JPS6269938A - マツト式の育苗用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は水稲のマスト苗、特に草丈１０ｃｒＩｔ以下４
ａ程の根量甚だ短少な苗を、容易にマット式にて育成し
確実に移植する方法とその資材に関する。

「従来の技術」 近年、草丈１０ｃＩｒＬ程のものとして所謂出芽苗、草
丈４ｃＩｒＬ程のものとしては所謂乳苗を、マット式に
育成移植し、以て稲作コスト低減を計ろうとする試みが
行なわれるようになった。

「発明が解決しようとする問題点」 しかし、前者は旧来通り床土を用い是を何とが減量させ
ようとし播種量を増やす方式で、後者は播種量を増やさ
ずロックウールのマット性を利用する方式であると云え
る。両者共まだ不安定で必ずしも低摩に結びつかず、ロ
ックウールは水田に年々留積されて行くと云う懸念も伴
う。

本発明の目的はこのような問題点を一掃する処にある。

「問題点を解決するための手段」 本発明は特殊に製造した育苗用紙の上に播種し育苗する
事によって、前項の問題点を解決しようとするものであ
る。

「作　用」 本発明では種籾の根が速やかに育苗用紙内に入り生育を
始め、その時点で既に該育苗用紙の構造のため事実上マ
ット苗として使用可能になる。床上と異なり甚だ軽量や
諸作業が容易、田土に移された後は短期間に腐植と化す
ものである。

「実施例」 ■本発明に係る育苗用紙は凡そ次のような材質及び特徴
にて成るものとする。

即ち吸水性、透水性、保水性、通気性等が適度にあり、
この用紙の上に適切に潅水播種管理した種籾からの根が
これに降下仲人し更には拡散貫通等する事を容易ならし
めると共に、その後植付爪類にてこの用紙を適宜大に破
り該種籾の生育に係る苗と共に掻き取る等して移植する
事も容易ならしめる。

■上記に適する製紙の一例として、繊維が長いものでも
約５　ｍｍとしてほぼ揃うようにサイズ等を定めたバル
ブを原料とし、遊離状にこう解し、努めて繊維間を疎放
にし、サイジングや目止めを行なわず、紙の面に艶つげ
及び強い締りを施さないものとする。−例として所謂ト
イレントペーバーの如（嵩張り軽くて膨軟な紙がある。

片面又は両面共に粗荒状ならしめるも可とする。■で述
べた事項を甚しく妨げない程度で、長短異同または性質
新旧等を異にする繊維が混入する事その他多少の変更を
妨げない。

■以下数種の例を挙げると・・・育苗用紙は平面展張時
に、形状がほぼ在来の育苗箱の内法に納まる寸法、即ち
長辺約６０ａｎ短辺約３０ｃｒＩＬとなるようにする。

このＩＡ犬等にし育苗箱内で連続させたり、何倍大かに
して簡易マット式に育苗後適宜大に切断する等の事を妨
げない。厚さはｌ　’Ｉｎｍ以下の薄型と２朋以上の原
型の２種に大別する。この中間の厚さとする事を妨げな
い。厚さを増すに従い保水性と水平保持力が増し、この
用紙そのものの一種のマント性も犬となる上、後述■の
如き構造を加え易い傾向となる。

第１図示の育苗用紙１は田植機苗載台に乗載使用時の慣
例呼称に従い長辺２を縦と呼び短辺３を横と呼ぶ事があ
るものとする。この用紙１の上面ｄに於てほぼ並行状に
して示す複数の線４は、多数の繊維がほぼ並行状をなし
然もそれらが長辺２にほぼ添うている例を示す。

以下図面は何れも説明の便宜を主とし、各部の大小厚薄
その他のバランスを欠く所があるものとする。

■前記のように多数の繊維が所定の方向にほぼ並行状を
なし一見整然としているものを、仮に本発明の育苗用紙
に係る整相と呼び、これ以外の錯綜渦流状雑然等として
いるもの（図示せず）を非整相と呼ぶ事にする。

整相のうち第１図示の如（長辺２とほぼ並行状をなして
いるものを仮に例ａとし、第３図示の複数の線５の如く
短辺３とほぼ並行状をなしているものを例すとする。第
２図と第４図の側面ｆに於て、それぞれ下面ｅ迄の間に
都合上前記の線４・５の一部を示す。

第５図示の如く例すを下に例ａを上にする等して重ね、
上方から矢示に従い仮に透視的に見た場合は、例３例す
の繊維が線４・５の如（はぼ直角交差状を成して見える
筈である。このような育苗用紙１の重ね方の類を本発明
に係る交差積層型とする。

