JPS6311543A - 低膨張ガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低膨張ガラスに関し、特に、ディスプレイ用ガ
ラスシート、各種基板等のエレクトロニクス向は材料と
して、さらに高温炉の窓材などに用いられる低膨張ガタ
スに関する。

〔従来の技術〕

膨張係数が３０Ｘ１０−７／℃以下の低膨張ガラスにつ
いては、各種文献において、いくつかの組成が知られて
いる。例えば、ガラスハンドブック（朝食書店１９８２
年出版）には、膨張係数が２１　Ｘ　１０−７／℃の低
膨張ガラスに関する記載がある。その組成は、重量％（
ｖｔ％）で５ＩＯ２８３，６、Ｂ２０３８．８　Ｎ　Ａ
ｔ２Ｏ３Ｓ、０１Ｎａ２０１．４およびＢａＯ１，２で
ある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、実際に上述した組成のガラスを溶解しようとす
ると、１７００℃以上の温度が必要となる。

この１７００℃以上という高温を得るためには、溶融炉
の材質および構造、加熱方式あるいは成形装置など、製
造システムのいずれについてもきわめて特殊なものとな
り、量産は非常に困難である。

まして、脈も泡もない低膨張ガラスの量産となると、き
わめて困難であるという問題点があった。

更に、従来この溶解性を改良するためにガラス組成を多
成分系にしたシ、アルカリ成分を導入したりして来たが
、特に！気的ｌ縁性を必要とするエレクトロニクス用材
料についてはアルカリ成分を導入することは好ましくな
いという問題点があった。

本発明はこのよう力問題点を除去するためＫなされたも
のであυ、第１の目的は量産の容易な低膨張ガラスを提
供することであシ、第２の目的は電気的絶縁性の高い低
膨張ガラスを提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の低膨張ガラスは、ｗｔ％で５ｉ０２４７〜６８
、Ｐ２Ｏ５１〜１０（ただし５１０２＋Ｐ２Ｏ５の合計
量４８〜６８）、Ｂ２Ｏ３５〜２３、Ａｔ２０３１０〜
３０（ただしＢ２０３　＋　Ａｔ２０３の合計量２５〜
４０）およびＲＯ（ＲはＭ　ｇ　ｒ　Ｃａ　＋　Ｓ　ｒ
　＋　Ｂ　ａ　ＨＺ　１１の少なくとも１つ）０〜１５
を含み、かつ上記成分の合計量を９５ｗｔ％以上とした
ものである。

〔作用〕

５１０２　はガラスの膨張係数を低下させる。ＳｉＯ□
の含有率を４７ｗｔ％未満にすると、ガラスの安定性が
悪くなるばかυでなく、膨張係数が３０ＸＩＣｒ７／℃
よ）も大きくなってしまう。逆に６８ｖｔ％を越えた場
合も、ガラスの安定性が悪くなるとともに、　１６００
℃以下の温度での溶解が困ＭＫなる。

従来、３０Ｘ１０−７／’Ｃ以下の膨張係数のガラスを
得るためには、必然的に５ｉｎ２の含有率を高める方法
が採られた。しかし、その方法では必然的に溶融温度の
上昇を伴う。また、ガラスの電気的絶縁性を高めるため
には、無アルカリガラスとすればよいが、融剤としての
機能をもつアルカリ成分を除去することは、必然的にガ
ラスの溶融温度を高めることになる。そこで、本発明者
は、溶融温度を下げるために、予め５１０２の含有率を
７゜ｖｔ％以下とする制約条件を設定し、その条件下で
３０ｘｌＯ−７／℃以下の膨張係数を有するガラス組成
を調べていった結果、従来の組成とは明らかに異なる組
成領域で３０Ｘ１０−７／’Ｃ以下の膨張係数を有し、
アルカリ成分を含まず、しかも量産可能な低膨張係ガラ
スが得られることを見出し、本発明をしたものである。

次にＰ２Ｏ５は、ガラスの溶解性と安定性を改良するが
、１ｗｔ％未満ではガラスの液相温度が高くなりすぎて
失透しやすく、逆に１０ｗｔ％を越えると、溶融温度が
きわめて高くなる。また、５ｔｏ２とｐ２０Ｓとの合ｆ
ｉｌを４８ｗｔ　４未満にすると、ガラスが失透しやす
く、逆に６８ｗｔ％を越えると溶解温度が高くなりすぎ
る。

Ｂ２Ｏ３とＡｔ２０３のそれぞれの含有率および両者の
合計量は、膨張係数が３０Ｘ１０−７／’Ｃ以下のガラ
スを１６００℃以下の温度で製造できるようにするため
に非常に重要な意味をもっている。Ｂ２Ｏ３の含有率を
５ｗｔ％未満とすると、膨張係数を３０ｘｌＱ−７／’
（：、以下にするためにはＡｔ２　Ｑ３の含有量を大き
くしなければならないが、そうするとガラスの安定性が
損われる。Ｂ２Ｏ３の含有率が２３ｗｔ％以上では、ガ
ラス化しない。Ａｊ２０３の含有率をｉ　０ｆｔ％未満
とすると、目的とする低膨張ガラスが得られない。３０
ｗｔ％を越えると、液相温度が高くなりすぎる。そして
Ｂ２Ｏ３＋ＡｔｚＯ３の合計量が２５ｗｔ％未満では、
目的とする低膨張ガラスが得られない。逆に４０ｖｔ％
を越えると、ガラス化しない。なお、ガラスの化学的耐
久性という観点からは、Ｂ２Ｏ３の上限は１５ｗｔ％程
度にすることが好ましい。

