JPS629146B2 - - Google Patents

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JPS629146B2
JPS629146B2 JP13377278A JP13377278A JPS629146B2 JP S629146 B2 JPS629146 B2 JP S629146B2 JP 13377278 A JP13377278 A JP 13377278A JP 13377278 A JP13377278 A JP 13377278A JP S629146 B2 JPS629146 B2 JP S629146B2
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JP
Japan
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formula
component
group
compound
carbon atoms
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JP13377278A
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English (en)
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JPS5562979A (en
Inventor
Hiroyoshi Oomika
Hajime Hara
Yutaka Ootsuki
Yoshihiko Araki
Kazuho Aoyama
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
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Priority to US06/088,653 priority patent/US4265793A/en
Priority to GB7937356A priority patent/GB2036036B/en
Priority to DE19792944082 priority patent/DE2944082A1/de
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Publication of JPS629146B2 publication Critical patent/JPS629146B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、陰極析出型電着塗料組成物に関す
る。 或る種の塩基性基を有する樹脂は、水中で陽イ
オン樹脂を生じ、これを用いて電着塗装を行うと
きは、樹脂が陰極に析出する。この種の、陰極析
出型塗料は、酸基を有する樹脂を塩基で中和し、
水溶性とした、従来の、陽極析出型電着塗料の、
本質的な欠点、即ち、塗料浴への、被塗物金属の
溶出およびそれに起因する各種の問題点を解消す
ることができる。 本発明者等は、かゝる陰極析出型塗料について
研究し、前に、一般式 (式中R1,R2,R3,R4およびXは前記のとお
り)。 で示される塩基性基を含有する共役ジエン重合体
又は共重合体を有機酸又は無機酸で中和し次に水
に分散あるいは水溶化したものを陰極析出型電着
塗料に利用することにより優れた硬化性を有し、
かつ衝撃、或いは屈曲のような機械的外力に対す
る耐性及び耐アルカリ性、耐水性及び耐溶剤性の
ような化学的耐性に優れた被膜を与えることので
きる貯蔵安定性の高い陰極析出型電着塗料に用い
ることができる被覆組成物を発明し既に特許を出
願した。(特開昭51―119727、特願昭51―
138406) 上記樹脂はこのように種々の優れた塗膜特性を
有するものであるが、なお無処理鋼板に電着した
場合の耐食性のごとき厳しい耐食性試験に対して
はまた不十分なものであつた。 従つて本発明の目的は耐蝕性の一層改良された
陰極析出型電着塗料を提供することにある。 本発明の目的は必須成分として、 (A) 重合体100g当り0.05〜0.5モルの割合で一般
(式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭
