JPS631399Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は真空インタラプタの外部絶縁強度の向
上に関するもので、その目的とするところは内部
の真空絶縁強度に匹敵する絶縁強度を外部が持つ
真空開閉器を得ることにある。

第１図に基づいて従来の真空インタラプタにつ
いて説明する。１は固定電極棒、２は固定側金属
端板で前記固定電極棒１は固定側金属端板２の中
心部を貫通して固着している。３は可動電極棒、
４はベローズ、５は可動側金属端板で、該可動側
金属端板５の中心部には可動電極棒３が遊挿して
おり、前記ベローズ４は可動側金属板５と可動電
極棒３間に固着している。

接続金具７を介して接続された絶縁円筒６の両
端は、前記固定側金属板２と可動側金属端板５と
によつて閉鎖されている。

以上の如く従来の真空インタラプタは円筒側壁
が主として軸方向に長い絶縁円筒６から成つてい
るため真空インタラプタの外部絶縁強度は十分確
保することができた。

しかし近年、真空インタラプタ及びこれを用い
た真空開閉器の小形化およびコストダウンを目的
にして第２図に示すような真空インタラプタが製
品化され普及している。以下この例を同図に基づ
いて説明する。図中第１図と同符号は同一物につ
きその詳細な説明は省略する。

すなわち、金属円筒８の両端に絶縁円板９、９
を設け、且つこれら絶縁円板９、９に補助金具
２、５を介して固定電極棒１、可動電極棒３が
各々設けられて真空インタラプタを構成してい
る。

このような構造からなる真空インタラプタにお
いて一層の小形化およびコストダウンを図るに
は、絶縁円板９の大気側における絶縁強度に限界
があり、難しいものであつた。

しかし、真空インタラプタの内部は、真空絶縁
限度が優れていることから、真空インタラプタの
外部絶縁強度を強くすれば、一層の小形化の図れ
た真空開閉器が期待できるものである。

本考案はこのような従来の欠点を解消すること
を目的としてなされたもので、真空インタラプタ
の絶縁円板７と金属円筒８の一部を連続して接着
剤を介して絶縁キヤツプで覆うと共に、更にこの
真空インタラプタを絶縁ケース内に収納すること
により、小形化を図つた真空開閉器を提供するも
のである。

本考案を第３図に示す一実施例に基づき説明す
る。図中第１図及び第２図と同一符号は同一物を
示すためその詳細な説明は省略する。

すなわち１０および１１は絶縁キヤツプで該絶
縁キヤツプ１０、１１はゴム等の弾性をもつ絶縁
物から成り、平面部の中央に貫通孔１０ａ、１１
ａを夫々設けて成る。１２は接着剤で該接着剤１
２は絶縁円板９および金属円筒８と絶縁キヤツプ
１０、１１とを夫々隙間のないように完全接着す
る。１３は絶縁ケースで該絶縁ケース１３は円筒
状を成し一端側（図中上端部）に複数固のネジ孔
１３ａをもつフランジ部１３ｂを備え、且つ他端
側の底部の中心には周囲に凸部１３ｄをもつ貫通
孔１３ｅが設けてある。

なお、１４は固定枠で、該固定枠１２には絶縁
ケース１３のフランジ部１３ｂ及び真空インタラ
プタの固定電極棒１が固定されるものである。１
５はボルト、１６はナツト、１７は座金である。

以上のように構成した真空インタラプタを、絶
縁ケース１３内に収納する。

すなわち絶縁ケース１３の貫通孔１３ｅに可動
電極棒３を貫通し、凸部１３ｄに絶縁円板９を載
架し、且つ絶縁キヤツプ１１を絶縁ケース１３の
下部位に密着嵌合して所望の真空開閉器を構成す
るものである。さらに必要に応じて絶縁キヤツプ
１１と絶縁ケース１３との間を接着剤にて一体化
するものである。

また真空インタラプタの固定電極棒１を固定枠
１４の取付孔１４ａに貫通し座金１７、ナツト１
６で締結しボルト１５を取付孔１４ｂに貫通し、
絶縁ケース１３のネジ孔１３ａに締結して、真空
開閉器を固定枠１４に固着する。

以上の如く本考案によれば、真空容器の円筒部
を金属円筒で形成し、固定側および可動側の両端
面に絶縁円板を設けることによつて、小形化およ
びコストダウンを可能にした真空インタラプタを
用い、しかも固定側および可動側の夫々の絶縁円
板と金属円筒の端部の一部とを連続して接着剤を
介して絶縁キヤツプで覆つて設けているので、絶
縁円板の大気側の絶縁強度は向上する。

しかも真空インタラプタを絶縁ケース内に一体
に収納しているので、一層大気側の絶縁強度が向
上し、耐電圧特性の良好な真空開閉器を低価格で
得ることができる等の実用的効果を奏するもので
ある。

更に金属円筒と絶縁ケースとの間には空間が存
在することから、しや断時におけるアークによつ
て金属円筒が加熱されてもこの熱が絶縁ケースに
悪影響を及ぼすことはないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来例を示す要部断面正
面図、第３図は本考案の一実施例を示す要部断面
正面図。 ８は金属円筒、９は絶縁円板、１０、１１は絶
縁キヤツプ、１３は絶縁ケース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 金属円筒の両端に絶縁円板を設け、該絶縁円板
   を気密に貫通すると共に前記金属円筒内に位して
   可動および固定電極棒を設け、前記両絶縁円板と
   金属円筒の端部とに渡つて絶縁キヤツプを接着剤
   にて各々固着して設けて真空インタラプタを構成
   し、 一端側の外周にフランジを設け、且つ他端側の
   底部に貫通孔を設けると共に該貫通孔の周囲に軸
   方向内側に突出したリング状の凸部を設けて円筒
   状の絶縁ケースを構成し、 該絶縁ケース内に前記真空インタラプタを収納
   すると共に真空インタラプタの金属円筒の周囲に
   空間を形成して設け、真空インタラプタの可動側
   の絶縁円板を前記リング状の凸部に当接して設け
   ると共に可動電極棒側に位する絶縁キヤツプを絶
   縁ケース内に密着して構成したことを特徴とする
   真空開閉器。