２価の全屈酸化物であるＲＯ酸成分、ガラスの耐失透性
を向上させ、ガラスの溶融温度を下げる。

しかし、これらのＲＯは、含有率が１５ｗｔ％以上、と
なるとガラスが失透しやすくなる。

〔実施例〕

本発明の実施例のガラス組成を、転移点（Ｔｇ）、屈服
点Ｔ３および膨張係数αとともに下の表に示した。

／７・′ ＼・′ ７″ ７・・′ ２、／ いずれも３０ｘｌＯ−’／’Ｃ以下の低い膨張率が得ら
れたが、このうち、−例として実施例１のガラスについ
て、詳細に説明する。

まず、８１０２の原料としては、珪砂などの天然原料あ
るいは水ガラスから加水分解で製造したシリカなどが使
えるが、粒子の細かいものが溶解性の点で有効である。

Ｐ２Ｏ５の原料としては、パッチの反応速度が遅いため
、揮発が少ないリン酸アルミニウムなどが好適である。

Ａｔ２０３の原料としては、Ａｔ（ＯＨ）３が反応性と
いう点で好ましい。もちろん、本発明はこれらの原料を
限定するものではない。

選定した原料を所望の組成に相当する量だけ秤量したも
のを、十分に混合した後、アルミするつほに入れて、１
６００℃で２時間溶融し、その後キャスト成形した。溶
融温度がきわめて低いにもかかわらず、膨張係数が２９
ｘｌＯ−７／℃という低膨張ガラスが得られた。

実施例５のガラスの場合、溶融温度を１６５０℃まで昇
温する必要があるが、従来量産が不可能であった２０Ｘ
１０−７／’Ｃというきわめて低い膨張係数を備えたガ
ラスが得られる。原料などの条件は、実施例１と同じで
よい。

他の実施例についても、原料などは上述した実施例１お
よび５と同様で、溶融温度は１６００℃と１６５０℃の
間にあった。開成の組成様から明らかな通り、各実施例
はアルカリ成分を含まず、このようにアルカリ成分を導
入しなくても、従来よυも低い温度で溶解することがで
き、しかも安定な低膨張ガラスが得られた。

なお、このアルカリ成分は、ガラスの電気的絶縁性を高
める観点からは添加しないことが望ましいことは先に述
べた通シであるが、特に電気的絶縁性を問題にしない場
合には、３ｗｒｔ％程度まであれば、添加することも可
能である。また、Ｌａ２Ｏ３やＴ１０２％　ＺｒＯ２あ
るいはＴａ２０５といった高原子価酸化物も、ガラスの
安定性は多少落ちるものの、５ｗｔ％未満であれば添加
可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように１本発明によれば、ｗｔ％で５Ｓ（
ｈ４７〜６Ｂ、Ｐ、０５１〜１０（ただし５ｉ０２＋Ｐ
２Ｏ５の合計量５０〜６８）、Ｂ２Ｏ３３〜２３、Ａｚ
２０３１０〜３０（ただしＢ２０３　＋Ａｔｚ　ｏ３の
合計ｉ２５〜４０）およびＲＯ（ＲはＭｇ、Ｃａ、Ｓｒ
＋Ｂａ。

Ｚｎの少なくとも１つ）０〜１５を含み、かつその合計
量を９５ｗｔ％以上としたことＫよシ、従来量産が困離
とされてきた膨張係数が３０Ｘ１０−７／℃以下のガラ
スを無アルカリにもかかわらず、１６００℃程度の比較
的低い温度で安価に量産できるようになシ、低膨張でか
つ電気的絶縁性の高いガラスが実現できる。したがって
本発明のガラスは、ディスプレイ用ガラスシート、各種
基板等のエレクトロニクス向は材料、さらに高温炉の窓
材など幅広い分野に利用してきわめて有用である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 重量％で ＳｉＯ＿２　４７〜６８ Ｐ＿２Ｏ＿５　１〜１０ （ただしＳｉＯ＿２＋Ｐ＿２Ｏ＿５の合計量　４８〜６
   ８） Ｂ＿２Ｏ＿３　５〜２３ Ａｌ＿２Ｏ＿３　１０〜３０ （ただしＢ＿２Ｏ＿３＋Ａｌ＿２Ｏ＿３の合計量　２５
   〜４０） ＲＯ（ＲはＭｇ、Ｃａ、Ｓｒ、Ｂａ、Ｚｎ　０〜１５）
   の少なくとも１つ） を含み、かつ上記成分の合計量が９５重量％以上である
   ことを特徴とする低膨張ガラス。