JPS63130964A - 歯車変速機の潤滑装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 −〔産業上の利用分野〕 本発明は、２サイクルエンジンに組込まれる歯車変速機
に係り、特にその１１１Ｗ４装置に関する。

〔従来技術〕

クランク室を予圧室として利用する２サイクルエンジン
では、歯車変速機はクランク室と遮断された変速ｌｌ室
に収容されており、このため、歯車変速機は変３１８１
室の底部に蓄えた潤滑オイルに浸漬させる、いわゆる油
浴式潤滑を行なうことが多い。

この従来の潤滑装置は、クラッチと一体化された一次減
速大歯車を潤滑オイルに浸漬させ、この一次減速大歯車
により跳ね上げられて飛沫したオイルを、クラッチの側
方に設けたｖ字状のオイル受部で回収し、この回収した
潤滑オイルを、オイル受部に連なるオイル通路に導いて
、ここから歯車変速機の各潤滑部に供給している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、この従来の構成では、潤滑オイルの多くは一
次減速大歯車の接線方向に跳ね上げられるのに対し、オ
イル受部はこの跳ね上げ方向とは無関係なりラッチの側
方に設けられているために、跳ね上げた潤滑オイルを効
率良く回収することが困難であった。

このため、従来では、潤滑オイルの油面を上げて、歯車
の多くを潤滑オイルに浸漬させたり、潤滑オイルの跳ね
上げ量を多くすることで対処していたが、このようにす
ると、潤滑オイルの撹拌抵抗が大きくなり、エンジン出
力の損出が大きくなる等の不具合がある。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本発明においては、変速機室の内面に、一次減
速大歯車の外周面に近接するとともに、この一次減速大
歯車の回転方向に向き合って開口し、一次減速大歯車が
跳ね上げた潤滑オイルを回収する溝状のオイル受部を設
け、このオイル受部に、回収したｉＩ！ｌＷ４オイルを
１１１Ｗ４部に導く通路を連通させたことを特徴とする
。

〔作用〕 この構成によれば、一次減速大歯車による潤滑オイルの
跳ね上げ方向とオイル受部の開口方向とが一致するので
、跳ね上げた潤滑オイルの多くを効率良く回収すること
ができる。このため、エンジン回転数に応じた量の潤滑
オイルを潤滑部に供給することができ、少ないオイル量
で以て確実な潤滑を行なえる。

したがって、これまでのように潤滑オイルの油面を上げ
る必要もなくなり、潤滑オイルの撹拌抵抗も少なくて済
む。

〔発明の実施例〕

以下本発明の一実施例を、自動二輪車用の２サイクルエ
ンジンに適用した図面にもとづいて説明する。

第４図中符号１はシリンダ本体、２はクランクケースで
あり、このクランクケース２内には、クランク軸３を収
容するとともに、吸入新気の予圧室となるクランク室４
が形成されている。クランクケース２の一側面にはクラ
ンクケースカバー５が被嵌されており、このクランクケ
ースガバー５とクランクケース２とによって変速機室６
が形成されている。変速機室６はクランク室４と隔壁７
によって気密に遮断されており、この変速機室６内には
常時噛合い式の歯車変速ｖａ８が収容されている。

歯車変速機８は互いに平行をなす入力軸９と出力軸１０
とを有し、これら両軸９，１０上には、互いに噛合う複
数の空転遊動歯車１１と、両軸９，１０の軸方向にのみ
スライド可能な摺動歯車１２が設けられている。

入力軸９の一端には、湿式多板クラッチ１３が設けられ
ており、このクラッチ１３の入力側であるクラッチハウ
ジング１４には、一次減速大歯車１５が取付けられてい
る。一次減速大歯車１５はクランク軸３上の一次減速小
歯車１６と噛合っており、このため、クランク軸３に取
出された駆動力は、一旦減速された後、クラッチ１３を
介して入力軸９に伝達される。

なお、一次減速大歯車１５は歯車変速機７の各歯車１１
．１２よりも大径に形成されている。

また、入力軸９の軸線上に設けた中空孔１７内には、ク
ラッチ１３を解放操作するブツシュロッド１８が軸方向
に摺動可能に挿通されている。ブツシュロッド１８の一
端はクラッチ操作に連動して回動されるブツシュレバー
軸１９のカム面２０に対向されており、このブツシュレ
バー軸１９はクランクケース２に設けた回動孔２１内に
挿通されている。

ところで、上記変速機室６の底部には、第３図および第
４図中符号しで示すレベルまで、歯車変速機８を潤滑す
る潤滑オイルが蓄えられている。

そして、この潤滑オイルに上記一次減速大歯車１５が浸
漬されており、この一次減速大歯車１５の回転によって
跳ね上げられた潤滑オイルが、歯車変速ｔａ８を始めと
してブツシュロッド１８やブツシュレバー軸１９の挿通
部分に供給されるようになっている。