素数1〜3の有機残基、R2及びR3は互に同一
又は相異なる炭素数1〜20の有機残基、R4
水素又は炭素数1〜20の有機残基、Xは水素原
子又は結合を表わし、Xが結合である場合には
R1の附着する炭素原子及び該炭素原子に隣接
し水素原子を附着する炭素原子は共に主鎖の一
部を形成することができる) で示される塩基性基を含有する分子量300〜
5000の共役ジエン重合体又は共重合体100重量
部および (B) 一般式 (式中R5及びR6は水素原子または炭素数1
〜10のアルキル基、nは0ないし5の整数、m
は1または0、R′3は有機の基、R′4は有機の基
また水素原子を表わし、R″4はmが1のときは
R′4、そしてmが0のときは水素原子を表わ
す) で表わされるアミン化合物および (B′) 一般式 (式中R5,R6,m及びnは前記と同じ意味
を有し、Yは炭素数1〜20のカルボン酸または
炭素数6〜20のフエノール性化合物の残基、そ
してY′はmが0のときは水素原子であり、m
が1のときはYである) を含有し、それらの含有割合は、成分(A)の100
重量部に対し、成分(B)と成分(B′)の合計が3
〜100重量部の割合であり、そして上記成分(A)
及び(B)は有機酸又は無機酸で中和され、水に溶
解又は分散されている本発明の陰極析出型電着
塗料組成物によつて達成される。 本発明における成分(A)の塩基性基を有する共
役ジエン重合体又は共重合体は、コハク酸基た
とえばマレイン酸基又はその無水物などの酸基
を有する共役ジエン重合体又は共重合体と一般
(ただし式中R2およびR3は互いに同一又は
相異なる炭素数1〜20の有機残基、R4は水素
原子又は炭素数1〜20の有機残基を表わす。) で示されるジアミン化合物とのイミド化反応に
よつて合成される。 本発明の出発原料である分子量300〜5000の共
役ジエン重合体又は共重合体は従来公知の方法で
製造される。すなわちアルカリ金属または有機ア
ルカリ金属化合物を触媒として炭素数4〜10の共
役ジオレフイン単独、あるいはこれらのジオレフ
イン同志、あるいは共役ジオレフインに対して50
モル%以下の量の芳香族ビニルモノマー、例えば
スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン
又はジビニルベンゼン、とを0℃〜100℃の温度
でアニオン重合または共重合させる方法が代表的
な製造方法である。この場合分子量を制御し、ゲ
ル分などの少ない、淡色の低重合体を得るために
はベンジルナトリウムのような有機アルカリ金属
化合物を触媒とし、アルキルアリール基を有する
化合物例えばトルエンを連鎖移動剤とする連鎖移
動重合法(米国特許第3789090号)あるいはテト
ラヒドロフラン溶媒中でナフタリンのような多環
芳香族化合物を活性剤とし、ナトリウムのような
アルカリ金属を触媒とするリビング重合法(特公
昭42―17485号、同43―27432号)あるいはトルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素を溶媒と
し、ナトリウムのようなアルカリ金属の分散体を
触媒とし、ジオキサンのようなエーテル類を添加
して分子量を制御する重合法(特公昭32―7446
号、同33―1245号、同34―10188号)などが好適
な製造方法である。また8族金属例えばコバルト
又はニツケルのアセチルアセトナート化合物およ
びアルキルアルミニウムハロゲニドを触媒とする
配位アニオン重合によつて製造される(特公昭45
―507号、同46―30300号)低重合体も用いること
ができる。 次の出発原料であるコハク酸基などの酸基を有
する共役ジエン重合体又は共重合体を製造する方
法としては前記共役ジエン重合体又は共重合体に
通常100〜300℃の温度でマレイン酸、無水マレイ
ン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸などを付
加させる従来公知の方法が利用できる(特公昭46
―11195号)。また、これらの付加反応を行なう
際、フエニレンジアミン類、ピロガロール類、ナ
フトール類等を系中に存在させ、ゲル化反応を防
止する方法(西独公開2362534号)も好ましく採
用できる。共役ジエン重合体又は共重合体に付加
させるマレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン
