JPH0713151Y2 - 開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この考案は、密閉容器内に真空インタライプを収納した
開閉装置に関する。

B.考案の概要 この考案は、密閉容器内に上部接続導体、真空インタラ
イプ及び可動接触棒、下部接続導体とを同一軸線上に縦
列配置して収納した極柱を備えてなる開閉装置であっ
て、 前記上部接続導体と、真空インタライプ及び可動接触棒
を、その軸線が前記下部接続導体の軸線から通電接続部
側へずらして配置し、もって極柱の外径を大きくしたこ
とにより、 規定スペース内において、極柱の放熱面積を増大させ、
放熱効率の向上を図ったものである。

C.従来の技術 密閉容器内に上記接続導体、真空インタライプ及び可動
接触棒を収納した極柱よりなる開閉装置の従来例を第２
図に示し、その構造について説明する。

図において、１は極柱、２は密閉容器、３は上部接続導
体で、密閉容器２の上方部に納設され、例えば銅などか
ら形成された導体であり、その側面上方部分には外方に
突出された接続部（断路部）４を有している。５は真空
インタライプで内部に図示されていない固定電極と可動
電極を有している。そして、固定電極は前記上部接続導
体３と接続され、可動電極は後述する操作機構７によっ
て上下動が可能となる可動接触棒６と接続されている。
また、この上部接続導体３と、真空インタライプ５及び
可動接触棒６は、密閉容器２内において同一軸線ａ′上
に縦列配置されている。

７は操作機構で、支点7aを中心に回動するリンク7bが、
前記可動接触棒６の端部に取付けられると共に、このリ
ンク7bには、横方向に往復動する操作杆7cが取付けられ
ている。枠体８内の操作装置（図示省略）が作動する
と、この操作機構７が連動して可動接触棒ｂを上下に移
動させ、真空インタライプ５内の電極を開閉させること
ができる。

９は接続導体で、前記可動接触棒６を摺動可能に圧接固
定するバネ圧接コンタクト9aと、後述する下部接続導体
10の上端を摺動可能に圧接固定するバネ圧接コンタクト
9bとを、外部コンタクトケース9cに装着して可動接触棒
６と下部接続導体10とを固定し、電気的に接続してい
る。

10は下部接続導体で、その一端が前記可動接触棒６の端
面に一定間隔をもって対向し、且つ、上述した接続導体
９で連結され、他端側は、密閉容器２から外方に導出さ
れてＬ字状をなし、その端部には接続部（断路部）11を
有し、また外表面には、固定絶縁体12が施されている。
そして、この下部接続導体10は、前述した上部接続導体
３、真空インタライプ５及び可動接触棒６の同一軸線
ａ′上に軸線を合わせて、取付けられている。

D.考案が解決しようとする課題 この種の開閉装置の極柱は、当該開閉装置を収納する配
電盤の収納面積，その他の仕様により、高さや奥行の寸
法が制限されている。その制限寸法の範囲内で放熱等を
考慮して規定温度に保つ必要がある。

この放熱は、上部接続導体３から密閉容器２を介して外
部に、また、下部接続導体10から固体絶縁体12を介して
外部に放熱されるため放熱効率はあまり良くない。

殊に、この開閉装置は、通電接続部14自体の奥行寸法の
規定によって、下部接続導体10の軸線ａ′の位置は枠体
８からの距離Ａとなり、この位置の軸線ａ′に合わせて
極柱１の上部接続導体３、真空インタライプ５及び可動
接触棒６の軸線ａ′位置が決定されて縦列配置されてい
る為、上部接続導体３と真空インタライプ５及び可動接
触棒6,並びに接続導体９の外径を大きくできないので、
通電時の発熱量が高くなるばかりでなく、十分な放熱面
積が得られず、放熱効率も悪いという二重の問題を有し
ていた。

この考案は、このような問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、極柱全体の外径を極力
大きくして、放熱効率の向上を図った装置を提供するこ
とである。

E.課題を解決するための手段 可動電極及び固定電極を有する真空インタライプ５と、
該真空インタライプ５の固定電極に接続され、一側方に
突出された接続部４を有する上部接続導体３と、前記可
動電極に接続され、操作機構７によって上下動される可
動接触棒６と、該可動接触棒６の端面と一定間隔をもっ
て一端が対向して設けられた下部接続導体10とを同一軸
線ａ′上に縦列配置して密閉容器２内に収納し、前記接
続部４と下部接続導体10の他端とを密閉容器２外に導出
してなる極柱１を備えた開閉装置において、 前記縦列配置した、上部接続導体と真空インタライプ及
び可動接触棒を、その軸線ｂ′が前記下部接続導体の軸
線ａ′から通電接続部13,14側の軸線ｂ′へ平行にずら
して配設し、もって極柱1a外径を大きくした開閉装置を
構成する。

