JPS631027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蒸気ドレン自動回収装置におけるドレ
ンポンプの空運転防止装置に関するものである。

第１図に示すドレン回収装置は、蒸気使用機器
２のトラツプ２ａからのドレンをボイラ１に回収
するため、それらを結ぶドレン回収管３の中間位
置にドレンポンプ４とジエツトポンプ５とを循環
ライン６を介して連結し、ドレンポンプ４からボ
イラ１に圧送されるドレンの一部を循環ライン６
を通じてジエツトポンプ５に駆動水として導き、
蒸気使用機器２からのドレンを該ジエツトポンプ
５により吸込んでドレンポンプ４に送給するよう
にしたもので、上記ジエツトポンプと循環ライン
によつてドレン回収管３内のドレンの脈流及び２
相流（蒸気＋ドレン）に対処させており、正常運
転時にはドレン回収管内の蒸気はジエツトポンプ
５の送出口では復水となり、ドレンポンプに悪影
響を及ぼすことはない。

しかしながら、運転開始時とか、蒸気使用機器
からの空気などの非凝縮性ガスが吸込まれた時と
か、さらには長時間ドレンが戻つて来ないために
同一水が循環ライン内を循環し、それによつて水
温が上昇して蒸気となつた時などにおいては、ド
レンポンプがキヤビテーシヨンを起こして空運転
状態になり易く、その状態が長時間続くとドレン
ポンプに悪影響を及ぼすことになる。

本考案は、このようなドレンポンプの空運転を
簡単な構成によつて確実に防止し得るようになし
たことをその特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第２図において、１０はボイラ、１
１は主蒸気管１２によつてボイラ１０と連結され
た蒸気使用機器、１３は給水タンク、１４は給水
管１５を通じてボイラ１０への給水を行う給水ポ
ンプであつて、上記ボイラ１０と蒸気使用機器１
１のトラツプ１１ａとの間に該トラツプからのド
レンをボイラ１０へ回収するためのドレン回収装
置１６が設けられている。このドレン回収装置１
６は、ドレンポンプ１７及びジエツトポンプ１８
を備え、それらの吐出口１７ａと送入口１８ａ及
び吸込口１７ｂと送出口１８ｂをそれぞれ循環ラ
イン１９によつて互いに連結し、さらに、トラツ
プ１１ａに通じるドレンポツト２０とジエツトポ
ンプの吸引口１８ｃとをドレン回収管２１ａによ
つて連結すると共に、循環ライン１９におけるド
レンポンプ１７の吐出口１７ａ側を同様にドレン
回収管２１ｂによつてボイラ１０に連結したもの
で、上記ドレンポンプ１７には駆動モータ２２が
連結されている。

上記駆動モータ２２は制御回路２３によつてそ
の運転が制御されるが、この制御回路２３には、
駆動モータ２２の駆動電流を検出する電流検出装
置２４と、検出された電流が一定の値よりも低下
した場合、即ちドレンポンプ１７の負荷が減少し
てそれが空運転状態となつた場合に、駆動モータ
２２の電源回路を開放してそれを停止させる停止
装置２５と、駆動モータ２２が停止して任意に設
定可能な一定時間経過した後、上記停止装置２５
をクリヤしてドレンポンプを再起動させる再起動
装置２６とが付設されている。

なお、図中２７は循環ライン１９中に混入した
空気を自動的に外部に排出するガスベントであ
る。

上記構成を有するドレン回収装置において、駆
動モータ２２によりドレンポンプ１７が駆動され
ると、該ドレンポンプ１７により昇圧されたドレ
ンが吐出口１７ａから循環ライン１９に吐出さ
れ、それらはドレン回収管２１ｂを通じてボイラ
１０に圧送されると同時にその一部が循環ライン
内を循環してジエツトポンプ１８の送入口１８ａ
に駆動水として送給され、それがジエツトポンプ
１８内を送出口１８ｂへと変速で流通する際に吸
引口１８ｃに負圧による吸引力を発生させる。従
つて、ドレンポツト２０からのドレンは上記吸引
口１８ｃからジエツトポンプ１８内に吸込まれ、
駆動水と共に送出口１８ｂから送出されてドレン
ポンプ１７に送り込まれる。

ここで、回収されるドレンの量が減少した場合
などにおいては、循環ライン１９への空気や蒸気
の混入によりドレンポンプ１７に作用する負荷が
減少し、それに伴つて駆動モータ２２に流れる駆
動電流も減少する。この駆動電流は電流検出装置
２４により検出されるが、それがドレンポンプ１
７の空運転状態を示す一定値以下に低下すると、
停止装置２５が働いて駆動モータ２２の電源回路
を開放し、それによつて該駆動モータ２２及びド
レンポンプ１７が停止する。このドレンポンプ１
７の停止に伴つて循環ライン１９の上部に溜つた
ガスは自動ガスベント２７から排出され、さらに
ドレンポンプ１７の停止後一定の時間（例えば30
〜60秒）が経過すると、再起動装置２６が働いて
停止装置２５がクリヤされ、電源回路が閉じられ
て駆動モータ２２及びドレンポンプ１７は自動的
に再起動する。

上記停止装置２５及び再起動装置２６は、リレ
ー回路及びタイマ等によつて構成することができ
る。

このように本考案によれば、ドレンポンプの駆
動モータの電流を検出し、その値に応じて駆動モ
ータを自動的に停止させるようにしたので、ドレ
ンポンプの空運転を確実に防止することができ、
それによつて安全性の高いドレン回収装置を構成
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一般的な蒸気ラインの配管図、
第２図は本考案の一実施例を示す配管図である。 １０……ボイラ、１１……蒸気使用機器、１１
ａ……トラツプ、１６……ドレン回収装置、１７
……ドレンポンプ、１８……ジエツトポンプ、１
９……循環ライン、２１ａ，２１ｂ……ドレン回
収管、２２……駆動モータ、２３……制御回路、
２４……電流検出装置、２５……停止装置、２６
……再起動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボイラと蒸気使用機器におけるトラツプとを、
   循環ラインによつて連結されたドレンポンプ及び
   ジエツトポンプを介してドレン回収管により連結
   し、ドレンポンプからボイラに圧送回収されるド
   レンの一部を上記循環ラインを介してジエツトポ
   ンプに駆動水として導き、トラツプからのドレン
   を該ジエツトポンプにより吸込んでドレンポンプ
   に送給するようにしたものにおいて、上記ドレン
   ポンプ用駆動モータの制御回路に、該モータの駆
   動電流を検出する電流検出装置と、検出された電
   流が一定値以下となつた場合に上記駆動モータを
   停止させる停止装置と、停止した駆動モータを一
   定時間経過後に再起動させる再起動装置とを付設
   したことを特徴とする蒸気ドレン自動回収装置に
   おけるドレンポンプの空運転防止装置。