この潤滑オイルの供給経路について説明を加えると、上
記クランクケースカバー５は、その側面２２の周縁部に
、クランクケース２の一側面に突合わされるとともに、
クラッチ１３、一次減速大歯車１５および一次減速小歯
車１６の外周囲を取囲む周壁部２３を備え、このクラン
クケースカバー５の内面には、第３図に示すように、変
速機室６内に張出す延出壁２４が一体に形成されている
。延出壁２４は一次減速大歯車１５の外周に沿うように
延出されているとともに、その延出端はクランクケース
カバー５の周壁部２３の内面から離間されており、これ
ら延出壁２４とクランクケースカバー５の内面との間に
は、第３図中実線の矢印で示すように、−次減速大歯車
１５が跳ね上げた潤滑オイルを回収する溝状のオイル受
部２５が形成されている。そして、このオイル受部２５
は一次減速大歯車１５の回転方向に向合って開口されて
おり、この開口部２６よりも下方にオイル受部２５の終
端部２７が位置されている。

また、クランクケース２のクランクケースカバー５との
白面には、オイル受部２５の終端部２７に連なる連通口
２８が開口されており、この連通口２８とオイル受部２
５との連通部分には、金網からなるオイルフィルタ２９
が介在されている。そして、この連通口２８にはオイル
受部２５で回収したｒＡｌオイルを、入力軸９や出力軸
１０の軸受部３０を通じて各歯車１１．１２の摺動面な
らびにブツシュロッド１８やブツシュレバー軸１９の挿
通部分に導くオイル通路３０が連通されている。

このような構成によれば、クランクケースカバー５の内
面に、−次減速大歯車１５の回転方向に向合って開口す
るオイル受部２５を設けたので、このオイル受部２５の
開口方向とｒａ潤滑オイル跳ね上げ方向とが一致し、跳
ね上げた潤滑オイルの多くを効率良く回収することがで
きる。

このため、エンジン回転数に応じた量の潤滑オイルを、
歯車変速９Ｂの各潤滑部を始めとして、ブツシュロッド
１８やブツシュレバー軸１９の挿通部分に供給すること
が可能となり、少ないｌの潤滑オイルで確実な潤滑を行
なえる。

したがって、従来のように変速機室６内の潤滑オイルの
レベルを上げる必要もなくなるから、潤滑オイルの撹拌
抵抗も小さくて済み、エンジン出力の損出を少なく抑え
ることができる。

また、本実施例では、オイル受部２５と連通口２８との
連通部分に、オイルフィルタ２９を設けたので、潤滑オ
イル中の微細な金属粉を捕捉することができる。しかも
、このオイルフィルタ２９はクランクケースカバー５を
外すことで取出すことができ、オイルフィルタ２９の清
掃も簡単に行なうことができる。

〔発明の効果〕

以上詳述した本発明によれば、跳ね上げた潤滑オイルを
効率良く回収することができるので、少ないオイル量で
確実に変速機の各部をｒＲＷ４することができる。した
がって、潤滑オイルの油面を上げる必要もなく、その分
、撹拌抵抗も小さくて済むから、エンジン出力の損出を
少なく抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図および第２図は
２サイクルエンジンに組込まれた歯車変速機の断面図、
第３図はクランクケースカバーをクランクケースとの白
面側から見た側面図、第４図は２サイクルエンジンの側
面図である。 ２・・・クランクケース、３・・・クランク軸、４・・
・クランク室、６・・・変速機室、８・・・歯車変速機
、１５・・・−次減速大歯車、２５・・・オイル受部、
３０・・・オイル通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 クランクケース内に、クランク室とは区画された変速機
   室を設け、この変速機室にクランク軸と噛み合って常時
   回転駆動される一次減速大歯車を設けるとともに、この
   一次減速大歯車を変速機室の底部に蓄えた潤滑オイルに
   浸漬させ、この一次減速大歯車が跳ね上げた潤滑オイル
   を回収して潤滑部に導くようにした歯車変速機の潤滑装
   置において、 上記変速機室の内面に、一次減速大歯車の外周面に近接
   するとともに、この一次減速大歯車の回転方向に向き合
   って開口し、一次減速大歯車が跳ね上げた潤滑オイルを
   回収する溝状のオイル受部を設け、このオイル受部に、
   回収した潤滑オイルを潤滑部に導くオイル通路を連通さ
   せたことを特徴とする歯車変速機の潤滑装置。