JPS629030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はロツク機構付マニプレータに関し、マ
ニプレータの動きをロツク（モーシヨンロツク）
し得るように改良したものである。

一般にマニプレータは、それ自体で自重分のバ
ランスが取られているため、無負荷で且つ外力が
作用しない場合には、動くことはない。ところ
が、マニプレータが負荷をもつているときあるい
は無負荷であつても外力が作用した場合にはマニ
プレータが動いてしまい非常に危検であつた。こ
のような危検があるにもかかわらず、従来ではか
かる危検を防止するための手段が施されていなか
つた。

本考案は、上記実情に鑑み、マニプレータの不
用意な動きをロツクするロツク機構を有するマニ
プレータを提供することを目的とする。かかる目
的を達成する本考案の構成は、一端はマスターア
ームに取り付けられ且つ他端はスレーブアームに
取り付けられておりマスターアームの横振れによ
り軸回りに回動してスレーブアームを横振れさせ
るパイプを有するマニプレータにおいて、常に静
止するように設置されたハウジングに支承されて
軸方向に移動するシヤフトと、リンクを介してシ
ヤフトに連結されシヤフトの軸方向移動に伴い回
動する偏心カムと、この偏心カムのカム面に対向
して設備され偏心カムが回動した際に回動した偏
心カムと共働して前記パイプ若しくはパイプに固
定されたロツクプレートを挾持するロツク部材と
で構成されたロツク機構を有することを特徴とす
る。

以下本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明
する。

本実施例のマニプレータは、第１図に示すよう
に、マスターアーム１の動作に対応してスレーブ
アーム２が動作するようになつており、マスター
アーム１の横振りであるＸモーシヨンは両端がマ
スターアーム１及びスレーブアーム２に連結され
たパイプ３がその軸回りに回動することによりス
レーブアーム２に伝達され、マスターアーム１の
前後振りであるＹモーシヨン及び上下伸縮である
Ｚモーシヨンはパイプ３内に備えられたワイヤ等
によりスレーブアーム２に伝達される。前記パイ
プ３はベアリング（図示省略）を介して壁４に回
動自在に支持され、このパイプ３にはロツクプレ
ート５が固着されている。このロツクプレート５
はロツク機構６によつてロツクされる。

ここでロツク機構６を抽出して示す第２図及び
第３図を参照してこのロツク機構６を詳述する。
壁４にはハウジング７が固定されており、このハ
ウジング７はその支承部７ａ，７ｂでシヤフト８
を支承している。シヤフト８は図示しない機構に
より上下方向に移動するとともに回転するように
なつている。そしてこのシヤフト８には雄ねじ８
ａが刻設されており、また支承部７ａには雄ねじ
８ａに螺合する雌ねじ７ｃが刻設されている。更
にシヤフト８には、ピン９ａを備えたプレート９
が回転自在で且つスラスト方向に動かないように
設けられている。ハウジング７の支持部７ｄに
は、シヤフト１０が回転自在で且つＹ方向に若干
スライド可能に取り付けられている。シヤフト１
０には偏心カム１１及びリンク１２が固着されて
いる。リンク１２の下部には長孔１２ａが形成さ
れており、この長孔１２ａにはピン９ａが挿入さ
れている。更にシヤフト１０にはロツク部材１３
が回転自在に取り付けられており、このロツク部
材１３は支持部７ｄに備えられたピン１４が遊嵌
することによりその回転が規制されている。

このように構成されたロツク機構６において、
シヤフト８が上方に移動すると、リンク１２を介
して偏心カム１１が回動する。そうすると偏心カ
ム１１とロツク部材１３の間隔が狭くなり、ロツ
クプレート５は偏心カム１１とロツク部材１３と
で挾持される。しかもリンク１２はちようどテコ
の機能を果すためシヤフト８のスラスト力は小さ
くてよい。かくてパイプ１はロツクされ、マニプ
レータのＸモーシヨンが規制される。このときシ
ヤフト８を回転させて雄ねじ８ａを雌ねじ７ｃに
螺合させると、偏心カム１１とロツク部材１３と
による挾持力は更に強くなり、より確実にロツク
を行うことができる。

なお、上記実施例ではロツクプレート５を挾持
するようにしたが、直接パイプ３を挾持するよう
にしてもよい。更にロツク機構６を、床面に設置
したスタンド等で支持するようにしてもよい。

以上実施例とともに具体的に説明したように本
考案によれば、ロツク機構を具備しているためマ
ニプレータの不用意な動きを防止でき、安全であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は本実施例のロツク機構を抽出して示す正面図、
第３図は本実施例のロツク機構を抽出して示す側
面図である。 図面中、１はマスターアーム、２はスレープア
ーム、３はパイプ、５はロツクプレート、７はハ
ウジング、７ｃは雌ねじ、８はシヤフト、８ａは
雄ねじ、１１は偏心カム、１２はリンク、１３は
ロツク部材である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一端はマスターアームに取り付けられ且つ他
   端はスレープアームに取り付けられておりマス
   ターアームの横振れにより軸回りに回動してス
   レープアームを横振れさせるパイプを有するマ
   ニプレータにおいて、常に静止するように設置
   されたハウジングに支承されて軸方向に移動す
   るシヤフトと、リンクを介してシヤフトに連結
   されシヤフトの軸方向移動に伴い回動する偏心
   カムと、この偏心カムのカム面に対向して設備
   され偏心カムが回動した際に回動した偏心カム
   と共働して前記パイプ若しくはパイプに固定さ
   れたロツクプレートを挾持するロツク部材とで
   構成されたロツク機構を有することを特徴とす
   るロツク機構付マニプレータ。 (2) 前記シヤフトはその外周面に雄ねじが刻設さ
   れ且つ前記ハウジングはその支承部に前記雄ね
   じと螺合する雌ねじが刻設されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   ロツク機構付マニプレータ。