交差積層型は第５図示の例と限らず、要は縦（又は横）
に異なる角度を成す２種以上の整相の育苗用紙１を２枚
以上重ねる型とする。

これに対し１種類の整相（例ａ又は例すのみ）の育苗用
紙１を２枚以上重ねる類を非交差積層型とする。他に既
述の非整相のものがあり、これと整相の重ね方によって
混合積層型も生ずる訳であるが、説明が複雑化し且つ現
実性が乏しい為省略する。非交差積層型としてはマント
性の保持力を考慮し例ａとするを可とする。

交差・非交差その他の積層型に於て、上位に薄型を配し
下位に原型を配する、又は上位と下位に薄型を配し中間
に原型な配する等のほか、種々の組み合せが出来るもの
とする。

■育苗用紙１の上面ｄから下面ｅに向は微小な孔を多数
設ける事が出来る。このようなものを本発明に係る特殊
加工のＡ型とする。第６図と第７図の部分拡大図に於て
Ａ型の一例の小孔６を示す。

小孔６は例えば上面ｄの開口を直径約ｏ、ｓｘｍ下面ｅ
側下面逆側、２ｍｍとし、下面ｅを貫かしめ貫通孔とす
る事も出来るが、第７図示の如く有底状とじ盲貫孔とす
る事が出来、貫通孔と盲貫孔を混在させる（図示せず）
事も出来る。小孔６の深さは薄型で０．５朋厚型で１．
５朋等任意に定められる。

Ａ型の育苗用紙１を重ねて積層型とするに際し、例えば
第８図示の如く上下と中間の小孔６等を多少−共喰い違
うように応用する事が出来る。これを小孔交錯積層型と
する。

前置用紙１の上面ｄ又は下面〜に微細な隆起を多数設け
る事が出来る。このようなものを本発明に係る特殊加工
のＢ型とする。第９〜１１図の部分拡大図に於てＢ型の
一例の敵状とした隆起７等を示す。

隆起７は例えば底８からの高さを薄型で約０．５朋厚型
でＩ　Ｉｍ、その幅は何れも１順等任意にする事が出来
る。第９・１０図では隆起７底８を共に正しく並行させ
た直線状のものとして示すが、これらは何れも蛇行状や
不規則状ならしめる事が出来、高低も不揃いの皺曲状の
ものとする事が出来る。

下面ｅにも上面ｄに於けると同様な隆起と底を互いにほ
ぼ並行状に設ける事が出来るが、第１０・１１図で一部
示す如く隆起７．と底８１を上面ｄに対し互いにほぼ直
角交差状に設ける事も出来る。

Ｂ型には敵状とした隆起のほか症状としだもの其の他が
あるものとする。

本発明に係る各種の育苗用紙ｌを、使用の都度重ね合せ
る手数を省きその後の諸操作の簡易正確を期する為、予
め所望に育苗用紙１を重ねその積層間の適所に水溶性糊
剤その他を配し付着固定させておく事が出来る。このよ
うにしたものを本発明に係る積層固定型とする。

育苗用紙１に肥料農薬その他を所望に含有させおく事が
出来、積層固定型に於て上層中層下層等に適当に分け、
前記含有成分の種類や濃度等を別にさせる事も出来る。

■本発明に係る育苗用紙１を唯１枚として使用する事が
多い場合はその育苗用紙ｌの、またその都度重ねて使用
するとしても重ねる枚数が少ない場合は最下位とする育
苗用紙１の、更に積層固定型ではその最下位の育苗用紙
１の、何れも下面ｅに予め下記の如き下紙な水溶性糊剤
その他にて付着させてお（事が出来る。

即ち紙質としては新聞用紙の類の如く、本発明の育苗用
紙１と同じ厚さに付き吸水性透水性等が劣るとしても、
硬直保持性が大きく、且つ吸湿後は植付爪類にてこれを
掻き破り得るものとし、形状や寸法は第１図関係例に従
い、縦約６０ｃｒＩＬ横約３０口のほぼ長方形に当ては
まるものとする。

第１２図に於てこの下紙９を例ａの下に配した例すの前
置用紙１の下面ｅに配したものを示す。

■本発明には■■に於て述べたとほぼ同様な材質にて成
る次の如き条播用紙（仮称）を併用する事が出来る。

即ち第１３図の条播用紙１０は在来の育苗箱用の寸法と
して縦（長辺）２を約６０ｃＩｒＬ横（短辺）を約３０
ｃＷＬとし、第１４図示の側面ｆの厚さを例えば約５１
１１１とする。この上面ｄ側に長辺２と並行状をなす多
数の播種用の溝１１を、等幅の畝条体（以下単に畝とす
る）１２を間として均等間隔〈設ける。以下第１３図の
■矢示範囲を部分拡大した第１５図及び第１６図に就き
説明する。

