JPS63124048A - 感光性帯材容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ロール状に巻かれた印画紙や写真フィルムの
如き感光性帯材の包装に関するもので、更に詳しくは太
陽光下及び室内照明光下での装填用の感光性帯材の引出
口にテレンプ布を設けた遮光容器に関するものである。

〔従来の技術〕

感光性帯材容器には種々の形態のものが開示されている
。例えば、実開昭５５−８８９８０号公報、実公昭５６
−１６６０８号公報、特開昭５５−１２４１４０号公報
、特開昭５７−１２８３３３号公報、特公昭５９−３６
７３６号公報、特開昭６０−１５６０５８号公報、米国
特許４，１４８．３９５号明細書、米国特許第４．１７
９，０２８号明細書、米国特許第４，２７２．０３５号
明細書等である。

このように、感光性帯材容器の帯状写真感光材料を引出
す部分には、一般に、光が遮光容器内部に侵入し容器内
部の帯状写真感光材料が感光するのを防止する目的で遮
光部材が設けられている。

遮光部材には種々のものが存在するが、その内生として
布で構成されているものをテレンプ布という。

従来、このようなテレンプ布としては、側断面の模式図
が第１３図に示すようなものがあった（実公昭４６−２
０５３９号公報）。このテレンプ布は、織構造の地布１
にパイル糸４を織り込んで形成されたものである。地布
１は第１４図の平面の模式図に示すように、経糸２と緯
糸３とを織って形成されており、また上記パイル糸４は
、ビスコース、アセテート等の柔軟性のある原糸を捲縮
加工した無芯パイル糸が用いられている。

そして、このような布を作成するには、地経緯糸２．３
によって平地に織成すると同時にパイル用経糸４を纏絡
織成して二重ビロードとなし、これを切断するのが一般
的である。

しかし、このようなパイル糸等を地布に織成してなるベ
ルベット織成いはビロード環とも称する、いわゆる織構
造の遮光テレンプ布の場合には、遮光テレンプ布作成の
過程でホツレやパイル抜けを起こし易（、生産工程が複
雑で生産コストが高くなる上窓光性帯材容器に組込んで
、帯状写真感光材料を引出し又は巻き込む際にも帯状写
真感光材料面との摩擦によりホツレやパイル抜けを起こ
し、その屑が帯状写真感光材料の感光膜に付着して障害
をおこすことがあった。特に室内光装填ロール状カラー
印画紙用遮光容器の引出口に使用した場合、高温・高湿
下ではゼラチンを用いている感光膜は膨潤し粘着性が大
きくなるため感光膜にパイルが付着するものであった。

そこで、従来、地布１に溶液状の口止め剤を含浸させた
後乾燥させて目止め層５を形成し、パイル糸４と地布１
を固定していた。そして、この目止め履５にヒートシー
ル可能な溶液状接着層６を塗布し、容器本体７の引出口
に貼付されていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、従来の遮光テレンプ布において、溶液状の目
止め剤を塗布含浸させる工程で、パイル糸まで含浸しな
いようにするためには地布の繊維密度を上げる必要があ
った。従って、遮光テレンプ布に使用される布としては
、大量の糸が使用されている非常に高価なベルベットの
布でなければならないという問題点があった。

また、目止め層５に溶液状の接着剤を塗布して接着層を
形成しているが、この塗布厚さが地布１の凹凸、接着剤
の含浸速度、地布の繊維密度の不均一等により変動し、
容器本体７との接着強度が不安定になったり、遮光性物
質を含む場合は遮光性の差が大きくなったり、地布１に
凹凸のすしが発生したり、しわが発生したりする等積々
の問題点があった。また、このことはホントメルト接着
層を塗布する場合も同様であった。

本発明は以上の問題点を解決し、安価で、かつ接着層の
厚さが均一である遮光テレンプ布を用いた感光性帯材容
器を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、ナイロン−１２樹
脂フィルム接着層を地布に積層し、このナイロン−１２
樹脂フィルム接着層で容器本体に接着するようにしたも
のである。

すなわち、本発明の感光性帯材容器は、感光性帯材がロ
ール状に巻回されるコアと該感光性帯材が引き出される
引出口と該引出口に設けられた遮光テレンプ布とを有す
る遮光容器において、該遮光テレンプ布の地布に、化学
構造式が Ｈ（ＨＮ−（ＣＨ２）ＩＩ−Ｃｏ）　、ＯＨであるナイ
ロン−１２樹脂を６０重量％以上含み、破断強度（ＡＳ
ＴＭ　０８８２−６４Ｔ）が２３０　ｋｇ／ｃＪ以上、
ヤング率が１０００ｋｇ　／　ｃｎ！以上、厚さが２０
〜２００Ｉ！ｍのナイロン−１２樹脂系フィルム接着層
が積層されていることを特徴として構成されている。