酸および無水シトラコン酸などの酸基の量はブタ
ジエン重合体又は共重合体100g当り0.05〜0.5モ
ル好ましくは0.1〜0.25モルである。 上記酸基の量が樹脂100g当り0.05モルより少
ない場合にはジアミン化合物と反応させて得た樹
脂を酸で中和して水溶性化させる場合水溶性が悪
く、又上記酸基の量が0.5モルより多い場合には
水溶性が良すぎるため、塗膜にした場合耐水性が
悪く実用上使用できない。 本発明において成分(A)を製造する際に使用され
る前記一般式
【式】のジアミン化合物 の例はβ―ヒドロキシエチルアミノエチルアミ
ン、β―ヒドロキシエチルアミノプロピルアミ
ン、メチルアミノエチルアミノ、エチルアミノエ
チルアミン、メチルアミノプロピルアミン、エチ
ルアミノプロピルアミン、ブチルアミノプロピル
アミンなどの一級アミンと二級アミンを有するジ
アミン化合物および(又は)ジメチルアミノエチ
ルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチ
ルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン及びジブチルアミノプロピルアミンなど
の一級アミンと三級アミンを有する化合物であ
る。 R2,R3,R4はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基などが一般的であるが、これらの
基の水素原子の1〜3を―OHに置換したものも
好ましく用いられる。 本発明においては酸基を有する共役ジエン重合
体又は共重合体に上記ジアミン化合物単独あるい
は二種以上のジアミン化合物の混合物を反応させ
る。これらの反応はコハク酸基と一級アミン基と
のイミド化反応である。使用されるジアミン化合
物の量は酸基を有する共役ジエン重合体又は共重
合体のコハク酸基に対して当モルの量で用いるこ
とが好ましいが、過剰のアミン化合物を用いて反
応後留去することも可能である。またコハク酸基
に対して当モル以下のアミン化合物を用いてカル
ボキシル基を残すことも可能である。一級アミン
と二級アミンを有する(ジアミン化合物と一級ア
ミンと三級アミンを有する)ジアミン化合物を混
合して用いることもできる。通常この反応におい
ては、反応に供したジアミン類相互のモル比と導
入されるモル比はほぼ均しい。 また使用するジアミン化合物の一部を、モノエ
タノールアミンのごとき一級アミノ基を有するア
ルカノールアミンで置き換えることも可能であ
る。一級アミノ基を有するアルカノールアミンは
ジアミン化合物と同様にイミド化反応によつて共
役ジエン重合体又は共重合体のコハク酸基と縮合
することができ、水酸基が導入される。 上記酸基を有する共役ジエン重合体又は共重合
体とジアミン化合物のイミド化反応は50〜300
℃、好ましくは100〜200℃の温度で実施される。 該イミド化反応は溶剤の存在下でも、非存在下
でも行うことができる。イミド化せしめられる酸
基を有する共役ジエン重合体又は共重合体の粘度
が低い場合には溶剤は使用しない方が好ましい。
溶剤を使用する場合にはベンゼン、トルエン、シ
ロヘキサン、キシレンなどの炭化水素系溶剤、ブ
チルセロソルブなどのアルコール系溶剤、ジエチ
レングリコールジメチルエーテルなどのエーテル
系溶剤など酸基を有する共役ジエン重合体又は共
重合体と混合する溶剤を使用することができる
が、ブチルセロソルブなどの親水性溶剤を用いそ
のまま後記する水溶化を行う方法が好ましい。 このようにして樹脂100g当り0.05〜0.5モルの
割合で一般式 (式中R1,R2,R3,R4およびXは前記のとお
り) で示される塩基性基を含有する分子量300〜5000
の共役ジエン重合体又は共重合体が製造される。 本発明の新規な局面は、組成物が、上述の成分
(A)すなわち樹脂(A)と共に、成分(B)として、一般式 (式中R′3およびR′4は前記と同じ意味を有し、
R5およびR6は水素原子または炭素数1〜10のア
ルキル基、好ましくはメチル基、エチル基、nは
0ないし5、好ましくは1ないし5の整数、mは
0または1、好ましくは1を表わし、R″4は、m
が0のとき水素原子、そしてmが1のときR′4
ある) で表わされるアミン化合物及び成分(B′)とし
て、 一般式 (式中R5,R6,m及びnは前記と同じ意味を
