JPS627081B2 - - Google Patents
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- JPS627081B2 JPS627081B2 JP7984081A JP7984081A JPS627081B2 JP S627081 B2 JPS627081 B2 JP S627081B2 JP 7984081 A JP7984081 A JP 7984081A JP 7984081 A JP7984081 A JP 7984081A JP S627081 B2 JPS627081 B2 JP S627081B2
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- aromatic polyamide
- fibers
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65G—TRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
- B65G15/00—Conveyors having endless load-conveying surfaces, i.e. belts and like continuous members, to which tractive effort is transmitted by means other than endless driving elements of similar configuration
- B65G15/30—Belts or like endless load-carriers
- B65G15/32—Belts or like endless load-carriers made of rubber or plastics
- B65G15/34—Belts or like endless load-carriers made of rubber or plastics with reinforcing layers, e.g. of fabric
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65G—TRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
- B65G2201/00—Indexing codes relating to handling devices, e.g. conveyors, characterised by the type of product or load being conveyed or handled
- B65G2201/06—Articles and bulk
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
Description
本発明はコンベヤベルトに係り、特に芳香族ポ
リアミド(アラミド)繊維の優れた特徴を効果的
に発揮せしめて、ベルト伸びが小さく且つ寸法の
熱安定性が良好なコンベヤベルトの実用的な構造
を提供するものである。 従来より、コンベヤベルトとしては、ゴムベル
ト内に張力を受けもつ芯体層(抗張力層)として
ナイロン、ポリエステル、ビニロン、レーヨン等
の繊維を用途に応じて選択使用して織成せしめて
なる平織状の帆布を埋設したものが一般に用いら
れており、また該帆布は1プライにて或は使用強
度に応じて数プライ積層して用いられている。一
方、かかる平織状の帆布に代わる芯体層として、
コード状或はスダレ状に織布してなる帆布を用い
たコンベヤベルトもあるにはあるが、(1)既存のコ
ンベヤベルト製造設備が使用出来ない。(2)エンド
レス手法が複雑となる、(3)実際にキヤリヤローラ
上を走行させた場合にはロードサポート性が不良
である、(4)耐噛み込み性、耐衝撃性、耐タテ裂け
性に劣る、等の問題があつて、特殊の用途に使用
する場合を除き、採用され得ず、それ故通常はそ
のような問題のない平織帆布が芯体帆布として埋
設使用されているのである。 しかしながら、かかる平織状帆布を芯体帆布と
したコンベヤベルトにあつても、次のような別の
問題点が内在しているのである。即ち、タテ糸、
