JPS63130712A - 鋳鉄の再溶融チル化処理方法 - Google Patents

鋳鉄の再溶融チル化処理方法

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JPS63130712A
JPS63130712A JP27630286A JP27630286A JPS63130712A JP S63130712 A JPS63130712 A JP S63130712A JP 27630286 A JP27630286 A JP 27630286A JP 27630286 A JP27630286 A JP 27630286A JP S63130712 A JPS63130712 A JP S63130712A
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JP
Japan
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layer
graphite
chilling
cast iron
chilled
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Pending
Application number
JP27630286A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kanazawa
孝明 金沢
Joji Miyake
譲治 三宅
Haratsugu Koyama
原嗣 小山
Kenji Shimoda
健二 下田
Shinji Oishi
大石 真治
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はクランクシャフトやカムシャフトなどの各種
自動車部品その他各種機械部品等に使用される鋳鉄の表
面再溶融チル化処理方法に関するものである。
従来の技術 従来から、片状黒鉛鋳鉄や球状黒鉛鋳鉄からなる鋳鉄部
材の表面の一部を硬化させて耐摩耗性等の特性を向上さ
せる方法として、その耐摩耗性等の特性を向上させる部
分の表面層をTIGアークやレーザ等の高密度エネルギ
により局部的に加熱してその表面層を再溶融させ、その
後の母材側への熱移動による急速冷却によって表面層を
チル化させる再溶融チル化処理方法が、例えば特開昭5
5−61378号公報あるいは「鋳物」第57巻(19
85)第10@D43〜p48の「イナート・ガス・ア
ーク再溶融法による球状黒鉛鋳鉄の表面硬化」と題する
論文等によって知られている。このような再溶融チル化
処理によれば、母材内部は片状黒鉛鋳鉄組織あるいは球
状黒鉛鋳鉄組織のままで、希望する部位の表面層のみを
黒鉛晶出のないチル化層、すなわち一般にレーデブライ
トとパーライトからなる耐摩耗性に優れた硬質な組織と
することができ、他の表面硬化法と比較して合金元素の
節約、操作の簡便性、あるいは希望する部位のみを著し
く硬化させ得るなどの多くの特徴を有している。
発明が解決すべき問題点 前述のような従来の再溶融チル化処理方法では、高密度
エネルギによる再溶融・急速再凝固後の急速冷却過程て
チル化層に割れが発生し易い問題がある。この割れは一
般にビード割れと称しているが、ビード割れが生じれば
製品として不適当となるから、従来の再溶融チル化処理
を適用した場合製品歩留りか低いという問題があった。
この発明は以上の事情に鑑みてなされたもので、ビード
割れのない再溶融・チル化処理層を得ることができる鋳
鉄の再溶融チル化処理方法を提供することを目的とする
ものである。
問題点を解決するための手段 前)ホのような高密度エネルギを用いた鋳鉄表面′  
層の再溶融チル化処理におけるビード割れの発生原因は
次のように考えられる。
すなわち、鋳鉄母材の表面の一部に対し再溶融チル化処
理を行なった場合、その部分では凝固開始から凝固終了
までに相当量の収縮が生じるのに71uえて、凝固後軍
部に至るまでの間にざらに大ぎく収縮し、そのため母材
部分との間で収縮量に大幅な差が生じて、処理部(チル
化層)が凝固後軍部に至るまでの間にそのチル化層に割
れが発生してしまう。例えば本発明者等のシミュレーシ
ョン結果によれば、C3,4%、Si2.1%の片状黒
鉛鋳鉄に対して前述のような再溶融チル化処理を施した
場合、先ず凝固開始時に初晶オーステナイトの晶出によ
る収縮が0131%あり、ざらに凝固過程でレーデブラ
イトの生成による収縮(但しオーステナイト:セメンタ
イトの比が1:2とした場合)か2,94%市り、した
がって凝固開始から凝固終了まで3.25%の収縮があ
る。ざらに凝固終了後、軍部に至るまでの間に冷却によ
る熱収縮から変態による膨張を差し引いても4.2%の