有し、Yは炭素数1〜20のカルボン酸または炭素
数6〜20のフエノール性化合物の残基、そして
Y′はmが0のときは水素原子であり、mが1の
ときはYである) で表わされる化合物を含有する点にあり、これに
より成分(A)を必須成分とする陰極析出型電着塗料
の、優れた硬化性と被膜特性を損うことなく維持
した上、耐食性が著しく改善された塗膜を与える
電着塗料が得られる。 成分(B)及び成分(B′)の含有量は、樹脂(A)の
100重量部に対し、3〜100重量部、好ましくは10
〜50重量部の範囲である。成分(B)の含有量がこれ
より少ないと、耐蝕性の改善が充分でなく、これ
より多いと、耐溶剤性や塗膜の物理的性質を悪化
させる。 上記成分(B)のアミン化合物(化合物(B))を得る
には、一般式 (R5,R6は水素原子又は炭素数1〜10のアル
キル基好ましくはメチル基、エチル基、nは0な
いし5好ましくは1ないし5の整数、mは0又は
1、好ましくは1である) で示されるグリシジル化合物を原料に用いる。こ
のグリシジル化合物は通常アルカリの存在下でビ
スフエノールをエピクロルヒドリンでエーテル化
することによつて作ることができる。このような
ビスフエノール化合物としては2,2―ビス
(4′―ヒドロキシフエニル)プロパン、1,1―
ビス(4′―ヒドロキシフエニル)エタン、1,1
―ビス(4′―ヒドロキシフエニル)イソブタン、
などである。多くの場合上記のグリシジルエーテ
ルをビスフエノールなどと更に反応させ、次いで
この生成物をエピクロルヒドリンと更に反応させ
て幾分高い分子量を有するグリシジル化合物が合
成され、これらを使用することができる。 次に上記グリシジル化合物を温度0〜200℃好
ましくは50〜150℃で一級又は二級アミンと反応
させる。反応には触媒は必要でないが、適当な触
媒を用いることができる。また溶媒の存在下、非
存在下で反応を行なうことができるが、溶媒を使
用する場合は、樹脂(A)の合成に際してイミド化反
応を行なう段階で使用する溶媒と同様のものを使
用することができる。 ここで使用されるアミン化合物は一般式
【式】(式R′3は炭素数1〜10の有機残 基、R′4は水素原子または炭素数1〜10の有機残
基を表わす)で示され、モノメチルアミン、モノ
エチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチル
アミン、モノヘキシルアミン、モノオクチルアミ
ンなどの脂肪族一級アミン類、ベンジルアミンな
どの芳香族一級アミン類およびモノエタノールア
ミン、モノプロパノールアミンなどの一級アルカ
ノールアミン類が第一級アミン化合物の例として
挙げられる。またジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジブチルアミン、ジオクチルアミンなどの脂
肪族二級アミン類、およびジエタノールアミン、
ジプロパノールアミンなどの二級アルカノールア
ミン類が第二級アミン化合物の例として挙げられ
る。 第一級アミン類はそれぞれ単独であるいは共存
させて反応を行うことも可能である。 本発明においては、上記のこのグリシジル化合
物と一級又は二級アミンの反応は、グリシジル化
合物分子中の
【式】基が残存しない ようにその実質的に全てが該アミン化合物と反応
して
【式】基に変換するよう に行わせる。 ここで、二級アミンを用いた場合には、一般に
下記式により次のアミン化合物が生成する。 また、一級アミンを用いる場合には一般に下記
式により次のアミン化合物が生成する。 ここで、式の化合物が若干、たとえば式の
化合物の半量以下、副生しても本発明に適用でき
る。 本発明においては二級アミンを好ましく用いる
ことができる。 使用する二級アミンの量は使用する該グリシジ
ル化合物の
【式】基の1モルないし 2.0モル倍程度好ましくは1〜1.2モル倍使用する
ことができる。 一級アミンを使用する場合は0.75モルないし
2.0モル倍程度好ましくは1〜1.2モル倍使用す
る。 いずれの場合も過剰のアミンは反応後蒸留など
で除去することが望ましい。 従来、ビスフエノール型のエポキシ樹脂は、耐
食性にすぐれた樹脂として知られており、これに
架橋性をもたせるためにエポキシ基の一部を残し
たり(特公昭49―23807、特公51―15860)、ブロ
ツクイソシアネート化合物を架橋剤に用いるなど