ヨコ糸として用いられるナイロン、ポリエステ
ル、ビニロン、レーヨンなどの繊維の強度は大略
5.4〜9.2g/D程度であるため、それらコードを
用いて織成してなる平織状帆布を、コンベヤベル
トにおける抗張材(テンシヨンメンバ)として芯
体帆布に使用するには、強度的にタテ糸を密に織
成する必要がある。而して、そのような密になる
織成は大きな織り縮み発生せしめ、またナイロ
ン、ポリエステル、ビニロン、レーヨンなどがそ
れ自体45〜125g/Dと低モジユラスであること
と相俟つて、それら平織状帆布を芯体帆布として
埋設せるコンベヤベルトは3%程度の使用時伸び
を許容することとなる。従つて、コンベヤベルト
が一般に長尺の、例えば機長500〜2000mものプ
ーリ間に掛け渡されて使用され、そして機長が
500mであれば1000mの長さのコンベヤベルトが
使用されることを考えると、前記許容伸びは該コ
ンベヤベルトが約30mも伸びることを意味し、そ
れ故その為の特別の調整機構をベルトを掛けるフ
レーム側に必要があつたのであり、またベルト走
行起動時においても、伸び率が大きいことにより
種々なる問題が惹起され、更に動力消費効率の点
においても好ましいことではなかつたのである。 ここにおいて、本発明者らは、かかる従来から
の問題を解消すべく種々検討した結果、ケブラー
(Kevlar:米国、du Pont社商品名)で代表され
る芳香族ポリアミド繊維が、ポリエステル、ナイ
ロンなどの従来からタテ糸、ヨコ糸として用いら
れている繊維に比して、優れた熱安定性、低伸度
と共に、強度(g/D)において2〜5倍、モジ
ユラス(g/D)において4〜10倍の優れた特性
を有している事実に着目し、かかる芳香族ポリア
ミド繊維の特性を利用することを考えた。 しかしながら、芳香族ポリアミド繊維を用いて
従来と同様にして平織状の帆布を作製した場合に
は、得られる帆布に過剰の抗張力が付与され、且
つ剛性が著しく増大し、そのために該帆布を芯体
としたベルトは耐屈曲疲労性に劣り、且つベルト
のクツシヨン性、走行安定性などに問題を生じ、
また該芳香族ポリアミド繊維を細くした場合にあ
つては、帆布が薄くなつてクツシヨン性がより悪
化し、且つ積荷のための所要のトラフ形状を保持
し得ない等の問題があつた。加えて、コスト的に
も芳香族ポリアミド繊維は他の繊維に比べて著し
く高価であつて、それ故ベルト全体が非常にコス
ト高となる問題も内在しているのである。 そこで、本発明者らは、先ず平織状芯体帆布に
おいて、芳香族ポリアミド繊維のタテ糸(ベルト
長手方向に配置)を粗に引き揃え、また他の繊維
からなるヨコ糸も粗にして織成することを考えた
が、特にこの場合には、テテ糸である芳香族ポリ
アミド繊維の織り縮み(ウエーブ)がなくなり、
これによつてコンベヤベルトの伸びは一層小さ
く、即ち従来の1/5〜1/12程度となり、例えばコ
ンベヤベルトが1000mであれば3m程度に抑える
ことが可能となつたが、またこのようなコンベヤ
ベルトは次の如き欠点も内在していることが明ら
かとなつたのである。即ち、ベルト走行起動時、
コンベヤベルトの伸び率が3%程度と小である
と、起動装置(電動モータ等)側に過負荷がかか
り過ぎる問題を惹起し、またコンベヤベルト自体
の屈曲疲労による切断の危検性もあり、更には帆
布成型時に、帆布が偏つたりして、コンベヤベル
トの直進走行性に悪影響をもたらすことである。 また、本発明者らは、従来のナイロン、ポリエ
ステル等の繊維にて密に織成した平織状の芯体帆
布に代え、芳香族ポリアミド繊維からなるタテ糸
を用いてタテを粗、また該芳香族ポリアミド繊維
以外の他の繊維からなるヨコ糸にてヨコを密に織
成してなる平織状の帆布を芯体帆布として用い、
これを埋設したコンベヤベルトについて検討した
が、そこには次の如き問題があることが明らかと
なつたのである。即ち、芳香族ポリアミド繊維は
モジユラスが大で、伸び率が小であるため、それ
にて製した平織帆布を埋設せるコンベヤベルトの
寸法安定性は、従来の1/2〜1/3程度、例えばベル
トの長さが1000mであれば、11m程度の伸びに抑
えられ得るものの、コンベヤベルトの幅方向の剛
性も硬いものとなり、そのためにトラフ性が損わ
れるという問題を発生し、またベルト走行時にキ
ヤリヤローラとの馴染みが悪く、走行安定性に欠
