JPS6278811A - アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液に
関するものである。

従来の技術 従来のアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液はエ
チレングリコールなどの多価アルコール類を主体とした
溶媒にアジピン酸アンモニウムのような飽和ジカルボン
酸のアンモニウム塩を溶質として溶解した電解液が多用
されている。

発明が解決しようとする問題点 アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液（以下電解
液という）で、特に低電圧用に使用される電解液はアル
ミニウム電解コンデンサのｔａｎδを低下させるため、
比抵抗が低いことが望まれている。

従来のエチレングリコールと水からなる溶媒にアジピン
酸のような飽和ジカルボン酸のアンモニウム塩を溶質と
して溶解してなる電解液では、比抵抗を下げるため水の
濃度を上げるか、溶質？農度を上げるかの２種の方法し
かなく、このうち水の濃度を上げた電解液は、アルミニ
ウム電解コンデンサに使用した場合、このコンデンサを
高温雰囲気中に放置すると、電解液中の水分が陽極酸化
皮膜あるいは陰掻箔と反応して水素ガスを発生し、コン
デンサの内圧上昇からコンデンサの破壊に至り高温雰囲
気中での信頼性が著しく低下する。

このため、電解液は溶質濃度を増加させて比抵抗を下げ
ていたが、しかし飽和ジカルボン酸は溶解度が低いため
、比抵抗を十分に下げることができなかった。

問題点を解決するための手段 本発明は上記の問題点を解決するため、溶質としてアジ
ピン酸のかわりに不飽和ジカルボン酸であるムコン酸を
使用したことを特徴とする電解液である。

すなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール
などの多価アルコール類あるいはさらに水を加えたもの
を溶媒とし、溶質として１２ｗｔ％〜２０ｗｔ％のムコ
ン酸のアンモニウム塩を添加したことを特徴とする電解
液である。

作用 飽和ジカルボン酸であるアジピン酸のアンモニウム塩は
、エチレングリコール、水の溶媒に対し、１２Ｗ　ｔ％
しか溶解し得す、それ以上であると低温放置した場合に
析出を生ずる。しかしムコン酸のアンモニウム塩は２０
ｗｔ％まで可溶性があり、溶質がより多く溶解するため
、比抵抗を低下させ、ｔａｎδを大幅に低減できる作用
を有する。

実施例 以下、本発明の実施例について説明する。

第１表は電解液組成と３０℃における電解液の比抵抗値
を従来例および本発明の実施例について対比したもので
ある。

第１表 第２表は第１表に示す電解液を用いて定格２５Ｗ■、２
２００μＦのアルミニウム電解コンデンサを製作し、８
５°Ｃ１２０００時間の高温負荷試験を行った結果を示
す。

第２表 なお、第１表および第２表に示す各特性はアルミニウム
電解コンデンサ試料１０個の平均値を示し、漏れ電流は
定格電圧印加１分後の値である。

上述の実施例から明らかなように本発明の電解液（試料
記号Ｂ、Ｃ）は、８５°Ｃの負荷試験における信頼性を
損なうことなく比抵抗値を大幅に下げ得ることが実証さ
れた。

なお、ムコン酸アンモニウムの添加量は１２Ｗ　ｔ％未
満では比抵抗が高くまた２０ｗｔ％を超える量では低温
放置した場合に析出を生ずる。それ故ムコン酸アンモニ
ウムの添加量は１２ｗ　Ｌ％〜２０ｗｔ％であることが
肝要である。

発明の効果 以上のようにエチレングリコールなどの多価アルコール
類あるいはさらに水を加えた溶媒にムコン酸のアンモニ
ウム塩を溶解した本発明の電解液は、信頼性を損なうこ
となく、電解液の比抵抗を下げ、アルミニウム電解コン
デンサのｔａｎδを低下させることができ、工業的なら
びに実用的価値の大なるものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）エチレングリコール、プロピレングリコールなど
   の多価アルコール類、あるいはさらに水を加えたものを
   溶媒とし、溶質として１２ｗｔ％〜２０ｗｔ％のムコン
   酸のアンモニウム塩を添加したことを特徴とするアルミ
   ニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
2. （２）上記ムコン酸がｔ、ｔ−ムコン酸、ｔ、β−ムコ
   ン酸であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   のアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。