ナイロン−１２樹脂系フィルム接着層は、ナイロン−１
２樹脂を６０重量％以上含んでいる。６０重景％未満で
は紙やプラスチックや金属からなる遮光容器本体とのヒ
ートシールが困難になるだけでなく、物理強度も不足し
、実用化困難である。

ナイロン−１２樹脂を６０重量％以上含んでいれば、他
の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。

このナイロン−１２樹脂は、ブタジェンを原料として得
られるラウリルラクタムを重合した化学構造式が）Ｉ　
ＣＩＩＮ−（ＣＨ２）ＩＩ−Ｇｏ）　、ＯＨである樹脂
で、西ドイツＨｕｌｓ社と日本のダイセル・ヒュルス株
式会社で現在生産している。そして、ナイロン−１２樹
脂系フィルム接着層は、このナイロン−１２樹脂を用い
てインフレーションフィルム成形法、Ｔ形ダイスフィル
ム成形法、エクストルージョンラミネート法等により生
産される。

次に、国内で市販されているナイロン−１２樹脂からな
るフィルムを記す。このナイロン−１２樹脂フイルムは
ダイアミドフィルムとしてダイセル化学株式会社が製造
販売しているものである。

また、ナイロン−１２樹脂系フィルム接着層は、破断強
度（ＡＳＴＭ　Ｉ）Ｂ８２−６４Ｔ）が２３０ｋｇ／ｃ
ｍ２以上、ヤング率が１１０００（／ｃｎｉ以上、厚さ
が２０〜２００μｍである。

破断強度が２３０ｋｇ／ｃａ！未満になると積層すると
きにテンションがナイロン−１２樹脂系フィルム接着層
にかかるがこの時に切断したり、しわやすしが発生する
。

ヤング率が１０００１ｑｒ／ｃＪ未満ではテンションが
加わった時にフィルムが伸びてしわやすしが発生しやす
くなりフィルム厚さを大きくしないと使用不可になる。

フィルム厚さが２０μｍ未満では切断やしわやすしが発
生して使用不可になり、フィルム厚さが２００μｍをこ
えると遮光物質がフィルム接着層に含まれない時は断面
から光が侵入して怒光性帯材にカブリが発生する。遮光
物質がフィルム接着層に含まれる場合でも引出口を広く
する必要があり遮光性確保が困難になるだけでなく高価
になり実用化困難である。

ナイロン−１２樹脂系フィルム接着層に各種添加物を含
ませてもよい。例えば、遮光物質、特に黒色に着色可能
なカーボンブラック等の遮光物質を含むことが好ましい
。また、遮光物質は光吸収性の遮光物質でも光反射性の
遮光物質でもよく、これらの遮光物質としては特開昭６
１−１８９９３６号公報等で開示されている公知の遮光
物質が総て含まれる。さらに、各種添加剤としても特開
昭６１−１８９９３６号公報等で開示されている公知の
添加剤が総て含まれる。

このナイロン−１２樹脂系フィルム接着層は、単一層と
して地布に積層されても、他の層と共押出しされた多層
共押出し接着層として地布に積層されてもよい。このナ
イロン−１２樹脂系フィルム接着層を地布に積層するに
は、種々の方法を用いることができるが、遮光テレンプ
布の柔軟性確保及び生産効率の点で、ウェットラミネー
ト法、ドライラミネート法及びエクストルージョンラミ
ネート法が好ましい。これらの接着剤層に用いられる接
着剤としては、特開昭６１−１８９９３６号公報等に開
示されているものが用いられる。また、接着剤層を介さ
ないで、ナイロン−１２樹脂系フィルム接着層の表面を
熱風処理、火災処理等で加熱溶融直後に地布に重ね合せ
て直接積層してもよい。

また、このナイロン−１２樹脂系フィルム接着層は、こ
の単一層のみが積層されているとき、遮光物質の添加量
が０．３〜３０ｇ／ｌｒ？、密度力月、０〜１．４０　
ｇ／ｃｃそして抗張力が５００ｇ／１５１ｍ巾以上であ
ることが遮光性、物理強度等の点で好ましい。