収縮があり、結局i迂回開始から軍部までに7%を越え
る収縮かあることになり、そのためチル化層の凝固後の
冷却過程で掌温近くにおいて割れが発生してしまうので
ある。
したがってビード割れを防止するためには、再溶融・再
凝固後の急冷過程での収縮量を抑えれば良いものと考え
られる。
ところで鋳鉄部材の用途やその要求特性によっては、チ
ル化層のままで製品化せず、再溶融・再凝固チル化後に
改めて黒鉛化のための加熱処理を施してチル化層中に微
細な塊状黒鉛を晶出させることも例えば本出願人の出願
に係る特願昭60−228067号、特願昭61−10
4497号等により提案されている。このように再溶融
チル化後に黒鉛化処理を行なえば、セメンタイトの分解
による黒鉛の晶出によって逆に体積膨張が生じる。そこ
で本発明者等はこのような黒鉛晶出時の体積膨張を巧み
に利用して、チル化層の凝固後の収縮を抑えることを考
えた。
すなわち一般に再溶融チル化処理を施した場合、その処
理層の表面にかなりの凹凸が生じるから、実際の再溶融
チル化処理では、処理後に仕上加工を行なって処理層の
表面を削り取ることが行なわれる。このように仕上加工
で削り取られる部分は製品とは無関係の部分でおるから
、その部分に黒鉛が晶出しても特に耐摩耗性等の製品の
要求特性に悪影響を及ぼさない。そこでこの発明では、
仕上六〇工で削り取られる部分のみ、再溶融チル化処理
の凝固過程で黒鉛を晶出させて、その部分での黒鉛晶出
による体積膨張と凝固後の冷却過程での収縮とを相殺さ
せ、ビード割れの発生を防止するようにしたのである。
具体的には、この発明は、鋳鉄の表面層の少なくとも一
部を高密度エネルギの印加により溶融させ、続いて母材
側への熱移動によりその溶融層を急速凝固させてチル化
させる再溶融チル化処理方法において、前記溶融層の冷
却凝固過程で、その層の表面付近のみに局部的に黒鉛を
晶出させ、その後の仕上加工によって前記黒鉛晶出部分
を除去することを特徴とするものである。
作  用 この発明の再溶融チル化処理方法においては、第1図に
示すように片状・黒鉛鋳鉄もしくは球状黒鉛鋳鉄などの
鋳鉄からなる部材1の表面のうち、特に耐摩耗性や高硬
度が要求される部位の表面に、T1Gアーク、レーザ、
電子ビーム、プラズマア−り等の高密度エネルギ2をT
IGアークトーチ等の高密度エネルギ源4によって印加
し、その表面層3を所要の深さにわたって急速溶融させ
る。
この際、高密度エネルギ2の印加位置は、そのエネルキ
源4の往復動作によって処理すべき領域内を往復移動さ
ゼることか望ましい。
高密度エネルギの印加によって加熱溶融された溶融層3
は、高密度エネルギの印加停止もしくは印加位置の移動
によってその熱が母材側へ拡散し、これにより急速に冷
却されて凝固する。ここで、母材側への熱拡散による溶
融層3の冷却凝固速度は、溶融しなかった母材部分に近
い位置では速く、一方母材部分から離れた位置では遅く
なる。したがって溶融層3の表面の中央部付近の冷却凝
固速度が最も遅くなる。そこでこの発明の方法では、溶
融層3の表面付近のみ、特に表面の中央部付近のみに黒
鉛が晶出し、その伯の部分すなわち溶融しなかった母材
に近い位置では黒鉛の晶出のないチル化組織となるよう
な凝固状況を得るように、入熱条件を調整する。すなわ
ち、従来の一般的な再溶融チル化処理方法では、溶融層
3の全体がその凝固過程でチル化されるように入熱条件
を定めていたのに対し、この発明の方法では、溶融層の
うち表面の中央部付近はチル化させずに共晶黒鉛を晶出
させ、その他の部分をチル化させる。ここで上述のよう
に黒鉛を晶出させる表面部分は、後に仕上加工によって
削り取られる部分に相当する。
上述のようにして溶融層3が凝固してi迂回層(処理層
)5が形成された状態を第2図に示す。
第2図において、5Aは凝固層5のうちの表面の中央付
近に形成された黒鉛晶出層を示し、また5Bはその黒鉛
晶出1” 5 Aの下側の母材に近い部分に形成された
黒鉛晶出のない正常なチル化層を示す。このように凝固
@5が形成される際には、黒鉛晶出層5Aでは黒鉛の晶
出によって体積膨張が生じ、その体積膨張は凝固後の収
縮量とほぼ等しくなるため、凝固・冷却過程での収縮量
はわずかどなり、したがって黒鉛晶出層5Aにおいては
、収縮により割れか発生するおそれがほとんどない。
また黒鉛晶出115Aの下側のチル化層5Bの部分では
チル化に伴なってかなりの体積収縮が生じるが、黒鉛晶
出@5Aによって拘束されているため、その部分でも割
れの発生は有効に防止される。したがってi迂回@5の
全体にわたってビード割れの発生が防止されることにな
る。
上述のようにしてその再溶融層を凝固・冷却させた後、
その処理部位の表面に切削加工や研削加工等により仕上
加工を施す。この仕上加工では、仕上面〇の位置を黒鉛