溝１１０幅は４〜６龍鯖１２の幅は９〜１１Ｍ１１１、
相隣れる溝１１と１１の中心間隔１５龍等とする事が出
来る。

溝底１３の幅は３〜４朋、対向する溝壁１４の高さ３〜
４朋等適宜に定める。溝底１３に通板し易い程度の微小
な孔（図示せず）を多数穿設する事が出来る。

第１３図示の左右両外端の畝１２ｘ　１２ｙの幅はその
他の畝１２の幅より狭く例えば１／２とする事が出来る
。

畝１２・１２ｘ　１２ｙ等には潅水時等の水が入り易く
且つそれが暫時保存貯留等され易いような凹みゃ刻み（
以下これを保水孔と称する）を上面ｄから下面ｅに向け
て多数設ける事が出来る。保水孔は種籾の嵌入を許さぬ
程度の微小なものとし、第１５図第１６図でこの保水孔
１５を長辺２に添う細長多数の溝状として示す。保水孔
１５は覆土の一部等が入り得る形状とする事ができる。

対向する左右の溝壁１４・１４間の溝底１３上に、これ
らとほぼ直交状に多数の小隔壁１６を設け、同一溝１１
内の相隣れる間隔を１５ｃｒＩＬの如（等間隔並行状な
らしめる事が出来る。小隔壁１６の高さは溝底１３から
２１１１１等適宜とする。

これらの小隔壁１６の頂辺１７を左右の畝１２と等高状
にまで高めたものはそれだけ点播に適する形状となる。

この点播性を高める為、第１５図示の頂辺１７の長辺２
に添う長さく図では上下長）を約１゜ｎとし、同一溝ｌ
ｌ内の相隣れる小隔壁１６と１６の間隔を５１１１１１
等の如くする事が出来る。前記の頂辺１７の長さを犬と
した場合は小隔壁１６にも適宜な大きさと数の保水孔を
設ける事が出来る。

■前記育苗用紙１に関し述べた小孔６隆起７・７、底８
・８．その他、及び条播用紙１０に関し述べた溝１１畝
１２溝底１３溝壁１４保水孔１５小隔壁１６頂辺１７そ
の他の、各種凹凸皺曲等の変化を該用紙１−１０類に形
成し得る必要適切な突起凹み等を、製紙機構中の例えば
ダンディ−・ロール等の表面に設定する事が出来る。

■本発明の条播用紙１０の下面ｅを既述の薄型又は浮型
育苗用紙１更には積層固定型とした育苗用紙１の上面ｄ
に予め水溶性糊剤その他にて付着固定させておく事がで
きる。

Ｏ本発明な苗箱に施す場合、苗箱内に次の如き底上げ用
板（以下底上板とする）を用いる事が出来る。

第１７図に於て一部を示す如く、底上板１８はその縦辺
２を育苗用紙１の長辺２とほぼ等しく苗箱の縦向に納ま
るものとし、同様にしてその横辺（図示せず）も苗箱の
横内に納まるものとする。底上板１８は面積を箱底の内
法とほぼ等しくし育苗上その底を所望度、例えば１０闘
等に高からしめる作用をなすものとする。この為底上板
１８は厚みを１０　ｍｍ等に出来るほか、第１７図の側
面視の如く脚体１９を所要数下方に取り付けたり着脱自
在に配する事も出来る。底上板１８はその上面ｄから下
面ｅに向は在来の苗箱の底の例の如（、所望の大きさと
数の小孔を穿設する事が出来る。

■本発明の用例を在来の育苗箱を用いる場合につき述べ
ると凡そ次の如くである。

本発明に係る所望の種類と枚数の育苗用紙１またはその
積層固定型を育苗箱内に納める。予め下紙９がそれらに
付着されていない場合は、箱底上に新聞紙の類を配する
事が出来る。必要により下紙９や該新聞紙等の下に底上
板１８を配する。必要により最上位の育苗用紙１の上に
条播用紙１０を乗載し、所望により潅水等する。

このようにした上に従来の如く浸漬消毒催芽等した種籾
を適量播き、所望により覆土または覆土代替物にて被い
潅水等する。少量の床上類を併用する事を妨げない。斯
く用例に幅を生ずるのは、所謂乳苗から成苗まで応用出
来、品種や栽培地帯の事情によっても変化するからであ
る。前記の如くした育苗箱を多数重ねた上に押蓋類を乗
せ、出芽機その他の加温装置に納め出芽させ適時に取り
出す。以後の管理はほぼ公知の通りで、草丈が希望長に
達した時に苗取りする。乳苗の場合は育苗箱を伏せる等
して取り出せばよく、床土な使わずに済むので取り出し
後は育苗用紙諸共その乳苗を掴み上げても軽くて崩壊を
起さない。