ける問題があるのみである。 本発明は、かかる事情を背景にして、本発明者
の更なる検討の結果、完成されたものであつて、
その要旨とするところは、タテ糸の一部にのみ芳
香族ポリアミド繊維からなる糸を用いると共に、
該芳香族ポリアミド繊維糸の間に該タテ糸を構成
する他の繊維からなる糸を配して引き揃える一方
ヨコ糸として該芳香族ポリアミド繊維とは異なる
他の繊維からなる糸を用いて密に織成せしめるこ
とにより得られる平織組織の帆布を用いて、コン
ベヤベルトの芯体層を形成せしめるようにしたこ
とにあり、これによつて芳香族ポリアミド繊維の
優れた特徴を効果的に発揮せしめて、ベルト伸び
を小さく且つ寸法の熱安定性を良好と為しつつ、
タテ方向(ベルト長手方向)の柔軟性を改善して
耐屈曲性を向上せしめ、また走行安定性を向上し
更には起動装置側への過負荷のかかり過ぎを阻止
し、且つ帆布成型時における帆布の偏り等を解消
するなど、前述の問題を悉く解消した、実用性に
優れたコンベヤベルトを提供し得ることとなつた
のである。 より具体的には、本発明に従う芯体帆布構成の
一例が第1図に示されているように、本発明にあ
つては、ベルト長手方向に位置せしめられるタテ
糸1として、芳香族ポリアミド繊維からなる原糸
1aと該芳香族ポリアミド繊維とは異なる他の繊
維からなる原糸1bとが用いられ、前者の芳香族
ポリアミド繊維原糸1aが粗に引き揃えられると
共に、それらの間に後者の他増維原糸1bが配さ
れて引き揃えられており、全体としてタテ糸1
(1a+1b)は密に引き揃えられている。そしてこ
のように引き揃えられた2種のタテ糸1a,1b
に対して、該芳香族ポリアミド繊維とは異なる他
の繊維からなる原糸2がヨコ糸として密に織成さ
れ、以て平織状の組織の帆布3とされているので
ある。 なお、かかる本発明にて用いられる芳香族ポリ
アミド(アラミド)繊維とは、周知のように、主
鎖中に芳香族環構造を持つポリアミドから得られ
る合成繊維であり、一般にそのフイラメントに適
当な撚りを加えて単糸或は双糸などとしてタテ糸
原糸に用いられるものである。特に、本発明にあ
つては、テレフタル酸またはその無水物などの芳
香族ジカルボン酸とP−フエニレンジアミンの如
き芳香族ジアミンとを反応せしせわ得られる芳香
族ポリアミド構造で実質的に構成されたものが好
適に用いられ、代表的には「ケブラー
(kevlar)」なる商品名で市販されているものであ
る。 また、かかる芳香族ポリアミド繊維と共にタテ
糸構成原糸として用いられる他の繊維1bやヨコ
糸構成原糸として用いられる他の繊維2として
は、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、レーヨ
ンなど、従来より芯体帆布構成繊維として用いら
れている全ての繊維が適宜選択使用されることと
なる。 さらに、タテ糸1を構成する芳香族ポリアミド
繊維原糸1aと他繊維原糸1bとの割合は、要求
される帆布性能、更には最終的なベルト性能によ
つて適宜決定されることとなるが、一般に芳香族
ポリアミド繊維原糸1aの1本に対して0.2〜7
本の割合にて他繊維原糸1bが使用されることと
なり、これによつて50〜300Kg/cm程度の帆布強
力が得られ、そしてそのような帆布強力の帆布3
が適数枚積層されることによつて、ベルト総強力
が100〜1000Kgのコンベヤベルトが自由に製造し
得ることとなつたのである。 そして、このようにタテ糸1として芳香族ポリ
アミド繊維原糸1aと他繊維原糸1bとを用いて
密に織成し、平織組織の帆布3と為すことによつ
て、タテ糸1(1a,1b)には充分なウエーブ
が付き、従来と同様な帆布形態を呈するようにな
るため、従来の帆布ベルト製造手法を適用して目
的とするコンベヤベルトが効果的に製造され得る
こととなつたのである。即ち、第2図に示される
如く、第1図の帆布3を2〜5枚或はそれ以上積
層使用することが出来、そしてそれら積層したも
のの上下に効果的にカバーゴム層4を形成せしめ
ることが出来るのである。 また、タテ糸の充分なウエーブにより、タテ方
向の柔軟性が改善され、それ故ベルトがプーリ等
で曲げられても挫屈は入らず、且つ噛み込みに対
しても抵抗性を発揮するようになるのであり、更
にはトラフ性や走行安定性も著しく向上される他