晶出@5△の下側に設定して前述のような黒鉛晶出層5
Aを削り取り、その下側の正常なチル化層5Bを表面に
露出させる。
したがって仕上加工後には、従来の再溶融チル化処理を
施した場合と同様に、第3図に示すように表面に正常な
チル化層5Bが存在する状態となり、充分な耐摩耗性を
与えることができる。
なお、前述のように溶融層3の凝固過程で表面付近に黒
鉛を晶出させるためには、全体を黒鉛晶出のないチル化
層とする場合よりも高密度エネルギの印加停止時におけ
る母材の保有熱か大きくなるように高密度エネルギ等に
よる入熱条件を定めておけば良い。具体的には、例えば
前述のように高密度エネルギ印加位置を処理部位の全長
にわたって往復移動させつつ表面層を再溶融させる場合
、その処理時間を若干長目に設定すれば良い。あるいは
また、再溶融を行なう前に、予め処理部位付近あるいは
鋳鉄部材全体を予熱しておいても良い。
また前述の説明では黒鉛晶出層5Aを後の仕上加工によ
って削り取るものとしたが、実際の作業では仕上加工に
おける削り代は製品寸法等の要因から定まってしまうの
が通常で必り、そこで実際には凝固過程で生成される黒
鉛晶出図の厚みが仕上加工での削り代の範囲内に収まる
ように、入熱条件を調整すれば良い。
実施例 片状黒鉛鋳鉄からなる直径120#、厚さ30mmの円
板状試談片の盤面の中央部の長さ20mの領域に、TI
Gアークトーチを用いて次のように再溶融チル化処理を
行なった。すなわちアーク電流250△のTIGアーク
を、前記20mmの長さの領域の全長にわたって3Hz
で往復移動させる処理を40秒行ない、その後直ちにア
ークを遮断して放置した。その結果第2図に示すように
処理層の中央部表面に共晶黒鉛が晶出していることがj
fKiflされた。またビード割れの発生は全く認めら
れなかった。その後、処理部位の表面から共晶黒鉛晶出
層の部分を削り取る仕上加工を施すことによって、ビー
ド割れがなくかつ晶出黒鉛のない正常なチル化層を表面
に露呈させることができた。
一方、比較のためアーク電流を300A 、処理時間を
15秒として前記同様なTIGアークによる再溶融チル
化処理を行なったが、この場合は共晶黒鉛が晶出せず、
約70%の割合でビード割れが発生した。
発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明の再溶融チル化
処理方法によれば、再溶融後の凝固過程で表面付近にの
み黒鉛を晶出させることによってビード割れの発生を防
止し、かつその黒鉛晶出層は後の仕上加工によって除去
してしまうから、耐摩耗性に優れた正常なチル化層が表
面に形成された鋳鉄部材をビード割れの発生を招くこと
なく作成することができ、したがって再溶融チル化処理
における良品歩留りが高く、再溶融チル化処理のトータ
ルコストを従来よりも大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図まではこの発明の方法を実施している
状況を段階的に示す略解的な断面図である。 1・・・鋳鉄部材、 2・・・高密度エネルギ、 3・
・・溶融層(表面層)、 5・・・凝固層、 5A・・
・黒鉛晶出層、 5B・・・チル化層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 鋳鉄の表面層の少なくとも一部を高密度エネルギの印加
    により溶融させ、続いて母材側への熱移動によりその溶
    融層を急速凝固させてチル化させる再溶融チル化処理方
    法において、 前記溶融層の凝固過程で、その層の表面付近のみ局部的
    に黒鉛を晶出させ、その後の仕上加工によって前記黒鉛
    晶出部分を除去することを特徴とする鋳鉄の再溶融チル
    化処理方法。
JP27630286A 1986-11-19 1986-11-19 鋳鉄の再溶融チル化処理方法 Pending JPS63130712A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5612436A (en) * 1995-09-08 1997-03-18 The Goodyear Tire & Rubber Company Isoprene-butadiene diblock rubber

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5612436A (en) * 1995-09-08 1997-03-18 The Goodyear Tire & Rubber Company Isoprene-butadiene diblock rubber

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