遮光テレンプ布を形成する繊維は各種の合成樹脂繊維及
び天然繊維を用いることができるが、吸湿性か低く変形
し難く、かつヒートスリットや超音波スリット法等のよ
うに切断面がほつれないように溶融切断が可能で、しか
も起毛後のヒートセット性が良好であるとともに物理強
度が大きいので、ポリエステル系繊維又はポリアミド系
繊維で形成することが好ましい。また、抜は毛を防止す
るとともに生産性が向上するので、編物構造とすること
が好ましい。

例えば、起毛ニット（添毛ニット）や円型編みや平型編
み等の横編みメリヤスをループ状のパイルに起毛加工し
た布や、トリコット編み、ラッセル繁み（ダブルラッセ
ル編みを含む）、ミラニーズ編み等の縦編みメリヤスを
ループ状のパ・イルに起毛加工した布や、ループ状のパ
イルを有するメリヤスを直接形成する丸編パイル編機を
用いたシンカーパイル布である。

以上のような遮光テレンプ布が感光性帯材の遮光容器の
引出口に設けられている。

感光性帯材には、カラー印画紙、フォトレジスト、コン
ピュータ用マイクロフィルム、電算写植印画紙、ＪＩＳ
　１３５型写真フイルム（ライカフィルム）等あらゆる
帯状の感光性帯材が含まれる。遮光容器は、コアにロー
ル状に巻回された感光性帯材を収納し引出口から感光性
帯材を引き出す構造となっている総ての容器が含まれる
。例えば、コンビエータアウトプットマイクロフィルム
や電算写植印画紙やカラー印画紙用の遮光容器、ＪＩＳ
　１３５型写真フイルムパトローネ等である。

〔作　用〕

本発明の感光性帯材容器は、ナイロン−１２樹脂系フィ
ルム接着層が容器本体との間の接着を安定的に行い、か
つ、積層時にナイロン−１２樹脂系フィルム接着層が切
断したり、しわ、すじ故障が発生するのを防止し、地布
がしわ、すし、カール等が発生しないようにしている。

〔実施例〕

本発明による感光性帯材容器の遮光テレンプ布の実施例
を第１図から第８図に基づいて説明する。

第１図に示す遮光テレンプ布は、長い毛羽状バイル８ａ
と短い多数のループ状パイル９ａがランダムに地布１ａ
に形成されており、この地布１ａに接着剤層１０を介し
て遮光物質が添加されているナイロン−１２樹脂フィル
ム接着層１１ａが積層されている。

第２図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加されて
いないナイロン−１２樹脂フィルム接着層１１を積層し
た他は、第１図の遮光テレンプ布と同一である。

第３図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加したナ
イロン−１２樹脂フィルム接着層１１ａと、この接着層
１１ａと密着性のよい熱可塑性樹脂層１２ａを共押出し
した多層共押出し接着層１３ａが積層されている他は第
１図の遮光テレンプ布と同一である。

第４図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加してい
ないナイロン−１２樹脂フィルム接着層１１と熱可塑性
樹脂層１２の多層共押出し接着層１３が積層されている
他は第１図の遮光テレンプ布と同一である。

第５図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加したナ
イロン−１２樹脂フィルム接着層１１ａが加熱法又は直
接ラミネートにより地布１ａに直接積層されている他は
第１図の遮光テレンプ布と同一である。

第６図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加してい
ないナイロン−１２樹脂フィルム接着層１１が地布に直
接積層されている他は第１図の遮光テレンプ布と同一で
ある。

第７図に示す遮光テレンプ布は、遮光物質を添加したナ
イロン−１２樹脂フィルム接着層１１ａと遮光性中間層
１４ａと熱可塑性樹脂層１２ａの３層を共押出しした多
層共押出し接着層１３ａが積層されている他は第１図の
遮光テレンプ布と同一である。

第８図に示す遮光テレンプ布は、地布１ａと遮光物質を
添加したナイロン−１２樹脂フィルム接着＠　１１　ａ
の間に、中間接着層１５を介してクッションシート層１
６が積層されている他は第１図の遮光テレンプ布と同一
である。

以上のような遮光テレンプ布を用いた感光性帯材容器の
例を第９図から第１２図に示す。

第９図はカラー印画紙や電算写植印画紙等に適用される
帯状写真感光材料用遮光容器の例を示すものである。こ
の図において、遮光容器本体７は金属やプラスチック又
は紙等で形成されている。

この遮光容器本体７の隅角部に引出口（ポートロ）１８
が形成され、この引出口の上下の両面に遮光テレンプ布
１９が設けられている。また内部には帯状写真感光材料
としてのカラー印画紙や電算写植印画紙やマイクロフィ
ルム等の感光性帯材２０がロール状に巻回されるコア２
１が設けられている。