F.作用 この開閉装置によれば、下部接続導体10は従来のままで
あるが、その上方に設置される上部接続体20,真空イン
タライプ22及び可動接触棒23は、その軸線ｂ′が、前記
下部接続導体10の軸線ａ′から通電接続部13,14側へと
偏芯寸法Ｃ分だけ平行にずらせて、ここを中心に外径を
設定したので、極柱1a全体は、その分外径を大きくして
形成できる。

従って、接続導体25の断面積を増大できるので、通電時
の発熱量を低く抑えられると共に、極柱1aの外径が大き
くなり、放熱面積も増大し、その分、放熱効率が向上す
る。

G.実施例 以下、この考案の一実施例を第１図に基づいて詳細に説
明する。

第１図は本考案の断面図で、第２図と同じ機能を有する
部分、または同一名称の部分には、第２図と同じ符号を
付して説明を省略する。

しかして、この考案は、縦列設置した上部接続導体20と
真空インタライプ22及び可動接触棒23を、その軸線ｂ′
が下部接続導体10の軸線ａ′から通電接続部13,14側へ
平行にずらして配設し、もって極柱1a外径を大きくした
ことに特徴がある。

すなわち、上部接続導体20、真空インタライプ22及び可
動接触棒23は、その軸線ｂ′を下部接続導体10の軸線
ａ′から偏芯寸法Ｃ分平行にずらして、ここを中心に左
右線対称に外径を設定している。従って、これ等を収納
した極柱1a全体（密閉容器18）の外径は、従来の極柱１
の外径Ｂに加えることの偏芯寸法Ｃ×２でＢ＋2Cとな
り、この寸法2C分増大されている。殊に可動接触棒23に
至っては増大率が大きくできる。

また、このことにより、バネ圧接コンタクト25a,25b及
び外部コンタクト25c（接続導体25）の断面積をも増大
させ、通電時における熱抵抗を低く抑えることを可能と
している。

尚、本案実施例では、可動接触棒23と下部接続導体10の
電気的接続をバネ圧接コンタクト25a,25b及び外部コン
タクトケース25cよりなる接続導体25で行っているが、
圧接コンタクトを使用せずに、可撓性を有した導体で接
続したものを適用しても同様の効果が得られること勿論
である。

H.考案の効果 以上、説明したように、本考案によれば、縦列設置した
上部接続導体、真空インタライプ及び可動接触棒を、そ
の軸線が下部接続導体の軸線から通電接続部側へ平行に
ずらして配設し、偏芯取付けとしたので、これ等を収納
した極柱全体の外径を大きくすることができ、ひいては
接続導体の断面積をも大きくすることができ、これによ
り通電時における熱抵抗を大幅に下げることができると
共に、極柱表面の放熱面積が増大されたので、放熱効率
が向上し、もって装置全体の温度上昇を低く抑えられ
る。

また、この極柱は、その全体の寸法が従来の規定スペー
ス内において増大化できるので、その分、大容量化をも
図れるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を示す断面図、第２図は従来例を示す断
面図である。 20…上部接続導体、22…真空インタライプ、23…可動接
触棒、25…接続導体、ａ′,b′…軸線、Ａ…枠体からの
距離、Ｂ＋2C…極柱外径、Ｃ…偏芯寸法、Ｄ…規定スペ
ース、Ｅ…放熱スペース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】可動電極及び固定電極を有する真空インタ
   ライプと、該真空インタライプの固定電極に接続され、
   一側方に突出された接続部を有する上部接続導体と、前
   記可動電極に接続され、操作機構によって上下動される
   可動接触棒と、該可動接触棒の端面と一定間隔をもって
   一端が対向して設けられた下部接続導体とを同一軸線上
   に縦列配置して密閉容器内に収納し、前記接続部と下部
   接続導体の他端とを密閉容器外に導出してなる極柱を備
   えた開閉装置において、 前記縦列設置した、上部接続導体と真空インタライプ及
   び可動接触棒を、その軸線が前記下部接続導体の軸線か
   ら通電接続部側へ平行にずらして配設し、もって極柱外
   径を大きくしたことを特徴とする開閉装置。