本発明は稲以外にも広く使用出来、玉葱の如（育苗初期
に於て主根のほかには相当日数に亘り側根等が発生しな
いものを、マット式で育成する場合にも応用できるもの
とする。

「発明の効果」 如上詳蔦記した処から本発明は多数の効果が抽き出せる
が、その内の主なものに付いて述べると大型犬の通りで
ある。

１、本発明に係る育苗用紙は苗の根が甚だ通り易く育ち
易い。即ち薄型のものを積層した場合など、特にその眉
間に水分や気泡等を保ち易く、上根や根毛の幼弱な根先
な拡散伸長させ易くしてそれだけ生育を促進する。

２、本発明の育苗用紙はこれ自体が掻き取って移植する
に適したマント性を有している為、これに苗の根が伸び
入った場合は、従来のように近くの苗の根同士が強く絡
み合う迄待たなくても、例え上マレト苗として取り上げ
、掻き取り移植を行う事が出来る。

６、床上類と異なって軽いため高齢者にも扱い易く、ロ
ックウールと違い田畑に入った後は速やかに腐植に変り
何ら懸念を残さず、前二者に比し低摩につく傾向もある
。

４、育苗に条播や点播が良い事は周知で、その簡易化を
計る一方法として条播用紙も開発されていたが、従来の
ものは乾燥し易く潅水管理に特別な注意を要する等の欠
陥を伴っていた。本発明は保水孔１５を設けたほか種々
の考慮によって条・点播の成績を簡易裡に確保できる。

本発明の条播用紙１０は床土やその代替資材を用いる他
の培地材の上に乗載使用する事ができる。

５、底上板１８は本発明の育苗用紙１を厚み少なく用い
る場合など、苗の根が育苗用紙１を通って育苗箱の底に
突き当り、種籾の持ち上げ現象を起そうとするのを、上
に重ねた苗箱の裏等との間隔を狭からしめて抑えつけ、
根を育苗用紙ｌ内に強いて伸ばしめる。この底上板１８
は従来の床上や床土代替資材を用いる育苗法にも使用で
きる。

６、上記の事から水稲育苗に関する諸作業の円滑を計り
乍ら進行回転を早めると共に、出芽苗・乳苗等に於ては
従来の如き大型ハウスの必要を無くし得る事もあり、大
いに生産の簡易化とコスト低減が図られる。

Ｚ第８図示の如く有底の小孔６を交錯積層型とした場合
、稲苗では種子板その他の苗では主根などが、小孔６内
とその底を多層に亘り曲折貫通して伸び下る間に、周囲
の複雑な締め付抵抗による変形を生じ、このため上根や
側根の発生が少ない場合でも種子板主根等の脱出を防ぎ
、育苗用紙の一部と諸共に掻き取りして移植するに好適
ならしめる。交差積層型を多層重ねたものに於てもほぼ
同様な効果がある。

８、本発明は既述の寸法等の数値を変え又は変えずして
、水稲以外のマット式育苗乃至移植にも応用する事が出
来、汎用性が犬で各種農業の生産コスト低減に寄与する
傾向がある。

９本発明はまた何らかの方法で育成した苗を、本発明に
係る育苗用紙上に移し発根連結させてその侭生長させる
栽培に用いる事が出来る。更に本発明に係る育苗用紙を
適宜大の立方体状とし所望により一部に凹みを設げ単体
の所謂育苗用ブロックとする事も出来る。

【図面の簡単な説明】

第１，３図は本発明に係る育苗用紙の各−例の平面図、
第２，４図は第１，３図の矢示に係る側面図、第５図は
第２，４図の育苗用紙を重ねた側面の説明図、第６図は
本発明に係る育苗用紙のＡ型の一例の部分拡大平面図、
第７図は同平面図のものを工矢示に見た断面図、第８図
は同Ａ型の応用例を第７図引用にて示す説明図、第９図
は本発明に係る育苗用紙のＢ型の一例の部分拡大平面図
、第１０　、１１図はそれぞれ同平面図のものを■、■
矢示に見た断面図、第１２図は本発明忙係る育苗用紙の
下に下紙を配した側面の説明図、第１３　、１４図は本
発明に係る条播用紙の平面図及び側面図、第１５．１６
図は第１３図の■矢示の部分に係る拡大平面図及び断面
図、第１７図は本発明に係る底上板を育苗用紙の下に下
紙を配したものの下位に配する例の側面説明図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、紙の繊維間を疎放にしこの間に苗の根が伸び入る事
   を容易ならしめた事を特徴とするマット式の育苗用紙。