第１０図は、第９図に示した感光性帯材容器に製品保護
と防湿性及び必要によっては遮光性をより一層確保する
ために、防湿フィルム２２で密封した例を示すものであ
る。この防湿フィルム２２は、アルミニウム真空蒸着熱
可塑性樹脂フィルム層とヒートシール層の積層フィルム
、熱可塑性樹脂インフレーションフィルム等防湿性及び
必要により遮光性を有するフィルム等で形成されている
。

そしてヒートシール等により密封部２３で遮光容器本体
７を密封して形成されている。

第１１図はＪＩＳ　１３５型写真フイルムを対象とした
感光性帯材容器であるＪＩＳ　１３５型写真フイルムパ
トローネの例を示すものである。この図において、符号
２４はパトローネ本体で、このパトローネ本体２４に少
しの間隙を持つ２枚の板が突出形成されて引出口２５が
形成されている。この引出口２５の両面に遮光テレンプ
布１９が設けられ、また内部にはＪＩＳ　１３５型写真
フイルム２６がロール状に巻回されるプラスチック性の
コア（スプール）２７が設けられている。

第１２図は、怒光性帯材用簡易遮光容器の例を示すもの
である。この簡易遮光容器は、第１２図（ａ）の分解斜
視図に示すように、遮光容器本体７の両側に側面板２９
が取着され、この側面板２９に形成された巻芯保持軸３
０がコア２１に遊嵌している。そして、第１２図（ｂ）
に示すように、遮光容器本体７と側面板２９間を封緘テ
ープ３１で固定している。

次に、本発明品及び従来品の特性を比較した実験結果を
第１表に示す。

表中の評価は下記による。

■　非常に優れている。

○　優れている。

・　実用限度内。

ム　改良必要、問題あり。

×　実用不可。

試験方法は下記による。

Ａ：温度３０℃、湿度８０％ＲＨ下に１２時間放置後カ
ラー印画紙を引き出した時の切断面のほつれ、パイル切
断クズ、パイル抜けの付着状態より判定。

Ｂ：目止め層又は目止め接着層を遮光テレンプ布の地布
に形成後、２４時時間待した時点でパイル部を手による
触感と視覚とにより悪巧検査して判定。

Ｃ：従来品■のコストを１００とした時の遮光テレンプ
布のコスト比。

Ｄ：接着層の厚さの均一性を断面切断により調査し判定
。

Ｅ：遮光テレンプ布に接着層を積層した紙のしわやすじ
ゃカール等の変形を目視で判定。

〔発明の効果〕

本発明は以上のように遮光テレンプ布の地布にナイロン
−１２樹脂系フィルム接着層を積層することにより、地
布を容器本体へ接着する接着層の厚さを均一にすること
ができるので、安定した接着強度、遮光性等を有し、か
つ、しわ、すし、カール等の変形が発生せず、しかも安
価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図は本発明の感光性帯材容器に用いられる
遮光テレンプ布の代表的実施例の断面図である。第９図
〜第１２図は本発明による感光性帯材容器の実施例の斜
視図である。第１３図及び第１４図は従来の遮光テレン
プ布を示す模式図である。 １．１ａ・・・地布、８ａ・・・毛羽伏パイル、９ａ・
・・ループ状パイル、１０・・・接着剤層、７・・・容
器本体、１１、ｌｌａ・・・ナイロン−１２樹脂フィル
ム接着層、ａ・・・遮光性を有することを示す。 第１図　　　　第２図 第３図　　　　第４図 第５図　　　　第６図 第７図　　　第８図 第９区 第１３図 第１４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 感光性帯材がロール状に巻回されるコアと該感光性帯材
   が引き出される引出口と該引出口に設けられた遮光テレ
   ンプ布とを有する遮光容器において、該遮光テレンプ布
   の地布に、化学構造式がＨ〔ＨＮ−（ＣＨ＿２）＿１＿
   １−ＣＯ〕＿ｎＯＨであるナイロン−１２樹脂を６０重
   量％以上含み、破断強度（ＡＳＴＭＤ８８２−６４Ｔ）
   が２３０ｋｇ／ｃｍ＾２以上、ヤング率が１０００ｋｇ
   ／ｃｍ＾２以上、厚さが２０〜２００μｍのナイロン−
   １２樹脂系フィルム接着層が積層されていることを特徴
   とする感光性帯材容器