電動モータ等の起動装置側に過負荷がかかり過ぎ
るようなこともなく、従つてコンベヤベルト自体
の切断の危険性が解消され、また帆布成型時にお
ける帆布の偏りに基づく直進走行性の問題なども
良好に解消されるに至つたのである。 勿論、本発明に従う帆布を芯体としたコンベヤ
ベルトは、タテ糸として芳香族ポリアミド繊維が
用いられているため、ベルトの伸びを極めて小さ
くすることが出来、一般に従来のコンベヤベルト
に比して1/3〜1/7程度の伸びに抑えられ得るもの
であり、且つその寸法熱安定性も著しく向上され
るに至つたのである。特に、そのような優れた特
性が芳香族ポリアミド繊維の少ない使用量によつ
て発揮され得たことは、本発明の大きな特徴の一
つであると共に、芳香族ポリアミド繊維を使用し
たコンベヤベルトをより経済的なものとしている
のである。 因みに、かくの如き本発明にかかるコンベヤベ
ルトの優れた特徴は、従来の代表的なベルトに対
して比較した下記実験結果において、明瞭に示さ
れている。
リアミド(アラミド)繊維の優れた特徴を効果的
に発揮せしめて、ベルト伸びが小さく且つ寸法の
熱安定性が良好なコンベヤベルトの実用的な構造
を提供するものである。 従来より、コンベヤベルトとしては、ゴムベル
ト内に張力を受けもつ芯体層(抗張力層)として
ナイロン、ポリエステル、ビニロン、レーヨン等
の繊維を用途に応じて選択使用して織成せしめて
なる平織状の帆布を埋設したものが一般に用いら
れており、また該帆布は1プライにて或は使用強
度に応じて数プライ積層して用いられている。一
方、かかる平織状の帆布に代わる芯体層として、
コード状或はスダレ状に織布してなる帆布を用い
たコンベヤベルトもあるにはあるが、(1)既存のコ
ンベヤベルト製造設備が使用出来ない。(2)エンド
レス手法が複雑となる、(3)実際にキヤリヤローラ
上を走行させた場合にはロードサポート性が不良
である、(4)耐噛み込み性、耐衝撃性、耐タテ裂け
性に劣る、等の問題があつて、特殊の用途に使用
する場合を除き、採用され得ず、それ故通常はそ
のような問題のない平織帆布が芯体帆布として埋
設使用されているのである。 しかしながら、かかる平織状帆布を芯体帆布と
したコンベヤベルトにあつても、次のような別の
問題点が内在しているのである。即ち、タテ糸、
ヨコ糸として用いられるナイロン、ポリエステ
ル、ビニロン、レーヨンなどの繊維の強度は大略
5.4〜9.2g/D程度であるため、それらコードを
用いて織成してなる平織状帆布を、コンベヤベル
トにおける抗張材(テンシヨンメンバ)として芯
体帆布に使用するには、強度的にタテ糸を密に織
成する必要がある。而して、そのような密になる
織成は大きな織り縮み発生せしめ、またナイロ
ン、ポリエステル、ビニロン、レーヨンなどがそ
れ自体45〜125g/Dと低モジユラスであること
と相俟つて、それら平織状帆布を芯体帆布として
埋設せるコンベヤベルトは3%程度の使用時伸び
を許容することとなる。従つて、コンベヤベルト
が一般に長尺の、例えば機長500〜2000mものプ
ーリ間に掛け渡されて使用され、そして機長が
500mであれば1000mの長さのコンベヤベルトが
使用されることを考えると、前記許容伸びは該コ
ンベヤベルトが約30mも伸びることを意味し、そ
れ故その為の特別の調整機構をベルトを掛けるフ
レーム側に必要があつたのであり、またベルト走
行起動時においても、伸び率が大きいことにより
種々なる問題が惹起され、更に動力消費効率の点
においても好ましいことではなかつたのである。 ここにおいて、本発明者らは、かかる従来から
の問題を解消すべく種々検討した結果、ケブラー
(Kevlar:米国、du Pont社商品名)で代表され
る芳香族ポリアミド繊維が、ポリエステル、ナイ
ロンなどの従来からタテ糸、ヨコ糸として用いら
れている繊維に比して、優れた熱安定性、低伸度
と共に、強度(g/D)において2〜5倍、モジ
ユラス(g/D)において4〜10倍の優れた特性
を有している事実に着目し、かかる芳香族ポリア
ミド繊維の特性を利用することを考えた。 しかしながら、芳香族ポリアミド繊維を用いて
従来と同様にして平織状の帆布を作製した場合に
は、得られる帆布に過剰の抗張力が付与され、且
つ剛性が著しく増大し、そのために該帆布を芯体
