JPS6311264Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、入出庫、入替えがより合理的、経済
的にできる立体駐車場装置に関する。

この考案は、各階の両側に複数の重列駐車室を
設ける複数階の立体駐車場において、１階に自走
通路１をはさんで、該通路側を各駐車室への自走
による搬出入口２として両側に複数の重列駐車室
群３イ…を配設し、１階の自走通路部の真上に当
る２階以上各階の両側の重列駐車室群間に挾まれ
た中間部を、それぞれ各駐車室の搬出入口２′に
接する搬送路５′となし、一方の重列駐車室群を
はさんで搬送路５′の反対側即ち搬出入口２′の反
対側に、それぞれ自動車の２階以上各階への出入
のための斜路６を設け、各駐車室群において各駐
車室の一部を該斜路への出入口７となし、２階以
上各階の搬送路５′に、それぞれ複数台の自動車
を搭載し得る床を有し、２階以上各階の斜路６へ
の出入口７と各駐車室への搬出入口２′間におい
て両側の各駐車室と平行して搬出入口２′と直角
方向に搬送でき、かつ機内中央に自動車を１台宛
順次方向転換できるターンテーブル４を備え、被
駆動輪を取付け、電動機、減速機等からなる駆動
機構を有する搬機を配設し、駐車室の出入口７最
寄りの重列駐車室列の一部（２〜３列分）を空き
部としてこれを操車待機室８として成ることを特
徴とする立体駐車場装置に係るものである。

本考案は、上記のとおりの構成に係るものであ
り、次のような特性を有する。

(イ) １階を除く各階の中間部（搬送路）５′に、
機内に各入出庫車を一台づつ方向転換が可能な
ターンテーブル４を備え、かつ複数台の自動車
の搬送が可能な搬機５を設けているので従来の
この種装置における搬機において難点といわれ
た、重列駐車の入出庫、入替えの操作が容易簡
単となつたこと。

(ロ) 重列駐車の入出庫、入替えの操作が容易なこ
とから、２重列、３重列の駐車システムも簡単
に採用でき、駐車場の面積効率を良くすること
ができる。因みに、各重列の面積効率を示す
と、１重列×２＝63％、２重列×２＝80％、３
重列×２＝86％となり、17〜23％向上し、土地
の利用価値は極めて高いものがある。

(ハ) 入出庫、入替えが簡単容易にできるので、操
作時間が短時間ですみ、回転率も高くなつて、
増収に継がり、経済的効果大なるものがある。

(ニ) 従来の搬機では、１台で２階以上各階の入出
庫をしていたので、輻輳時には、搬機待ちがあ
り、又、操作員がいても１台では処理し難いこ
とが難点であつたが、本考案であれば、輻輳時
のみ各階に操作員を配置すれば、従来の場合の
３倍以上の入出庫操作が能率的速やかにできる
ものである。

次に、本考案の実際の操作手順を説明する。

多重列、４階の場合で示す。

(イ) 入庫 １階へは、１階自走通路１入口部１′より自走
して進入し、両側にある重列駐車室３イ…群の奥
或いは空いている個所へ、搬出入口２から自走に
より適宜入庫させる。搬出入口２等の適当な場所
で、運転手は駐車場操作員と交替して行なうシス
テムをとり得ることは当然である。

２階以上各階へは、斜路６を登り進んで各階に
設けた出入口７より空き部（操車待機室）８を経
て、搬出入口２から前記各階用の搬機５に自動車
を順次１台乃至３台を載せ、適宜駐車室に入庫さ
せる。空き部（操車待機室）８と同列の駐車室が
空いていれば、搬機によらず、搬機の上をそのま
ま通り進んで入庫させればよい。なお、出入口７
等で操作員と交替するシステムは、前述１階の場
合と同様である。なお、又、夫々の自走による出
入口７には信号灯を取り付け、搬機作動中は赤ラ
ンプ、搬機停止中は青ランプを夫々点灯させ、斜
路を登つてくる自動車に伝え、安全を図るように
する。

以上により、２階以上の入庫駐車も安全、合理
的に、速やかにできるものである。

(ロ) 出庫 １階では、入庫の場合と同じように、自走して
各駐車室を出て通路１を通り出入口１′より出庫
する。操作員が途中まで行なうシステムは入庫の
場合と同様である。