の試みがなされている。しかしながら、このよう
な塗料は実用的な硬度を得るためには200℃以上
のごとき高温が要求され、比較的低温で硬化でき
る場合にも狭い範囲の焼付温度しか選択できない
などの欠点があつた。 さらにビスフエノール型エポキシ樹脂は実用的
な電着条件下では、或程度の高分子量体を有する
ものを用いなければならず、必然的に塗膜が柔軟
性に欠けるきらいがある。また(炭素―炭素二重
結合を有する樹脂に)ブロツクイソシアネートを
用いる場合には焼付時の酸化重合が阻害されて十
分な性能を有する塗膜が得られない傾向がある。 従つて、本発明により、前記グリシジル化合物
【式】基の実質的に全てが、
【式】に変換された化合物(B) および
【式】基に変換された化合 物(B′)を、陰極析出型電着塗料の成分として前
記樹脂(A)と併用することによつて、樹脂(A)の、優
れた硬化性と被膜特性を何等損うことなく、その
耐食性を顕著に改善できることが見出されたこと
は、真に驚くべきである。 化合物(B′)の含有量は、基
【式】と基
【式】のモル比で、化合物(B)の2 モル倍以下、好ましくは0.01〜0.5モル倍程度で
ある。 化合物(B)と化合物(B′)を含む組成物は、前記
グリシジル化合物と一級又は二級アミンを反応さ
せる際に該アミンと併用して酢酸、プロピオン
酸、安息香酸、マレイン酸などの炭素数1〜20の
カルボン酸、フエノール、クレゾール、キシレノ
ールの炭素数6〜20のフエノール性水酸基を有す
る化合物などを反応させることによつて作ること
ができる。 これらアミンと併用して使用する化合物の量は
通常使用するアミンの量の2モル倍以下好ましく
は0.01〜0.5モル倍程度である。 これらのアミンと併用する化合物は該グリシジ
ル化合物の
【式】基の一部分と化学 的に結合して、
【式】基(ここ で、Yは使用したカルボン酸の残基又はフエノー
ル化合物の残基を示す)に変換される。 上記の反応は、カルボン酸として、例えば酢酸
を用いる場合には下記反応式 そして、フエノール性化合物として例えばフエ
ノールを用いる場合には、下記反応式 に従つて進行する。 本発明において、化合物(B)が、分子量の小さい
グリシジル化合物を用いて作られたものであると
きは、アミン化合物(B)のアミン価が高くなりす
ぎ、電着特性即ち塗装電圧、つきまわり性が若干
低下することがあるが、上記化合物(B′)を併用
することによりこの問題を解消することができ
る。化合物(B′)はアミノ基を有していないので
系全体のアミン量が増加しないためである。化合
物(B)が分子量の大きいグリシジル化合物を用いて
作られたものであるときはアミン化合物(B)のアミ
ン価が高くならないため電着特性の低下という問
題は生じないが、電着析出塗膜の流動性が悪くな
り、塗膜の平滑性が悪くなる。従つて比較的低い
分子量のグリシジル化合物を用いて化合物(B)を合
成し、化合物(B′)を基
【式】と基
【式】とのモル比で化合物(B)の2 モル倍以下、好ましくは0.01〜0.5モル倍程度併
用することにより、電着特性と塗膜の平滑性の両
方の性能を満足させることができる。いずれの場
合も本発明においてはグリシジル化合物に含有さ
れる
【式】基は、実質的にすべて一 級または二級アミン、あるいは一級または二級ア
ミンおよびカルボン酸またはフエノール性化合物
と反応して消滅し、前記
【式】基あるいは
【式】基に変換されることが要求 される。
【式】基が残存するならば、この基 は、後に酸を加えて水溶化する際に樹脂(A)の有す
る塩基性基と不都合な反応をし、ゲル化を起こす
結果、粘度が高くなりすぎて水溶化ができない。
たとえ水溶化できた場合でも水溶液が経時変化を
起こし、一定の電着特性、あるいは電着塗膜が得
られないなどの欠点を生じる。 本発明において樹脂(A)および化合物(B)および化
合物(B′)の混合物を水溶液化又は水に分散する
ためにはアミン基に対して0.1〜2.0好ましくは0.2
〜1.0モル当量の塩酸、硫酸などの無機酸あるい
はギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸などの水溶性
の有機酸で中和する方法が好適に使用できる。 本発明において樹脂(A)と化合物(B)、化合物(B)お
よび化合物(B′)の混合物に分散あるいは水溶化
してなる組成物にドライヤーを添加することがで
