JPS627429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、穀粒を選別する縦型選別装置に関
するもので、特に、米の精粒と小米や砕米などの
小粒とを選別するものである。

従来、立設した円筒網の中に搬送螺旋を回転な
らしめた構造としては、例えば登録実用新案第
358994号公報がある。即ち、台板上の円形機体の
搬送螺旋軸に伝動調帯を装着する調車を設けてい
る。このような遠心分離機にあつては動力源のモ
ーターを組み込むことができず、特にこの考案の
選別機のように下部を覆う機台内に配置すること
ができなかつた。

このため、選別装置の下側部分を相当重くしな
いと選別装置が安定せず、また、選別装置が安定
しない以上選別性能が落ちるという事態が起つ
た。

この考案は、選別装置自体の荷重を重くしない
で上記の不測な事態を解消することを目的とす
る。

この目的達成のため、この考案は、機台１で立
設支持された固定の筒状フレーム３の内側に伝動
回転される円筒網５を立設し、この円筒網５の内
側に立設して伝動回転される搬送螺旋２７を設
け、前記円筒網５と搬送螺旋２７との間の下側部
分に穀粒を供給して揚上搬送しながら砕けた穀粒
や小さい穀粒を円筒網５外方へ放出して選別し、
円筒網５の上側部分から精穀された穀粒を取出す
穀粒選別装置において、前記機台１を薄板部材で
もつて内部を中空状に構成し、この部分にモータ
ー４１と前記円筒網５及び搬送螺旋２７の伝動機
構を内装支持ならしめ、薄板部材の機台１に大な
る荷重を附与ならしめたことを特徴とする縦型選
別装置の構成としたものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて詳述する
と、図において、１は機台で、薄板部材である例
えば鉄板製からなり、内部を中空にした側面が台
形に設けられている。３は機台１に垂直方向に固
着して設けられた筒状フレーム、５は筒状フレー
ム３内に適宜な間隙をもつて平行して設けられた
円筒網で、底板７に固着して設けられている。９
は機台１に軸受け１１を介して垂直方向に軸支さ
れた回転支持部材で、この上端に前記円筒網５の
底板７を固着して円筒網５を回転自在に支持して
いる。１３は円筒網５の上端支持部材で、前記円
筒網５の上端に外方へ張出す環状縁部１５を固着
して設け、この環状縁部１５に回転体１７を回転
自在に軸支させた支持軸１９を適宜な間隔に複数
個設け、前記回転体１７を筒状フレーム３の内壁
に係合させて円筒網５を支持している。また、環
状縁部１５は、筒状フレーム３と円筒網５との隙
間をカバーしている。２１は円筒網５の内方に平
行して設けられた中空筒体で、上端開口部にホツ
パー２３を設けるとともに下端部の外周には排出
口２５を開口している。２７は中空筒体２１の外
周に固着して設けられた搬送螺旋でその外周部２
７ａの回転軌跡を前記円筒網５に近接させて設け
てある。２９は円筒網５の回転支持部材９に軸受
け３１を介して垂直方向に軸支された回転軸で、
この上端に前記中空筒体２１の底板３３を固着し
て中空筒体２１を回転自在に支持している。３５
は中空筒体２１の上端支持部材で、筒状フレーム
３の上方に設けられた精粒排出フレーム３７の上
端部に回転自在に設けられた回転体３９を適宜な
間隔に複数個設け、この回転体３９を中空筒体２
１のホツパー２３の外壁に係合させて中空筒体２
１を支持している。４１はモーターで、その出力
軸４３に歯車４５，４７を固着して設け、一方の
歯車４５を中空筒体２１を支持する回転軸２９の
下端に固着して設けた歯車４９と噛合させ、他方
の歯車４７を円筒網５を支持する回転支持部材９
の下端に固着して設けた歯車５１を噛合させてい
る。そして、モーター４１によつて回転駆動され
る搬送螺旋２７を備えた中空筒体２１と円筒網５
とは、適宜な速度差をもつて回転するように構成
されており、中空筒体２１の回転速度に対して円
筒網５の回転速度を高速に構成する方が望ましい
ものである。５３は筒状フレーム３の下端部を開
口して設けた小米排出口、５５は精粒排出フレー
ム３７に設けた精粒排出口である。

以上の構成において、モーター４１を始動して
中空筒体２１と円筒網５とを回転せしめると、ホ
ツパー２３に供給された穀粒は中空筒体２１を落
下して下端部の排出口２５から円筒網５内に排出
され、この円筒網５内に排出された穀粒は中空筒
体２１とともに回転する搬送螺旋２７によつて上
方へ向けて搬送される。この搬送途中において、
穀粒は遠心力によつて円筒網５に付着され、小
米、砕米は円筒網５を通過して小米排出口５３か
ら排出され、精粒は搬送螺旋２７によつて搬送さ
れて精米排出口５５から排出されるものである。
そして、この選別作業時において、重量物として
のモーター４１及び円筒網５及び搬送螺旋２７を
伝動回転するための伝動機構が選別装置を支える
機台１の内部収められて取付けられ、該機台１自
体が薄板部材で軽量であるにもかかわらず選別装
置の下側部分が重くなり選別装置をふらふらさせ
ないで安定させることができ、しかも、モーター
等の動力機構そのものが機台１内に位置するから
極めて安全である。

以上、この考案は、前記の構成としたから、設
置場所の広さを小さくできる縦型選別装置であり
ながら、選別装置自体の重量を過大に増大させな
いで、安定した選別装置を構成することができて
選別性能の向上が図れ、しかも、伝動機構部を機
台の中空部へ内装できて極めて安全なものにでき
る作用効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案の一実施例を示したもので、第
１図は側断面図を示す。 図中記号は、１は機台、３は筒状フレーム、５
は円筒網、２７は搬送螺旋、４１はモーターを示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機台１で立設支持された固定の筒状フレーム３
   の内側に伝動回転される円筒網５を立設し、この
   円筒網５の内側に立設して伝動回転される搬送螺
   旋２７を設け、前記円筒網５と搬送螺旋２７との
   間の下側部分に穀粒を供給して揚上搬送しながら
   砕けた穀粒や小さい穀粒を円筒網５外方へ放出し
   て選別し、円筒網５の上側部分から精穀された穀
   粒を取出す穀粒選別装置において、前記機台１を
   薄板部材でもつて内部を中空状に構成し、この部
   分にモーター４１と前記円筒網５及び搬送螺旋２
   ７の伝動機構を内装支持ならしめ、薄板部材の機
   台１に大なる荷重を附与ならしめたことを特徴と
   する縦型選別装置。