としたベルトは耐屈曲疲労性に劣り、且つベルト
のクツシヨン性、走行安定性などに問題を生じ、
また該芳香族ポリアミド繊維を細くした場合にあ
つては、帆布が薄くなつてクツシヨン性がより悪
化し、且つ積荷のための所要のトラフ形状を保持
し得ない等の問題があつた。加えて、コスト的に
も芳香族ポリアミド繊維は他の繊維に比べて著し
く高価であつて、それ故ベルト全体が非常にコス
ト高となる問題も内在しているのである。 そこで、本発明者らは、先ず平織状芯体帆布に
おいて、芳香族ポリアミド繊維のタテ糸(ベルト
長手方向に配置)を粗に引き揃え、また他の繊維
からなるヨコ糸も粗にして織成することを考えた
が、特にこの場合には、テテ糸である芳香族ポリ
アミド繊維の織り縮み(ウエーブ)がなくなり、
これによつてコンベヤベルトの伸びは一層小さ
く、即ち従来の1/5〜1/12程度となり、例えばコ
ンベヤベルトが1000mであれば3m程度に抑える
ことが可能となつたが、またこのようなコンベヤ
ベルトは次の如き欠点も内在していることが明ら
かとなつたのである。即ち、ベルト走行起動時、
コンベヤベルトの伸び率が3%程度と小である
と、起動装置(電動モータ等)側に過負荷がかか
り過ぎる問題を惹起し、またコンベヤベルト自体
の屈曲疲労による切断の危検性もあり、更には帆
布成型時に、帆布が偏つたりして、コンベヤベル
トの直進走行性に悪影響をもたらすことである。 また、本発明者らは、従来のナイロン、ポリエ
ステル等の繊維にて密に織成した平織状の芯体帆
布に代え、芳香族ポリアミド繊維からなるタテ糸
を用いてタテを粗、また該芳香族ポリアミド繊維
以外の他の繊維からなるヨコ糸にてヨコを密に織
成してなる平織状の帆布を芯体帆布として用い、
これを埋設したコンベヤベルトについて検討した
が、そこには次の如き問題があることが明らかと
なつたのである。即ち、芳香族ポリアミド繊維は
モジユラスが大で、伸び率が小であるため、それ
にて製した平織帆布を埋設せるコンベヤベルトの
寸法安定性は、従来の1/2〜1/3程度、例えばベル
トの長さが1000mであれば、11m程度の伸びに抑
えられ得るものの、コンベヤベルトの幅方向の剛
性も硬いものとなり、そのためにトラフ性が損わ
れるという問題を発生し、またベルト走行時にキ
ヤリヤローラとの馴染みが悪く、走行安定性に欠
ける問題があるのみである。 本発明は、かかる事情を背景にして、本発明者
の更なる検討の結果、完成されたものであつて、
その要旨とするところは、タテ糸の一部にのみ芳
香族ポリアミド繊維からなる糸を用いると共に、
該芳香族ポリアミド繊維糸の間に該タテ糸を構成
する他の繊維からなる糸を配して引き揃える一方
ヨコ糸として該芳香族ポリアミド繊維とは異なる
他の繊維からなる糸を用いて密に織成せしめるこ
とにより得られる平織組織の帆布を用いて、コン
ベヤベルトの芯体層を形成せしめるようにしたこ
とにあり、これによつて芳香族ポリアミド繊維の
優れた特徴を効果的に発揮せしめて、ベルト伸び
を小さく且つ寸法の熱安定性を良好と為しつつ、
タテ方向(ベルト長手方向)の柔軟性を改善して
耐屈曲性を向上せしめ、また走行安定性を向上し
更には起動装置側への過負荷のかかり過ぎを阻止
し、且つ帆布成型時における帆布の偏り等を解消
するなど、前述の問題を悉く解消した、実用性に
優れたコンベヤベルトを提供し得ることとなつた
のである。 より具体的には、本発明に従う芯体帆布構成の
一例が第1図に示されているように、本発明にあ
つては、ベルト長手方向に位置せしめられるタテ
糸1として、芳香族ポリアミド繊維からなる原糸
1aと該芳香族ポリアミド繊維とは異なる他の繊
維からなる原糸1bとが用いられ、前者の芳香族
ポリアミド繊維原糸1aが粗に引き揃えられると
共に、それらの間に後者の他増維原糸1bが配さ
れて引き揃えられており、全体としてタテ糸1
(1a+1b)は密に引き揃えられている。そしてこ
のように引き揃えられた2種のタテ糸1a,1b
に対して、該芳香族ポリアミド繊維とは異なる他
の繊維からなる原糸2がヨコ糸として密に織成さ
れ、以て平織状の組織の帆布3とされているので
ある。 なお、かかる本発明にて用いられる芳香族ポリ
アミド(アラミド)繊維とは、周知のように、主
鎖中に芳香族環構造を持つポリアミドから得られ
る合成繊維であり、一般にそのフイラメントに適