きる。ドライヤーとしてはマンガン、コバルト、
亜鉛、鉛等の金属の塩が用いられるが中でも水溶
性のマンガン化合物が最も適している。このよう
な水溶性のマンガン化合物としては比較的低分子
の有機酸のマンガン塩たとえばギ酸マンガン、酢
酸マンガン、プロピオン酸マンガン、乳酸マンガ
ンおよび無機酸のマンガン塩たとえば硫酸マンガ
ン、塩化マンガン、硝酸マンガンおよびアセトナ
ルアセトナートマンガンなどが用いられる。マン
ガン化合物の添加量は樹脂A100重量部に対して
マンガン金属として0.01〜5.0重量部好ましくは
0.1〜1.0重量部が用いられる。 本発明の樹脂(A)および化合物(B)を中和し水に溶
解または分散させるにあたり、溶解または分散を
容易にし、水溶液の安定性を向上させ、樹脂の流
動性を改善し、塗膜の平滑性を改善するなどの目
的で、水溶性であり、しかも本発明の樹脂(A)およ
び化合物(B)を溶解し得るエチルセロソルブ、プロ
ピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジアセトンアルコール、4
―メトキシ―4―メチルペンタノン―2、メチル
エチルケトンなどの有機溶剤を成分(A)、成分(B)お
よび成分(B′)の合計100重量部当り10〜100重量
部使用することが好ましい。 本発明の陰極析出型電着塗料組成物にはさらに
適当な顔料を配合することができる。例えば酸化
鉄、酸化鉛、ストロンチウムクロメート、カーボ
ンブラツク、二酸化チタン、タルク、珪酸アルミ
ニウム、硫酸バリウムの如き顔料の一種またはそ
れ以上を配合することができる。 これらの顔料はそのまま本発明の組成物に添加
できるが、あらかじめ、樹脂(A)を中和し水に分散
又は水溶液化したものの一部分に多量の顔料を加
えて混合しペースト状のマスターバツチとしたも
のを得、このペースト状の顔料を組成物に添加す
ることができる。 次に実施例および比較例により本発明を更に具
体的に説明する。なお実施例および比較例の塗膜
の物性テストはJIS―K―5400に準じて行なつ
た。 実施例 1 (1) ベンジルナトリウムを触媒にし、連鎖移動剤
トルエンの存在下に30℃でブタジエンを低重合
させて数平均分子量2000、25℃における粘度
120ポイズ、1,2―結合65%の液状ポリブタ
ジエンを合成した。 (2) 次にこのポリブタジエン1000g、無水マレイ
ン酸163g、キシレン10g、アンチゲン3C(住
友化学商品名)2gを還流冷却器を設置した2
セパラブルフラスコに仕込み窒素気流下にて
190℃で5時間反応させた。次に未反応無水マ
レイン酸、キシレンを減圧下に留去し、酸価80
のマレイン化ポリブタジエンを合成した。 (3) 上記(2)で合成したマレイン化ポリブタジエン
803g、ブチルセロソルブ156gを還流冷却器を
備えた2セパラブルフラスコに仕込み撹拌下
に80℃に加熱した。次にジメチルアミノプロピ
ルアミン78gを滴下し、次いでモノエタノール
アミン23gを滴下した。滴下終了後ただちに
150℃に昇温し4時間150℃で反応を続けた。減
圧下に生成した水、ブチルセロソルブおよび未
反応アミンを留去し、第三級アミン基および水
酸基を有するイミド化ポリブタジエンを合成し
た。このイミド化ポリブタジエンのアミン価は
50であつた。 (4) 上記(3)で得たイミド化ポリブタジエン300g
をブチルセロソルブ60gに溶解した後乳酸16.1
gで中和し、脱イオン水を加えて固形分濃度20
重量%の水溶液を調製した。 上記水溶液600g、チタニア190g、カーボン
ブラツク3.6g、珪酸アルミニウム106.5g、ガ
ラスビーズ900gを2ステンレスビーカーに
入れ高速回転ミキサーで2時間激しくかきまぜ
た後ガラスビーズを過し、水分散性の非常に
良好な顔料ペーストを製造した。 (5) ビスフエノールAとエピクロルヒドリンをア
ルカリ触媒の存在下で反応させて得た下記化合
(nは約2で平均分子量900のもの)300gと
ジエタノールアミン60gをブチルセロソルブ
180gの存在下に80℃で4時間反応させ両末端
【式】基をいずれも
【式】基としたア ミン化合物(化合物(B1))を得た。 (6) ビスフエノールAとエピクロルヒドリンをア
ルカリ触媒の存在下で反応させて得た下記化合
(nは約2で平均分子量900のもの)300gと
フエノール62.7g、ベンジルジメチルアミン
