈍
を施した後、第１表に示す仕上冷延率で冷間圧延した。

律８および阻９　（比較例）では、仕上冷延率を７０％
とした以外は、１１ｈ４および麹６を反復した。

Ｎｌｌｌ０　（比較例）では、　Ｎｏｓ、１〜７におけ
ると同様にして脱炭製錬をしたが、ＰおよびＳｉ％は通
常のレベルにある表示の組成のＡｌキルド鋼をＮｏｓ。

１〜７におけると同様にして一次冷延材となし、これを
Ｎｏｓ、　１〜７におけると同様にして軟化焼鈍を施し
た後、４０％の圧下率で仕上冷延した。

Ｎｏｓ、１１＝１４　（比較例）では１表示の組成の非
脱炭Ａｌキルド鋼をＮｏｓ、１〜７におけると同様にし
て一次冷延材となし、これをＮｏｓ、１〜７におけると
同様にして軟化焼鈍を施した後１表示の圧下率で仕上冷
延した。

Ｎｏｓ、１〜１４で得た各供試材は、１０％！（２，残
りＮｔ。

露点３５°Ｃの雰囲気中で５００°Ｃ，１０分間の黒化
処理を施した後、磁気特性として初透磁率μ０．５およ
び機械的性質として抗張力を測定した。

第１図は、各供試材の仕上冷延率と初透磁率との関係を
示す、全圧下率範囲において本発明材は従来材に比べ磁
気特性が向上していることが判る。

第２図は、各供試材の仕上冷延率と抗張力（ＴＳ；ｋｇ
／ａｓ”）　との関係を示す、全圧下率Ｌ’ａ囲におい
て本発明材は従来材に比べ高い抗張力を有していること
が判る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、仕上冷延率と初透磁率との関係図であり、第
２図は、仕上冷延率と抗張力との関係図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）重量で、Ｃ：０．０１％以下、Ｍｎ：０．１０〜
   ０．５０％、Ｐ：０．０２〜０．０７％、Ｓｉ：０．２
   〜０．６％、残部Ｆｅおよび不可避的不純物からなる２
   ００以上の初透磁率μ＿０＿．＿５を有する磁気特性の
   優れたアパーチャーグリル用極薄素材鋼板。
2. （２）重量で、Ｃ：０．０１％以下、Ｍｎ：０．１０〜
   ０．５０％、Ｐ：０．０２〜０．０７％、Ｓｉ：０．２
   〜０．６％、残部Ｆｅおよび不可避的不純物からなる冷
   延鋼板を軟化焼鈍し、そして２０〜６５％の圧下率で０
   ．２ｍｍ以下の板厚まで仕上冷延することからなる２０
   ０以上の初透磁率μ＿０＿．＿５を有する磁気特性の優
   れたアパーチャーグリル用極薄素材鋼板の製造方法。
3. （３）仕上冷延における圧下率を６０％以下とする特許
   請求の範囲第２項記載の方法。