当な撚りを加えて単糸或は双糸などとしてタテ糸
原糸に用いられるものである。特に、本発明にあ
つては、テレフタル酸またはその無水物などの芳
香族ジカルボン酸とP−フエニレンジアミンの如
き芳香族ジアミンとを反応せしせわ得られる芳香
族ポリアミド構造で実質的に構成されたものが好
適に用いられ、代表的には「ケブラー
(kevlar)」なる商品名で市販されているものであ
る。 また、かかる芳香族ポリアミド繊維と共にタテ
糸構成原糸として用いられる他の繊維1bやヨコ
糸構成原糸として用いられる他の繊維2として
は、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、レーヨ
ンなど、従来より芯体帆布構成繊維として用いら
れている全ての繊維が適宜選択使用されることと
なる。 さらに、タテ糸1を構成する芳香族ポリアミド
繊維原糸1aと他繊維原糸1bとの割合は、要求
される帆布性能、更には最終的なベルト性能によ
つて適宜決定されることとなるが、一般に芳香族
ポリアミド繊維原糸1aの1本に対して0.2〜7
本の割合にて他繊維原糸1bが使用されることと
なり、これによつて50〜300Kg/cm程度の帆布強
力が得られ、そしてそのような帆布強力の帆布3
が適数枚積層されることによつて、ベルト総強力
が100〜1000Kgのコンベヤベルトが自由に製造し
得ることとなつたのである。 そして、このようにタテ糸1として芳香族ポリ
アミド繊維原糸1aと他繊維原糸1bとを用いて
密に織成し、平織組織の帆布3と為すことによつ
て、タテ糸1(1a,1b)には充分なウエーブ
が付き、従来と同様な帆布形態を呈するようにな
るため、従来の帆布ベルト製造手法を適用して目
的とするコンベヤベルトが効果的に製造され得る
こととなつたのである。即ち、第2図に示される
如く、第1図の帆布3を2〜5枚或はそれ以上積
層使用することが出来、そしてそれら積層したも
のの上下に効果的にカバーゴム層4を形成せしめ
ることが出来るのである。 また、タテ糸の充分なウエーブにより、タテ方
向の柔軟性が改善され、それ故ベルトがプーリ等
で曲げられても挫屈は入らず、且つ噛み込みに対
しても抵抗性を発揮するようになるのであり、更
にはトラフ性や走行安定性も著しく向上される他
電動モータ等の起動装置側に過負荷がかかり過ぎ
るようなこともなく、従つてコンベヤベルト自体
の切断の危険性が解消され、また帆布成型時にお
ける帆布の偏りに基づく直進走行性の問題なども
良好に解消されるに至つたのである。 勿論、本発明に従う帆布を芯体としたコンベヤ
ベルトは、タテ糸として芳香族ポリアミド繊維が
用いられているため、ベルトの伸びを極めて小さ
くすることが出来、一般に従来のコンベヤベルト
に比して1/3〜1/7程度の伸びに抑えられ得るもの
であり、且つその寸法熱安定性も著しく向上され
るに至つたのである。特に、そのような優れた特
性が芳香族ポリアミド繊維の少ない使用量によつ
て発揮され得たことは、本発明の大きな特徴の一
つであると共に、芳香族ポリアミド繊維を使用し
たコンベヤベルトをより経済的なものとしている
のである。 因みに、かくの如き本発明にかかるコンベヤベ
ルトの優れた特徴は、従来の代表的なベルトに対
して比較した下記実験結果において、明瞭に示さ
れている。
【表】
【表】
【表】
以上詳述せるように、本発明は、タテ糸の一部
にのみ芳香族ポリアミド繊維からなる糸を用いて
織布せしめた平織組織の帆布を芯体として使用す
ることにより、該芳香族ポリアミド繊維の優れた
特徴を効果的に発揮せしめて、ベルト伸びを極め
て小さくし且つ寸法の熱安定性の向上を図りつつ
実用的なベルト性能を発揮せしめ得たものであつ
て、そこに大きな工業的意義を有するものであ
る。
にのみ芳香族ポリアミド繊維からなる糸を用いて
織布せしめた平織組織の帆布を芯体として使用す
ることにより、該芳香族ポリアミド繊維の優れた
特徴を効果的に発揮せしめて、ベルト伸びを極め
て小さくし且つ寸法の熱安定性の向上を図りつつ
実用的なベルト性能を発揮せしめ得たものであつ
て、そこに大きな工業的意義を有するものであ
る。
第1図は本発明にて用いられる帆布の一例を示
す平面図であり、第2図はかかる帆布を用いて得
られるコンベヤベルトの一例を示す断面説明図で