1.5gおよびブチルセロソルブ130gを仕込み
140℃で3時間反応させ両末端の
【式】基をいずれも
【式】基としたフエノ ール変性エポキシ樹脂(B1′)を得た。 前記(3)で合成したアミン価50のイミド化ポリブ
タジエン150g、上記アミン化合物(B1)20g及
び前記フエノール変性エポキシ樹脂(B1′)10g
をブチルセロソルブ26gに溶解した後乳酸8.1g
を加えて中和した。脱イオン水を加え固形分濃度
20重量%の水溶液を調製した。この20重量%水溶
液に前記(4)で製造した顔料ペースト150gを加え
十分にかきまぜた後、乳酸マンガン
【式】6.7gを溶解し た脱イオン水を加え固形分濃度15重量%の電着塗
料液を調製した。 上記塗料液を用いてカーボン電極を陽極とし、
無処理鋼板(日本テストパネル社製G.3141
(SPCC―SD)0.6×70×150mm)を陰極とし陰極
析出型電着塗装を行なつた。テスト結果を表1に
示した。 実施例 2 ビスフエノールAとエピクロルヒドリンを反応
させて得た下記化合物 (n=4〜5で平均分子量1400のものmは0〜
1)400gとジブチルアミン49gをブチルセロソ
ルブ225gの存在下に80℃で4時間反応させ末端
【式】基をいずれも
【式】基とした アミン化合物(化合物(B2))を得た。 (2) ビスフエノールAとエピクロルヒドリンを反
応させて得た下記化合物 (n=2で平均分子量900のもの)400gとベ
ンジルジメチルアミン2g、および酢酸53.3g
をブチルセロソルブ225gの存在下に120℃で4
時間反応させ末端の
【式】基をい ずれ
【式】基とした酢 酸変性エポキシ樹脂(B2′)を得た。 実施例1の(3)で合成したアミン価50のイミド化
ポリブタジエン150g、上記アミン化合物(B2
30gをブチルセロソルブ26gに溶解した後乳酸
8.1gを加えて中和した。脱イオン水を加えて固
形分濃度20重量%の水溶液を調製した。この20重
量%水溶液に実施例1の(4)で製造した顔料ペース
ト150gを加え十分かきまぜた後乳酸マンガン6.7
gを溶解した脱イオン水を加え固形分濃度15重量
%の電着塗料液を調製した。 上記塗料液を用いて実施例1と同様の操作で電
着塗装を行なつた。結果を表1に示した。 比較例 1 実施例1の(3)で合成したアミン価50のイミド化
ポリブタジエン150gをブチルセロソルブ30gに
溶解した後乳酸8.1gを加えて中和した。脱イオ
ン水を加えて20重量%水溶液とし、これに実施例
1の(4)で製造した顔料ペースト125gを加え、さ
らに乳酸マンガン5.6gを溶解した脱イオン水を
加え固形分濃度15重量%の電着塗料液を調製し
た。 上記塗料液を用いて実施例1と同様の操作で電
着塗装を行なつた結果を、表1に示した。 比較例 2 実施例3で合成したアミン価50のイミド化ポリ
ブタジエン150gをブチルセロソルブ30gに溶解
し乳酸8.1gを加えて中和した。比較例1と同様
の操作で顔料ペーストと乳酸マンガンを加えて15
重量%の電着塗料液を調製した。電着塗装を行つ
た結果を表1に示した。 比較例 3 実施例1の(5)で合成したアミン化合物(B1
150gをブチルセロソルブ30gに溶解した後乳酸
14.3gを加えて中和した。脱イオン水を加え固形
分濃度12重量%の水溶液を調製した。 この水溶液を用いて実施例1と同様の操作で電
着塗装を行なつた。180℃で30分間焼付けた塗膜
は平滑でタツクのないものであつたが、キシレン
等の溶媒に浸漬すると溶け出し実用的な塗膜とは
ならなかつた。 比較例 4 実施例1の(3)で合成したアミン価50のイミド化
ポリブタジエン150g、同じく実施例1の(5)で用
いたグリシジル化合物 (nは約2で平均分子量900のもの)30gをブ
チルセロソルブ36gに溶解した後乳酸8.1gを加
えて中和しようとしたが徐々に粘度が上昇した。
脱イオン水を加えて希釈水溶液を得ようとしたが
ゲル化して塗料液を得ることはでなかつた。 実施例1,2,3,4と比較例1,2から明ら
かなように特定のアミン化合物とマレイミド基を
介して結合したアミン基を含有するポリブタジエ
ンをそれぞれ中和し水溶液としたものを必須成分
として含む塗料組成物を陰イオン析出型電着塗料
として使用することによつて後者のすぐれた塗膜
の物理性能を損わないで無処理鋼板に対する耐食
性を著るしく向上させることができた。また比較
例3からわかるように特定のアミン化合物(成分