２階以上各階では、空き部（操車待機室）８と
同列に入庫していれば、搬機５の上をそのまま通
り、各階出入口７からそれぞれ斜路６に出ればよ
い。それ以外の出庫車は搬機５に頼る。即ち、搬
機５を出庫車駐車室の搬出入口２に臨ませて該出
庫車を載せ、空き部（操車待機室）８を通り自走
して出入口７より斜路６に出て出庫させる。

搬機５で各階出入口７へ搬送途中に、１台であ
れば、出入口７側に自動車前部が向いていない場
合、ターンテーブル４を180゜回転させ、自動車前
部を出入口７側に向け、出入口７を通つて斜路６
に出て、斜路６を降り出庫する。

複数台出庫の場合は、各出庫車を１台づつ逐次
搬機中央に位置するように停止させ、それぞれ搬
機中央のターンテーブルに載せて180゜回転させ、
自動車前部を出入口７に向けて、空き部（操車待
機室）８に入れ、かくして出庫する複数台の反転
が順次終わると、逐次出入口７へ搬送し、該出入
口７から自走により出庫させる。

これら出庫の場合も、操作員が途中まで行なう
システムは入庫の場合と同様である。

(ハ) 入替え（第４図参照） ３重列の奥の自動車を手前に入替えるには、搬
機に手前車ａ、中間の車ｂ、奥部車ｃの順に載せ
て搬機を一旦右に移動させ、 次いで空列に手前車ａが入るように搬機の位置
を左へ移動させて、それを奥部に入庫し、次に、
空列に中間の車が入るように搬機の位置を更に左
へ移動してこれにより中間車ｂを奥部と手前の間
に入庫させ、次に奥部車ｃを手前に入庫して入替
えを終える。このように、入替えも至つて簡単に
できる。

次に、搬機５上に設けたターンテーブル４の駆
動構成の一例を説明する。

ターンテーブル４の裏面中央に支え軸を軸承を
介して取付け、又外周縁近くに被駆動輪を取付
け、電動機、減速機（これに装着した低速軸にゴ
ム駆動軸を取付ける。）等から成る駆動機構にお
けるゴム駆動輪をターンテーブル４の前記被駆動
外周側面に接触させ、摩擦によりターンテーブル
４を駆動回転させる。この駆動機構は搬機裏面
に、この表面に凸出しないように装備する。これ
は、ここを通る場合もある自動車を考慮してのこ
とである。

次に、搬機５の走行について説明する。

前進側（通路１の出入口１′より中方向＝第１
図第２図での右方向）の２個の走行輪端に走行歯
車を取付け、電動機、減速機、減速機低速軸に駆
動歯車を取付けた駆動機構における駆動歯車を、
前記走行歯車に咬み合わせ、電動機の正逆回転に
より、搬機の前後進（第２図では左右動）の作動
をさせる。

【図面の簡単な説明】

本考案の実施例を示す模型的構成図であつて第
１図は側面図、第２図１は１階平面図、第２図２
は２階以上各階平面図、第３図は正面図、第４図
１，２は自動車入替え状態見取図である。 １……通路、１′……１階出入口、３イ……重
列駐車室群、２，２′……搬出入口、５……搬機
（４……ターンテーブル）、５′……搬送路（２階
以上各階の中間部）、６…斜路、７……斜路への
出入口、８……空き部（操車待機室）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各階の両側に複数の重列駐車室を設ける複数階
   の立体駐車場において、１階に自走通路１をはさ
   んで、該通路側を各駐車室への自走による搬出入
   口２として両側に複数の重列駐車室群３イ…を配
   設し、２階以上における１階の自走通路部の上部
   に当る各階の両側の重列駐車室群の各搬出入口
   ２′にはさまれた中間部を、それぞれ搬送路５′と
   し、一方の重列駐車室群の搬出入口２′の反対側
   に同各階への自動車の出し入れのための斜路６を
   設け、同各階の各駐車室群において各駐車室の一
   部を該斜路への出入口７となし、上記各階中間部
   （搬送路）５′に、それぞれ複数台の自動車を搭載
   し得る床を有し、各階の出入口７より該搬送路を
   通り両側の各駐車室に平行してその搬出入口２′
   と直角方向に搬送でき、かつ機内中央に各自動車
   を１台ずつ順次方向転換を可能とするターンテー
   ブル４を備え、所要の駆動機構及び走行機構を装
   備した搬機５を配置し、前出の各階斜路への出入
   口７最寄りの各重列駐車室の一部（２〜３列分）
   を空き部８（操車待機室）として成ることを特徴
   とする立体駐車場装置。