ある。 1:タテ糸、1a:芳香族ポリアミド繊維糸、
1b:他繊維糸、2:ヨコ糸、3:帆布、4:カ
バーゴム層。
す平面図であり、第2図はかかる帆布を用いて得
られるコンベヤベルトの一例を示す断面説明図で
ある。 1:タテ糸、1a:芳香族ポリアミド繊維糸、
1b:他繊維糸、2:ヨコ糸、3:帆布、4:カ
バーゴム層。
Claims (1)
- 1 タテ糸の一部に芳香族ポリアミド繊維からな
る糸を用いると共に、該芳香族ポリアミド繊維糸
の間に該タテ糸を構成する他の繊維からなる糸を
配して引き揃える一方、ヨコ糸として該芳香族ポ
リアミド繊維とは異なる他の繊維からなる糸を用
いて織成せしめることにより得られる平織組織の
帆布を、芯体としたことを特徴とするコンベヤベ
ルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7984081A JPS57195012A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | Conveyer belt |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7984081A JPS57195012A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | Conveyer belt |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57195012A JPS57195012A (en) | 1982-11-30 |
JPS627081B2 true JPS627081B2 (ja) | 1987-02-16 |
Family
ID=13701396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7984081A Granted JPS57195012A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | Conveyer belt |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57195012A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02134020A (ja) * | 1988-11-15 | 1990-05-23 | Omron Tateisi Electron Co | 数値設定装置 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS599239A (ja) * | 1982-07-05 | 1984-01-18 | 三ツ星ベルト株式会社 | ベルト用織物 |
JPS60188208A (ja) * | 1984-03-06 | 1985-09-25 | Bridgestone Corp | 耐熱性コンベヤベルト |
JPH064450B2 (ja) * | 1987-01-10 | 1994-01-19 | ニッタ株式会社 | 平ベルト |
JP4872588B2 (ja) * | 2006-10-12 | 2012-02-08 | 横浜ゴム株式会社 | コンベヤベルトの耐座屈性評価方法 |
CN105329604A (zh) * | 2015-11-20 | 2016-02-17 | 青岛中化新材料实验室检测技术有限公司 | 一种直经直纬织物芯管状输送带 |
-
1981
- 1981-05-26 JP JP7984081A patent/JPS57195012A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02134020A (ja) * | 1988-11-15 | 1990-05-23 | Omron Tateisi Electron Co | 数値設定装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57195012A (en) | 1982-11-30 |
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