B)のみでは実用的な塗膜は得られない。さらに
比較例4からわかるように、遊離のグリシジル基
が存在するとマレイミド基を介して結合したアミ
ン基を含有するポリブタジエンの共存下では水溶
化時とゲル化を起し良好な塗料液を得ることがで
きない。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 必須成分として、 (A) 重合体100g当り0.05〜0.5モルの割合で一般
    (式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭
    素数1〜3の炭素残基、R2及びR3は互に同一
    又は相異なる炭素数1〜20の有機残基、R4
    水素又は炭素数1〜2の有機残基、Xは水素原
    子又は結合を表わし、Xが結合である場合には
    R1の附着する炭素原子及び該炭素原子に隣接
    し水素原子を附着する炭素原子は共に主鎖の一
    部を形成することができる) で示される塩基性基を含有する分子量300〜
    5000の共役ジエン重合体又は共重合体100重量
    部 (B) 一般式 (式中R5及びR6は水素原子または炭素数1
    〜10のアルキル基、nは0ないし5の整数、m
    は1または0、R′3は炭素数1〜10の有機の
    基、R′4は炭素数1〜10の有機の基または水素
    原子を表わし、R″4は、mが1のときはR′4、そ
    してmが0のときは水素原子を表わす) で表わされるアミン化合物および (B′) 一般式 (式中、R5,R6,m及びnは前記と同じ意
    味を有し、Yは炭素数1〜20のカルボン酸また
    は炭素数6〜20のフエノール性化合物の残基、
    そしてY′はmが0のときは水素原子であり、
    mが1のときはYである) を含有し、成分(B′)の含有割合は 基【式】と 基【式】との モル比で、成分(B)の0.01〜2モル倍であり、
    成分(B)と成分(B′)の含有割合は、成分(A)の
    100重量部に対し、成分(B)と成分(B′)の合計
    が3〜100重量部の割合であり、そして上記成
    分(A)と成分(B)は有機酸又は無機酸で中和され、
    水に溶解または分散されている陰極析出型電着
    塗料組成物。 2 成分(B)および(B′)は一般式 (式中、R5,R6,mおよびnは前記と同じ意
    味を有する) で表わされるグリシジル化合物に、一般式 (式中R′3およびR′4は前記と同じ意味を有す
    る) で表わされる一級または二級アミンと一般式 Y―COOH 又は Y―OH (式中Yは前記と同じ意味を有する) で表わされるカルボン酸またはフエノール性化合
    物を、0〜200℃の温度で反応させて該グリシジ
    ル化合物分子中の【式】基の実質的 全てを【式】基(ここにR′3 およびR′4は前記と同じ)および
    【式】基(ここにYは前記と同 じ) に変換させたものである特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。
JP13377278A 1978-11-01 1978-11-01 Anode-depositing type electro-deposition coating composition Granted JPS5562979A (en)

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US06/088,653 US4265793A (en) 1978-11-01 1979-10-26 Cathode-precipitating electrodeposition coating composition
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DE19792944082 DE2944082A1 (de) 1978-11-01 1979-10-31 Ueberzugszusammensetzung zur elektrolytischen abscheidung durch kathoden- ausfaellung

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