JPS6312108Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は搬送装置に関し、鋼板、その他のシ
ート材料或いは比較的柔軟な棒状材料など被搬送
物を任意の地点にタイミングよく或いは順序よ
く、又望ましい姿勢で搬送することを可能とする
ものである。

鋼板その他のシート材料等の搬送はローラコン
ベアによるもの、或いはパレツトによる従来より
の方式では難しい。通常ローラコンベアによるも
のでは少しく剛性の強い長尺材料では搬送方向を
変化させるのが難しく、又、幅の広いシート材で
は必然的に幅の広いローラを必要とするので床面
スペースを多く要する。

パレツト方式は搬送資材を一定寸法に切断積載
してフオークリフト等で搬送するものであり例え
ばシート材を１枚つづり順次搬送したい場合には
不向きとなる。

最近の数値制御化技術の進歩、又、多品種少量
生産の傾向下では某機械から次の機械へ長尺或い
は短尺を問わずタイミングよく或いは順序良く、
又、相手機械の望む姿勢で材料を供給することが
望まれる。従来よりの上記搬送方式のものではこ
の要請に答えるには不十分であつた。

この考案は上記従来技術の問題点を改善するも
ので、鋼板、その他のシート材料等被搬送物を任
意の地点にタイミングよく、或いは順序よく、又
望ましい姿勢で搬送供給する搬送装置を提供する
ことを目的とする。

上記目的を達成するためのこの考案搬送装置の
特徴とするところは、主ローラを回転自在に備え
た主軸に第１フレーム及び第２フレームを回転自
在に装着し、前記主ローラとの間に被搬送物を挾
持して搬送補助する補助ローラを前記一方のフレ
ームに回転自在に装着して搬送ユニツトを形成
し、各ユニツトを搬送方向に配置すると共に各ユ
ニツトを接続部材を介して捻れ回動自在に接続す
ることである。

以下、実施例を掲げ説明する。

第１図は搬送ユニツトの実施例を示す斜視図で
あり図中には２つのユニツトを示している。第２
図は連結状態を示す平面説明図である。ユニツト
１は主ローラ３を有する。主ローラ３を回転自在
に備えた主軸５に第１フレーム７及び第２フレー
ム９を図に於けるＢ方向に回転自在となるよう装
着している。従つて、第２フレーム９は第１フレ
ーム７に対し主軸５の回りに回動することができ
る。主ローラ３との間に被搬送物Wa，Wbを挾
持して搬送補助する補助ローラ１１ａ，１１ｂを
第１フレーム７に回転自在に装着している。付勢
力調整ボルト１３ａ，１３ｂは補助ローラ１１
ａ，１１ｂを主ローラ３方向にスプリングSa，
Sbを介して付勢押圧する。被搬送物の板厚に応
じて調整することができる。下ローラ１５は被搬
送物Wa或いはWbの下端を支持している。

ユニツト１を図に示すように複数個配設し、接
続板１７に設けられた穴１９を相互に合わせて接
続部材たる接続ピン２１を介して矢視Ａ方向に回
動自在に接続する。接続ピンは適宜スナツプリン
グなどで固定される。図には一方のユニツトを他
方のユニツトに対し水平内で180゜逆転させた例を
示しているけれども逆転させることなく接続する
ことも可能である。主軸５には上プーリ２３ａと
下プーリ２３ｂが設けられそれぞれ上ベルト２５
ａ、下ベルト２５ｂがかけられ各ユニツトの主ロ
ーラは同期して連結駆動される。この時、例えば
主ローラが右回転であるとすれば補助ローラは左
回転となり、Waは左方向に、Wbは右方向に送
ることができる。

第３図と第４図に更に詳細図を示す。第３図は
第２図の−矢視正面図に相当し、前面フレー
ム及び補助ローラは取り除いて示している。第４
図は第３図の−矢視断面図であり、フレーム
及び補助ローラを取りつけた状態で示している。

第３図では上ローラ２７が現われている。これ
は下ローラ１５と対向して通常は上方に位置す
る。なお、主軸５は主ローラ３の駆動軸となつて
おり、上下共にベアリング２９が設けられてい
る。符号３１はこのベアリングの押え板を示す。
補助ローラ１１ａ，１１ｂの補助ローラ軸３３は
ベアリングに代えメタルを設けている。補助ロー
ラブラケツト３５は不勢力調整ボルト１３ａ，１
３ｂの調整によりスプリングSa，Sbを介して補
助ローラ１１ａ，１１ｂを主ローラ３方向に調整
押圧する。搬送方向に直交する下ローラ１５は下
ローラブラケツト３７で支持され上ローラ２７も
同様に支持される。

第１図〜第４図に説明した搬送装置の使用例に
ついて説明する。各ユニツト１は第１図に示され
るように直列に接続する。この時、主軸（駆動
軸）５に対し第１フレーム７、及び第２フレーム
９は第１図において水平面内でＢ方向に回動可能
である。従つて複数個接続すれば緩やかに水平面
内で曲げてゆくことができる。即ち、搬送方向を
自由に変化させることができる。又、補助ローラ
１１ａ１１ｂで被搬送物Wa，Wbを主ローラ３
方向に常時押圧しているので、被搬送物が外れな
い。第２図に於いて、被搬送物を主ローラ３の上
方では右側に、下方では左側に搬送することがで
きる。このように補助ローラを両側に設けておけ
ば２方向の搬送を同時に行なうことができるので
半製品をある機械に搬送し、製品として返してく
る等の場合に有用である。又、シート材を縦方向
にして搬送するので設置スペースを最小にするこ
とができる。

又、各ユニツト１の接続は接続ピン２１により
Ａ矢視方向に回動可能である。従つて複数個のユ
ニツトを接続し次第に角度を変えてゆくと、主ロ
ーラ３が垂直に立つている状況から10゜、20゜、30゜
……のようにを次第に捻つてゆくことができ例え
ば180゜捻つた状態では被搬送物を上下反対とし、
又、裏返した状態とすることができる。このよう
な裏返し状態で供給を望む相手機械に対し搬送す
るのに有用である。

次に他の使用実施例を説明する。第５図は複数
ステーシヨン間の切替え状況を示す平面的説明図
である。図において搬送ユニツト１を複数個配設
しＣステーシヨンとＤステーシヨンを連絡してい
るとする。Ｃステーシヨン側の搬搬送ユニツト１
ｂには駆動モータM₁が設けられ、Ｄステーシヨ
ン端まで並べられた各ユニツトの主軸をベルト２
５ａ，２５ｂにより連結回転している。今左側か
ら右方向３９に来た被搬送物をＣステーシヨンか
らＥステーシヨンの下方向４１に切換搬送する場
合を説明する。直線上にあつた右端ユニツト１ａ
をシリンダ４３ａに接続されたロツド４５ａによ
り支点４７ａをヒンジ４９ａの回りに作動させら
れるリンク５１ａでＥステーシヨンの上端部まで
移動させる。Ｃステーシヨン側はそのまま固定し
ているので各中間ユニツトはＣステーシヨンから
仮想線Ｋに従い次第に曲りＥステーシヨンに達す
る。

Ｅステーシヨンから上方向５３に来た被搬送物
をＤステーシヨン側に搬送する場合について説明
する。直線上にあるユニツト１ｂから１ａの内Ｄ
ステーシヨン側のユニツト１ａを固定してＣステ
ーシヨン側のユニツト１ｂをＥステーシヨン側に
移動させる。従つて前記５１ａのリンクは作動さ
せずリンク５１ｂを作動させて行なう。中間の各
ユニツトは仮想線Ｌのように次第に曲がりＤステ
ーシヨンとＥステーシヨンとを結ぶ。

従つてＣ，Ｄステーシヨン、Ｃ，Ｅステーシヨ
ン、Ｅ，Ｄステーシヨンは自由に切換接合でき
る。なお、Ｃステーシヨンに右方向３９から来た
板状の被搬送物をＥステーシヨンに送り下方向４
１に搬送した後、ステーシヨンをＤ，Ｅステーシ
ヨンに切換え、ベルト駆動方向を反転させＥステ
ーシヨンの上方向５３からＤステーシヨンの右方
向３９に送れば、板状の被搬送物はＣステーシヨ
ンからＤステーシヨンに直接搬送されたのと異な
り、前後、裏表を反対とすることができる。Ｄス
テーシヨンがこのような姿勢を望む場合に有効で
ある。

主ローラを回転自在に備えた主軸に第１フレー
ム及び第２フレームを回転自在に装着し、前記主
ローラとの間に被搬送物を挾持して搬送補助する
補助ローラを前記一方のフレームに回転自在に装
着して搬送ユニツトを形成し、各ユニツトを搬送
方向に配置すると共に該搬送ユニツトを接続部材
を介して捻れ回転自在に接続することを特徴とす
るこの考案に係る搬送装置は、鋼板、その他のシ
ート材料等被搬送物を任意の地点にタイミングよ
く、或いは順序よく、又望ましい姿勢で搬送供給
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は搬送ユニツトの接続関係を示す斜視
図、第２図は接続関係を示す平面説明図、第３図
は第２図の−矢視正面図、第４図は第３図の
−矢視断面図、第５図は他の接続実施例を示
す平面説明図、１……ユニツト、３……主ロー
ラ、１１ａ，１１ｂ……補助ローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 主ローラを回転自在に備えた主軸に第１フレ
   ーム及び第２フレームを回転自在に装着し、前
   記主ローラとの間に被搬送物を挟持して搬送補
   助する補助ローラを前記一方のフレームに回転
   自在に装着して搬送ユニツトを形成し、各ユニ
   ツトを搬送方向に配置すると共に各ユニツトを
   接続部材を介して捻れ回転自在に接続すること
   を特徴とする搬送装置。 (2) 前記補助ローラが前記主ローラの両側に設け
   られたものである実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載する搬送装置。 (3) 補助ローラが主ローラ方向へ付勢されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項または第２項に記載の搬送装置。